和田 大諷

東京葛飾区金町在住

佛画・書・刻字・篆刻を制作

20数回の個展を都内、ひたちなか、ロスアンゼルス、サンクトペテルブルグで開く。過去の個展は展示会の項目をご覧ください。

 

次回鳩居堂での個展は2019年4月2日(火)から7日(日)の予定です。

 テーマのひとつが「紫式部日記」を紺紙銀泥の巻子にまとめたもので、これまでの文字より半分の細字にして上・下を一巻に纏めることが出来た。

なお 恒例の東大名誉教授大場 秀章先生の講演内容も「紫式部日記」と植物がテーマとなります。

 

著作 2014年2月

    「大諷の映画狂時代」

   2018年1月「大諷のへそ曲り

     読書日記」

 

ボクシングは若い頃からのファンにして、頭の中に過去の試合やボクサーの名前が詰まっている。

毎週月曜日のTV観戦記の記事は公平な目での厳しい批評が面白い。世界戦代表的試合は殆ど欠かさずアップしています。

 

 

ボクシングTV観戦記 2016年7月25日~2017年1月

WBC Sフェザー級挑戦者決定戦 三浦隆司(前WBCフェザー級チャンピオン) vs ミゲール・ローマン(2017年1月29日)

会場 アメリカ カリフォルニア州 シンディオ ファンタジー

        スプリンズス・リゾート・カジノ   (2017年1月29日)

 

WBC S・フェザー級挑戦者決定戦
三浦隆司 前WBC S・フェザー級チャンピオン。

戦跡 35戦30勝23KO 3敗2分 32歳。


対戦者 ミゲール・ローマン(メキシコ)31歳。

戦跡 67戦56勝43KO 11敗、最近18戦全勝6連続KO中。

 

1R~6R ローマン早い動きと、手数及ショートパンチの威力でリード。

     三浦は先手をとられて苦戦、しかし右ボディブローは地道に打ち続ける。

 

7R 三浦反撃に転じ、力を込めたパンチを繰り出す。

 

8、9R ローマン、前半の攻撃によって疲れてくる。パンチ力も急速に衰えてきた。

 

10R 三浦の左フックのボディブロー強烈で、ローマン ダウン、ゴングに救われる。

 

11R 三浦の左右フックの連打でローマン2度目のダウン。

 

12R 三浦の右ストレートからの左フックでローマン3度目のダウン。

   そのまゝKOとなる。

 

三浦は序盤からボディを叩いてスタミナを奪う作戦が奏効した。また、左一本やりから

右も巧みに使うようになり、ウィービングも多用し、相手の攻撃に足を使って身体を主

に左廻りに躱すなど、進化がみられたが、終盤、攻撃に移るときに左のガードが下がっ

たまゝとなっており、これを狙われたら一溜まりもないと危惧された。
ともあれ大逆転の勝利ではあり、挑戦権を得た。

WBC S・フェザー級タイトル・マッチ チャンピオン     フランシスコ・バルガス vs ミゲール・ベルトチェット(2017年1月29日)

会場 アメリカ カリフォルニア州 シンディオ ファンタジー

          スプリンズス・リゾート・カジノ   (2017年1月29日)


WBC S・フェザー級タイトル・マッチ


チャンピオン フランシスコ・バルガス(メキシコ)

戦跡 25戦23勝17KO 2分。ニックネームは「山 賊」。2015年は対三浦戦、2016年は

対オルランド・サリド戦と2年連続の年間最高試合に認定されている。

 

挑戦者 ミゲール・ベルチェルト(メキシコ)25歳。

戦跡 31戦30勝27KO 1敗。ニックネームは「さそり」
元暫定WBO S・フェザー級チャンピオン。この試合の為にタイトルを放棄している。

 

1~4Rまで ベルチェルト、左ジャブと早い右ストレートを主武器として主導権を握る。


5R 劣勢を挽回すべくバルガス猛然と反撃に出る。

 

7~9R バルガス打たれて動きが急速に失われくる。

 

10R バルガス両目上腫れ、その上打たれ続けて、レフリーはストップの頃合を

   計っている。

 

11R 連打を受けてレフリーはストップを宣言し、まさかと思われた大番狂わせで

   バルガスは敗北した。

 

これで三浦対バルガス戦はなくなり、ベルチェルト対三浦戦となるのであろうか。
三浦にとってベルチェルトはバルガス以上の難敵となりそうである。
この2試合いずれも三浦、バルガスの勝利を疑う者は少なかったし、両者の両戦の前

哨戦と位置づけられていたが、ローマンは身体が小さく、タフで戦闘的、16連続KO

中は伊達ではなく、接近戦でのショートパンチの威力は予想以上で三浦は6Rまで押され続けいた。
10Rのダウンを奪えなかったら敗れていたことであろう。
今まで見る事のなかった右フックのボディブローと、ウィービングの励行乃、右回りの

動きが三浦を救った。またベルチェルトの左ジャブ、ついでの右ストレートとは早く、

長く、真直ぐに打ち出されて威力十分、あのタフでファイトの塊バルガスも後半挽回

する力は残っていなかった。

三浦、バルガス共に対戦相手をやゝ甘くみていたのではないかと思われる。
序盤の予想外の相手の攻撃力にに驚いて、心の準備が出来なかったのかもしれない。
出だしの主導権をどちらが取るかは極めて重要な要素であると改めて思い知らされた。
尚バルガスは過去2度の激闘によってWBCから半年の休養を勧告されていたことから、
その影響もあったのかも知れない。

