私と落語 (Ⅲ) 8代目 林家 正蔵

第3回 8代目 林家 正蔵 本名  岡本 義 
              1895年5月16日生まれ 1982年1月29日没 86歳


1925年5代目古今亭今輔と落語革新派を起すが、間もなく解散。1950年7代目林家正蔵から一代限りで8代目襲名。

7代目正蔵死去に伴って名前返上。林家彦六に改名している。


上野稲荷町の4軒長屋に住み、下町住いの稲荷町の師匠として親しまれた。曲がった事が大嫌いですべてに筋を通すことから若い頃は「トンガリ」と渾名された。
寄席に通うために利用した地下鉄の通勤定期は私用で出掛ける時は通勤ではないとして切符を買ったという。


正蔵落語は一点、一画、疎かにしない楷書芸でっ滑稽咄のほか、人情咄、怪談、芝居噺など芸域は広かった。「中村仲蔵」「一眼国」等、何度聴いても面白い。