和田 大諷

東京葛飾区金町在住

佛画・書・刻字・篆刻を制作

20数回の個展を都内、ひたちなか、ロスアンゼルス、サンクトペテルブルグで開く。過去の個展は展示会の項目をご覧ください。

 

次回鳩居堂での個展は2019年4月2日(火)から7日(日)の予定です。

 テーマのひとつが「紫式部日記」を紺紙銀泥の巻子にまとめたもので、これまでの文字より半分の細字にして上・下を一巻に纏めることが出来た。

なお 恒例の東大名誉教授大場 秀章先生の講演内容も「紫式部日記」と植物がテーマとなります。

 

著作 2014年2月

    「大諷の映画狂時代」

   2018年1月「大諷のへそ曲り

     読書日記」

 

ボクシングは若い頃からのファンにして、頭の中に過去の試合やボクサーの名前が詰まっている。

毎週月曜日のTV観戦記の記事は公平な目での厳しい批評が面白い。世界戦代表的試合は殆ど欠かさずアップしています。

 

 

ボクシングTV観戦記 2017年2月~

WBA スーパーS・ウェルター級タイトル・マッチ チャンピオン エリスランディ・ララ  vs  テレル・ゲシェイ  (2017月11月13)は 項目 2017年12月からに掲載

S・フェザー級8回戦 ロブソン・コンセィサオ vs カルロス・オソリオ (2017月11月13)

会場 アメリカ アリゾナ州 ツーソン コンベンション・センター(2017月11月13)


S・フェザー級8回戦


ロブソン・コンセィサオ(ブラジル)28歳、戦跡 4戦全勝3KO、16年リオ五輪金

メダリスト

 

対戦者 カルロス・オソリオ(ニカラグア)27歳、戦跡 21戦13勝5KO 7敗1分

 

1R コンセィサオ、しっかりとガードを固めて長い左ジャブと左フックを上・下に打ち
   分ける。右ストレートも伸びる。


2R 距離に違いのあるオソリオは接近して懐に入らないと勝負にならないので接近戦を
   挑むがその前に打たれる。


3R コンセィサオはさてこれから勝負に出ようと力を入れて打ち始めたがこのラウンド
   終了時にオソリオ ギブアップで3R TKOとなる。

 

コンセィサオはボクサー型で左ジャブで距離をつかみ、左フック、右ストレートを上・下
に打ち分ける正統派スタイルのボクサーで完成されているようだが、これからランキング
ボクサーと戦ってどうかゞ見どころとなる。

 

フェザー級6回戦 マイケル・コンラン vs ケニー・グスマン (2017月11月13)

会場 アメリカ アリゾナ州 ツーソン コンベンション・センター(2017月11月13)


フェザー級6回戦


マイケル・コンラン(アイルランド)25才、戦跡 3戦全勝3KO、ロンドン五輪の銀メダ
リスト


対戦者 ケニー・グスマン(米)、戦跡 3戦全勝1KO

 

1R  173cmと長身のコンラン、自信満々に立ち上って途中左構えにスイッチ、左スト

      レート2、右ストレート1当てる。

 

2R 右構えに戻しての右ストレートでグスマン ダウン。やっと立ち上がったがふらつ

       いてレフリーストップ。TKOとなる。

 

コンランはアイルランドはベルファスト出身のアイルランド魂のような選手で魅力に溢
れている。自信過剰のところも良い。やがてタイトルをとる選手であるが打たれるとこ
ろが難点で、これからの相手はもっとパンチ力もスピードもある防御技術をもっと磨く
必要があると思われる。

 

WBC S・ウェルター級タイトル・マッチ  チャンピオン  ジャメール・チャーロ vs エリクソン・ルビン 2017/11/6

会場 アメリカ  アリゾナ州 ツーソン コンベンションセンター(2017年11月6日)


WBC S・ウェルター級タイトル・マッチ

 

チャンピオン ジャメール・チャーロ(米)27歳

戦跡 29戦全勝13KO ニックネームは「アイアンマン」

 

挑戦者 エリクソン・ルピン(米)22歳、戦跡 18戦全勝13KO、ニックネームはハンマー
期待の新鋭である。サウスポー

 

1R 終盤 チャーロの左ジャブを外して、腰まで体を折りまげてダッキングしたところに
   チャーロの右アッパーが炸裂。ワンパンチKOの衝撃的結末となった。

 

兄のジャーマルはS・ウェルター級からミドル級に階級を上げており、ジャーメルは兄に
対しテクニックの弟と見られていたが、タイトルを取るあたりから、見違えるようにスタ
イルを変貌させ強打者となってきた。今やこのクラスでのナンバーワンとみられるに至っ
ている。
双子のチャーロ兄弟は S・ウェルター、ミドルのクラスでの台風の目となっており、両者
ともにゲンナディ・ゴロフキンとの対戦が期待されている。
やゝ衰えのみえて来たゴロフキンに最強の敵が現れた。

 

IBF S・ウェルター級タイトル・マッチ  チャンピオン ジャレット・ハード vs オースティン (2017/11/6)

会場 アメリカ  アリゾナ州 ツーソン コンベンションセンター(2017年11月6日)


IBF S・ウェルター級タイトル・マッチ

 

チャンピオン ジャレット・ハード(米)27歳、戦跡 20戦全勝14KO
ニックネームは「スウィフト」(俊敏な奴)

 

挑戦者 オースティン・トラウト(米)32歳、戦跡 33戦30勝17KO 3敗

ニックネームは「ノー・ダウト」(疑いの余地がない男)


元WBA S・ウェルター級チャンピオン。3敗はWBAスーパー王者エリスランディ・ララ、
カネロ・アルバレス、ジャーマル・チャーロと錚々たる顔ぶれで、WBO王者のミゲール・
コットは下している。ボクシング界きってのテクニシャンである。

 

1R ハードは198cmの長身と長いリーチを生かして、左ジャブ3発当てる。トラウトは
   サウスポー。 左ジャブと相手の右に回り込む早さ、体の動きは相変らずである。

2R ハードは様子みでペースはトラウト。

 

3R ハードは一転して猛然と打って出る。トラウトのテクニックの的確なパンチを受け
  てもい細構わず体力で押して出る。

 

4R トラウトはハードの体力に押されて従来のスタイルでは止められない為に、全力

       でパンチを振うが当っても、平然と前に出て、力強いパンチを振うハードにトラ

       ウトの消耗は激しい。左ストレートのカウンター3発当てるがハードのダメージ

       は少ない。

                                                                                                          

5R パンチの数はトラウト10に対しハード1であるがパンチの破壊力が違う。

 

6R ハードのパンチにトラウトも必死で反撃。右フックでトラウト ダウン寸前となるが
   驚異的に耐えて反撃。トラウト意地をみせる。

 

7R バッティングでハード左目上切る。そのあとハードはノーガードで打たれるのを承
   知で攻撃に出る。

8R ハード左目上の傷をドクターチェック。ハード倒しにかゝるが、トラウトもふらつ
   くが耐えて粘る。

9R トラウト左目下腫れる。足がふらつき疲れる。

 

10R  両者にドクターチェック。ハードのパンチにトラウト辛うじて立って反撃を試みる
    がこのラウンド終了時にギブ・アップ。

 

ハード2度目の防衛に難敵トラウトを下した。ハードの体力は想像を超えて強靭で、

その体力と打たれ強さでトラウトのテクニックを粉砕した。
ミドル級で活躍した人間風車アントニオ・マルガリートや S・フライ級のルスラン・
プロポドニコフを彷彿とさせるユニークな選手が登場したもので、このクラスはテクニ
シャンのエリスランディ・ララ、力のジャーメルと老獪ミゲール・コットにこのハード

で面白くなってきた。

 

NABF 北米ウェルター級王座決定戦 エシディウス・カバロウスカス vs マオンリー・モンテス (2017/11/6)

会場 アメリカ  アリゾナ州 ツーソン コンベンションセンター(2017年11月6日)


NABF 北米 ウェルター級王座決定戦


エンディウス・カバロウスカス(リトアニア) 28歳
戦跡 17戦全勝14KO  WBO ウェルター級4位 北京、ロンドン五輪出場

 

対戦者 マオンリー・モンテス(メキシコ)27歳、戦跡 39戦32勝21KO 6敗1分

 

1R モンテスはガードを固めて前進、接近戦を挑む。カバロウスカスはこれに対しやゝ
   下がりぎみで出鼻を左ジャブで叩いて対抗。

 

2R カバロウスカスの早くて鋭い左ジャブと、拳を締めて対応するモンテスに左フック
   も交え時折の連打にモンテス早くも右目下腫れてくる。

 

3~6R  モンテス何とか劣勢を挽回すべく、出方を強めるが、左ジャブと右ショートス
  トレートで翻弄される。

 

7R 開始早々右目の腫れが酷くほとんど見えない状態を見てドクターチェック。
   再会したが打たれたところでレフリーストップ。TKOに終る。

 

カバロウスカスは強いと云うより、巧い選手で基本に忠実。セオリー通りの試合運びを実
行しているが、もう少し体力のある、或いはスピードのあるパンチ力や突進力のある相手
を防ぐ事が出来るかに疑問が残った。何せパンチに破壊力がない。

 

WBO フェザー級 タイトル・マッチ チャンピオン オスカル・バルデス vs ジェネシス・セルバニア 2017/10/23

会場 アメリカ アリゾナ州  ツーソン・コンベンション・センター
                                  (2017年10月23日)
WBOフェザー級タイトル・マッチ

 

チャンピオン オスカル・バルデス(メキシコ)26歳、戦跡 22戦全勝19KO
08年北京、12年ロンドン五輪出場。

 

挑戦者 ジャネシス・セルバニア(フィリピン)26歳、戦跡 29戦全勝12KO
                                                                               石川県カシミジム所属

 

1R セルバニア上体を揺すってガードもガッチリと固めて始まる。井上尚弥のスパーリ
   ングパートナーも務める選手である。バルデスは左右フックを思い切ってガードの
   上を叩く迫力満点の立ち上がり。

 

2R バルデス足を止めて正面から打ち合う。バルデスの力強いしかも数多いパンチに対
   しセルバニアも負けずに打ち返す。その手数は3:1でバルデス。

 

3Rも変らず。

 

4R バルデス、左のガードを下げたまゝ身を屈めて右に回り込むところにセルバニアの
     右フックにバルデスまさかのダウン。立ったところにセルバニア ラッシュをかけバ
       ルデス ダウン寸前のところでゴング。

 

5R バルデス足を使って距離をとりながら左ジャブでセルバニアの接近を防ぐ。セルバ
   ニア接近して右ジャブを出すところに、バルデスの左ジャブがストレートのカウン
       ターとなりセルバニア ダウン。立上がるが足がふらつきダメージの大きさを示した
   が、そのあとのバルデスの攻撃を何とかかわしてゴング。

 

6R 驚異的な回復力でセルバニア立ち直るバルデスは相手のパンチ力に警戒。正面から
   打ち合う事を避けてアウトボクシングに作戦変更。左ジャブを突き連打のあと、自
   分の位置を変えて打ち終わりの反撃を防ぐ。

 

7R アウトボクシングが功を奏しジャブからのワンツー又連打でペースを掴むが、セル
   バニアの右フックからの攻撃も強力で気を許せない。

 

8R バルデスの連打のあと、セルバニアの右ストレートとが僅かに浅く、誠に悔しい一
   撃であった。バルデスはこれにより一層警戒を強めて思い切りパンチを振う事はな

       くなって手数でポイントを稼ぐ作戦をとる。

 

9~12R セルバニアはバルデスの連打の打ち終りを狙う右フックの威力は依然として

      あり、バルデスにとってはきわめて危険であったが、バルデス巧みにアウトボクシ

      ングを続けて、リードしたまゝ終了。

 

判定は 116:110 、115:111、117:109でバルデス勝利。


バルデスのボクシングの幅とリードパンチ終盤まで変らないスタミナとパンチ力と手数の
多さを今回はみせた。が、攻撃のあとの左が下がるところをガードを下げたまゝ右に回る
こと等今後は狙われる事となろう。今迄のように当るをさいわい、KOの山を築くと言う事にはならないと思われる。


セルバニアの善戦は際立っており、特に一発の威力はバルデスを上回っており、スタミナ
も、回復力も驚異的で、バルデスの心胆を寒からしめた。

 

WBO S・ミドル級 タイトル・マッチ  チャンピオン ヒルベルト・ラミレス vs ジェシー・ハート     2017/10/23

会場 アメリカ アリゾナ州 ツーソン・コンベンション・センター
                            (2017年10月23日)

WBO S・ミドル級タイトル・マッチ

 

チャンピオン  ヒルベルト・ラミレス(メキシコ)26歳、
戦跡 35戦全勝24KO サウスポー

 

挑戦者  ジェシー・ハート(米)28歳、戦跡 22戦全勝18KO、 WBO S・ミドル級1位。

 

ラミレスはアルツール・アブラハムから2016年4月タイトルを奪取しての初タイトル戦
である。

 

1R ラミレス 189cmの長身ながらファイタースタイルの選手で、プレッシャーを掛けて
   ハートをロープに追い込む。ハートは下りながら打つパンチは鋭い。
   ハートの右アッパー決る。ラミレス前に出るが手は出ない。

 

2R ハート動き良く的確にパンチを決めていたが、ラミレスの左アッパーでダウン。

   立上がったところにラッシュをかけられて、再度ダウン寸前に追い込まれる。

 

3R   ラミレスここぞとばかり圧力をかけて前進。ラミレスのローブローでハート ダウ

   ン。 レフリー ハートを休ませるがこれでハート息を吹き返す。

 

4R ラミレス軽いパンチだが何せ手数が多く特にボディへの集中打でハート苦しむ。

 

5R 一発のパンチ力ではハートに分があるが手数の多さで押される。ハート 自陣のコー
   ナーで足をとられそうになり、その事をアピールするが自陣に水をかけすぎたこと
   が原因で自業自得というところだ。

 

6~7R  一進一退だがやはり手数でラミレス。

 

8R このまゝでは敗色濃厚であり、勝負をかけたハートは足を止めてリング中央で打ち
   合いハートやゝ優勢。

 

9R も8R同様優位にすゝめるが終盤ラミレスの反撃でハート急速に失速する。

 

10R ハート再び後退をはじめて元に戻りラミレスのボディ攻撃にたまらずクリンチ。

 

11R ハートの右ストレート2発でラミレスふらつく。ラミレスの手数減る。

 

12R お互いに打ち合いの中終了。

 

判定 115:112が2人、114:113が1人でラミレス勝利。ラミレスはトップランク社に所属
した期待されている選手だが、一発の威力に乏しく、スピードも今一つで決め手を欠いて
おり魅力に欠ける選手。アルツール・アブラハムを破ってタイトルを奪取したがミドル級
時代アブラハムのキング・アーサーと呼ばれた豪腕の姿は既になく上げる程の事はない。

 

ハートはパンチのスピード、力強さもあり特に右アッパーには一発必倒の威力を持った
選手ではあるが、手数が少なく、挑戦者であるにも拘らず後退し続けていてはタイトル
を取れない事を自覚すべきである。

 

WBA、WBC、IBF、WBO S ライト級統一戦 WBC、WBO S ライト級チャンピオン テレンス・クロフォード vs WBA、IBF 王者 シュリウス・インゴンド  (2017/10/2)

会場 アメリカ ネブラスカ州 リンカーン・ビナクル・バンク・アリーナー
                       (2017年10月2日)
WBA、WBC、IBF、WBO S ライト級統一戦

 

WBC、WBO S ライト級チャンピオン テレンス・クロフォード(米)29歳
戦跡 31戦全勝22KO  スイッチヒッター、ニックネームは「ハンター」

2階級を制覇している。

 

対戦者 WBA、IBF 王者 シュリウス・インゴンド(ナミビア)34歳、サウスポー
戦跡 22戦全勝11KO

 

1R 両者左構えで始まる。開始早々身体も機敏に動き、足も早く、キレもあり正面から
   打ち合う。緊迫感ある立ち上がりである。

 

2R インゴンド打ち負けまいとの思いからか振りが大きく、打ち終わりにダッキングで
   上体を屈めたところに左ストレートの打ち下しを受けて、バランスを崩しインゴン
   ド ダウン。ダメージはなさそう。

 

3R インゴンド左を大きく振り終わったところに左のボディフックが無防備のボディに
   炸裂、インゴンド苦悶の表情でダウン。そのまゝカウントアウト、KOとなる。

 

2004年9月18日オスカー・デラホーヤを下してミドル級4団体を統一したバーナード・
ポプキンス以来実に13年振りの4団体統一チャンピオンの誕生となった。


2014年6月28日ライト級で全勝対決となったユリオルキス・ガンボアを4度ダウンを奪
ってKOに下し、一気にスターダムにのし上がったクロフォードはこのインゴンド戦のKO
勝ちでスーパースターの地位を獲得したのであった。

 

NABF NABO 北米 L・ヘビー級タイトル・マッチ チャンピオン オレクサンダー・グボジーク vs クレイブ・ベーカー                        (2017/10/2)

会場 アメリカ ネブラスカ州 リンカーン・ビナクル・バンク・アリーナー
                       (2017年10月2日)
NABF、NABO北米 L・ヘビー級タイトル・マッチ

 

チャンピオン  オレクサンダー・グボジーク(ウクライナ)
戦跡 13戦全勝11KO 、ロンドン L・ヘビー級、 銅メダリスト
ニックネームは「ザ・ネイロ」ピンで止める男。

 

挑戦者 クレイブ・ベーカー(米)、戦跡 13戦17勝13KO 1敗。

1敗はエドウィン・オドリゲス

 

1R グボジーク足を使って軽やかに動き、左ジャブを多く出す。ベーカーはガードで
   しっかり顔面を固めて接近し、強打を振うスタイルである。

 

2R ベーカーは主導権を握るべく圧力を掛けて前に出る。グボジークは左に廻って左
   ジャブを出し続けてこれを迎え撃つ。

 