 

メキシコ ウェルター級  ホルヘ・シルバ vs サダム・アリ (2017年1月29日)

会場 アメリカ カリフォルニア州 シンディオ ファンタジー

           スプリンズス・リゾート・カジノ(2017年1月29日)

メキシコ ウェルター級 


ホルヘ・シルバ(メキシコ)24歳、戦跡 36戦22勝18KO 12敗2分。


サダム・アリ(米)28歳、IBFウェルター級9位 イエメン出身の移民、

8歳からボクシング。戦跡 24戦23勝13KO 1敗、北京五輪出場1回戦敗退、

1敗は2016年3月世界戦ジュシー・バルガスと対戦9R TKOに敗れたもの。

ニックネームは「ワールド・キッド」

 

1R 左フック、左アッパー、右フックでシルバ ダウン。

 

3R 打ち合いから左フック顎に命中。シルバ ダウンでそのまゝTKOとなる。

 

アリは再びトップ戦線に浮上して来るかもしれない。

 

WBA S・フライ級王座決定戦 ルイス・コンセプション vs   カリッド・ヤファイ (2017年1月23日)

会場 イギリス マンチェスター、マンチェスター・アリナー (2017年1月23日)
WBA S・フライ級王座決定戦。

 

ルイス・コンセプション(パナマ)31歳、戦跡 39戦35勝24KO 4敗。元2階級王者。

体重のリミット守れず王者剥奪され、この試合に勝ってもタイトルは取れない。

 

挑戦者カリッド・ヤファイ(英国)27歳 イエメン出身のバーミンガム育ち
戦跡 20戦全勝14KO

1~8R ヤファイはリーチを生かしてアウトボクシング、時に打って出て接近
    するやクリンチで強打のコンセプションの攻撃力を封じる。
    ヤファイは過去に何度か拳を痛めており、各ラウンドにポイントを取る
    戦術に切り替えたようである。


9R 劣勢を自覚したコンセプションは積極的に打って出るが、的中率悪く、
   主導権を奪えない。


10R 焦ったコンセプションが攻撃に出たところへ ヤファイの右ストレートの
   カウンターからの左でコンセプシオン ダウン。


11~12R 勝利を確信したヤファイは逃げ込み体勢に入って終了。

判定は108:120、108:119、110:117でヤファイ新チャンピオンとなる。

 

ヘビー級12回戦 ディリアン・ホワイト vs ディレック・チゾラ(2017年1月23日)

会場 イギリス マンチェスター、マンチェスター・アリナー (2017年1月23日)
ヘビー級12回戦

 

ディリアン・ホワイト(英国)ジャマイカ出身 28歳。
戦跡 20戦19勝15KO 1敗、1敗はジョシア戦 WBC10位。


ディレック・チゾラ(英国)

ジンバブエ出身、戦跡 32戦26勝18KO 6敗。


ホワイトは左ジャブを突いて距離をとり右ストレートで勝負するアウトボクサー。
これに対しチドラは典型的なファイターである。1Rから12Rまでお互いに打ちつ
打たれつで休み無く打合って互角のまゝ終了。
判定は114:115、115:113、115:114 以上 2:1でホワイトの勝利となった。
お互いに不屈の闘志を剥き出しにして闘った好試合であった。

IBF ヘビー級タイトル・マッチ チャンピオン アンソニー・ジョシユア vs エリック・モリナ (2017年1月23日)

会場 イギリス マンチェスター、マンチェスター・アリナー (2017年1月23日)
IBF ヘビー級タイトル・マッチ 


チャンピオン アンソニー・ジョシア(英国)

戦跡 17戦全勝全KO 2度目の防衛戦

 

挑戦者 エリック・モリナ(米)同級8位 

戦跡 28戦25勝19KO 3敗

 

1R ジョシア右の拳はしっかり右顎の下に付け、左はやゝ下げぎみに体勢を決めて、
  自然体で前に出ると、それだけでたちまちモリナはロープに詰まる。ジョシアは
  ゆっくり左ジャブを出し、小手調べのように右ストレートも出す。


2R ロープに詰まり放しのモリナは時折右フックを振るが。身体が伸び切って
  おり全く威力もなく、届かない。


3R もうそろそろ行くかといった調子でジョシアの出した右ストレートはガード
  の隙間に命中、モリナ ダウン。やっと立上がったが、そこへ連打でレフリー
  が試合を止めた。3R TKOで格下の違いを見せ付けた。

 

第一、両者の身体の締まり具合が全く異ており、果たしてモリナに勝つ意志があった
のか疑いたくなる試合であった。
試合の後ウラジミール・クリチコがリングに上がり観客に「金メダル同士の闘いを
皆さん見たいですか?」と呼びかけた。次戦は18連続防衛を続けた絶対王者ウラジミ

ール・クリチコと対戦することが決っている。

今の勢いではジョシアの優位は動かないところであろう。
これに勝利すると、いよいよWBC王者全勝のディオンティ・ワイルダー戦となる事で
あろう。他にサウスポーのテクニシャン全勝王者ルイス・オルティスも据えている。
久方振りにヘビー級が盛り上がっている。

 

IBF S-ライト級タイトル・マッチ チャンピオン エドゥアルド・トロヤノスキー vs ジュリウス・インドンゴ  2017年1月9日

会場 ロシア モスクワ ボディンカ・アイスパレス (2017年1月9日)
IBF Sライト級タイトル・マッチ


チャンピオン エドゥアルド・トロヤノフスキー(ロシア)36歳
戦跡 25戦全勝22KO ニックネーム「イーグル」 サウスポー


挑戦者 ジュリウス・インドンゴ (ナミビア)33歳 

戦跡 20戦全勝10KO  WBO3位  サウスポー、

 

