和田 大諷

東京葛飾区金町在住

佛画・書・刻字・篆刻を制作

20数回の個展を都内、ひたちなか、ロスアンゼルス、サンクトペテルブルグで開く。過去の個展は展示会の項目をご覧ください。

 

次回鳩居堂の個展は2021年3月30日(火)から4月4日(日)の予定です。

 

 

著作 

 2014年2月

  「大諷の映画狂時代」

  2018年1月「大諷のへそ曲り

            読書日記」

  2019年7月  「大諷の観音の道」

 

 

ボクシングは若い頃からのファンにして、頭の中に過去の試合やボクサーの名前が詰まっている。

毎週月曜日のTV観戦記の記事は公平な目での厳しい批評が面白い。世界戦代表的試合は殆ど欠かさずアップしています。

 

 

私が選んだボクシングのパウンド・フォー・パウンド②

④さてそこで私の選んだ、パウンド・フォー・パウンドである。全17階級各4団体(主要)で計68人のチャンピオンが乱立していて、スーパーチャンピオンや暫定チャンピオンも含めれば80人を超すのが実情である。観客を集める為のボクシング界苦悩の策でもある。そうした中で、体重差を勘案して並べて誰が強いのかの順位をつけたらどうなるかがパウンド・フォー・パウンドである。

 

No.1 WBA・WBOライト級(61.23kg)王者ワシル・ロマチェンコ オリンピック2連覇、アマチュア戦跡396勝1敗、鳴り物入りでプロ入り、オリンピックメダリストがプロ転向して世界タイトルに挑戦するのはどんなに早くとも2年後が通例であるが、彼の場合、2戦目がタイトル戦であったこの試合は既に10敗以上しているが常にタイトルを何度も獲得。常にトップ戦線に残っている歴戦の勇オルランド・サリドが相手であって、いかにも相手が悪かった、タフでしぶとく相手を乱戦に持ち込む。アマには決していない選手であったのだ。1:2の判定負け。しかし3戦目にゲイリー・ラッセルを大差の判定で下して戴冠するや、WBO Sフェザー級でローマン・マルチネスを衝撃のKOで下し2階級制覇、その後は4試合強豪相手に次々にギブ・アップに追い込みロマチェンコ勝ちの標語を生んだ。ライト級に上がって、ホルヘリナレスをKOに下し3階級制覇。日本のファンの予想ではややリナレス有利であったが天才対決を制した。

 

当初テクニックの点ではズバ抜けている事は誰もが認めるところであったが、やや力強さに欠けていたが次第にプロ仕様にスタイルを替え、テクニックの華麗さを十分に披露しながら、最期はKOに仕止める。観客を楽しませるエンターテイナーとなった。

 

ロ.完璧な防御技術に絶対の自信を有しており、その上にたって超接近戦を誰に対しても挑み相手の懐に入り込み、数多くのパンチを自在に相手に浴びせる。相手は自分の射程距離を確保する為に後退するが、これを許さず足の速さ身体の素早い動き、絶え間ないパンチの数に煽られて、後退一方を余儀なくされ、身体が浮くところに軽いパンチを合されても、ダウンを奪われる羽目に陥り、一方自分のパンチは全く当らず、一方的に打たれ続ける事から、中盤に至って勝利が全く望めないことを思い知らされ戦意喪失してしまうのである。

 

ハ.中盤以降一段とスピードをあげ、パンチにも力を加えて、ギア・チェンジを図る事ができる「ハイテク」のニックネームを有し、相次いで強敵を撃破。ボクシング始まって以来の最高傑作と評されている。

 

No.2 WBOウェルター級(66.68Kg)テレンス・クロフォード ライト級と2階級を制覇。全勝王者

2014年6月 ライト級で共に全勝のエリオルキス・ガンボアと対戦9回TKOに下し、スター街道にのる。一方のガンボアはこの敗戦によって従来の輝きを失い平凡な選手となった。左・右いずれもこなす、スイッチ・ヒッターであるが、最近は左構えになる事が多い。攻防兼備でボクシングが巧みで、パンチの威力も充分。ここぞという時の連打もきいて、その安定感は際立っている。ポカを犯してという事のない選手。

 

No.3 WBA・WBC、IBFミドル級(72.57kg)王者のサウル・カネロ・アルバレス。1敗しているが、天才フロイドメイウェザーに1:2で惜敗している。

何よりの魅力は、パワフルに振うパンチで、ゴロフキンとの第1戦までは時折、後退してロープに詰まる癖をみせていたが、第2戦以降そうした消極性は影を潜めてきた。あまり注目されないが、防御も巧みであり、今ボクシング界1の人気者であり、脂ののりきっている所である。

 

No4 WBA・IBFバンタム級(53.52kg)王者井上尚弥 3階級王者 WBSS(ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ)の準々決勝戦、準決勝戦を1R、2R KOで下して、WBAスーパー王者ノニト・ドネアと決勝戦を行うが、余程の事がないかぎり負ける事はないと思われる。戦跡18戦全勝16KOにみる一発必倒のパンチの凄まじさはニックネームの「モンスター」そのもので、近い将来フェザー級まで制圧する事がみこまれる。

 

No.5 IBFウェルター級(66.68kg)王者エロール・スペンス。実力者ケル・ブルックを下して王者となって、一気に株が上がった。左ジャブからの手数の多さと特に左フックのボディブローが強烈。ここぞのパンチ力と終盤になっても落ちないスピードとパンチ力は魅力満載の選手。ブルック以外の強敵と対戦していない事がネックとなっている。

テレンス・クロフォードとの対戦が待たれ、これに勝利すれば目時通りのパウンド・フォー・パウンドに位置する選手となる。

 

No.6 WBA Sフェザー級王者シャーボンティ・デービス 戦跡21戦全勝20KO サウスポー小柄であるが、右ジャブが鋭く早い、飛び込みのスピードが抜群で、左ストレートは力強く、リーチの短さを充分カバー、序盤から攻撃全開で畳みかける攻撃でKOの山を築いている。今後スピードのある早い足もある選手、強打で体力のあるタフな選手に対処出来るか、打たれ強さはどうかビックマッチを経験してその真価が問われるところだ。この選手の最大の欠点は自己管理が充分でない事で、タイトルマッチの際、体重リミットが守れずにタイトルを剥奪された経験があり、その後もリミットを守るのに4苦8苦している。しかしその体格から考えてその点が解決されるかは疑問である。メイウェザーの秘蔵っ子で溢れる才能は目を見張るばかりだが、その才能も十分に生かされるか危惧が拭い切れない。

 

私が選んだボクシングのパウンド・フォー・パウンド③につづく