3R ベーカー前に出るが、グボジークの左ジャブと右ストレートとが邪魔になって手
   が出ない。

 

4R グボジークの軽いパンチでも数が多く徐々に効いてくる。

 

5R それまでマス・ボクシングをしていたようなグボジークであったが、このRから
   力を入れて打ち始める。

 

6R 後退を始めたベーカーに対して、ロープに詰めたグボジークの力強い右ストレート

   の打ち下しでベーカー ダウン。立ち上がったところへ左、右の連打厳しくレフリー

       ストップ。

 

グボジークは各団体の上位にランクされて、いつタイトル・マッチが組まれてもおか
しくない位置にいるが、4Rまではパンチに早さもなく、力強さもない全く迫力を感じ
させない選手であったが、強打のベーカーが手も足も出ない状況をみると、相手を自分
のペースに巻き込んでしまう特技があるのかも知れない。
まことに不可解な選手である。しかしスティーブンス、コバレフ、ウォード等のトップ
選手にこれで対抗出来るであろうか、疑問が残るところだ。

 

WBAライト級タイトル・マッチ チャンピオン ホルヘ・リナレス vs ルーク・キャンベル       (2017/09/24)

会場 アメリカ カリフォルニア イングルウッドフォーラム (2017/09/24 )
WBA ライト級タイトル・マッチ


チャンピオン ホルヘ・リナレス(ベネズエラ)32歳、戦跡 45戦42勝27KO 3敗
3階級制覇王者、ニックネームは 「ゴールデンボーイ」

 

挑戦者 ルーク・キャンベル(英国)29歳、戦跡 18戦17勝14KO 1敗
2012年ロンドン五輪バンタム級金メダリスト

 

1R 攻勢はリナレス、キャンベルは殆んど手を出さず。

2R リナレス余裕を持ったか攻撃を強める。動きも良い。キャンベル右目下
   カット腫れる。

 

4R キャンベル左ボディブローを決めて立ち直る。リナレスの左アッパー強烈。

 

5~12R  立上がったキャンベルは距離を保って防御主体に戦術を変えて、軽いパンチを
   当てるように変化。リナレスは圧力をかけて追うが的確なパンチを当てきれずに
   終了。

 

判定は114:113、115:112 でリナレス。115:113 でキャンベルと分かれた。
キャンベルのパンチは有効打が全くなく当てるだけで、パンチによる有効打は顔の腫れ
具合、傷で一目瞭然。キャンベルに有効とつけたジャッジは信じがたい。

格闘技であるからには相手にどれだけダメージを与えたかで計るべきであろう。


キャンベルはイギリス人で大いに期待されている選手であるが、パンチにスピードも破
壊力も乏しい平凡なボクサーであり、恐さが全くない。
それにつけてもリナレスのボクシングには、いつもながら今一つ物足りなさがつきま
とう。スピードもテクニックもタイミングの取り方も申し分ないのだが、凄みがない。
ひ弱さがつきまとうのだ。


ライト級他団体のWBAの全勝マイキー・ガルシア、IBFの全勝ロバート・イースターと
比較、また一階級下の天才ワシル・ロマチェンコ等との統一戦を考えた時に劣勢
は免れまい。

 

ミドル級 3団体 統一チャンピオンシップ  チャンピオン ゲンナディ・ゴロフキン (2017/09/17)

会場 アメリカ ラスベガス モービル アリーナ (2017/09/17)
ミドル級3団体統一チャンピオンシップ

 

チャンピオン ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)35歳、戦跡 37戦全勝33KO

19度目の防衛戦。世界タイトル17連続KOの世界記録保持者。

アマ戦跡 350戦345勝5敗。

 

挑戦者 サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)27歳、戦跡 51戦49勝34KO 1敗1分ニックネームのカネロはシナモンのことで赤毛の意味。


1R ゴロフキン例によって左ジャブを出してプレッシャーを掛ける。

       アルバレスは後退。

                                                                                                        

2R お互いにジャブを突きあう。

 

3R ゴロフキン前進しアルバレス、ロープ伝いに後退。

 

4R ゴロフキン常に距離を詰めてアルバレスに余裕を持たせない。3Rから完全に

   ゴロフキンのペースとなる。

5R アルバレスをロープに詰めて、上・下打ち分ける。アルバレス防戦一方。

 

6・7R ゴロフキン、ジャブで追い詰め小さなパンチでアルバレスの反撃を封じる。

 

8R 前半アルバレス リング中央で戦うが後半押されてロープに詰まる。

 

9R アルバレス劣勢を挽回すべく勝負に出て打ち合う。

 

10R アルバレス9Rの余勢を駆って打ちに出るが、9Rで力を使った為に疲れる。

 

11・12R ゴロフキン前進を止める事なくアルバレスを追い、最後までアルバレスに主導

   権を渡さないまま終了。

 

ゴロフキンの圧勝とみられたが判定は 115:113でゴロフキン、118:110でアルバレス、114:114でドロー。3者3様で引分けとなった。

どんなにアルバレスに甘く採点してもアルバレスで116:112以上にはならないことは

歴然としていた。

 

常に試合の主導権を握りアルバレスは殆んどロープに詰っており劣勢は明白であった。
試合は白熱してお互いの技術を尽しての好試合であっただけに、このような不明朗な採

点はボクシングの試合の権威を貶める以外の何ものでもない。

 

メキシコ系アメリカ人に勝たせたい分かるが、何とも戴けないことであった。

これをなんというか「贔屓のひきたおし」と言う。

9月13日の試合            (2017/09/13)

 ( 9月13日の試合)
WBO L・フライ級の王者 田中 恒成 とIBF S・バンタム級王者 小国 以載 の試合をみた。


田中は13位のタイ、既に盛りを過ぎた相手に初回ダウンを奪われパンチで右目上を負傷、何とか9回TKOに下したが、パンチ力ではタイ選手に及ばず実力差は歴然としていたにも拘らず、試合後のインタビューを聞くと自分の力量について大変な勘違いをしているようであった。

防御能力、スピード、パンチ力、打たれ強さ、いずれをとっても世界に出て対抗する力

は全くないのに。

 

小国にはそもそもサウスポーに対するセオリーを知らないのか、左回りして対抗するそ

ぶりさえ見せずに、届かない距離から漫然と左ジャブを出して、左ストレートのカウンターの餌食になり続け3度ダウンの末顔面血だらけとなっての一方的な経過をたどってTKOに敗れた。


9月10日に放映された井上とニエベスの試合で、イエベスは井上の左ジャブ、右ストレートの強打を顔面には殆んどまともには受けることなく、全て固いガードで防ぎ切って対抗した。イエベスは作戦通りの戦い方はしていた。

しかし井上の左ボディブローは強烈で、6回終了時ギブ・アップしたが考えた作戦であった。)


小国は左回りで相手の左を遠ざけて正面に立たないようにし、しかも自分の右パンチは相手の正面にくるように位置しガードを高くして、自分の射程距離に入ったところで左フックのボディブローを主武器にすべきであった。


両者に共通するのは世界タイトルを争うには全ての面で力不足であると言う事である。

この力量では客は呼べない。魅力ある選手はアメリカ市場が放ってはおかない。

アメリカのリングに立つ選手はいづれも特長があって、スピード又はパンチ力、

ファイティング・スピリット等に抜きん出て、金を払っても観たいと思わせる選手ばかりである。

数多くいる日本のチャンピオンでこの条件に合致しているのは井上選手たゞ一人で

あろう。

WBC S・フライ級タイトル・マッチ チャンピオン シーサケット・ソールンビサイ (2017/09/10)

会場 アメリカ  カリフォニア州 カーソン・スタブハブ・センター (2017/09/10)
WBC  S・フライ級タイトル・マッチ


チャンピオン シーサケット・ソールンビサイ(タイ) 戦跡 48戦43勝39KO 4敗1分

 

挑戦者 ローマン・ゴンザレス(ニカラグア)元4階級チャンピオン タイトルを失う前

までパウンド・フォー・パウンドに座っていた。

前戦でシーサケットに敗れ初の1敗を喫したが判定に疑問を持たれていた為にダイレクト・リマッチとなったもの。
試合前の勝敗予想ではゴンザレス86%、シーサケット13%であった。

 

1R ゴンザレス、前戦の反省からガードを高く揚げて防御体勢を固めて立ち上がる。

      開始早々バッティングあり、ゴンザレス、バッティングで前戦出血した為にこれ

      を嫌がる。

 

2R ゴンザレスも手を出し始める。シーサケットはこれに対し正面から打ち合いに応

      える。

 

3R ゴンザレス相手のパンチを受けないように注意しながらパンチを振うがシーサ

       ケットは委細かまわず、左強打を打ち込む。

 

4R 押されながら右フックを振ったところにシーサケットの右フックがカウンターと

       なり、ゴンザレス ダウン、何とか立ち上がったところに、再度のシーサケットの

       右フック カウンターでゴンザレス長々とマットに沈んで立つ事できず。

       シーサケットの完勝で完全決着となった。

 

ゴンザレスはS・フライ級に階級を上げてから苦戦が続いた。

対クアドラス戦でタイトルを獲得したが判定に疑問が出る試合であって、50.8kgと52.16kgの差1.36kgは以外に重くゴンザレスに負担となっていった。

 

今回のシーサケットとの戦いは体力、体格、パンチ力でシーサケットに劣っている事は

歴然としており、ゴンザレスの戦い方にやゝ自信が失われていた事もみてとれ、フライ

級に止まっていた方が良かったのではないかと思われた。

ゴンザレスの今後が注目される。シーサケットはさぞ自信を持った事であろう。 

WBO S・フライ級タイトル・マッチ チャンピオン 井上 尚弥 vs アントニオ・ニエベス (2017/09/10)

会場 アメリカ カリフォニア州 カーソン・スタブハブ・センター(2017/09/10)
WBO S・フライ級タイトル・マッチ


チャンピオン 井上 尚弥(日本)24歳、戦跡 13戦全勝11KO 内7戦6KOは世界戦で

ある。ニックネームは「モンスター」

 

挑戦者  アントニオ・ニエベス(米)30歳、戦跡 20戦17勝9KO 1敗2分。

ニックネームは「一級品」

 

1R ニエベス、ガードを高々と揚げて専守防衛に徹して開始。井上はかなりリラックス

   して、早く鋭い左ジャブをくり出して前に出てガードの上を叩く。

       左フックのボディブロー2発有効。

 

2R ニエベス打って出るが全く当らない。中盤から左ジャブからの左ボディブロー

      3発でニエベスすっかり及び腰となる。

 

3R ニエベス防御一辺倒となり手を出さないまゝ左・右左ボディブローを打たれる。

 

4R 殻にこもるニエベスを手を出させるように井上足を使ってアウトボクシングで

       誘う。

5R 左ボディブロー2発でニエベス ダウン。

 

6R 一方的に打たれたニエベスはこのR終了時ギブ・アップを申し出て、TKOとなる。

 

井上は始めてのアメリカのリングに登場して上々のデビューを飾った。

アメリカの市場から声が掛り、リングに上がって観客を喜ばせる試合が出来て始めて

一流ボクサーと云える。

日本の世界チャンピオンも数多く存在しているが、声が掛かる選手は井上以外に見当ら

ない。今後井上はアメリカを主戦場として戦って行く事が出来れば世界的なボクサーと

なれるであろう。


今回のファイトマネーはせいぜい20万ドル程度ではないかと思われる。

100万ドルを超えれば一流ボクサーと云えるのだが・・・

 

WBC S・フライ級挑戦者決定戦 カルロス・クアドラス vs ファン・フランシスコ・エストラーダ (2017/09/10)

会場 アメリカ カリフォニア州 カーソン・スタブハブ・センター(2017/09/10)
WBC S・フライ級挑戦者決定戦


カルロス・クアドラス(メキシコ)29歳、戦跡 38戦36勝27KO 1敗1分。

シーサケットを破りタイトル6度防衛のあとゴンザレスに破れてタイトルを失う。

同級2位 戦跡 37戦35勝25KO 2敗。

 

対戦者 ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)27歳、この試合の勝者がシーサケット対ゴンザレスの勝者とタイトル・マッチが決定している。

 

1R クアドラスはスピードを生かして、正面から打ち合いに出る。

 

2、3R クアドラスは足を使ったアウトボクシングで相手の出鼻を叩いてペースを握る。

 

4R エストラーダ圧力をかけて前に出始める。クアドラスのパンチの打ち終りを見定

   めてカウンターを狙う。クアドラスの動きは速い。

 

5,6R クアドラスはアウトボクシング、打っては離れのスタイル。エストラーダは戦

         法を変えない。

 

7R エストラーダ攻撃を強めてペースを掴みかけてくる。

 

8R クアドラス退きながらパンチを数多く繰り出す。エストラーダ鼻血を出す。

 

10R エストラーダの右ストレートからのサイドの右ストレートでクアドラス ダウン。

       クアドラス何とか立ち上がって反撃。エストラーダも疲れて追い込みしきれない。

 

11,12R 両者疲れてスピードも落ちパンチにも力がなくなり、もつれたまま終了。

 

判定は最初クアドラスの3者とも115:114と決定したが数分後一転してエストラーダ

の勝利となった。

 

S・フライ級 10回戦 ブライアン・ビロリア vs ミゲール・カルタヘナ (2017/09/10)

会場 カリフォニア州 カーソン・スタブハブ・センター (2017/09/10)
S・フライ級10回戦

 

ブライアン・ビロリア 37歳 元2階級王者、ハワイアンパンチを売りにするファイターで生き残りをかけての試合。

対戦者  ミゲール・カルタヘナ 25歳 

3Rからペースを握ったビロリアが5R開始早々連打からの右フックでカルタヘナ レフリーストップ、何とかトップ戦線に踏み止まる。

 

ライト級 10回戦 レイムンド・ベルトラン vs ブライアン・バスケス                                             (2017/09/04)

会場 ロサンゼルス マイクロソフト・シアター  (2017/09/04)
ライト級 10回戦

レイムンド・ベルトラン(メキシコ)36歳、戦跡 42戦33勝21KO 7敗1分1無効試合
WBC 2位、3度のタイトル挑戦の経験あり

  ① 2013年リッキー・バーンズ戦12回引分け
  ② テレンス・クロフォードに判定負け 

  ③ 粟生を2R TKOに下すが体重オーバーで失格
となっている。ニックネームは「シュガー」(華麗な男)このニックネームは1代目

シュガーはレイ・ロビンソン、2代目はレイ・レナード、3代目はシェーン・モズリー

といずれも歴史に残る名選手ばかりである。

 

対戦者 ブライアン・バスケス(コスタリカ)29歳、戦跡 38戦36勝19KO 2敗、2敗は

いづれも世界戦でハビエル・フォルトナと内山高志である。

過去コスタリカ初の世界チャンピオンとなっており、スイッチ・ヒッターである。

 

1R 体格、体力、パンチ力に優るベルトラインが圧力をかけて前に出る。両者中盤引か

       ずに激しく打ち合うがその途中にバスケス、左構えに変える。

 

2R 前進するベルトランに対し、バスケスは足を使って左・右に動き体を揺すって、相

       手のパンチを躱し左ジャブを出入りで打って対抗。ベルトラン常習となった感のあ

       る目上カット。
 
3R バスケスの妻ハンナ・ガブリエルもプロボクサー、WBOのチャンピオンで両者同

       時に世界王者となったこともある。ベルトランの力強いパンチと圧力にバスケス

       は動きとスピードを生かした打っては離れての方法で戦うが押される。

 

4R ベルトランの体力にバスケス押されてペースはベルトランに。そのまゝの形勢で10

       Rまで。

 

10R バッテングでベルトラン額から出血したがベルトラン優位のまゝ終了。

 

判定は 96 : 91、96 : 94 が2人でベルトラン勝利。パンチ力(特に左フック)の強さ

と体力で押し切った試合であった。

 

会場 カリフォニア州 カーソン・スタブハブ・センター (2017/09/10)
S・フライ級10回戦

 

ブライアン・ビロリア 37歳 元2階級王者、ハワイアンパンチを売りにするファイターで生き残りをかけての試合。

 

対戦者  ミゲール・カルタヘナ 25歳 

 

3Rからペースを握ったビロリアが5R開始早々連打からの右フックでカルタヘナ レフリーストップ、何とかトップ戦線に踏み止まる。

 

WBO S・フェザー級タイトル・マッチ  チャンピオン ワシル・ロマチェンコ vs ミゲール・マリアガ (2017/09/04)

会場 ロサンゼルス マイクロソフト・シアター  (2017/09/04)

WBO S・フェザー級タイトル・マッチ

 

チャンピオン ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)29歳

 

戦跡 9戦8勝6KO 1敗、プロ7戦目で2階級制覇。アマ時代の実跡08年北京五輪フェザ

ー級金メダル。12年ロンドン五輪ライト級金メダル。世界選手権09、11年優勝。

戦跡 396勝 1敗、ニックネームは「ハイテク」。

プロ2戦目でタイトル挑戦したがオルランド・サリドに1:2の判定で敗れたが3戦目

に初タイトル、7戦目でS・フェザー級のタイトルをローマン・マルチネスを衝撃のKOに下して獲得。
2016年11月フィリピンの閃光と謳われたノニト・ドネアをKOした豪腕ニコラス・ォータースを7R TKO。17年4月ジェイソン・ソーサを9R TKO共に相手のギブアップで退げて、今や全階級を通じて一番早く、一番巧く、一番強いのではないかと言われている。

 

挑戦者  ミゲール・マリアガ(コロンビア)30歳、戦跡 27戦25勝21KO 2敗
2敗は共に世界挑戦で相手はオスカル・バルデスとニコラス・ウォータースでやむなし

と言ったところだ。ニックネームは「スコーピオン」(さそり)

 

1R ロマチェンコ始めから距離を詰めて相手の距離を潰す。自分の距離をつくる為にマ

   リアガは後退せざるを得ない。ロマチェンコは全く力を入れたパンチは振わない。

       マリアガがパンチを出した時だけ間隙を縫って力を入れたパンチを振う。

 

2R ペースは完全にロマチェンコ。マリアガはガードを固め身体を揺すって
   防御に専心。ロマチェンコはガードの上を軽い右フック、ジャブで叩く。

 

3R 押されるマリアガは後退するがロマチェンコは逃がさず付いて来てマリアガ
   の体勢の整わないところに左ストレート、足が揃っていたマリアガはダウン。
   立上がったマリアガにロマチェンコはコーナーに退って打ってこいと誘う。
   観客を味方につけたロマチェンコはすっかりプロ仕様のスタイルを身につけ
   たようだ。

 

4R マリアガもさすがに一流選手でロマチェンコのパンチをまともに受ける事なく対応

       するが自分のパンチはロマチェンコに全く当たらない。このR終盤バッティングで

       ロマチェンコ左目尻カットして出血。 ロマチェンコは試合中にセコンドに出血を見

   せており全く動揺はみせない。そのあと一段とスピードを上げる。

 

5R マリアガは後退りを続けるが余裕を与えないロマチェンコの追撃でマリアガ 疲れ

      てくる。

 

6R ロマチェンコはパンチにも力を加え始めたが、

 

7R  倒しに掛かったロマチェンコ、パンチを上下に打ち分け特に左フックのボディブロー

      が効いてマリアガの身体が丸まってきたところに、左フックでマリアガが2度目

      のダウン。このR終了後マリアガがギブ・アップで7R終了でTKOでこの3連続戦

      全て相手のギブアップで下す所謂ロマチェンコ勝ちで圧勝した。


次の相手は同じく五輪2連覇のリゴンドー(全勝)と対戦することが決定的となった。12月9日に対戦が予定されている。

 

KO率 78 % 強打の実力者マリアガを1Rからまるでチャンピオンか4回戦ボーイをスパーリングで指導しているかの試合振りで、両者の実力の差がいかほどのものか思い知

らされた試合であった。
3試合ともに相手がギブアップで決着がついたという事は前代未聞でタイトル・マッチ

は皆死にもの狂いで闘うものだからで、勝つと負けるでは天と地ほどの差があるので最

後まで逆転を狙って闘うものであるが、これはこれ以上闘っても絶対に勝てないと思わせる試合であったという事である。


ロマチェンコ恐るべし!!

