友人川島勇三氏の訃報に接し

友人川島勇三氏の訃報が入った。8月11日永眠、83歳だった。川島氏と初めて会ったのは1960年~61年頃の冬の季節。誘われて参加した学習会、テキストは遠山茂樹の「昭和史」である。

高校卒業後銀行に入社。文化とは縁のない職場だったが学習会でこの会社にもこんな人達が居たのか、中でも30歳そこそこの川島氏は白皙、長身のまことに惚れ惚れする、知性に溢れた人物であった。

このことから、自分の社会からなるべく離れて生きていこうとした考えを切り替えて、社会的に生きてみようかとなっていき、「世の中は解釈するのではなく、変革するものである」が現実味をもって私に迫ってきたのであり、あの集まりは私にとってのターニングポイントだったのである。

川島氏は私にとってのかけがえのない人であり、ここに謹んで哀悼の意を表する。