書の仲間の話

彼女の夫君の父親清春は高知の清水小学校の教員であり、同じ高知の教育者上田庄三郎とアナ・ボル論争をしたという。
清春の長男はアンリ・ファーブルに因んで安里(アンリ)と命名され、上田の長男耕一郎と小学校の同クラスで良く遊んだいう。

2人とも抜きんでた秀才であったようだ。因みに耕一郎は元共産党の副委員長の論客であった。

尚アナ・ボル論争とは大正時代のアナルコ・サンディカリズムとボリシェヴィズムとの論争のことで、アナルコは無政府主義、サンディカリズムは労働組合主義で全ての政治権力を排して労働組合の指導する社会を目指す思想であり、ボリシェヴィズムは労働者の権力のもとプロレタリアートの独裁を確立し、ブルジァジーを抑圧し社会主義を目指す思想である。