サウスポー対決であったが、立ち上がってのオープニングヒット、インドンゴの伸

びる左ストレートで一発でトロヤノフスキー  ダウン、マットに頭を打ちつけた事も
あってかそのまゝKO負けとなり王座交替となる。

 

WBO ライト級タイトル・マッチ チャンピオン  テリー・フラナガン vs オルランド・クルス (2017年1月9日)

 会場 イギリス カーデキフ モーターポイント・アリナー

WBO ライト級タイトル・マッチ


チャンピオン   テリー・フラナガン(英国)
戦跡 31戦全勝12KO ニックネームは「ターボ」


挑戦者 オルランド・クルス (プエルトリコ)35歳
戦跡 30戦25勝13KO 4敗1分
2013年WBOフェザー級王座に挑戦、オルランド・サリドに敗れている。
WBOライト級13位
サウスポー対決となったがクルスは元々2階級下の選手で、体格差は歴然としている。


1Rから一方的な展開となり 5Rからはクルス ロープ伝いに逃げる場面が多く、
7Rフラナガンは倒しにかかり 8Rに連打から左フックでダウンを奪うや、立上がった

ところに再びの連打でクルスをTKOに下して4度目の防衛に成功する。


フラナガンはスピード、パンチ力ともに秀でている事はないが体力に任せて、連打で
押し切るスタイルである。

次戦はスター候補の一角エロール・スペンスと戦うことが
ほゞ決っているようだが、勝つことは至難のことである。

 

WBO ミドル級 タイトル・マッチ チャンピオン ビリー・ジョー・サンダース vs アルツール・アカボフ 2017年1月9日

会場 イギリス ペイズリーラグーン・レジャーセンター (2017年1月9日)
WBO ミドル級タイトル・マッチ


チャンピオン ビリー・ジョー・サンダース(英国)27歳
戦跡 23戦全勝12KO 2008年北京オリンピック出場


挑戦者 アルツール・アカボフ(ロシア)30歳 戦跡 17戦16勝7KO 1敗 同級10位


サンダースはアンディー・リーを倒して1年振りの初防衛戦であり、サウスポー対決

である。


1~6R までアカボフがプレッシャーをかけて前進し主導権をとるのに対しサンダースは後退、時折軽いパンチをあてゝほぼ互角 


7~10R サンダース、ポイント狙いで攻勢に出て目論見通りポイントを取ったとみるや
11、12R は逃げ切りを図って終了。


判定は115:113、116:113、116:112で3者ともサンダース初防衛を飾った。


サンダース、 みた目はスピードもパンチ力も乏しく何の変哲もないボクサーにみえるが、試合の趨勢を読む勘は的確。試合運びが巧みで、まともにパンチを食わないディフ

ェンスも予想以上にうまく、この選手にパンチを当てるのは中々難しいのではないか思

われる。

 

村田選手のターゲットであるがそんなやさしい相手ではなさそうである。

もっともこのクラスには絶対王者ゲンナディ・ーゴロフキン(17連続KOで防衛中)と
ミラクルマン、強打のダニエル・ジェイコブスが居て、村田選手が対抗できる相手では

なく、このサンダースしかターゲットが居ないのが実情なのではある。

 

ボクシング 2016年総集編 (wwwファンと解説者が選んだ今年のベスト・マッチ20)2016年12月26日

20位 WBO S・バンタム級王座決定戦
    ノニド・ドネヤ (  対 判定でドネア )セザール・ファレス 

 

19位 WBC S・ウェルター級王座決定戦
    ジャーメル・チャーロ ( 8R KO )ジョン・ジャクソン
   

   歴史上初の同階級並立王者 兄ジャーマルはIBF王者

 

18位 1BF ライト級王座決定戦
     ロバート・イースター( 判定 )リチャード・コメリ
   

   イースターは82%のKO率を誇り、そのスタイルからトーマス・ハーンズの
   再来と云われる

 

17位 WBA ヘビー級 暫定王者タイトル・マッチ 
     ルイス・オルティス ( 7R TKO ) ブライアント・ジェニングス
   

   キューバ生まれの技巧派、サウスポーの強打者。ヘビー級の3強の1人

 

16位 WBO S・ウェルター級タイトル・マッチ
      サウル・カネロ・アルバレス( TKO ) リアム・スミス

   

   王者交替 2度ダウンの末3度目は左ボディブローでTKO

 

15位 WBAミドル級タイトル・マッチ
     ダニエル・ジェイコブス ( 1R TKO ) ピーター・クイリン
   

   戦前はやゝクイリン優勢とみられていたが、クイリン初の1敗

 

14位 WBAフェザー級タイトル・マッチ
     カール・フランプトン ( 判定 ) レオ・サンタクルス
   

   フランプトンは北アイルランドのベルファスト出身でイギリスのジャッカル

   と云われて全勝。
   同じく全勝のチャンピオン、ニックネームはテレモト(地震)であり、敗れて

   初の1敗となったが、判定にやゝ疑問が残った試合である

 

13位 IBF ヘビー級タイトル・マッチ
     アンソニー・ジョシア( 2R KO )チャールズ・マーティン
   

   無敗対決であったが、力の差が歴然としており王座交替、2発の右ストレート

   で決着。ジョシアはロンドン五輪銅メダリスト

 