ワシル・ロマチェンコについて (2017/09/04)

                          ワシル・ロマチェンコについて


WBO スーパーフェザー級チャンピオンで3度の防衛を果たしたロマチェンコはボクシ
ング史上類稀な天才ボクサーである。


アマチュア時代北京五輪で金メダル。09年、11年の世界選手権優勝。
396勝1敗と史上最高の実跡を引っさげてプロ入り、2戦目でフェザー級タイトル・マッチに挑戦1:2の判定で敗れたが、その相手がよりによって最悪のオルランド・サリド
戦跡は10敗以上を重ねているが、叩き上げの闘魂の塊、プロの中でも不屈の男で、誰

と闘っても激戦を繰り広げて何度もタイトルを獲得している異色の選手であるからだ。

 

しかし3戦目でWBCフェザー級ゲイリー・ラッセルを下して戴冠するや、7戦目で
WBO S・フェザー級に階級を上げてローマン・マルチネスを衝撃のKOで下し、3度の
防衛戦をいずれも相手のギブ・アップで降参させるTKOで下している。
サウスポーのボクサータイプの戦い方は右ジャブで相手をコントロール、相手との距離
を計って出てくるところに左ストレートで迎えうつ。

相手の右に廻って自分の左が相手のガードの真中を貫く位置を常に保ちつゝ、相手の右

から自分の身体を遠ざける。これがセオリーである。

 

ロマチェンコの闘い方は全く異なる。相手が気が付いた時はロマチェンコは自分の目

の前に既に居て自分の距離が取れないまゝ後退せざるを得ない。

 

しかしロマチェンコは滑るように付いて動きこれを許さず、ガードを固める相手のガー

ドを軽く叩いて追いかける。後退した相手は追われて体勢を整える暇もないままタイ

ミングの良い軽いパンチを受けてもダウンを奪われてしまうのだ。

 

何とかパンチを出しても全く当らないのは、スピード、目の良さ、動きの速さと50%程の力しかパンチを振わないことでカウンターを受ける事もない。

この距離が彼の距離なのだ。

 

流れるような動きのスピードについて行けずに一方的に打たれて体力、気力も失われて、その上子供扱いされてプライドも傷つけられ続ける中盤以降、一段とスピードアップ

するロマチェンコにはこれ以上試合を続けても意味がないと悟った相手は、まだ試合を

続けられる力がありながらギブ・アップをレフリーに告げるしか選択の道はない事に気

付かされるのである。


メイウェザーを超えてボクシング史上最高の選手と云って過言でない。

 

S・ライト級12回戦 エイドリアン・ブローナー vs ミゲール・マイキー・ガルシア   (2017/08/21)

会場 アメリカ ニューヨーク バークレイズ・センター(2017/08/21)

S・ライト級12回戦

 

エイドリアン・ブローナー(米)28歳、戦跡 36戦33勝24KO 2敗1無効試合
4階級制覇(S・フェザー級、ライト級、S・ライト級、ウェルター級)
ニックネームは「プロブレム」(問題児)。2敗はマルコス・マイダナとジョーン・ポーターである。ウェイト調整に2度失敗し、2度タイトルを失っている。

私生活のトラブルをあげれば枚挙に遑がない。文字通りの問題児であるがボクシング

センスは頭抜けたものがあり、スピード、パンチ力、対応能力と魅力溢れる選手である。

 

対戦者 ミゲール・マイキー・ガルシア(米)29歳、戦跡 36戦全勝30KO
3階級制覇(フェザー級、S・フェザー級、ライト級)。

 

この試合はウェルター級のブローナー(66.68kg)とライト級のガルシア(61.23kg)

がお互いに、S・ライト級 63.50kgで合意して闘うことになったもので、ファイトマネーは各々百万ドルでウェイト失敗した場合は50万ドルのペナルティーとの事である。

ブローナーは相変らず自信満々で踊りながら登場。この試合はWBCのダイヤモンドベルトが賭けられた。

 

1R ブローナーは左手を下げてリラックス、ガルシアのガードの上を叩く。ガルシアは

       圧力を掛けてブローナーをロープに詰めるが殆んど手を出さず。

 

2R ガルシアの圧力は一段と強まりパンチも出し始め、左ジャブ、右ストレートと手数

       が増える。

 

3R ブローナーは左ジャブでガルシアの前進を止めようとするが委細かまわずガルシア

       前に出る。左フックを顔面にヒット。左右フックを顔面、ボディに連打して主導権

       を握る。ブローナーは首を振って効いていない。

 

4R ブローナー、左手を下げていたが、このラウンドから両腕を高く揚げて、防御体制

   を固める。ガルシアはガードの上を叩いて攻撃を強める。

 

5R ガルシアの攻撃にガードでの防御に追われ、ブローナー攻撃に出られない。

 

6R これではならじとブローナー、ガードを固めて前に出ようとするが、ガルシアの

       手数が多く、やがて守勢にまわされる。

 

7R ガルシアの攻撃は止ることなく顔面、ボディにパンチを集中する。

 

8R すっかり余裕をもったガルシアは両手を下げてブローナーを誘うがブローナー攻

        撃に出られず。

 

9R このラウンドの終盤、この試合始めての左ボディブローがガルシアにヒット。

       そのあとの集中打をみせてこのラウンドを支配する。

 

10R 9Rの余勢を駆ってブローナー前に出始めるが手が出ない。ガルシア下り始める

         がパンチの的確さではガルシア。

 

11、12R お互いに一進一退。ブローナーは前に出るが的確なパンチはなく、ガルシア

        のペースで終了。

 

判定は 117:111、116:112 が2人でガルシアの完勝となった。ガルシアの基本通りの

ボクシングが、ブローナーの型のないボクシングを封じ込める事に成功した。

実力、人気ともに兼ね備えたブローナーを倒した事でガルシアの商品価値は一段と上っ

て、このあとスーパーマッチが組まれていくことになろう。

特にS・ライト級WBO王者で全勝のテレンス・クロフォードとの対戦が現実味を帯びて

きた。

 

WBC ミドル級 挑戦者決定戦 ジャーマン・チャーロ vs セバスチャン・ヘイランド  (2017/08/21)

会場 アメリカ ニューヨーク バークレイズセンター (2017/08/21)


WBC ミドル級挑戦者決定戦

 

ジャーマン・チャーロ(米)27歳、戦跡 25戦全勝19KO、IBF S・ウェルター級王者であったが返上。ミドル級に転進、同級2位。ニックネームは「ヒットマン」
双子の弟ジャーメルはWBC S・ウェルター級王者。

 

対戦者 セバスチャン・ヘイランド(アルゼンチン)30歳
戦跡 35戦29勝16KO 4敗2分。現在8連勝中(内7KO)、同級1位
試合直前に左膝を負傷したようでぎこちない。

 

1R チャーロの左ジャブは長くて早く、そして数多くでる。右ストレートも当って、
   早くも主導権を握る。

 

2R チャーロ右ストレートからの右アッパーでヘイランド ダウン。立上がった

     ヘイランドは足許おぼつかなく、チャーロは右ストレート、左右アッパー追い

   打ちをかけ、一方的展開となる。

 

3R ドクターが左膝をチェック。1Rから足に力が入らないがヘイランド頑張って何

       とか持ちこたえる。

 

4R 再びドクターチェック(ダメージの確認)開始早々左右ストレートでヘイランド

       ダウン。立上がったが戦闘意志の喪失を確認して、レフリーストップ。

 

チャーロはこれでゴロフキン対アルバレス勝者との対決が決った。
両者のいずれと闘ってもチャーロは好試合を見せてくれそうである。

 

WBC中南米 フェザー級タイトル・マッチ  チャンピオン ジョニー・ゴンザレス vs ジェシー・ロサレス (2017/08/21)

会場 メキシコ チワワ リエンゾ チャロ パラル (2017/08/21)
WBC 中南米 フェザー級タイトル・マッチ


チャンピオン  ジョニー・ゴンザレス(メキシコ)35歳
戦跡 73戦63勝53KO 10敗 元2階級王者

 

挑戦者  ジェシー・ロサレス(フィリピン)25歳、戦跡 22戦21勝9KO 1分

 

ゴンザレスは5連勝中(内4KO)この1戦で再びトップ戦線に加わりたいところ。

 

1R お互いに左ジャブを突いて立上がる。

 

2R ゴンザレスは左ジャブからの左フックでロサレス ダウン。立上がったところへ
   ゴンザレスの左フックのボディブローで2度目のダウン。ロサレス苦悶の表情で
   立ち上げれずKOとなる。

 

ゴンザレスの左は相変らず威力があり、タイトル戦への希望が出て来た。

L・ヘビー級 10回戦 マーカス・ブラウン vs ショーン・モナハン                                                       (2017/08/14)

会場 アメリカ ニューヨーク州 ユニオンデール・ナッソー・コロシアム
                                            (2017/8/14)

L・ヘビー級10回戦
 
マーカス・ブラウン(米)26歳、戦跡 19戦全勝14KO。WBA10位、IBF9位、WBC7位
ロンドン五輪出場、サウスポー

 

対戦者 ショーン・モナハン(米)35歳。戦跡 28戦全勝17KO。

WBC8位、IBF13位、WBO6位、2人は10年来の友人でこのクラスの実力者である。

 

1R ブラウン完全に左半身の構えで左拳を顎の下にしっかりと付け、右ジャブを連発。
       その後の左ストレートは早く、モナハン ダウン、ダメージ深くブラウンの連打で
       ダウン寸前。さらに左アッパーのボディブローはローブローであったが、モナハン
   苦悶の表情。

2R モナハン開始早々ブラウンの右フックからの連打でレフリーストップ、TKOとな

       る。

 

ブラウンは右ジャブと右フックと使い分け、特に右フックには威力あり、左ストレート
は早くて強い、バランスも良く、ウォード、コバレフ、スティーブンソンの3強時代も
交替するのではないかを予感させる選手の登場はなかった。今後期待の選手である。 

 

ウェルター級10回戦 オマール・フィゲロア vs ロバート・ゲレロ (2017/08/14)

会場 アメリカ ニューヨーク州 ユニオンデール・ナッソー・コロシアム
                                (2017/8/14)
ウェルター級10回戦


オマール・フィゲロア(米)27歳、戦跡 27戦26勝18KO 1分。
元WBCライト級チャンピオン、15年12月以来の試合。

ニックネームは「バンテリータ」(豹)。 2階級61.23kgから66.68kgに上げて

の試合である。

 

対戦者 ロバート・ゲレロ(米)34歳、戦跡 42戦33勝18KO 5敗1分2無効試合、
4回級制覇の激闘型サウスポー、ニックネームは」「ゴースト」(幽霊)
5敗の中にはフロイド・メイウェザー、ダニー・ガルシア、キース・サーマン
がいて歴戦の雄である。

 

1R ゲレロは右ジャブからの左右連打を上下に打ち分けて主導権を握る。

   調子は良さそう。

 

2R ゲレロは1Rの優勢を駆ってフィゲロアをロープに詰めて攻撃するが、フィゲロア、
   左アッパーから攻撃。左アッパー2発でゲレロ ダウン。立上がったゲレロは猛攻。
   フィゲロアをロープに詰めるがフィゲロア ロープ際で左アッパー3発からの右
   ダブル右フックでゲレロ2度目のダウン。更に左フックで3度目のダウン。

 

3R 開始早々、ドクターチェックのあと、後がなくなったゲレロは必死の攻勢に出るが
     、コーナーに詰まったフィゲロアの右ショートフックでゲレロ4度目のダウン。
     立上がったところへ、左フックのボディブローで5度目のダウン、TKOとなる。

 

ゲレロは立ち上がりの攻勢がうまく決ったことから、足を止めて正面から打ち合うこと
としたが打たれ過ぎた。ゲレロは始めてのKO負けを喫して試合後に引退を表明した。

 

ミドル級 10回戦 ジュリアン・ウィリアムス vs ジョシュア・コンリー              (2017/08/07)

会場 アメリカ オハイオ州 トレド ハンティントン・センター (2017/08/07)

ミドル級10回戦

 

ジュリアン・ウィリアムス(米)27歳、戦跡 25戦22勝14KO 1敗1分1無効試合
WBC S・ウェルター級5位、ニックネームは 「J・ロック」、1敗はジャーメル・チャーロ(全勝の王者であったが、このあとミドル級に転出)。2Rに1回、5Rに2回ダウンを喫してKO負けしている。

 

対戦者 ジョシュア・コンリー(米)25才、戦跡 16戦14勝9KO 1敗1分。
ニックネームは「ヤング・ガン」

 

1R ウィリアムスは格の違いを見せ付けて圧力を掛け、コンリーをロープに詰める。
   コンリーは圧力を掛けられて後退。ガードを高く掲げて防御を固める。

 

2R ウィリアムスは左手を下げてジャブで距離を測り左・右のボディブローで攻撃。

 

3R ウィリアムスはコンリーのガードの高さをみて、ボディを中心に攻め、特に左ボ

     ディブロー 強烈でコンリー腰を引いて嫌がる。

 

4R コンリー、ボディブローを嫌ってガードが下るところへ、ウィリアムス左・右の
   アッパーで顎をつきあげる。ウィリアムス右目上を切る。

 

5、6R ウィリアムスの手数が多くなり、パンチにも力を込め始めた。

 

7R ウィリアムス、倒しにかゝり、左フックでコンリー ダウン。立上がったところ

       への連打でレフリーストップ、TKO。

 

力の差がありすぎた。しかしウィリアムスの力量ではジャーロ兄弟との力量にこれも

差がありすぎて、エリスランディ・ララ、ジャーマル・(弟)チャーロ、カネロ・アルバレスと実力者が揃うこのクラスでのタイトル奪取は絶望的である。

 

IBF ライト級タイトル・マッチ チャンピオン ロバート・イースター vs デニス・シャイコフ  (2017/08/07)

会場 アメリカ オハイオ州 トレド・ハンティントン・センター (2017/08/07)

 

IBFライト級タイトル・マッチ

 

チャンピオン ロバート・イースター(米)26歳、戦跡 19戦全勝14KO 。

180cmの長身。

 

挑戦者 デニス・シャイコフ(ロシア)32歳、戦跡 41戦38勝20KO 2敗1分。

サウスポー

 

1R 長身で15cm、リーチで20cmの差があり、シャイコフは相手の懐に飛び込んで

   からの連打でしか勝機はない。接近戦を挑むシャイコフにイースターは、左手を

       下げるデトロイト・ スタイルに構えて、左フリッカージャブを繰り出し、相手を

       止めてからの右ストレートで迎え打つ。シャイコフはイースターを追い掛け回す。

 

2R シャイコフの戦術は成功して接近戦となるが、イースターは接近戦も巧みで、長

       い手を折り畳んでの左ジャブ、右ストレートと、右アッパーでシャイコフの入り

       際を捉えて打つ。

 

3R イースターこのラウンド、右アッパーの5発で主導権を握る。

 

4R イースターは接近戦に入る前に左ジャブ、右ストレートでこれを阻み、入り込ま

       れると右アッパー顔面と左フックのボディ打ちと巧みな試合運びである。

 

5~9R イースターはKO勝ちから戦術を転換して、ポイントアウトを狙う作戦に切り

       替えたようで力を入れたパンチは振わず、右ストレートもあたかもジャブのよう

       に繰り出す。

 

10、11R 2人とも足を止めてリンク中央で打ち合うが有効打はない。

 

12R 勝利を確信したイースターは足を使ったアウトボクシングに切り換えてそのまゝ

        ゴング。

 

