私と落語 (Ⅴ) 3代目三遊亭 円歌

私と落語(Ⅴ)3代目 三遊亭 円歌 

歌奴時代「山のアナ、アナ」で知られる「授業中」でフィーバーし、後年円歌となってからも高座に上ると客から「山のアナ」をやれとよく声が掛かったという。

 

生来の浪曲好きから自作の「浪曲社長」を始めとした新作落語を中心として活躍したが、その極めつきが「中沢家の人々」である。

円歌自身の家族の話で、自分の両親、先妻の両親、そして料亭の女将である2番目の細君の両親計6人を引き取って共に一つ屋根の下で暮らした日常生活(老人達の)を噺としたもの、で老人達の生活は見方によっては老惨を曝すことになる為に、老人虐待ではないかとの批判も受けたそうである。

 

しかし老人達の日常生活を良く観察しリアルであるからこそ、客観的に聴くと真に面白い。