12位 WBCヘビー級タイトル・マッチ
   ディオンティ・ワイルダー( PR KO )アルツール・スピルカ

 

      ワイルダーは3度目の防衛戦をKOで飾った。試合の度に巧さを身につけてきて

  いる。桁はずれのパワーの持ち主である

 

11位 S ウェルター級10回戦
         亀海 嘉寛 ( 8R KO )ヘスス・ソト・カラス

 

   1戦目は引分けでのダイレクト・マッチであったが、ボディブローが効を奏

   してタフなカラスを下した

 

10位 WBA ウェルター級タイトル・マッチ
     キース・サーマン ( 判定 )ショーン・ポーター

 

   ファイターとボクサーの対決で終始激しい打ち合いの末、僅差でサーマンに

   凱歌があがった

 

 9位 WBO インターナショナル王座決定戦
    マニー・パッキャオ ( 判定 ) ティモシー・ブラッドリー

 

   パッキャオのラストファイトで両者1勝1敗のあとの試合となったが、

   パッキャオが2度のダウンを奪って圧勝した。

 

 8位 WBA、WBC ライト級王者統一戦
    ホルヘ・リナレス( 判定 ) アンソニー・クロラ

 

   リナレス途中で右拳を痛めたが、左のジャブ、コンビュテネーションを巧みに

   使って僅差の判定勝を収めた。再戦が内定している

 

 7位 WBC S フェザー級タイトル・マッチ
    フランシスコ・バルガス ( 引分け ) オルランド・サリド

 

   WBCの年間最高試合に選ばれたており、文字通り12R激闘を繰り広げた。

   両者一歩も引かず、死力を尽して打ち合った。バルガスは三浦をこれまた

   大激闘の上、逆転に下してチャンピオンとなっての初防衛戦であった。

   あのサリドに対してアウトボクシングをせずに真っ向から打ち合いに応じた
   心意気は凄い。又サリドの試合は誰と闘っても心打たれるものがある

 

 6位 WBO S フェザー級タイトル・マッチ
    ワシル・ロマチェンコ ( 5R KO )ローマン・マルチネス
   

   ハイテクとのニックネームを持つロマチェンコは7戦目で、2階級目のタイトル

   をKOで飾った。5Rで目の醒めるような右ショート、フックの冴えである。
   11月には強豪ニコラス・ウォータースを子供扱いにTKOで下し、人気・実力

   急上昇中である

 

 5位  3団体統一 Lヘビー級タイトル・マッチ
    アンドレ・ウォード ( 判定 )セルゲイ・コバレフ
   

   2Rダウンを喫したウォードが3者共に1ポイント差で王座についたが、この判定

   に疑問の声が多く再戦は必至である
 
 4位 WBC、IBF ミドル級タイトル・マッチ
    ゲンナディ・ゴロフキン ( 5R TKO )ケル・ブルック

 

   ブルックも良く闘ったが、如何せん体力、パンチ力に違いがあり過ぎた。

   これで17連続防衛KO勝ちとなり世界記録に並んだ。何せ8年間24試合連続

   KO中である

 

 3位 WBO ウェルター級タイトル・マッチ
    マニー・パッキャオ ( 判定 ) ジェシー・バルガス

 

   サダム・アリを下してタイトルを手にしたバルガス初防衛戦であったが、2R

   ダウンを喫し、あとは格の違いを見せつけられて完敗した。

   パッキャオにすでに38歳。7ヶ月振りの引退からの復帰戦であり、

   1年6ヶ月振りのチャンピオン帰り咲きとなった。
   フィリッピン上院議員で、ボクシングチャンピオンであり、次の試合は議会

   終了後の5月になりそうである。動きは些かも衰えをみせておらず、まさに

   驚異の男としか云いようがない

 

 2位 WBC Sフライ級タイトル・マッチ
    ローマン・ゴンザレス ( 判定 ) カルロス・クァドラス
   無敗対決を制し、ゴンザレスはこれで4階級制覇となった。これも又激戦で

   クァドラスは良く闘った

 

 1位 WBC ミドル級タイトル・マッチ
    サウル・カネロ・アルバレス ( 6R KO )アミール・カーン


   カーンは Sライト級から3階級上げての挑戦であった。前半は足を使って、早い

   パンチを繰り出すスタイルでリードしたが、5Rあたりからボディにパンチを受

   け動きが鈍ってきたところに、6R右ストレート一発顎にヒット、カーンは

   マットに頭を打ち付けて、そのまゝKOとなった。

   やゝ無理な対戦ではなかったかと思われる。


   いかに足が早く、パンチが早くとも、体力差は歴然としていた。しかしこれで

   対ゴロフキンとの試合もみえて来たのである。
   又、アンソニー・ジョシアは1月16日エリック・モリナとの試合のあと、

   ウラジミール・クリチコとの試合が内定しているらしい。

 

( コメントは大諷による )

 

ウェルター級 10回戦 チャンピオン ダニー・ガルシア vs ミュエル・バルガス (2016年12月12日)

会場 アメリカ フィラデルフィア リアコーラス・センター (2016年12月12日)
ウェルター級10回戦
チャンピオン ダニー・ガルシア(米)28歳、戦跡 32戦全勝18KO ゲレロを判定に下してWBCウェルター級のタイトルを奪い、2階級王者となる。