判定は120:108が2人、116:112が1人でイースターの完勝であった。

イースターは長身でリーチも長く、誰が戦ってもやりにくい選手である。

しかも長・中・短といづれの距離でも戦うことが出来て、ジャブも早く、鋭い。

アウトボクシングも出来る試合巧者で攻略するのが難しい選手である。

しかし一発の威力となると今ひとつで、相手に恐怖感を与えるとなると疑問符がつくの

が欠点といえる。ライト級にはWBAにテクニシァンのホルへ・リナレス、これに挑戦が
決っているロンドン五輪金メダルのルーク・キャンベル、WBCに全勝のマイティ・ガルシア、
WBOにトテリー・フラナガン他にフェリックス・ベルデホ、レイモンド・ベルトランと
錚々たる顔ぶれが揃っており、必ずしもイースターが抜きん出ているとは言い難い。
尚、この日のリングサイドには強烈な左ジャブと右ストレートの強さで知られたトーマス・ハーンズが来ていた。

 

1980年代中量級にはヒットマン シュガー・レイ・レナード、マーベラス・マービン・ハグラー。石の拳力ベルト・デュランとスーパースターが勢揃いしていて、彼らの間で繰り拡げられた死闘はボクシングファンの脳裏に今でも焼きついている。

 

WBC Lヘビー級タイトル・マッチ チャンピオン アドニス・スティーブンソン vs アンドレィ・ファンファラ (2017/07/24)

会場 カナダ モントリオール ベル・センター      (2017/07/26)


WBC  L ヘビー級タイトル・マッチ

 

チャンピオン アドニス・スティーブンソン(カナダ)39歳
戦跡 29戦28勝23KO 1敗 ニックネームは「スーパーマン」

 

挑戦者  アンドレィ・フォンファラ(ポーランド)29歳
戦跡 34戦29勝17KO 4敗 1分1無効試合 


両者は2度目の対戦、1戦目はスティーブンソンが1R、5Rに、フォンファラが10Rに

それぞれダウンを奪った。スティーブンソンは7度目の防衛戦で最も苦戦した相手であ

ったことから再戦が組まれた。フォンファラは4月にチャド・ドーソンを10R TKOに

下して勢いにのっている。

 

1R スティーブンソンはサウスポーで、右は距離を計るだけで左ストレートの一発
   狙いの選手である。下りながらの左フックからの左ストレートでフォンファラ
   ダウン。この試合は武器の左ストレートが良く当り、そのあともフォンファラ 
       ダウン寸前。

 

2R 開始早々戦闘不能とみたレフリーが試合をストップ。あっけない幕切れでスティ 
   ーブンソンの8度目の防衛成功となった。

 

近いうちのアンドレ・ウォードとの統一戦が期待される。

 

IBF Sミドル級暫定王座決定戦 アンドレ・ディレル vs ホセ・ウスカテギ (2017/07/26)

会場 アメリカ メリーランド州  オクソンビル MGM ナショナル ハーバー
                                                        (2017/07/26)

 IBF S ミドル級暫定王座決定戦 


IBF S ミドル級3位 アンドレ・ディレル(米)33歳
戦跡 27戦25勝16KO 2敗、アテネ五輪の銅メダリスト。ニックネーム「甦った男」
『スーパー6』に参加して闘ったが不振の為以来人気は下降線を辿って今日に至った。
サウスポー。


対戦者 同級 1位 ホセ・ウスカテギ(ベネズエラ)26歳
戦跡 27戦26勝22KO 1敗 ニックネーム「ボリビタ」

 

1R ウスカテギ、左構えで始める。ウスカテギの圧力の前にディレルは右ジャブでは

   前進が止められない。

 

2R ウスカテギ、右構えに変更、ディレル押されてロープに詰まり、集中打を浴びてダ

       ウン。スリップと判定される。

 

3R ディレル、ロープに詰められて打たれる。ディレルはウスカテギの圧力に腰が引け

      て左のパンチが打てない。又出しても威力が全くない。

 

4R ウスカテギの優勢は変らない。

 

5R ディレル遠い距離から左ストレートを放つが、足がついていかずにスリップダウ

       ン。相当に追い詰められてきた。

 

6、7R ウスカテギは自信を持ってディレルを追い回す。

 

8R ディレル、ロープに詰まったところで、ウスカテギ左、右、左の左フックの連打で

       ディレル、ダウン。半ば失神状態となったが、一発目のあとゴングが鳴っており、

       あとの2発は連続のパンチであった為に止められなかったと思われるが、レフリー

       はこれを反則とみなして、8R ビル・クランミーレフリーは失格負を宣言しディレ

       ルの勝ちとした。

 

まことに疑問の残る判定であった。それまでの経緯をみても、ウスカテギが明らかに

ポイントでも圧倒的に優利に進めており、ここで反則などしなくても勝利は確実であった。故に故意の反則パンチを打つ必然性は無かったからである。

 

ディレルは1Rから常に後退しロープに詰まり及び腰で左ストレートに全く威力なく、

ウスカテギは平然とディレルをロープに追い詰めて圧倒的な試合内容であった。
ディレルはタイトルを握ったがは良いが、次回からの対戦相手はディレルのパンチを恐

れることなく、どんどん打って来る事は確実であり、先は暗澹としている。


尚試合のあと、ディレルのトレーナーがウスカテギに殴りかかり、顔面を強打したが、

これだけでもディレルの反則負けにする方が理由が十分だと思われた。

 

WBC フェザー級タイトル・マッチ チャンピオン ゲィリー・ラッセル vs 暫定王者 オスカル・エスカンドン (2017/07/26)

会場 アメリカ メリーランド州  オクソンビル MGM ナショナル ハーバー
                                                       (2017/07/26)

WBC フェザー級タイトル・マッチ


チャンピオン ゲイリー・ラッセル(米)28歳。
戦跡 28戦27勝16KO 1敗、ニックネームは「ミスター」

ラッセルの1敗はワシル・ロマチェンコである。


対戦者は暫定王者 オスカル・エスカンドン(コロンビア)

 

1R サウスポーのラッセルは右ジャブを多用してエスカンドンの接近を阻止、エスカン

   ドンはガードをガッチリと高く掲げ、158cmの短身の為に接近戦を挑む。

 

2R ラッセルは右フックのボディブローと左アッパーの顔面への攻撃と利づめの攻撃で

       エスカンドンの上体を起こす。

 

3R ラッセルの右フックでエスカンドン、ダウン。

   その後ラッセルの猛攻が続き、エスカンドン防戦一方となるが、ラッセル後半打ち

   疲れたか一休み。エスカンドン反撃。

 

4R エスカンドン劣勢を挽回すべく左右のボディブローを放って反撃に出る。

   ラッセル防御に回り時折反撃。

 

5R エスカンドン接近戦の作戦が成功し、ラッセルを打ち合いに巻き込む。

 

6R ラッセル4、5R 休んだところで、足を止めて正面から打ち合う。

   左アッパーのボディブローが有効。

7R ラッセルの右フックでそれまでダメージを重ねていたエスカンドン、足がもつれて

     後退しロープに詰まったところにラッセルの追い打ちにエスカンドン頭を抱えて座

   り込んだところでレフリーストップ。

 

スピード、パンチの正確さとその威力で両者の間に戦力の差があり、この結果は予想

されていた。
ラッセルにとっては楽な試合であった事でだろう。
ジョニー・ゴンザレスからタイトルを奪って3度目の防衛に成功した。
本人はロマチェンコとの再戦を熱望している。

 

WBO ウェルター級 タイトル・マッチ チャンピオン マニー・パッキャオ vs ジェフ・ホーン     (2017年7月2日)

会場 オーストラリア ブリスベン サンコープ・スタジアム(2017年7月2日)
WBO ウェルター級 タイトル・マッチ

 

チャンピオン マニー・パッキャオ(フィリピン)38歳
戦跡 67戦59勝38KO 6敗2分 ニックネームは「パックマン」

 

挑戦者 ジェフ・ホーン(オーストラリア)29歳、戦跡 17戦16勝11KO 1分
国際的には無名のボクサーである。5万人の観客で野外の会場は溢れていた。

 

1R ホーン、主導権を握るべく積極的に打ってでる。ロープに詰めてボディ連打。

       2、3R お互いの手数が増えてくる。
 
4R パッキャオの動きが出てくるがパンチ当らず。

 

5R ホーン体力で押してくる。

 

6R ホーン、ロープに詰めて連打。頭で突進する為にバッティングでパッキャオ

       頭部出血。

 

7R バッティングでパッキャオ2ヶ所目出血。ホーン調子にのってくる。

 

8R パッキャオの左ストレート、右フックヒット。

 

9R パッキャオ攻撃に転じ集中打、ホーン足許ふらつきダウン寸前に追い込まれる。

 

10R パッキャオ、9R攻撃で疲れたのかパンチ出さず、ホーンに回復の時を与える。

 

11、12R お互いに疲れて、見るべきパンチなく終了。

 

判定は117:111、115:113が2人でホーン、パッキャオに判定に下した。
パッキャオは9Rの攻撃でもっと踏み込んで左ストレートをボディに的中させていれば
9R中又は10RにもKO出来ていた事であろう。
ホーンのコーナーは9R終了時もし10R反撃できなかったら試合を止めるぞとホーンに
ハッパをかけており、KOされてもおかしくなかった。


しかし、ミゲール・コット戦、アントニオ・マルガリート戦のパッキャオの姿はすでに

影を潜めていて、その踏み込みの早さや左ストレートの切れ味は既に失われて久しい。


私の知るかぎり、史上最高の異能ボクサー、パッキャオの終焉はファン・マヌエル・
マルケスに衝撃のKO敗の時点であったのである。

 

フェザー級 6回戦 マイケル・コンラン vs ジャレット・オーウェン               (2017年7月3日)

会場 オーストラリア ブリスベン サンコープ・スタジアム (2017年7月2日)
フェザー級6回戦


マイケル・コンラン  (北アイルランド・ベルファスト)出身
ロンドン五輪銅銅メダル、リオ五輪、金メダルを目指すもベスト8止り。
2015年 世界選手権優勝。

 

対戦者 シャレット・オーウェン(オーストラリヤ)

 

1R コンラン左をさげて構えるが、終盤左構えにスイッチ、ジャブを多く出す。

 

2R 左構えでスタート、右手を下げて、ジャブを繰り出す。

 

3R から右構えに戻す。

 

4R 左フックのボディブローヒット、効果をみて、ボディを集中的に攻めて、あと

   連打でTKOにし止める。

 

デビュー以来3連続KO勝ち。コンランはトップランク社に所属。同社は大事に育てる方針のようだ。
今は相手が弱いので良いが、これから次第に強敵と当たるようになると、スピード、

パンチ力も格段にレベルが違ってくる。

今のガードを下げてのスタイルでは対抗出来まい。

防御から考え直すことが大事である。

 

IBF S・フェザー級 タイトル・マッチ チャンピオン ジェルウィン・アンカハス vs 帝里 木下     (2017年7月2日)

会場 オーストラリア ブリスベン サンコープ・スタジアム (2017年7月2日)
IBF S・フライ級タイトル・マッチ


チャンピオン ジェルウィン・アンカハス(フィリッピン)


挑戦者 帝里 木下(テイル キノシタ)

 

1R 両者サウスポー帝里右ジャブを連続して出すが、相手に当てる気があるのかと思

      われる。程遠い距離から出している。アンカハスは距離を正確に測って、的確に

      パンチを出していて、スピード、パンチ力も格段の差がある。

 

2R 早くも帝里右目上切る。

 

3R 開始早々にドクターチェックを受ける。アンカハスの手数も多くパンチ力も強く、

       帝里は止むなく左ストレートのカウンター狙いのみとなるが、スピードが違いす

       ぎて、アンカハスの一方的ペースとなり

       4Rに入ると勝敗は時間の問題となる。

 

6R 右目上の腫れ酷くなり、レフリーストップ近くなる。

 

7R アンカハスの右フックのボディブローで帝里ダウン。出血も激しくTKOで終了。

 

1~6Rまで圧倒的にアンカハスのペースで、すべての面で実力が違いすぎた。
正にマッチメークの失敗であった。

 

IBF S・フェザー級タイトル・マッチ チャンピオン シャーボンティ・デービス vs リアム・ウォルシュ (2017年6月26日)

会場 ロンドン カッパーボックス・アリナー (2017年6月26日)
IBF S・フェザー級タイトル・マッチ


チャンピオン シャーボンティ・デービス(米)22歳、戦跡 17戦全勝16KO
メイウェザープロ所属、ニックネームは「タンク」

 

挑戦者 リアム・ウォルシュ(英国)31歳、戦跡 21戦全勝14KO。
ニックネームは「デスティニー」(運命)

 

1R デービスはサウスポー、ウォルシュは左構えでスタート。デービスの右ジャブは

   早い、次いでの右ストレートも早く長い。ウォルシュは早さに対応できない。

 

2R デービスの距離勘はまだ合ってはいないがウォルシュは全く手が出ない。

 

      途中メイウェザーにインタビュー「あと2、3Rでノックアウトで終了だろう」

 

3R 左ボディブローからの右フック顔面に受けてウォルシュ右構えに替える。
   デービスの攻勢をウォルシュ クリンチで防ごうとするが、委細構わずデービス
   の猛攻が続き、ウォルシュ ダウン、立上がってきたが足元がふらつくところへ

       連打でレフリーストップ.
     
注目されたデービスの才能とその能力の高さを見せつけられた一戦であった。
全勝のウォルシュが手も足も出せなかった。


試合後のインタビューに答えたメイウェザーは「倒すのにあと2ラウンドぐらいかゝる

かと思ったんだけどね。ウォルシュはタフな選手だったよ。英国のボクシングファンに

も感謝している。これからも彼のような若手を育てゝいきたい。デービスを誇りに思うよ。彼は懸命にトレーニングを続け、数ヶ月後に戻ってくるよ。とにかく一試合ずつだ」と語った。

 

尚メイウェザー本人は50戦目の相手として、総合格闘家のマクレガーと対戦すると

発表した。

 

ライト級4回戦 ジョー・コルディナ vs セルゲイ・ビブ (2017年6月26日)

会場 ロンドン カッパーボックス・アリナー (2017年6月26日)
ライト級4回戦


ジョー・コルディナ(英国)25歳、リオ五輪ライト級ベスト16。戦跡 1戦1KO勝。

 

対戦者 セルゲイ・ビブ(ドイツ)、戦跡 14戦7勝7敗

 

1R コルディナの左フック テンプルにヒット、ビブ ダウン。次いで右フックから
   左ボディでダウン TKOとなる。

 

コルディナはさすがにスタイリッシュでバランスのとれた選手である。

 

オリンピアン特集Ⅱ S・ウェルター級6回戦 ジョッシユ・ケリー vs ジョニー・ビナ(2017年6月26日)

会場 ロンドン カッパーボックス・アリナー (2017年6月26日)
S・ウェルター級6回戦


ジョッシュ・ケリー(英国)23歳、リオ五輪ウェルター級ベスト16
戦跡 1勝0敗、4月に1戦戦っている。ニックネームは「プリティボーイ」

 

対戦者 ジョニー・ビナ (スペイン)33歳、戦跡 7戦6勝1敗

 

1R ケリー ガードを下げて構える攻撃優先のようだ。パンチにスピードがあり手数も

   多いがビナもさすがにプロ選手でまともにはパンチを食わない。


2R ケリーは完全にガードを下げて強いパンチを連続して繰り出す。時折交える左

       ボ ディブローも巧み。


3R ケリー左アッパー ボディから右フック顔面に次いで上・下に集中打。

      ビナ打たれ強い。


4R 右ストレートで ビナ ダウン。そのあとは連打でレフリーストップ TKO。

 

ケリーは観客へのアピールも心得て、ファンに応えるすべも知っていてプロ向きの選手

であり、今後はデフェンスに十分配慮すれば人気も上ってくる選手である。

 

オリンピアン特集Ⅲ フェザー級 6回戦 シャクール・スティーブンソン vs カルロス・ファレス (2017年6月26日)

会場 ニューヨーク マデソン・スクェア・ガーデン(2017年6月26日)
フェザー級6回戦


シャクール・スティーブンソン(米)19歳、リオ五輪バンタム級 銀メダリスト、

1勝0敗


対戦者 カルロス・ファレス(アルゼンチン)

 

1R スティーブンスン 開始早々から段違いの強さを発揮し、一方的にパンチを出し、

     左ストレートでダウンを奪うとそのまゝレフリーストップ。

 

スピードもパンチ力もあるが早く終わりすぎて、次戦をみなければ評価は下せないが

逸材であることは確かなようだ。

オリンピアン特集Ⅳ WBC、WBO S・ライト級 タイトル・マッチ チャンピオン テレンス・クロフォード vs フェリックス・ディアス(2017年6月26日)

会場 ニューヨーク マデソン・スクェア・ガーデン(2017年6月26日)
WBC、WBO S・ライト級タイトル・マッチ

 

チャンピオン テレンス・クロフォード(米)29歳、戦跡 30戦全勝21KO、

ニックネームは「ハンター」

 

挑戦者はフェリックス・ディアス(ドミニカ共和国)33歳。
戦跡 20戦19勝9KO 1敗、08年北京五輪 金メダリスト。

1敗はレイモンド・ピーターソンに判定2:0である。

 

1R ディアスはサウスポー、クロフォードもサウスポーで始まる。クロフォードは右

   ジャブで 突進するディアスの出鼻を叩く。

 

2R ディアスは圧力をかけ左、右のフックがクロフォードの顔面にヒット、追い打ちを

      かけるが、その後は続かない。

 

3R クロフォードの左アッパー顎に3発、右ストレート1発。ディアスの右目下腫れ始

       める。

 

4R ディアス、自分のパンチが当たらない事に苛立って、つい頭突き。クロフォード
   左アッパーのあと3連打。ペースは完全にクロフォードに。

 

5R 左アッパーが有効、クロフォード調子に乗ってきた。

 

6R ロープに詰まるディアスにクロフォード出て来いと呼び込む。ディアス高く掲げ

      ていたガードを下げて挑発するところに打ち込まれる。

 

7R このラウンドが勝負と考えたディアスは突進し左・右フック2発当てるが、その後

       疲れて来て再びロープに詰まり、ロープを背にクロフォードを挑発してカウンター

       を狙うが、クロフォード横に首を振って応じない。

 

