和田 大諷

東京葛飾区金町在住

佛画・書・刻字・篆刻を制作

20数回の個展を都内、ひたちなか、ロスアンゼルス、サンクトペテルブルグで開く。過去の個展は展示会の項目をご覧ください。

 

次回鳩居堂での個展は2019年4月2日(火)から7日(日)の予定です。

 テーマのひとつが「紫式部日記」を紺紙銀泥の巻子にまとめたもので、これまでの文字より半分の細字にして上・下を一巻に纏めることが出来た。

なお 恒例の東大名誉教授大場 秀章先生の講演内容も「紫式部日記」と植物がテーマとなります。

 

著作 2014年2月

    「大諷の映画狂時代」

   2018年1月「大諷のへそ曲り

     読書日記」

 

ボクシングは若い頃からのファンにして、頭の中に過去の試合やボクサーの名前が詰まっている。

毎週月曜日のTV観戦記の記事は公平な目での厳しい批評が面白い。世界戦代表的試合は殆ど欠かさずアップしています。

 

 

「歌麿とその時代」みる

雨の中熱海のMOA美術館で「歌麿とその時代」をみる。

浮世絵の肉筆画、版画展である。天明期から寛政期に歌麿の大首絵、写楽の役者絵が出現し、文化、文政期には最盛期を迎えるのである。歌麿の「文読美人」がとりわけ群を抜いて存在感を示している一方、写楽の「大童山土俵入」での絵のうまさに驚嘆した。

 

「文読美人」をみて直ぐに思い出すのはフェルメールの「手紙を読む女」である。

1657から58年に制作された「手紙を読む女」は多分アトリエの中で描かれたもので、女の服装は「兵士と笑う娘」と全く同じ椅子、窓も同様である。カーテン、食卓、窓と何の装飾もない壁面であるが、オランダの風俗や生活振り、その空気までも色濃く漂っていて人物もその中の一部のようである。女の内面まで描くことはしていな一方、その150年程後に描かれた歌麿の「文読美人」は大首絵で女の手紙を読む一瞬の場面を描いている。

女は地方から単身で江戸に出て来て働いていたものであろう。勤務先の店の看板美人で江戸中の評判を得ていたかも知れない。

手紙は故郷から身内の病気等の異変を伝えるものでもあろうか。驚きと緊張感が顔の表情と手の表情で良く表わしている。

浮世絵画家としての歌麿が肖像画家としても第一級の画家であることを証明している。

この一点だけでも熱海まで来た甲斐があったというものである。

歌麿「文読美人」

                          フェルメール「手紙を読む女」