デビュー以来エリック・モラレス、ザブ・ジュダー、アミール・カーン、レイモンド・ピーターソン、ポール・マリナッジと強豪を倒してきた。スーパースターの一人、ニックネームは「スィフト」(俊敏な奴)、全階級を通じて左フックの威力は№1であろう。

 

対戦者 サミュエル・バルガス(コロンビア)27歳、戦跡 28戦25勝13KO 2敗1分、

同級6位。

 

1R ガルシア自信満々、ジャブは元々少なく至近距離からの左フックが武器である。

   バルガスはその強打の持つ圧力に押される。


2R バルガスは左手を下げてジャブを出しやすいように構えるが、そこをつかれてガル

       シアの右フック一発でバルガスもんどりうって倒れる。


3R ガルシアの左・右フックの的中率が今日は良く、その力強いパンチにバルガス完全

       に押され、自分のパンチが思い切って振れずに威力は半減、試合の趨勢はほゞ決定

       した。


4~5R 相手の力の無いのをみたガルシアは、攻勢を一段と強めて、至近距離から倒し

      にかゝり相手が打ってくるのに合わせ、左・右フックを放つバルガス再三にわたっ

      てぐらつく。


7R ガルシアいよいよ詰めに入り、ロープにつめて集中打にバルガスコーナーたまらず

   試合ストップを要請、TKOとなる。

 

世界ランキング6位のボクサーとの間の力の差をまざまざとみせつけた。
ガルシアは一時不調が続いたが体重苦の為であったようで、階級を上げたことで凄みを

ましたようである。
このクラスはWBAにキース・サーマン、IBFにゲル・ブルック、WBOにマニー・パッキャオが君臨しており、外に突貫ショーン・ポーター、スピードスターのアミール・カーン、新鋭エロール・スペンス、古豪テモシー・ブラッドリーと強豪ひしめく階級である。


ガルシアはこの試合に圧勝して、来春にはキース・サーマンとの統一戦が決った。

全勝同上の大一番である。
ガルシアにジャブがない事からオール・ラゥンダーのサーマンに一日の長があるようにみえるのだが、この勝負はみものである。

 

 

ライト級10回戦 ハビエル・フォルトナ vs オマール・ダグラス     2016年12月12日

会場 アメリカ フィラデルフィア リアコーラス・センター(2016年12月12日)

 

ライト級10回戦

 

ハビエル・フォルトナ (ドミニカ共和国)、戦跡 33戦30勝22KO 1敗1分1無効試合、フェザー級、Sフェザー級元チャンピオン、2015年ブライアン・バスケスを破って戴冠のあとジェイソン・ソーサに大差の判定で優勢に試合をすゝめていたが11R、攻め込んだところまさかの逆転TKOに敗れてタイトルを失う初の1敗を喫した。

その復起戦である。ニックネームは「雄蜂」サウスポー。
 
対戦者 オマール・ダグラス(米)戦跡 17戦全勝12KO、ニックネームは「スーパーオー」

 

1R フォルトナ初回から猛然とラッシュ、ロープにダグラスを追い込んで連打の中で

   ダグラスの左フックのカウンターでフォルトナまさかのダウン。


2R このラウンド フォルトナは距離をとり足を使って右ジャブで圧力をかけてくる。

       ダグラスの出鼻を叩く。

 

3R 圧力をかけて前に出るダグラスに距離をとる為に足を使い、スピードと手数で

       対抗。


4R ダグラスは接近してからパンチを当てようと前に出るが、フォルトナのスピード

      に負けてパンチを出すタイミングが遅れる。打つ前に右ジャブが飛んでくる。


6R ダグラス ペースを取り戻すべく、攻撃に転じて攻勢をとる。


7~8R ダグラス前に出て攻撃を仕掛けようとするが、フォルトナの左ストレートを

       警戒して踏み込みが甘い。


9R ダグラス疲れてきたか動きが緩慢となり、フォルトナの動きについていけない。


10R 中盤までもみ合うが後半に入るや、激しい打ち合いに転じ、フォルトナは倒し

         にかゝり、ダグラスぐらつく場面もあり勝を確認したフォルトナは前後はステッ

         プを踏んで終了。

 

判定は96:93が2人、95:94が1人でフォルトナ、タイトル挑戦に踏み止まった。

 

WBO Sフェザー級タイトル・マッチ チャンピオン ワシル・ロマチェンコ vs ニコラス・ウォータース(2016年12月5日)

会場 アメリカ ラスベガス コスモポリタン (2016年12月5日)
今日のメイン・イベントである。


WBO S・フェザー級タイトル・マッチ。


チャンピオン ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)28歳、戦跡 7戦6勝4KO 1敗、北京、ロンドン五輪金メダリスト、アマ戦跡 396勝1敗、2階級制覇チャンピオン。

 

挑戦者はニコラス・ウォータース(ジャマイカ)30歳、戦跡 27戦26勝21KO 1分。

あのノニト・ドネアとをKOしてフェザー級のタイトルを奪い保持している。

強打者、右ストレート、右アッパーは驚異である。

 