8、9R クロフォードのスピードが一段と増し、思うようにパンチも当って一方的展

   開となり

 

10R ドクターチェックのあと倒しにかゝったクロフォードの攻撃の前にダウン寸前に

   追い込まれ、10R終了時ギブアップ、クロフォードのTKO勝ちとなる。

 

次のクロフォードの相手はWBA、IBFのチャンピオン インドンゴとの統一戦か、或いは
ウェルター級のパッキャオとの対戦が噂されている。 

 

WBO Sーウェルター級 タイトル・マッチ チャンピオン ジャメール・チャーロ vs チャールズ・ハトリー (2017年6月12日)

会場 ニューヨーク ブルックリン バークレイズ・センター (2017年6月12日)                

WBO S-ウェルター級タイトル・マッチ


チャンピオン ジャーメル・チャーロ(米)26歳、 戦跡 28戦全勝13KO
双子の世界王者兄は元 IBF S-ウェルター級王者。クラスを上げてミドル級に転向。
ニックネームは「アイロンマン」(鉄人)

 

挑戦者 チャールズ・ハトリー(米)31歳、戦跡 28戦26勝18KO 1敗1分
ニックネームは「ザ・フューチャー」(未来)

 

1R チャーロ 右ストレートで先制。ハトリーはチャーロの右ストレートを警戒して

    高々とガードを掲げる。チャーロの入って来るところへ右アッパーで迎え打つ構

        えで牽制する。

 

2R チャーロはワンツー攻撃を中心に時折左アッパーのボディブローを交えて、足を

       使うことなく真っ向勝負に出る。

 

3R チャーロ、一度目のワンツー攻撃で後退させた後、二度目のワンツー攻撃ではハ

   トリー ダウン。
 
4R チャーロの圧力次第に強くなり、試合の趨勢はみえてきた。

 

5R ハトリーはチャーロの圧力に押されてロープからロープへ後退を続けて一方的

       展開となる。

 

6R 倒しにかゝったチャーロの猛攻と右ストレートでハトリー ダウン。パンチ強烈で

   倒れたまゝ動かずKOとなった。

 

タイトルを獲る取るまで兄ジャーマルの強打と弟ジャーメルの巧さが目立っていたが、

初防衛戦をみると、一転兄と見紛うばかりの迫力に驚かされた。

防御勘も良く、足を止めてのワンツー攻撃に威力を増して、このクラスのトップ戦線に

名乗りを上げた感ががある。

他にWBAスーパーのテクニシァン、エリスランディ・ララ、WBAレギュラーにデメトリアス・アンドラードそしてミゲール・コットもいるが、チャーロもこの一戦で一躍脚光を浴びる事となった。

兄と並んでスーパースターのカネロ・アルバレスの有力な対抗馬となったと思われる。

 

ウェルター級 12回戦  ショーン・ポーター vs アンドレ・ベルト (2017年6月12日)

会場  ニューヨーク ブルックリン バークレイズ・センター(2017年6月13日)
ウェルター級 12回戦 


ショーン・ポーター(米) 29歳。戦跡29戦26勝16KO
2敗1分。元IBFウェルター級王者。2敗はIBFの王者であるケル・ブルックとWBA・WBCの2団体王者キース・ケーマンである。
ニックネームはショータイム。


対戦者 アンドレ・ベルト  (米) 33歳。戦跡35戦31勝24KO 4敗。

元WBC ウェルター級王者。


会場にキース・サーマン、そしてケル、ブルックと対戦が決まった全勝の新鋭エロール・スペンスの顔も見える。

 

1R  ポーターはベルトのカウンターを警戒して軽くステップを踏む。

      ベルトの右ストレート2発、ポーターの連続する左ジャブで試合は始まる。

  ポータの左目上切れる。


2R ベルトはL字ガードに構え、ポーターは左ジャブ2発からの右フックでベルトを

   ロープに押し込んでベルトのクリンチにも拘らずに攻撃を続ける。

   ベルトの右ストレートに合せての右フックのカウンターでベルト ダウン。


3R ベルトは劣勢を挽回すべく積極的に前に出る。ポーターの右ストレートがカウター

       となり、機を見てベルトをロープに詰めて攻撃の手を緩めない。

     ベルトはロープに詰りながら右アッパーで対抗。


4、3Rと同じパターンが続き、ベルト左目上切りドクターチェック1回目。
   ポーターは右目上も切る。


5R 相変らずポーターの左ジャブは早くて鋭い。ベルトこの攻勢に一時棒立ちとなり、

       一方的攻撃を受ける。ベルト2度目のドクターチェック。「目は見えるか?」に

       ベルト「見える」と答えて再開。ポーターの動きは一段とアップ。

       ポーターの攻勢と手数に対しベルトは必殺の左右アッパーで対抗するが、1Rから

     の守勢は否めない。


7,8R ベルトは左右アッパーのカウンター狙い一本になるが、ポーターの攻撃は

       激しく、顔面と云わず、ボディーと云わずの連打と集中打でベルト窮地に追い込

       まれる。


9R ベルト、4度目のドクターチェックのあとバッテングで怯んだところ、ポーター飛

       び込んで打った左フックでベルト ダウン。そのあとの猛攻でロープに飛ばされた

   ところでレフリーストップ。TKOで勝負はつく。


以前のベルトは左ジャブも左、右ストレートも使って、もっと幅広い闘い方であったが、現在は完全に左、右アッパーのカウンターパンチャーとなっており、ポーターのように

タフで手数の多いプルファイターには結局押されて、ロープに詰まり、劣勢を強いられ

ることになる。
必殺のアッパーの切れ味は依然として見事であるが、待ちのボクシングであることから
後手後手を踏み、見た目も悪く、元々のあまり打たれ強くもないところから、これから

もそこを突かれる事となるであろう。

 

ポーターは突貫ファイターと見られているが、2連続の左ジャブは早く鋭く、踏み込み

も早い。これに続く右ストレート、フックから相手をロープに詰める形もよく、見た目

よりもボクシングに幅もあり、アウトボクシングも出来て試合勘も勝負どころを見定め

る頭の好さもみえて、かつタフで、ファイティングスピリットもある。

 

170cmに満たない身体的不利を補って余りある選手である。

このクラスにWBAスーパー及び、WBCレギュラーにキース・サーマン、WBAにレイモンド・ピーターソン、IBFにケル・ブルック、WBOにマニー・パッキャオがいてダニー・ガルシアもいる。新鋭エロール・スペンスもいる。強豪揃いのクラスではある。

 

WBO フェザー級タイトル・マッチ チャンピオン オスカル・バルデス vs ミゲール・マリアガ (2017年5月22日)

会場  カリフォルニア スタブハブ・センター (2017年5月22日) 

WBO フェザー級タイトル・マッチ 

 
チャンピオン オスカル・バルデス(メキシコ)26歳。戦跡 21戦全勝19KO。


挑戦者 ミゲール・マリアガ (コロンビア)30歳。戦跡 26戦25勝21KO 1敗
ニックネームは「スコーピオン」1敗は15年タイトル・マッチでニコラス・ウォータースに9ラウンド ダウンの上判定負けしたもの。

 

1R バルデス先制攻撃をかけ主導権を握る作戦。マリアガの左ジャブも早い、お互いに

   全力でパンチを振う。

 

2、3R  バルデスの右フックは野球のピッチャーのように振り回してくるものだが威力

       はある。マリアガは直線的に前に出るが、バルデスはサイドに廻りながらパンチ

       を出す。

 

4R バルデスは序盤集中打をみせるがマリアガ中盤から勝負をかけて攻撃に出る。

       マリアガペースとなる。

 

5R バルデスのフルスイングの右フック顔面に。マリアガのボディブロー強烈でバル

   デス怯む。

 

6、7R 一進一退が続くが、両者一歩もひかずに打ち合う。

 

8、9R マリアガが圧力をかけて前に出るところ、バルデスは横に廻りながら、正面衝

  突を避けてボクシングをする。やゝバルデス優勢か。

 

10R 勝負を賭けてマリアガが攻勢をかけた優勢の中、バルデスの左フックのカウン

   ターでマリアガ ダウン。これで試合の趨勢は決した。

 

11、12R は勢の失われたマリアガはそれでも必死で反撃で終了。

 

判定は119:108、118:109、116:111でバルデスの防衛となった。
両者とも1ラウンドから全力で打ち合い、終盤までスピードも衰える事なく、終止打

ち合い見ごたえのある試合を展開。良く鍛えて試合に臨んだと感心した。

 

WBO S-ミドル級タイトル・マッチ チャンピオン ヒルベルト・ラミレス vs マックス・ブルサック(2017年5月22日)

 

WBO S-ミドル級タイトル・マッチ  (2017年5月22日)


チャンピオン ヒルベルト・ラミレス(メキシコ)25歳、戦跡 34戦全勝24KO、
長身のサウスポー 身長188cm、ラミレスはアルツール・アブラハムを120:108の

ワンサイドに敗って王者となり初の防衛戦。


挑戦者はマックス・ブルサック(ウクライナ)32歳、戦跡 38戦33勝15KO 4敗1分
ニックネームはタイガー。

 

1R ラミレスは長身の割に左ジャブを中心に手数が多く、動きも良い。

 

2R ラミレスは左ジャブから右フック、アッパーをボディに集め、常に先手先手で

   ペースを握る。

 

3R ラミレのス左アッパーに身体を起こされてブルサックは懐に入れない。

 

4R ラミレスは力で打ち倒すスタイルではなく、間断なくパンチを繰り出すタイプで、
   右に動いて左アッパーをボディに打つなどテクニックも優れている。

 

5R ラミレスはブルサックの出るところに右フックを引っかけて、左ストレートを

   打つなどテクニックもある。ブルザックの顔が腫れてくる。

   途中ホールデングの反則を2回ブルサックは受け12Rまで流は変らず。

 

判定は3者とも120:106とラミレスの完封勝ちであった。


S-ミドル級でありながら防御はガードだけでなく、ウィービング、ダッキングも使い、
足を使っての位置を変えるなど、細かなテクニックも有して仲々の選手であるが、

もっとスピードのある、またはパンチ力のある相手とどう闘うかみてみたいものだ。

 

WBO Sーバンタム級タイトル・マッチ チャンピオン ジェシー・マグダレノ vs アンディルソン・ドス・サントス      (2017年5月22日)

会場  カリフォニア スタブハブ・センター    (2017年5月22日)

WBO S-バンタム級タイトル・マッチ

 

チャンピオン ジェシー・マグダレノ(米)25歳

戦跡 24戦全勝17KO サウスポー、16年ノニド・ドネアを倒して王座につく。

 

挑戦者 アディルソン・ドス・サントス(ブラジル)、戦跡 20戦18勝14KO 2敗。

 

1R マグダレノは動きも早くパンチも多彩。

 

2R ドス・サントスの左ジャブのボディに合せての右フックでサントス ダウン。

   立上がったところ嵩にかゝっての左右フックで2度目のダウンでKOとなる。

 

キビキビした選手でこれから人気も出る事であろう。

 

WBAミドル級王座決定戦 アッサム・エンダム vs 村田 諒太 (2017年5月20日)

WBA ミドル級王座決定戦         (2017年5月20日)


アッサン・エンダム(フランス)、戦跡 37戦35勝21KO 2敗。

 

対戦者 村田 諒太(日本)31歳、戦跡 12戦12勝 9KO 、ロンドン五輪ミドル級金メダリストである。

 

1R エンダム足を使って左ジャブで先制、村田はガードを固めて専守防衛に努め、

   出したパンチは1発のみ。

 

2R エンダムは手数で勝負すると決めているのか、ガードの上を叩く。

   村田は右ストレート1発のみでエンダムのパンチを全てガードで受け止める。

 

3R 村田は右ストレートを顔面、ボディに1発ずつ、手数では断然エンダム。

 

4R 村田パンチを出し始めるや、右ストレートでエンダム ダウン。

 

5R エンダム猛然と反撃、正面から打ち合う村田のパンチにエンダム ダウン寸前と
   なる場面も。

 

6R 村田の右ストレートでエンダム体勢を崩しあわやダウン。しかしエンダム手数
   で対抗。

 

7R 右ストレート2発でエンダム ダウン寸前に追い込まれる。スリップダウン2度、
   これはダウンと判定されても止むをえないもの。

 

8R 村田の圧力一段と強まり、逃げる一方のエンダム。

 

9R 有効打は村田、手数ではエンダム。

 

10R  流れは変らず有効打の村田、手数のエンダム。

 

11R 右ストレートと右フックボディ2発でエンダムぐらつく。

 

12R 打ち合いのうちに終了。

 

判定は2:1でエンダムにあがった。2人の審判は8R以降すべてフルマークでエンダム

に振っており、疑惑の残る判定であった。


私の判定では115:112で村田に軍配を上げていた。
特に中盤以降、逃げに廻ったエンダムの力の無い手数をどう見るか。

相手に与えた有効打とどちらを取るかが問われるところである。
私の判定も最大限エンダムの手数を評価したものでも、村田の負けはなかったと思わ

れた。

 

WBC フライ級タイトル・マッチ ファン・エルナンデス vs 比嘉 大吾               (2017年5月20日)

WBC フライ級タイトル・マッチ              (2017年5月20日)


ファン・エルナンデス(メキシコ)30歳、戦跡 39戦36勝26KO 3敗。
前日計量で200gオーバーで王座剥奪されている。

 

対戦者 比嘉 大吾 (日本)21歳、戦跡 12戦全勝全KO 、同級1位。

 

1R 比嘉 プレッシャーをかけて前に出す。エルナンデスは軽やかにステップを踏み、
    左ジャブを出しながら時折左アッパーをボディに2発、メキシコ人特有の左フッ

    ク、アッパーのボディ打ちが巧い選手である。

 

2R 1ラウンド終了時に比嘉 はこれを捕えられるとセコンドに語っている。
    エルナンデス主武器のアッパーを振うところに比嘉の左フック顔面にカウンター
   となり、エルナンデス ダウン。

 

3R エルナンデス接近戦を避けて足を使い、自分の距離を保ち長い左ジャブ、ストレー
    トで闘う。

 

4R エルナンデス左、右に構えを変えて比嘉の目先を狂わせようとする技術をみせる。
   比嘉はこれに拘らず、右ストレートの左ボディブロー強烈。

 

5R 比嘉の左フックでエルナンデス2度目にダウン。エルナンデス、ホールディング
   で必死に防戦、鼻血を出す。

 

6R 左、右のアッパーでエルナンデス3度目のダウン、ついで左・右フックで4度目
   のダウン、立上がったところに連打で5度目のダウンを喫し、TKOとなる。

 

比嘉はエルナンデスの早いステップと長い左ジャブで右ストレートそして左ボディフックを凌いで、自慢のパンチ力を存分に発揮。特に上・下の打ち分けも行いボディブローも
強烈で、師の具志堅 用高と同じ21歳でタイトル獲得の快挙を成し遂げた。


エルナンデスも良い選手で、倒されても早いパンチを繰り出し最後までスピードを落す
ことがなかった。また復活してくる選手であろう。

 

WBO Sーフェザー級 タイトル・マッチ チャンピオン ワシル・ロマチェンコ vs ジェイソン・ソーサ (2017年5月8日)

会場 アメリカ メリーランド州 オクソン・ヒル MGMナショナル・ハーバー

                          (2017年5月8日)
WBO S-フェザー級タイトル・マッチ


チャンピオン ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)29歳。
戦跡 8戦7勝5KO 1敗

 

挑戦者 ジェイソン・ソーサ(米)29歳。
戦跡 25戦20勝15KO 1敗1分。WBA王座を返上してロマチェンコに挑戦した。

ファイトマネーが通常の2倍にのぼる為である。

ソーサは「アンダードッグになろうじゃないか(予想の負け犬)」と発言して試合に

のぞんだ。

 

1R ロマチェンコの右ジャブが正確で早い。1ラウンドからスピードの差が歴然とし

   ている。

 

2R 動きの早さ、パンチの的確さで段違いの差がある。

 

3R ソーサのパンチは全く当らない。

 

4R ソーサ コーナーに追い詰められ一方的に打たれる。

 

5R ロマチェンコは打ちながら立ち位置を変えて、パンチを放つ。ソーサが打つ
   ときはその位置に居ない。

 

6R ソーサが突進するとロマチェンコはマタドールのスタイルでマントを振うまねを

       する。 急速に左に廻り左ストレートをボディに。

 

7R 右ボディ2発を始めソーサ一方的に打たれる。

 

8R ロマチェンコ倒しにかゝり集中打を浴びせる。

 

9R ソーサ闘う戦力はすでになくコーナーからもう1ラウンド行こう、これで駄目なら
   あきらめろと送り出す。ソーサ猛然と打って出るが全く空振りのあと、集中打を浴

   びて9ラウンド終了時に棄権を申し出てTKOで終了。

 

ボクシングのレベルがあまりに違いすぎてソーサは試合をした気にならなかったであろう。一発も自分の繰り出すパンチがロマチェンコの身体に当らないのだから。
全ラウンド、強、弱に拘らず一方的に打たれ続けて完敗した。


ロマチェンコの次の相手は敗れたオルランド・サリドであるが、サリドは希望に応じて

おらず、ライト級の無敵王者ミゲール・マイティ・ガルシアとなりそうである。
ガルシアは正統派スタイルでジャブが早くスピードもありパンチも強く、KO率も高い

難敵であり、良い試合となることは間違いない。

  

サウル・カネロ・アルバレス vs フリオ・セザール・チャベス JR(2017年5月7日)

会場 ラスベガス T-Mobile アリナー  (2017年5月7日)

2016年杮落し した場所である。前日MGMグランドガーデンアリーナの計量に2万人の観客が詰めかけた。入場料は10ドルだったそうである。

 

サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)26歳。

戦跡 50戦48勝34KO 1敗1分、2階級制覇王者.

