「黒いチューリップ」のアラン・ドロン

1963年 仏 監督 クリスチャン・ジャック
       アレキサンドル・デュマ原作
ギョームと黒いチューリップ アラン・ドロン

              2役

物語はフラン革命の前夜、民衆の苦しみをよそに贅沢三昧にふける多くの貴族を襲いその財宝を奪って神出鬼没の怪盗がいた。人呼んで「黒いチューリップ」表向きは女たらしの貴族ギョームである。待ち伏せにあったギョームは顔に傷を負い瓜二つの弟を身代わりに仕立てる。アラン・ドロンの二役である。捕まった弟を助けるために代わりにギロチンに登ったギョームは殺されるが弟は彼に替わって「黒いチューリップ」となって颯爽と姿を現す。ついに大革命の火蓋は切って落とされる。アラン・ドロンは多くの作品に出演したが矢張り彼の魅力が全開して文句なしに楽しめたのは「黒いチューリップ」と「ゾロ」以上のものはない。危険なアクションシーンをすべてスタントマンなしで通したという。活劇スターで彼に匹敵する役者は出現しないのではないかと思われる。