1R ウォータースは左ジャブで前に出て圧力をかけて始まる。サウスポーのロマチェン

   コの右廻りを防ぐために、左ボディブロー対抗するが、中盤からロマチェンコの

       ベースとなってくる。


2R ウォータースはロマチェンコの早い動きについていけないと判断してか、両ガード

      を高くして、ガードの上を叩かせ、右ストレートのカウンターで対抗する方針に変

      更したかにみえる。


3R ロマチェンコの動きは前後、左右、上下とすべるように流れるようで、ウォーター

       スは前に出てパンチを当てようとするが全く当らない。


4R ウォータース押されて、スリップダウン。ロマチェンコ右に廻りながら左ストレー

      トをショートで打つ。


5R ロマチェンコ、テンポを上げて加速してくる。動きもパンチもウォータース追いつ

       かず後手後手に廻る。


6R ロマチェンコ、早い動きから、ショートの左・右パンチを鋭く打ち込む。

       スピードの差は歴然としてきた。


7R ロマチェンコはさらに一段とスピードをあげてパンチも力を入れ、攻撃力を加速、

       一方的な試合となって来た。


8R 開始早々、ウォータース、ギブアップで7R 終了KO勝ちでロマチェンコ完勝。


ウォータースは戦意喪失したようだが、情けない。
ロマチェンコは試合を重ねる毎にスピードも力強さも増し、試合振りも魅力的となり、

人気もうなぎのぼりとなって来た。この試合でパウンド・フォー・パウンドの上位に位置される事であろう。(下記のランキングご参照ください)


アマチュア時代の輝かしい戦跡を引っさげて、鳴り物入りでプロ転向7戦目で2階級制覇をなしとげ、華麗なテクニックに力強さも加えて、文字通りスーパースターとなった。

今後もボクシング界の牽引車としての役割を担っていく事になろう。

ウェルター級8回戦 シルベリオ・オルティス vs コンスタンチン・ポノマレフ (2016年12月5日)

会場 アメリカ ラスベガス  コスモポリタン (2016年12月5日)


ウェルター級8回戦


シルベリオ・オルティス(メキシコ)33歳、戦跡 53戦35勝17KO 18敗


コンスタンチン・ポノマレフ(ロシア)24歳、戦跡 30戦全勝13KO、身長178cm、

リーチ183cm。

 

1R ポノマレフ 左ジャブで距離をとり、圧力をかけて前に出る。強打のマルコス・マイダナと闘ったこともあるオルティスだが押される。


2R 左ストレートでオルティスぐらつく。ポノマレフ左ジャブから右ストレート、左

   フックボディと有効打。


3R ポノマレフの右ストレート、左ボディブロー強烈、そのあとロープに詰めて連打。


4R ポノマレフは防御を常に心掛け、右拳は右顎に必ずつけて安全運転、ワンサイド

   になって来た。


5R オルティス防戦一方となる。

 

6R  ポノマレフ倒しにかゝるが、オルティス防御主体に体制を固めて倒されまいと

       する。


7、8R  そのまゝポノマレフの攻勢が続くうちに終了。


判定は3者とも80:72でポノマレフの完勝。ポノマレフは攻防にバランス良く、ボクシングも巧い。あと2、3年のうちにタイトル挑戦の話も持ち上がりそうである。

ウェルター級8回戦 フェルナンド・カルカモ vs ファン・ルイス (2016年12月5日)

会場 アメリカ ラスベガス  コスモポリタン (2016年12月5日)


ウェルター級8回戦

 

フェルナンド・カルカモ(メキシコ)26歳、戦跡 28戦21勝16KO 7敗
対戦者 ファン・ルイス(ベネズエラ)30歳、戦跡 17戦全勝10KO 1無効試合、

ルイスは身長175cmなのにリーチは193cm。


1R 開始早々長い右ストレートでカルカモ ダウン。立ち上ったところへ左アッパーか

      らの右ストレートとでTKO。

 

ルイスの全勝はダテではなかった。

ライトヘビー級8回戦 ドノバン・ジョージ vs トレバー・マッカンビー (2016年12月5日)

会場 アメリカ  ラスベガス  コスモポリタン (2016年12月5日)


ライト級ヘビー級8回戦

 

ドノバン・ジョージ(米)32才、戦跡 33戦25勝22KO 6敗2分、WBCチャンピオン

アドニス・スティーヴンスンに12R TKO負けと善戦している。


対戦者トレバー・マッカンビー(米)24歳、戦跡 23戦全勝18KO。


1R マッカンビーやゝ左手を下げて構えて、いきなりの右フックでジョージのダウンを奪うや、立ち上ったところに集中打でダウン。そのまゝTKO。


マッカンビーはスピードもあり連打も効いて、将来楽しみ。あとは攻撃を受けた場合と、試合が長引いた時のスタミナを見てみたいところだ。

 

S・バンタム級10回戦 エマニュエル・ナバレッテ vs マーティン・カシジャス  (2016年11月28日)

会場 メキシコ プエリト・ペナスコ・エスタディオ・フランシスコ・レオン・ガルシア
 
S バンタム級10回戦

 

エマニュエル・ナバレッテ (メキシコ)21歳、戦跡 22戦21勝19KO 1敗、

ニックネームは「バゲーロ」(カウボーイ)


対戦者マーティン・カシジャス(メキシコ)28歳、戦跡 27戦18勝11KO 8敗1分,


ナバレッテは170cmの長身とリーチの長さを生かし、左ジャブと手数の多さで闘うカシジャスはガードを固めて接近してから手を出すスタイル。小柄でリーチが短い為に入り込まなければ試合にならない。ゆっくり近づく為に自分の射程距離に入る前に打たれる。

入る為の工夫が必要で、スピードある入り込みが、前後、左右の動きが身体を揺らすか

何かしないと闘えない。ナバレッテは戦跡にみるKO率高さはこの試合では全くみる事が出来ない。スピードもパンチ力もなく、パンチは手打ちで、身体の回転を使っていない為に威力がない。将来は望めないとみた。