 

対戦者 フリオ・セザール・チャベス JR(メキシコ)31歳。元WBCミドル級王者

戦跡 54戦50勝32KO 2敗1分1無効試合

 

オッズは5:1でアルバレス。

 

1R アルバレスやゝ手数で優勢。チャベスも真っ向から受けて立つ構え。

 
2R アルバレスの左ボディブロー2発及び左、右アッパー チャベスのガードが固い為に
   正面を割っての左、右アッパーが有効。チャベス体力で前進しようとする。


3R アルバレスは攻撃の先手をとり強い右フック。チャベス何とかブロックするが鼻血

   を出す。


4R アルバレス 右ボディブロー、右ストレート強烈でチャベス手が出ず、主導権は完

   全にアルバレスに。


5、6R  アルバレスは自分の思い通りの試合の流れとなり、固いチャベスの真中を狙っ

     て左、右アッパーを有効に打つ。チャベスの右目上腫れてくる。


7R 劣勢を挽回しようと、チャベスはアルバレスをロープに詰めて連打するが、力強さ

   に欠けて有効打とならず、アルバレスは余裕を持って防御してその間休み、アルバ

   レスの攻撃終了時に猛然と反撃して流れを渡さず。


8、9R アルバレスは2ラウンド、力を抜いて一休みした。


10R アルバレスこのラウンドに再び力を入れて攻撃に出、左・右ストレート、フック、

   アッパーと多彩に攻撃。

 

11、12R アルバレスの一方的攻撃の中に終了。

 

判定は3者共に120:108のフルマークでアルバレスの完勝に終った。

チャベスは全く何も出来ないまま終わりを迎えたが、ウェイト調整に失敗したのであろ

うか。自慢の体力で押し込む場面が全く見られなかった。
両者の体格は元々2階級違っていて無理な減量が響いたのかも知れない。


これでアルバレスは愈々9月にはミドル級3団体統一チャンピオンのゲンナディ、ゴロフ

キンとの対戦が決まった。現在のボクシング界の一番人気のスーパースター、アルバレスにとって最大の難敵と戦う事となった。

 

ウェルター級 10回戦  ルーカス・マティセ  vs  エマニュエル・ティラー (2017年5月7日)

会場 ラスベガス T-Mobile アリナー  (2017年5月7日)

 

ウェルター級 10回戦

 

ルーカス・マティセ(アルゼンチン)34歳、 戦跡 42戦37勝34KO 4敗1無効試合

 

対戦者 エマニュエル・ティラー(米)26歳、戦跡 24戦20勝14KO 4敗

 

3R マティセの右ストレートでティラー ダウン、その後の攻撃でティラー鼻血を出す。

 

4R マティセの一方的な攻撃にティラー防戦一方でダメージの回復を図る。

 

5R マティセ 左・右のボディブローからの左・右フックでティラー2度目のダウン。

   立ち上ったが続行不可能とみたレフリーは試合をストップした。

 

マティセは大注目となったダニー・ガルシアとの一戦で惜敗して、ガルシアはスター街道を走りマティセは脱落した。1年7ヶ月振りの再起戦を辛うじて勝利。

一戦に踏みとどまった。

 

ミドル級  10回戦 前 IBF ミドル級 チャンピオン デビット・レミュー  vs マルコ・レイエス (2017年5月7日)

会場 ラスベガス T-Mobile アリナー  (2017年5月7日)

ミドル級10回戦

 

前 IBF ミドル級 チャンピオン  デビット・レミュー (カナダ)

戦跡 42戦37勝33KO 3敗

 

対戦者 マルコ・レイエス(メキシコ)、戦跡 39戦36勝26KO 4敗

 

1R レミュー、開始早々圧力をかけて前に出て、ボディブロー3発。レイエス圧力に

   押される。

 

2R レミューの左フックでレイエス右目上眉あたり切って出血。レイエス腰を引いて

   防戦一方。

 

3R レミューの攻撃にレイエス ダウン寸前、早々に試合終了を思わせた。

 

4R レミューの攻撃にレイエス、マウスピースを吐き出す。終盤レイエス打ち下ろしの

   右ストレート2発で反撃。

 

5、6R 一進一退。

 

7R レイエスのマウスピース外れる。レミューの攻撃にレイエス再びダウン寸前と

                                   なる。

8、9R レイエス開き直ったか必死で反撃に出る。

 

10R お互いに疲れての打ち合いのうちに終了。

 

判定は99:90が2人、98:91が1人でレミューの判定勝ちとなった。

レミューの力任せの攻撃は壷に嵌れば鮮やかだが相手が技巧派でテクニカルに対応され

た場合に空回りする恐れがあり、そうした場合に不細工な試合となる危険性がある。

もっと左ジャブを多用し相手をコントロールする等の工夫が望まれる。  

 

WBA ヘビー級(スーパー)タイトル・マッチ チャンピオン アンソニー・ジョシア vs ウラジミール・クリチコ(2017年4月30日)

会場 ロンドン ウェンブリースタジアム  (2017年4月30日)


WBA ヘビー級(スーパー)タイトル・マッチ

 

チャンピオン アンソニー・ジョシア(英国)27歳、戦跡 18戦全勝全KO。

IBFチャンピオン

 

挑戦者  ウラジミール・クリチコ(ウクライナ)41歳、戦跡 68戦64勝53KO 4敗。

元3団体統一王者、IBFでは18度の連続防衛を果たしていた。タイソン・フューリーに

敗れて以来1年5ヶ月振りの復帰戦である。

 

1R クリチコ主導権を握るべく圧力をかけて前に出る。ジャブが良い。ジョシア慎重に

       立ち上る。

 

2R クリチコの右ストレートヒット。ジョシアは左ジャブを出し始める。

 

3R ジョシア動きがスムースとなり、左ジャブからの右ストレートを繰り出す。

 

4R クリチコ軽い右ストレート2発ヒット。

 

5R ジョシアこのラウンド、テンポをあげて攻撃に出て、右ストレートからの集中打で

   クリチコ ダウン。その後ジョシア集中打の為スタミナを失って動きが急速に鈍っ

   た。クリチコ攻撃に出てジョシア防戦一方となりダウン寸前に追い込まれる。

 

6R クリチコの攻撃にジョシア マウスピースを吐き出す。クリチコの右ストレートと

       顔面直撃。ジョシア ダウン。何とかこのラウンド凌ぐ。

 

7R ジョシアはダメージの回復を図って防戦にこれつとめ、クリチコの攻勢は続く。

 

8R ジョシア次第に回復してきて、早いジャブを打ち出す。クリチコは左ジャブを出し

       ながらスタミナ温存を図る。

 

9、10R ジョシアのスピードが戻って来て、パンチを出すようになる。クリチコは自分

       の優勢を知って巧みに対応し主導権を渡さない。

 

11R このラウンド勝負をかけたジョシアの右ストレートから左フック、右アッパーで

        クリチコ ダウン。立ち上ったクリチコの足がふらつくところ右ストレートからの

        集中打で2度目のダウン。
    やっと立ち上ったところへジョシアの懸命の連打で遂にレフリーストップとなり

        ジョシアの19連勝が決った。

 

大逆転の勝利となった。

この会場はカール・フロッチ対ジョージ・グローブス戦で8万人の観客を集めたが、

この日は9万人が押し寄せた。


会場にはフロッチを始め、デオンティ・ワイルダー、イベンダー・ホリフィールド、

レノックス・レイス等錚々たるメンバーがリングサイドにつめかけた。

 

クリチコは万全の体調に仕上げてこの試合に臨み、自分のボクシング人生を出し尽くし

て戦っての敗北であり、この試合で完全な新旧交替となった。


クリチコの試合後のインタビューで「ロンドンの皆さん有難う。ベストを尽したが力の

ある者が勝ちました。それがボクシングです。アンソニーの方が今日は勝ったと言う事

です。9万人の皆様今日は有難うございました。お陰様で楽しむ事が出来ました。

アンソニーおめでとう。彼は本当に強かった」


10年に亘ってヘビー級に君臨しつづけたクリチコの時代はこうして幕を閉じる事と

なった。

 

S・ライト級10回戦 ザッカリー・オチョア vs イーブ・ユリース       (2017年4月17日)

会場 アメリカ ニューヨーク 州 ターニングストーン、リゾート&カジノ

                              (2017年4月17日)
S・ライト級10回戦

 

ザッカリー・オチョア(プエリトリコ)24歳、 戦跡 16戦全勝7KO


対戦者 イーブ・ユリース(カナダ)28歳、戦跡 12戦全勝8KO

 

1R ユリース圧力をかけて前に出る。左ジャブからボディ、顔面に打ち分ける。

       スピード、テクニックともユリースが上のようだ。

 

2R オチョアはスピード負けを察知して左を下げて打ちやすいように構える。

 

3~6R ユリース一段とプレッシャーを強め、ボディ中心に攻める。余裕も出て来て
    足捌きも一段と軽やかになり主導権を握ったまゝワンサイドに試合を進める。

 

7R ユリース、オチョアをコーナーに追いつめて集中打。レフリーストップをされて

   も止むなしの状況に追い込まれる。オチョア、顔面腫れ鼻血も出す。
   7R終了時コーナーから続行中止の申出あり、7R終了時TKOとなる。

 

日本では考えられない全勝のホープ同士を戦わせる厳しさを改めて見せ付けられた。
敵地で戦っても強い訳が納得できる。

ライト級10回戦 ユリオルキス・ガンボア vs レオ・アルバラード  (2017年4月17日)

会場  アメリカ ニューヨーク州ターニングストーン、リゾート&カジノ   

                             (2017年4月17日)                            
ライト級10回戦。


ユリオルキス・ガンボア(キューバ)35歳、戦跡 26戦25勝17KO 1敗 
元3階級王者、2004年アテネ五輪 フライ級金メダリスト
キューバから亡命、金メダルは1,500ドルで売却している。

1敗は2014年6月テレンス・クロフォードと全勝対決したが、9Rまで4度のダウンを
喫した上でTKOされたもの。


対戦者 レオ・アルバラード (ニカラグア)28歳、戦跡 31戦24勝16KO 7敗。
ガンボアは1年3ヶ月振りの試合である。

 

1R ガンボア慎重に立上がる。途中一度集中打あり。

 

3R お互いに手数が少なく、凡戦となってきて観客からブーイングが起り始める。

 

5、6R  両者有効打なく、

 

7R アルバラード 初めてのクリーンヒットの右フックでガンボアたじろぐ。

 

9R ガンボアこの日一番の集中打でアルバラード ダウン。レフリーはこれをスリップ
   と判定、しかしパンチは当っていた。

 

10R  ガンボアはアルバラードの軽い左フックと身体がからまってダウンと判定された

        が凡戦のうちに終了。

 

判定は 97:92 が2人、97:93 が1人でガンボアが勝利した。

グアンタナモのサイクロンと謳われた魅力溢れる爆発的な攻撃力とスピードは影

を潜め、並みの選手になってしまったガンボアに往年の輝きは既に失われていた。

 

ミドル級10回戦 デビッド・レミュー vs カーティス・スティーブンス (2017年4月17日)

会場 アメリカ ニューヨーク州ターニングストーン、リゾート & カジノ

                           ( 2017年4月17日)
ミドル級12回戦


デビット・レミュー(カナダ)28歳、戦跡 39戦36勝32KO 3敗。
前 IBFミドル級チャンピオン、2015年ゴロフキンと統一戦を争ったが8R TKOに
敗れている。

 

対戦者 カーティス・スティーブンス(米)32歳、戦跡 34戦29勝21KO 5敗。

WBC2位 2013年ゴロフキンと対戦。8R TKO負けを喫している。

レミューはフランク・シナトラのマイウェィにのって登場。トップ戦線生き残りをかけ

ての対戦である。レミュは-2015年6月ハッサン・ヌダム・ヌジカムを判定に下し、IBFの王者となったが、初防衛戦でゴロフキンと闘った。

 

1R 両者ガードを固めて接近戦を選択し真っ向から打ち合う。レミューの右フックが
  スティーブンスの耳うしろにヒット、終盤レミュー、顔面、ボディを連打ステ
  ィーブンス ガードを固めてこれを凌ぐ。

2R レミューの左ボディブロー強烈、スティーブンスの右ストレート顔面にヒット。
  お互いの意地をかけて力一杯打ち合う。

3R レミューの右フック顔面、ボディにヒット。スティーブンスも負けじと打ち返す。
  レミューの右ストレート打ち終りを狙ったスティーブンスの左フックに合せての
  返しの左フック一撃でスティーブンス ダウン。立上がることなくタンカで運ばれ

  た。

 

正面から打ち合った時のレミューの強さは驚くべきものがあり、予想どおりの結末と

なった。
しかし、相手が今日のように正面から打ち合わない時にはどうするか。

 

① ダニエル・ジェイコブスのように足も早く、パンチのスピードと一発の威力もあり、
  早く強いジャブを多用し多彩なパンチを振う相手。

 

② エリスランディ・ララがカネロ・アルバレスを試合の中盤以降、そのテクニックで
  翻弄したような巧い相手には多分対抗できないのではと思われる。
  尚レミューとタイトルを争い敗れて、その後スティーブンスに判定勝している。
  ハッサン・ヌダム・ヌジカムが村田の今回タイトルを争う相手である。

 

WBA、WBC ウェルター級王座統一戦 WBAウェルター級 チャンピオン キース・サーマン  (2017年4月9日)

会場 ニューヨーク バークレイズ・センター  (2017年4月9日)


WBA、WBC ウェルター級王座統一戦

 

WBA ウェルター級チャンピオン キース・サーマン(米)28歳、戦跡 28戦27勝22KO 1無効試合。 ニックネームは「ワンタイム」

 

対戦者 WBC チャンピオン ダニー・ガルシア(米)28歳、戦跡 33戦全勝19KO。
ニックネームは「スィフト」

 

1R サーマン試合の主導権を握る為に圧力をかけて先制攻撃をかける。

   ガルシア守りに回る。

 

2~10R 一貫してサーマンのアウトボクシングとガルシアの出鼻を叩いて試合の主導権

   を握りガルシアとのスピードの違いも際立って優勢に試合を進めリードを保つ。

 

11、12R サーマンは勝利を確信し、アウトボクシングに徹して逃げ切りを図り終了。

 

判定は115:113、116:112がサーマン。115:113で1人がガルシアとし、2:1でサーマンがタイトル統一戦に成功した。

お互いに有効打はなく、主導権をどちらが取っているか、手数がどちらが多いかで争われ、ガルシアは元来待ちの選手で先制攻撃を受けて、守勢に回った為に前に出ざるをえ

ずジャブが少ないこともあり、得意でない前進する以外に選択の道なく、出鼻を叩かれ

る事にもなって、自分のボクシングが出来ずに消化不良の試合となり敗れた。

サーマンは自分の思い通りの試合となった事で、判定内容には大いに不満であった事で

あろう。サーマンはこれでスーパースターとなった。

WBC S・ウェルター級挑戦者決定戦 エリクソン・ルビン vs ホルヘ・コタ (2017年4月9日)

会場 ニューヨーク バークレイズ・センター   (2017年4月9日)


WBC S・ウェルター級挑戦者決定戦


エリクソン・ルビン(米)21歳 WBC4位 戦跡 17戦全勝12KO ニックネームは

「ハンマー」サウスポーである。


対戦者 ホルヘ・コタ(メキシコ)29歳、戦跡 26戦25勝22KO 1敗、ニックネームは「デモニオ」(悪魔)

 

1R  立ち上り、コタも左構えを選択する。ルビン スピードが上る。

 

2R コタ、ルビンのリーチの長さを警戒して重心を後に構える。

 

3R コタ、構えを左、右に変更。コタは待ちのボクシング。ルビン、ロープに詰めて

                                                                                                    連打。

4R コタ右構えに変更した時、ルビンの長い左ストレート顎に直撃でダウン。

       立ち上ったがふらついてレフリーストップ。


ルビンはWBCのジャメール・チャロに挑戦が決定した。

WBC フライ級王座決定戦 ナワポーン・ソールンビサイ vs ファン・エルナンデス (2017年4月9日)

会場 タイ バンコック ミニブトル・スタジアム  (2017年4月9日)

WBC フライ級王座決定戦

 

ナワポーン・ソールンビサイ(タイ)25歳、戦跡36戦全勝28KO 同位1位

 

対戦者 ファン・エルナンデス(メキシコ)、戦跡35戦33勝24KO 2敗

 

 1R エルナンデス足を使って打っては離れての作戦。ソールンビサイはゆっくり立ち

    上がる。

 

 2R ソールンビサイ圧力をかけて手を出し始める。エルナンデスは軽やかに動いて

        時折連打しては足を使う。詰めているソールンビサイに対して左アッパーが有効。

 

 3R 距離を詰めたソールンビサイに対して左アッパーがヒット、ソールンビサイ

        ダウン。立ち上がったところに連打を浴びせてレフリーストップを呼び込んだ。

 

 次の試合は日本の比嘉大吾と決まっている。

ヘビー級 10回戦 ドミニク・ブリージール vs イズアグベ・ウゴノー (2017年4月3日)

会場 アメリカ アラバマ州バーミンガム  レガシー・アリーナー(2017年4月3日)
ヘビー級10回戦 

 

ドミニク・ブリージール(米)31歳。戦跡 18戦17勝15KO 1敗。
1敗は8ケ月前の対アンソニ・ジョシア戦7RTKOである。

 

対戦者 イズアグベ・ウゴノー(ポーランド)

戦跡 17戦全勝14KO、WBOヘビー級7位 

 

身長はブリージール 201cm、ウゴノー196cm、ウゴノーのリーチは213cmと長い。
両者の体重差は14.51kgある。

 

1R ウゴノー、スピードとリーチの長さを生かして右フック顔面に有効打。

 

2R ウゴノーはこのラウンド、ボディブロー14発を集中打。

   ウゴノーはK1の経験あり。ブリージールはフットボールの選手であった。

 

3R ウゴノー攻めに行ったところ、ブリージールの右フックでダウン。
  立上がったウゴノーの猛反撃で逆にブリージール ダウン寸前に追い込まれる。

 