判定は99:91、99:90、100:90でナバレッテ。

S・フライ級10回戦 ファン・フランシスコ・エストラーダ vs レイムンド・タブゴン (2016年11月28日)

会場 メキシコ プエリト・ペナスコ・エスタディオ


S フライ級10回戦


ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)26歳、戦跡 35戦24勝24KO 2敗。

前WBA、WBOフライ級チャンピオン、ニックネームは「エル・ガジョ」(雄鶏)。

2012年11月17日WBAフライ級でローマン・ゴンザレスと闘って善戦判定で敗れている。当時22歳。


リングアナ ジミー・レノンJRは選手紹介でベテランと叫んだ。年令のわりに老成しているためだ。拳を痛めての復帰戦、2本のベルトを返上して1階級上げての試合である。


対戦者 レイムンド・タブゴン(フィリピン)25歳、戦跡 24戦18勝8KO 5敗1分。

 

1R エストラーダ 力を抜いてゆったりとした構えでスタート。中間距離よりやゝ近い距

   離で闘う。左ボディブローが素晴らしい。


2R タブゴンのパンチの軌道を見切ったか相手のパンチは近距離にも拘らず、ほとんど

       食わない。マルケスが好きだとの事。この距離でショートパンチを打つ最小の動き

       で、相手のパンチを躱し、すかさずパンチを打ち込む省エネボクシングで的中率も

       高く体力消耗も少ない。


3R エストラーダ機をみてロープに詰めて連打、左アッパーを顔面、ボディーと多彩な

       攻撃、スピードはさして感じられないが、接近し、常にショートカウンターとなる

       パンチの軌道の良さで威力が増している。


4R エストラーダの攻撃は多彩であり、終りに必ずボディを打つのを忘れない。

       2度の集中連打。


5R フェイントをかけての左フックのカウンターは見事。


6R タブゴンはもう少し距離が必要だがエストラーダはこれを許さず、自分の距離を

       保って闘う。以前にみせていたフットワークをほとんど使わない。


7R タブゴンは打って出ると、躱されてカウンターを打たれ、打たれなければ圧力をか

       けられて打たれ、後退が続く場面が多くなる。


8~10R エストラーダは倒しに掛かることなく、右のパンチもほとんど出さずに、1階

      級上げての故障あけの試運転のように見えた。


エストラーダの巧さのみが目立った試合であった。


判定は3者とも100:90のフルマークであった。

このクラスはWBAに河野を倒して戴冠したルイス・コンセプション、WBCにローマン・ゴンザレス、IBFにジェルウィン・アンカバス、WBOに井上尚弥と揃い、他にカルロス・クヮドラスがいる。

 対戦が望まれるゴンザレス、井上、クヮドラスが考えられるが、今日の試合振りではゴンザレスの底なしのスタミナと連打、井上のスピードあるパンチ、クワドラスの足の速さとフットワークのよさ、手数に対抗するのはなかなか難しいのではと思える。

もっと距離を変えて、パンチの強弱を混ぜて、ロングの威力あるパンチも必要、足ももっと使うべきであろう。


それにしても、ボクシングを熟知して自在に試合をすすめる技術と能力の高さには、見ていて惚れ惚れさせられるボクサーである。

 

3団体統一L・ヘビー級タイトル・マッチ チャンピオン セルゲイ・コバレフ vs アンドレ・ウォード (2016年11月21日)

会場 アメリカ ラスベガス T-Mobile アリーナ
3団体統一L・ヘビー級タイトル・マッチ


チャンピオン セルゲィ・コバレフ(ロシア)33歳、戦跡 31戦30勝26KO 1分。

ニックネームは「クラッシャー」


挑戦者 アンドレ・ウォード(米)32歳、戦跡 30戦全勝15KO。

2004年アテネ五輪金メダリスト、ニックネームは「神の子」

元 WBA、WBC・Sミドル級チャンピオン。

 

1R コバレフの左ジャブでウォードぐらつく。コバレフの続けて放った左ジャブで

   ウォード退く一方。


2R コバレフはプレッシャーを強め、右ショートストレートのカウンターでウォード,

       ダウン。


3R ウォード慎重に対応し、コバレフの圧力に力で対抗することを避ける。


4R コバレフの圧力にウォード ロープに詰まる場面が多い。


5、6R 有効打はお互いにさしてなく、軽いパンチの交換で互角。

      攻勢はむろんコバレフ。


7R ウォード左ジャブが3発ヒット。コバレフの左ジャブは2発でウォードやゝ優勢。


8R は互角


9R ウォード本来のスピードが戻ってきて、動きも生気が出てくる。


10R ウォード、左ジャブ2発当てるが、パワーでコバレフに押される。


11、12R ウォード本来の動きでこのラウンドを制した。

 

判定は3者ともに114:113でウォード勝利となったが、私の採点では1~6R、9、10Rをコバレフが取り(内2Rは10:8)ウォードが取ったのは7、8R、11、12Rで117:112でコバレフ優勢であった。微妙なラウンドは2つ、これを考慮しても115:114でどうみてもコバレフ優勢は変らない。ウォードに振った点数も左ジャブを相当ひいき目にみて評価してつけたもので、有効なパンチ、試合の主導権を終始握っていたのはコバレフであったのは誰がみても、明らかであった