4R ウゴノー急激に疲れてきた。ブリージール前に出るところウゴノー突然の集中打

   でブリージール ダウン。2人ともダメージ大きく何とか打ち合う。

 

5R 立上がりブリージールがダウンを2回奪ってTKOでウゴノーを下す。

 

ブリージールは打たれ弱く、パンチ力、スピードも今一つのところでこれ以上は望め

ない。ウゴノーは全体的にスタミナもパンチの威力もヘビー級としては物足らない。
ウゴノーは元WBOヘビー級チャンピオン ハービー・ハイド(1999年6月ビタリ・クリ

チコにKOで敗れて、タイトルを失っている)に顔もスタイルも好く似ている。

 

IBF S・ウェルター級 タイトル・マッチ(王座決定戦)トニー・ハリソン vs ジャレット・ハード (2017年4月3日)

会場 アメリカ  アラバマ州  バーミンガム レガシー・アリーナー(2017年4月3日)
IBF S・ウェルター級タイトル・マッチ(王座決定戦)

 

トニー・ハリソン(米)26歳 同位2位、戦跡 25戦24勝20KO 1敗

 

対戦者 ジャレット・ハード(米)26歳、同位3位、戦跡 19戦全勝13KO。
ニックネームは「スウィフト」


チャンピオンのジャーマル・チャーロが体重苦の為タイトル返上、本戦は挑戦者決定戦

であったがタイトル・マッチとなった。両者とも身長185cm、リーチ196cm年齢も

26歳と同じである。

 

1R ハリソン左手を下げて構える。相手のパンチを除ける自信があるようで左ジャブ

   は早くて鋭い。ハードは上体を動かし頭を動かしてパンチを躱す。

 

2R ハードは左手を下げ、右手拳を左顎下に付けて、圧力をかけて前に出る。
   ハリソンは足を使って後退しながら左ジャブを主体に時折の右ストレートは

       シャープ。ハードはその速さに追いつかない。

 

3R ハードは多少の打たれるのを覚悟して圧力を強めるが、ハリソン プレッシャーを

   かけられながら的確にパンチを的中させる。

 

4R 3Rに同じ

 

5R ハードはハリソンの動きを止めるた為にボディを中心に攻める。多彩なパンチで

   翻弄してきたハリソンはプレッシャーに次第に疲れてきてハードの右フック一発

       でふらつく。

 

6R ハード一段と圧力を強め打って出る。ガードを高く掲げてハリソンのパンチを

       ガードで受け止めて一発強いパンチを振う作戦である。ハリソンは後退しながら

       左右を振ってハードの前進を止めようとするが、ハードの前進は止らない。

 

7R 打ち合いでハリソン優勢であったが、突然のハードの右フックからの連打でハリ

   ソン急速に弱り、ダウン寸前に追い込まれる。

 

8R ハリソン打たれてダウン寸前。

 

9R 互いに疲れた中で打ち合うが、ハードの右ショートストレートのカウンター決まリ

   ハリソンダウン。やっと立上がったがマウスピース吐き出した事で戦闘意欲なしと 

   判断され、レフリーストップとなる。

 

ハード新チャンピオンとなる。
このクラスはWBAにテクニシァン エリスランディ・ララ、WBCにジャーマルの弟ジャーマル・チャーロ、WBOにスーパースター のカネロ・アルバレスがいて実力的

には大分劣るのは止むを得えないところだ。

WBC ヘビー級タイトル・マッチ チャンピオン デォンティ・ワイルダー vs ジェラルド・ワシントン(2017年4月3日)

会場 アメリカ アラバマ州  バーミンガム レガシー・アリーナー(2017年4月3日)
WBC ヘビー級タイトル・マッチ


チャンピオン デオンティ・ワイルダー(米)31歳
戦跡 37戦全勝36KO、ニックネームは「ブロンズ・ボマー」

 

挑戦者はジェラルド・ワシントン(米)34歳
戦跡 19戦18勝12KO 1分 同8位、大学時代アメフトの選手として活躍。

ニックネームは「黒い闘鶏」

 

1R ワシントン前に出て先制攻撃をかける。ワイルダー落ちついて左ジャブを出す。

 

2R お互いに警戒して手を出さず。

 

3R ワイルダーは手を出さず、ワシントン打って出るが有効打なし。
 
4R ワイルダー攻撃体勢に入って、圧力をかけてワシントンをロープに詰める。

 

5R ワイルダーのロープ際での右ショートストレート一発でワシントン ダウン。
  その後のワイルダーの猛攻でレフリーストップ。

 

ワイルダー5度目の防衛戦を勝利で飾った。
前の試合で痛めた右拳に自身不安が残っているようで、いつものような思い切りの良い

右は使わなかった。次戦で完全に治す事出来るのか?

  

WBC インターナショナル シルバー ミドル級タイトル・マッチ チャンピオン マーカス・モリソン vs ジェイソン・ウェルボーン (2017年3月27日)

会場 イギリス マンチェスター、マンチェスター・アリーナ(2017年3月27日)

 

WBC インターナショナル、シルバー・ミドル級タイトル・マッチ


チャンピオン マーカス・モリソン(英国)24歳、戦跡 14戦全勝10KO


挑戦者は ジェイソン・ウェルボーン(英国)30歳、戦跡 26戦20勝7KO 6敗

 
1R ウェルボーンはガードを固めて前進し接近戦に落ち込み、モリソンをロープに

   詰めてボディを中心に攻める。モリソンは相手の打ち終わりに右ストレート

   を狙う。
2R ウェルボーン上下に打ち分けて連打、ロープに詰まったモリソンは鼻血を出す。
       ウェルボーンの攻撃中にモリソンの右フックが側頭部にヒット、ウェルボーン

   ダウン。立上がったところにここぞとばかりモリソン大きなパンチを振って倒し

       にかゝるが、ウェルボーンも打ち合って何とかこのラウンド終了。


3R モリソン2Rで目いっぱいパンチを振った為に、消耗激しくパンチのスピードが

   著しく落ち足にも力が入らない。ウェルボーンも疲れているが攻勢に出て上・下

       に打ち分けて攻撃。


4R お互いに一休みのあとウェルボーン接近戦に出て攻撃。顔面、ボディと数多く

       ヒット。


5R 始め、モリソンボディを集中的に攻めるが、一休みしたウェルボーンは中盤から

       猛攻に転じ一方的展開となる。


6R   中盤以降ウェルボーン、モリソンをロープに詰めて猛攻。レフリーストップ寸前

       となる。


7R ウェルボーン攻めるが、打たれ馴れしたかモリソン時折右ストレート、フックを振

       るが一発のパワーは健在の為、ウェルボーン攻め落とせず。


8R モリソン思い出したように左リードブローを出して距離をとり、右ストレートで

   一発逆転を狙うが中盤以降、ウェルボーンに接近を赦し守勢に回る。


9~10R 同様な経緯を辿って終了。

 

判定は 96:93 が2人、97:92 が1人でウェルボーンがホープを食う。

 

モリソンは2Rのダウンを奪ったあとのラッシュで目一杯力を使ってスタミナ切れを

おこして失速したが、あの程度のラッシュでスタミナ切れとは誠に情ない。

練習不足もあるが、最初から相手に攻め込まれており、もっとリードパンチで入り込む

のをストップすべきである。また全体にスピード不足も否めない。


ウェルボーンはスタミナの配分と試合全体を計算しながら闘っており、さすがにベテ

ランの味を出していた。

 

WBA ライト級 タイトル・マッチ チャンピオン ホルヘ・リナレス vs アンソニー・クロラ (2017年3月27日)

会場 イギリス マンチェスター、マンチェスター・アリーナ(2017年3月27日)


WBA ライト級タイトル・マッチ 

チャンピオン ホルヘ・リナレス(ベネズエラ)30歳。

戦跡 44戦41勝27KO 3敗、3階級王者


挑戦者 アンソニー・クロラ(英国)31歳。

戦跡 39戦31勝13KO 5敗3分、6ヶ月振りのリ・マッチである。

前戦は10~12Rをリナレスが奪って、接戦でリナレスが王座を奪取している。
リナレスは帝拳ジム所属でデラホーヤ傘下でもありリング上にデラホーヤも姿を見せ
ていた。

 

1R 前回と違ってクロラはステップを踏んで動きスピードも使ってリナレスのする
    速さに対抗作戦のようだ。リナレスは動きもパンチもスピードがあり調子は
    よさそうだ。


2R クロラ圧力をかけて出るところ、リナレスの左リードと左フックで出鼻を叩く。
   クロラは例によってガードを高く掲げて接近、左右のボディブローを狙う。

 

3R リナレスの右アッパー顎に命中。左ボディブロー、左右のコンビネーション
   ヒットと好調。

 

4R クロラ圧力を強めるが、リナレスの右アッパーのカウンター等多彩なパンチに

       接近できず。クロラの左ボディブロー一発ヒット。

 

5R リナレス左ボディブロー2発、左アッパー一発、右アッパー2発と調子にのって

   くる。

 

6R 左右アッパーと右カウンターのストレート2発でクロラ出鼻悉く叩かれる。
  クロラ左目上切る。

 

7R リナレスの右ショートストレートのカウンターのあと、左ショートアッパーが顎を

   こすり上げクロラ ダウン。そのあとリナレス倒しにかゝるが無理はせず。

 

8R クロラ劣勢を挽回すべく前進の中で左右のボディブローヒットでやゝクロラ優勢。

 

9~12R リナレスの動きは一段とスムーズになり、左アッパー、左フックのボディ、右ショートストレートと自在のボクシングでクロラを翻弄。

 

判定は3者とも118:109でリナレスの完勝に終った。クロラは何も出来ずに完敗した。


前戦でクロラの頭部を打って拳を痛めたリナレスは右ストレートを顔面に力を込めて

打たずにクロラ固いガードの内側からアッパーを攻撃の中心に据えて闘って、これが

見事に当って、そのスピードと相俟って完璧な試合であった。

特に7Rの左ショートアッパーの鋭さはさすがのクロラにも全く見えなかったと思われ

る惚れ惚れする美しさで、今これ程のアッパーを打てる選手は彼以外に存在しないと

思える程であった。

しかしリナレスの弱点はどうもボディにあるようで、体力で押しまくり接近戦を得意と

する選手にどうかと思われる。

クロラのスタミナと不屈の精神も又素晴らしかった。


リナレスの次の相手はWBCのチャンピオン、全勝の強豪ミゲール・マイティ・ガルシアと予定されており難敵中の難敵である。左リードパンチの正確さと強さ、一発パンチの

強さは折り紙つきでありしかも正統派である。

 

WBC S・ライト級 タイトル・マッチ ローマン・ゴンザレス vs シーサケット・ソールンビサイ (2017年3月19日)

会場   アメリカ ニューヨーク 、マデソン スクェア・ガーデン (2017年3月19日)
WBC S・ライト級タイトル・マッチ


チャンピオン ローマン・ゴンザレス(ニカラグア)29歳 戦跡 46戦全勝38KO

カルロス・クワドラスを敗って4階級目のタイトルを取り初防衛戦である。

ボクシング界のパウンド・フォーパウンドと称されている。

プロ・アマ通じて現在まで無敗。


挑戦者 シーサケット・ソールンビサイ(タイ)30歳、戦跡 46戦41勝38KO 4敗1分 クワドラスに敗れてタイトルを失って以降14連勝中、内13KOである。

クワドラスには8R負傷判定敗け。戦前予想は 89:10でゴンザレス。


1R シーサケットの左ストレートが力強い。ゴンザレスは様子見であったがシーサケ

   ットの右ストレートとが胸に当ってゴンザレス ダウン。同時に頭も当っており

   この方が主要要因のようだ。


2R 両者正面から打ち合うが、シーサケット打ち勝つ。


3R 偶然のバッテングでゴンザレス右目上カット。出血多くレフリーストップを懸念

      してゴンザレス前に出て打ち合う。


4R 両者接近戦で打ち合う。体力と押し合いではシーサケット。的中率でゴンザレス。


5R ゴンザレス打ち合いを制し、シーサケット打たれ後退。


6R ゴンザレスはボディ中心に攻め、シーサケットやゝ動き落ちてくる。

 

7R 流はゴンザレスに傾き始めており、流れを取戻すべくシーサケット攻勢に出て、

   流れを取戻す。

 

8R シーサケット、体力で押して出るがやゝパンチに力が失われ、パンチはゴンザ

                                     レス。
9、 10R 両者激しく打ち合うが的中率はゴンザレス。


11、12R  両者打ち合うが、疲れてパンチに力がなくなるがゴンザレス攻勢を休めない

         まゝ終了。

 

途中でシーサケットに反則の減点1もあり、やゝゴンザレス優勢にみえたが、判定は113:113が1人、114:112が2人で勝者はシーサケットに上った。

ゴンザレスにとっては初回のダウンと3回の負傷が痛かった。
これが致命傷となったが、主要な点は前戦のクワドラス戦でも顔を腫らして大苦戦して

おり、1階級上げた事が原因となっているのは明らかであった。早々に右目上を切り、

ついで頭の中も切って、目に血も入ってさだめし戦いづらかった事であったろうが、

流石に良く闘った。

ミドル級 タイトル・マッチ  チャンピオン ゲンナディ・ゴロフキン vs ダニエル・ジェイコブス (2017年3月19日)

会場 アメリカ ニューヨーク、 マデソン スクェア・ガーデン(2017年3月19日)
ミドル級タイトル・マッチ


3団体統一チャンピオン ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)34歳、
戦跡 36戦全勝33KO、 世界戦で現在17連続KO中(2008年11月から連続KO中)

アテネ五輪銀メダリスト(ミドル級)、アマチュア戦跡 350戦345勝5敗、

ニックネームは「G. G. G.」(グレート・ゲンナディ・ゴロフキン)


挑戦者 ダニエル・ジェイコブス(米)30歳、戦跡 33戦32勝29KO 1敗。

現在12連続KO中、現 WBA ミドル級レギュラーチャンピオン。

ニックネームは「ミラクル マン」(白血病を克服してタイトルを掴んだことから)

アマ戦跡144戦137勝7敗。報酬はゴロフキン250万ドル、ジェイコブス150万ドル

である。


1R ゴロフキン例によって前進しプレッシャーをかける。ジェイコブスは後退しなが

   らゴロフキンの左ジャブに右ストレートのカウンター狙い。


2R ゴロフキンの右ストレートを警戒しジェイコブスは左構えに変える。

   以降左右構えを頻繁に変えて対応するが1R同様ロープに詰まる。


3R ゴロフキンの圧力にジェイコブス後退を続ける。


4R ゴロフキンの左ジャブからの右ストレートにジェイコブス ダウン。

       ダメージはそれ程でもないようで後半反撃する。


5R ジェイコブス防御主体な体勢で左構えで足を使う。


6R ジェイコブス左構えから攻撃的な右構えに変えて俄然反撃に出る。


7R ゴロフキンの圧力にジェイコブス足を使ってのボクシングで何とか躱し時折反撃。


8R ゴロフキンの右ストレート有効、ジェイコブスも徐々に力を入れて反撃する。


9R ジェイコブス先手を取って打ち込むところゴロフキン攻撃は後手に回るが、後半

   アッパーからの集中打でジェイコブスたじろぐ。


10R ジェイコブス攻勢に出て手数が多くなり、スピードあるパンチもあってやゝ優勢。


11R ジェイコブスのスピードは衰えず一発のパンチの切れも充分でやゝ優勢。


12R 両者このラウンドが勝負とみて死力を尽して打ち合う。ジェイコブスやゝ優勢の

   まゝ終了。


判定は114:113が1人、116:113が2人でゴロフキンの辛勝に終った。
私の採点では1,2,3,5,8,9R が10:9で優勢。4Rはダウンで10:8  以上116 点がゴロフキン。6、7、10、11、12R が10:9でジェイコブスで116:113となる。

接戦ではあったがジェイコブスの防御主体で逃げのボクシングではタイトルは取れない。


ゴロフキンは年齢のためもあってか、以前の凄みがやゝ失われてきたようであった。

 

WBA ウェルター級タイトル・マッチ  ダビド・アバネシャン vs レイモンド・ピーターソン 2017年3月13日

会場 アメリカ シンシナティ・シンタス・センター (2017年3月13日)
WBA ウェルター級タイトル・マッチ


チャンピオン ダビド・アバネシャン(ロシア)28歳、戦跡 24戦22勝11KO 1敗1分


挑戦者 レイモンド・ピーターソン(米)33歳、戦跡 38戦34勝17KO 3敗1分
元WBA、IBF S・ライト級チャンピオン ニックネームは「ハボック」(大破壊)

1年4ケ月振りの試合、3敗はティモシー・ブラッドリー、ダニー・ガルシア、ルーカス・マティセでいずれも強豪。


1R 立ち上がりのピーターソンの左ジャブは長くて早い。


2R アバネシャンはガードを固めて持ち味の接近戦を挑み手数で勝負の作戦である。

   ピーターソンは力勝負で打ち合いに応ずる。


3R ピーターソンこのラウンドはアウトボクシングに転じて左ジャブを主体に繰り出

   し、アバネシャンの攻撃に対してはガードを高く掲げて、しっかりと対抗する。


4R からはピーターソン、左ジャブから左右のフックをボディに集中。接近戦の押し合

   いでも押し負けない。アバネシャンは得意の接近戦で主導権が取れないまゝ後半に

     突入。


8R あたりからピーターソン力を込めてパンチを振るって優勢を保って終了。


判定 115:113が1人、116:112が2人でピーターソンの完勝であった。

そもそもボクシングのレベルの違いが歴然としており、アバネシャンもチャンピオン

の意地でよく頑張ったが実力通りの結果となった。
ピーターソンは今回従来から一変して正面からの打ち合いを選択して新しい姿をみせた。

ウェルター級 10回戦  エイドリアン・ブローナー vs アドリアン・グラナドス  2017年3月13日

会場アメリカ シンシナティ・シンタス・センター (2017年3月13日)
ウェルター級10回戦 


エイドリアン・ブローナー(米)27歳 元4階級王者、

戦跡 35戦32勝24KO 2敗1無効試合、ニックネームは「プロブレム」(問題児)
前試合180gオーバーで再計量を拒否してタイトル剥奪されている。

2敗はマルコス・マイダナとショーン・ポーターである。ともに突進型。


対戦者 アドリアン・グラナドス(米)27歳、WBA S・ライト級4位。

戦跡 24戦18勝11KO 4敗2分。ニックネームは「エル・ディグレ」(虎)タフが取柄。


1R 例の通りブローナーは L字ガードでやゝ身体を後に残して構える。グラナドス足

   を使って手数で対抗。ブローナーは相手が入ってくるところへ合せての右フック

   が早い。


2R グラナドスは作戦通り頭を付けての接近戦に持ち込み体力勝負に出る。

       ブローナーは左ジャブ3発、右アッパー2発。


3R グラナドスの打つ前にブローナーのパンチが早く、切れも抜群。


4R ブローナーの下りながらの右アッパーも早く鋭い。


5R からグラナドスは接近戦で手を出し続け体力で押し続ける。ブローナーは押し負け

     ない為に接近戦に応じて、左ショート、フック、右アッパーが的確に命中。

       グラナドスの入るところに左フック、攻撃が先行するときには右フックから入る。


8R~終了するまでタフネスとスタミナにまかせてグラナドスは押しまくり、ブローナ

  ーは有効なパンチを当てるまゝ終了。


判定 97:93でグラナドス、97:93、96:94で2人がブローナー、2:1でブローナーの勝利となった。

ブローナーは天才肌の選手で、もみ合いを嫌い接近戦も好まない。ジャブがほとんどなく、待ちのボクシングの為に、突進力の強い相手に弱点をさらして来た。

今回のグラナドスはこの事から接近戦を選んで、作戦は成功したと云える。

常に物議をかもすブローナーであるが、ボクシングセンスはずば抜けており、そのテクニックを楽しむのにこれ以上の選手はいないのは正直なところである。


ウェルター級は充実していてWBAにキース・サーマン、WBCにダニー・ガルシア共に

全勝で、近く対戦が決っている。

IBFにケル・ブルックがいて既にホープのエロール・スペンスとの対戦が決っている。WBOにはマニー・パッキャオが控えているのだ。

天才ブローナーはどのクラスで( S・ライト級かウェルター級か)今後どうするのかが

楽しみである。

今のボクシング界の逸材ロマチェンコと並んで№1であるのだから。

 

IBF ライト級タイトル・マッチ チャンピオン ロバート・イースター vs ルイス・クルス (2017年3月6日)

会場 アメリカ トレド ハイティントン・センター (2017年3月6日)
IBF ライト級タイトル・マッチ


チャンピオン ロバート・イースター(米)26歳、戦跡 18戦全勝14KO。 
180cmの長身 リーチは193cm。


挑戦者 ルイス・クルス(プエリトリコ)31歳、戦跡 27戦22勝16KO 4敗1分
ニックネームは「エル・マルチサノ」(職人)


1R イースターは完全なるボクサータイプでやゝ上半身を後にしてのアップスタイル

で、早い左ジャブを間断なく突く。距離の違いが明らかでクルス踏み込めず。

 

2R クルスはガードを固めて、イースターの左ジャブの帰り際を右フックで狙うが

   届かない。


3R イースターは左ジャブと右ストレートが主武器であるが、このR突然として出し

       た右ショートアッパーの鋭さには驚かされた。


4R クルスの出るところへ右ショートアッパーで迎え打つ相変らずの左ジャブでクルス

   は前に出られない。ペースは完全にイースター。


5~9R イースタのー左ジャブと時折の右ストレートで試合は進み、イースターの

   ペースは続く。


10R イースターの右ストレートが頭部に命中しクルス ダウン。立上がったがダウン

   寸前である。


11R 右ストレートでクルス2度目のダウン、ついて右フックで3度目のダウン。

   やっと立上がったところでゴング。ここでレフリーストップにしても良かった。


12R クルス、倒されてなるものかの意地から何とか逃げ廻ってゴング。

 

判定は119:106、118:107、117:108でイースター2度目の防衛戦を飾った。
イースターは長身、リーチを生かして絶えず左ジャブを突いて相手の攻撃を止め、距離

を計り、負けないボクシングを展開する。パンチも多彩で上・下の打ち分けもうまい。

攻撃開始のときにはガードを高く掲げての防御も巧みで、接近戦でもこなしスタミナも

ありそうで万能型のボクサーである。
この体格をみるとS・ウェルター級まではいけるであろう。

注目の選手である。

 

WBAバンタム級タイトル・マッチ チャンピオン ラウシー・ウォーレン vs ザナト・ザキヤノフ (2017年3月6日)

会場 アメリカ トレド ハイティントン・センター (2017年3月6日)
WBA バンタム級タイトル・マッチ。


チャンピオン ラウシー・ウォーレン(米)29歳、戦跡 16戦14勝4KO 1敗1無効試合
オリンピック3度出場している。サウスポー


挑戦者 サナト・ザキヤノフ(カザフスタン)、WBA暫定チャンピオン
戦跡 27戦26勝18KO 1敗。27戦のうち11回は外国で戦っている。


1R ザキヤノフはガードを高く掲げて前に出てプレッシャーを掛けるところ、ウォー

   レンの集中打でザキヤノフ2度のダウンを喫する。


2R ザキヤノフは1Rのダウンにも拘らず前進を止めない。ウォーレンは相手の出る

   ところへ右フックを合せ出鼻を叩くが、倒す事を狙いすぎて手数が少ない。


3R ダメージが回復してきたザキヤノフは精力的に攻撃に出て、ウォーレンはロープ

   伝いに後退を続けるうちに押されてスリップダウンする。


4~12R ザキヤノフは接近戦に持ち込み体力で押しまくる。有効なパンチは少ないが

  手数も多く、ウォーレンは後退りを余儀なくされ常に守勢に回った。

 

判定は115:111でウォーレン、115:111、116:110で2人がザキヤノフで王座交替。
ウォーレンは1R 2度のダウンを奪ったことで、ザキヤノフを懐に入れても、自分の
左ストレートが当ればとの思いからアウトボクシングが徹底できずに揉み合いに巻き

込まれて体力を消耗して敗れた。
ザキヤノフの体力としつっこさは要警戒である。
 

IBF S・フェザー級タイトル・マッチ チャンピオン ホセ・ペトラザ vs ジャーボンティ・デービス  (2017年2月20日)

会場 アメリカ ニューヨーク バークレイズ・センター (2017年2月20日)
IBF S・フェザー級タイトル・マッチ


チャンピオン ホセ・ペトラザ(プエリトリコ)27歳、戦跡 22戦全勝12KO、
2008年北京五輪ベスト18、ニックネームは「スナイパー」


挑戦者はジャーボンティ・デービス(米)22歳、戦跡 16戦全勝15KO、不敵な笑顔で
コールを受ける。メイウェザープロモーション所属の秘蔵子。

ニックネームは「タンク」。プロ5年目 サウスポー。アマの戦跡 206戦勝15敗。


1R ペトラザは前評判の高いデービスの強打を封ずるべくガードを固めて、左構えで

   接近戦を選択し、手数で圧倒しプレッシャーを掛けて、主導権を握る作戦である。

     デービスは左肘をL字ガードに、右腕は下げて、落ち着き払って対応。

   パンチは速くて正確である。


2R ペトラザはデービスの距離を潰す為に手数を増やしてデービスを止めにかゝるが、

   デービスは接近戦も巧み、左右フック、特にアッパカットを上・下に打ち分ける。


3R ペトラザの作戦は打ちに出るところに先手をとられてうまく機能しない。


4R さりとて距離をとると強打がとんでくるところから、今まで以上に手数を増やして

   攻勢をかけ、矯声を発して必死にパンチを振う。
5R ペトラザは4Rの良い流れを続けようと手数で勝負に出るが、手打ちの為に威力

                                                                                                     なし。
6R デービスの左ボディブロー2発強烈でペトラザ、左腕でボディをカバーし続けてい

       る為に顔面を打たれて、急速に動きが弱る。


7R 開始早々ペトラザにドクターチェック入る。左目の下の腫れの為ペトラザはボディ

       のダメージ深く、接近戦が出来ず足を使って逃げて回復を図るが、左ボディブロー

   のあとのデービス フルスイングの右フックでペトラザ遂にダウン。そのまゝレフ

       リーストップとなる。

 

デービスは常にペトラザの射程距離間で闘うが、勘の良さから悉く相手のパンチを躱し、
相手の打ち終わりにすぐさま反撃。とびこみのスピード、当て勘も良く左右フック、アッパーは強烈。前評判通りの見事なスター誕生である。

WBC、IBF 統一S・ミドル級タイトル・マッチ WBC チャンピオン パドウ・ジャック vs IBF チャンピオン ジエームス・ディゲール  (2017年2月20日)

会場 アメリカ  ニューヨーク バークレイズ・センター (2017年2月20日)

WBC、IBF 統一 S・ミドル級タイトル・マッチ


WBC チャンピオン パドウ・ジャック(スウェーデン)33歳。

戦跡 23戦20勝12K 1敗2分。
3度目の防衛戦、ニックネームは「切り裂きジャック」1敗はタイトル戦直前のディレク・エドワード戦で2度目のダウンの末1R KOで敗れたもの。
ディゲールが敗れたジョージ・グローブスには2度ダウンを奪って勝利している。


IBF チャンピオン ジェームス・ディゲール(英国)30歳。戦跡 24戦23勝14KO 1敗。

1 敗はグローブス。 2008年北京五輪 ミドル級金メダリスト、3度目の防衛戦、

スィッチヒッターのテクニシャン。

オッズは 5:2 でディゲール。

 

1R ディゲールは左構えでこの試合は貫く。左ジャブからの左ストレート中心である。

   そのいきなりの左ショート・ストレートでジャック ダウン。


2R ディゲールの手数が多く、左ストレートが有効。


3R ジャック前に出てプレッシャーをかけ始める。ジャックはガッチリとガードを固め

   相手の攻撃は総てガードで受け、左ジャブ、右ストレートとの直線的スタイルを崩

   さない。ディゲールは圧力を受けリングを廻りながら手数で抵抗する。


4R ペースはジャックのものとなり、左ジャブ、右ストレートでディゲールを追う。

      ディゲールはプレッシャーを受けて守勢となる。ジャックのボディブローを嫌が

                                     る。
5R ゴング寸前ジャックの左フックがレフリーを直撃しレフリーダウン寸前。


6R ジャックの執拗なボディ打ちに、ディゲール苦しくなり、自分のパンチに力が入ら

   なくなった為に大振りとなって来た為に威力は半減している。


7R ジャックの右ストレートでディゲールぐらつく。追いつめられたディゲールは何と

       かごまかす。


8R ジャックの右アッパーでディゲールのマウスピース飛ぶ。ディゲールも必死で打ち

       合うがペースはがジャック。


9R ディゲール反撃するが、ジャックのパンチが有効。左フックで苦しくなったディ

   ゲールはマウスピースを吐き出す。ディゲール追い込まれる。


10R ジャックの一貫したボディ打ちにディゲール苦戦。ボディ打ちが効いている。


11R ディゲールに口内の傷確認のドクターチェックが入る。ディゲール必死に反撃、

     何とか手数で対抗する。


12R 10Rで力を使い果したディゲールはジャックの軽い右アッパ-でダウン。

    立上がったところへジャックの攻撃でダウン寸前に追い込まれ3度目のマウス

    ピース吐き出し、このダウンが決定的とみられた。

 

判定は114:112でディゲール、後の2人は113:113でドローとなった。
ディゲールのラウンド 1R(2)、2R、4R、10R = 111
ジャックのラウンド 3R、5R、6R、7R、8R、9R、11R、12R(2)= 115

 

3、11Rのいずれかをディゲールに振っても114:112でジャックに上るべき判定で

あろう。まことに不可解で判定であった。

 

しかし過去にこのクラス無敗のまゝ引退したスヘン・オットケ、ジョー・カルザゲ

そして伝説のシュガー・レイ・レナードや ヒットマン トーマス・ハーンズ、天才 ロイ・ジョーンズが君臨した栄光のクラスも2人のチャンピオンに今は見る影もない。


ディゲールはパンチに威力なく、しかも大振りでスピードがない。

後半のスタミナ切れも情けなく、特にさして強いとも思われないボディブローに急速に弱ったのは何とした事か。


12Rのダウンはこれでストップされても仕方なかった。
ジャックは確かに基本通りのボクシングではあったが切れ味もなくパンチに観るべき

ものもない。KO率が低いのも宣なるかなと言ったところである。

第一華がなく、面白味の全くない選手で、しかも打たれ弱いところは致命的である。

 

WBC インターナショナル L・ヘビー級タイトル・マッチ チャンピオン ジョー・スミス vs バーナード・ポプキンス (2017年2月6日)

会場 アメリカ イングルウッド・フォーラム (2017年2月6日)
WBC インターナショナル L・ヘビー級タイトル・マッチ


チャンピオン ジョー・スミス(米)27歳、戦跡 23戦22勝18KO 1敗。

WBC L・ヘビー級2位、現在16連勝中。


挑戦者 バーナード・ポプキンス(米)51歳
戦跡 66戦55勝32KO 7敗2分2無効試合。ミドル級史上最多の20度防衛。

世界王座最年長記録、48歳1ヶ月 タボリス・クラウドを下して記録している。

ニックネームは「エキスキューショナー」(死刑執行人)49歳でコバレフと戦って敗れタイトルを失って2年17ヶ月振りの試合。これが引退試合となる。

ミドル級時代キース・ホームズ、フェリックス・トリニダート、オスカー・デラホーヤ

を次々に下して4団体統一チャンピオンとなっていた。

 

1~7R スミスは若さと体力で一貫してプレッシャーを掛けて、ポプキンスをロープに
    追い込む。ポプキンスは持ち前の防御力を駆使してまともに打たせないで、
    時折いきなりの右ストレートとを顔面、ボディに打ってはクリンチでスタミナ
    温存を図りながら、意図した通りの試合振りであったが 8R コーナーに追い

    つめられて連打を受けてリング外に転落。 足首を痛めて20カウント内に戻れ

    ずTKO負けとなった。

 

ポプキンスとしてはやっと身体が温まってこれからとの思いがあったようだが、勝利の
見込みは少なかったかも知れない。今度このような選手は出てこない。

 

彼は引退後、ボクシング評論家としてまたゴールデンプロモーションの一員として活動

して行く事となる。

 

フライ級4回戦 ホセリト・ベラスケス vs エドゥアルド・カシメロ (2017年2月6日)

会場 メキシコ カンクングラン オアシス・アリーナ (2017年2月6日)
フライ級4回戦 


ホセリト・ベラスケス(メキシコ)23歳 帝拳所属
リオ五輪 Lフライ級出場 ベスト18、プロ転向デビュー戦である。


対戦者 エドゥアルド・カシメロ(メキシコ)21歳。


1R ベラスケスさすがに基本はしっかりしていて、早くて強いジャブに威力あり、左

   フックを顔面、ボディに左アッパーと多彩、カシメロの右フックに合せての左フ

   ックのボディブロー強烈でカシメロ ダウン。そのまゝKOとなる。

 

ベラスケスは防御勘も良く、フットワークも良い有望選手出現とみた。
今後注目すべき選手である。

 

WBC・WBO 2団体 S・ライト級タイトル・マッチ チャンピオン  テレンス・クロフォード vs ジョン・モリナ (2017年2月6日)

会場 アメリカ オマハ・センチュリーリング・センター (2017年2月6日)
WBC、WBO 2団体 S・ライト級タイトル・マッチ。


チャンピオン テレンス・クロフォード(米)29歳 戦跡 29戦全勝20KO。
2016年7月WBC王者ビクトール・ポストルを 5R 2度のダウンを奪って2団体王者となり、WBOは4度目、WBCは初防衛戦である。スィッチヒッター。

ニックネームは「狙撃手」である。


挑戦者 ジョン・モリナ(米)33歳、ニックネームは「ラジェーター」
戦跡 35戦29勝23KO 6敗、WBO同級2位、激闘王ルスラン・プロボトニコフに勝って

一躍浮上して今回のチャンスを迎えたが計量で4ポンド(約1.8kg)オーバー。

直前の計量でも失敗して、たとえ勝ってもタイトルは移動せず、罰金を払ってこの試合

となった。
6敗のうち訳はルーカス・マティセ、アントニオ・デマルコ、ウンベルト・ソト、
エイドリアン・ブローナー等錚々たる面々である為止むを得ない敗北である。


1R お互いに右構えで始まるがモリナの大きな右フックが顔面をとらえるとみるや

   クロフォードはすかさず左構えに変更、以降終了までこのまゝ続行。


2R 左構えはモリナの右パンチから遠ざける事と右回りによってモリナの攻撃を躱す

   意図もありモリナが距離を詰めて、手を出す前に右で引っかけて、右回りの戦術

       を取る。

 
3R モリナは一貫して右を大きく振るいながら圧力をかけて前に出るが、出鼻をことご

   とく打たれて、クロフォードの足の速さについていかれない。


4R モリナこれではならじと圧力を一段と強めて前に出るが、クロフォードはこれに

   付き合わずに軽くステップを踏み、出鼻に軽いパンチを当てゝ躱す。


5R 打たれ続けたモリナの動きは次第に鈍って来て、試合はクロフォードの独壇場と

   なって来た。


8R 仕止めに入ったクロフォードの左ストレートにぐらつくモリナをみるや、ロープ

   に詰めての連打鮮やかにモリナ遂にダウン。

   レフリー試合ストップを宣し、タフなモリナをTKOに退ける。

 

このクラスでクロフォードに対抗する選手は見当たらず、エイドリアン・ブローナーが

このクラスで闘うなら好試合となることは間違いない。二人とも才能溢れる選手で楽しみではある。
ブローナーが S・ライト、ウェルターのどちらかを選択するかにかゝっている。