この試合もスプリット・デシジョンの最たるものと云えよう。


ボクシングも格闘技であり、相手に与えたダメージで判断するものである以上、猫パンチのようなものでも有効打と評価するのはどんなものであろうか。


軽いジャブが数発当てたことがダウンより高い点数となることは、どう考えてもおかしい。

NABF 北米 L・ヘビー級タイトル・マッチ チャンピオン オレクサンダー・クボジーク vs アイザック・チレンバ     (2016年11月21日)

会場 アメリカ ラスベガス T-Mobile アリーナ
NABF 北米L・ヘビー級タイトル・マッチ

 

チャンピオン オレクサンダー・クボジーク(ウクライナ)
戦跡 11戦全勝9KO、ロンドン五輪L・ヘビー級 銅メダリスト。

2014年プロ転向、WBC同級4位。

 

挑戦者アイザック・チレンバ(マラウイ)29歳、戦跡 30戦24勝10KO 4敗2分。

前の試合でコバレフに挑戦、判定敗けしたが善戦している。WBC同級同級10位。

コーナーに不世出の名ボクサーロイ・ジョーンズが付いている。

 

1R クボジーク、アップスタイルの正統派スタイル、ガードをしっかり固めてセオリー

   通り左ジャブを盛んに出す。チレンバは左手をやゝ下げてジャブを出しやすいよう

       なスタイル。左ジャブ、左フックは早い。


2R クボジークは安全第一の試合振りで左ジャブで距離をとる。チレンバの主武器は左

       フックのようで思い切り振る。


3R クボジーク、相手のパンチ力等を見極めたか、やゝ積極的に前に出る。チレンバ

   鼻血を出す。


4R クボジーク、右も出し始めるとみるや、チレンバをロープに詰めて集中打。

       たゞし力を込めたパンチではなくハンドスピードで打ち、今後の試合の主導権を握

       るのが目的のようだ。チレンバはそのあと必死に反撃に出る。


5R チレンバ劣勢を挽回すべく、力を込めた左・右フックを振うが、距離の測定が悪い

       ことと、リードパンチがない為に単発で的中率が悪い。


6R クボジークはプロ転向後最長は6Rである。このラウンド、チレンバをロープに詰

       めて試合はやゝ一方的になってきた。


7R チレンバは一発逆転を図ってパンチを振り回すが、クボジークしっかり対応し手数

       で対抗。


8R チレンバ最後の反撃に出て、2発的中させるが、後半失速。首を振ってコーナーに

       帰る。


9R チレンバ、開始早々コーナーを出る事なくTKOとなる。右手を故障した事もある

       ようだった。

 

クボジークは攻、守バランスがとれた選手で安定感があるが、パンチに切れとスピードが乏しく、相手に威圧感と恐怖心を与えることが出来ておらず、クイトルに挑戦するにはやゝひ弱い感がする。一発パンチに凄みがどうしても必要であろう。

ウクライナ出身のボクサーはロマチェンコを筆頭にボクシングが巧い選手が多いようで

ある。

WBA S・ライト級タイトル・マッチ チャンピオン リッキー・バーンズ vs キリル・レリク (2016年11月14日)

会場 イギリス グラスゴー   SSE ・ ハイドロ (2016年11月14日)
WBA S・ライト級タイトル・マッチ


チャンピオン リッキー・バーンズ(英国)33歳、戦跡 46戦40勝14KO 5敗1分

ニックネームは「リック スター」 3階級王者。


挑戦者 キリル・レリク(ベラルーシ)26歳、戦跡 21戦全勝19KO 。

 

オッズは13:4でバーンズ

 

1R バーンズ例によってガードを高く揚げて総てブロックの構え。

  レリクはやゝガードを下げて、圧力をかけて前に出る。途中サウスポーに変化。


2~4R レリクの圧力強く、バーンズはガードを固めてロープ伝えに逃げ、反撃はほとん

  どなし。レリクの細いパンチに追い回される。


5R バーンズ、やっと攻撃に転ずるが有効打なし。


6R バーンズ左ボディに一発有効打、その他はレリクの攻撃が目立つ。

  7Rも同じく推移。


7R レリクやゝ疲れてきて、流れはやゝバーンズに傾く。


8R バーンズの右ストレートが当り始め、レリクのスピードが落ちる。


9R バーンズの右ストレート ボディに。レリクはボディが弱いようだ。


10R レリク、コーナーのリッキー・ハドソンコーチからハッパを掛けられたようで

       猛然と攻撃にでる。バーンズ急速に弱って守勢に廻る。


11~12R 10R同様息を吹き返したレリクの攻撃の前にバーンズ ダウンしたがスリップ

      と判定。ダウン寸前に追い込まれたが何とか終了。

 

判定は118:110、116:112が2人でバーンズ勝利となる。

これはどうもホームタウン・デシジョンが明らかでバーンズ勝利はどう欲目にみても

有り得ない。有効打が少しはバーンズにあったとしても、手数も、攻撃も終始レリクに

あり。

イギリスボクシング界は自ら墓穴を掘ることになる。

 

118:110とは一体どこから出てきた数字なのか、バーンズは確かに良い選手ではあるが、この程度の力量では、テレンス・クロフォード、エイドリアン・ブローナー等

他団体のチャンピオンと渡りあえないのは一目瞭然である。

イギリス ライト級タイトル・マッチ チャンピオン  スコット・カードル vs ケビン・フーバー (2016年11月14日)

会場 イギリス グラスゴー SSE ハイドロ (2016年11月14日)
イギリス ライト級タイトル・マッチ


チャンピオン スコット・カードル(英国)27歳、戦跡 21戦20勝6KO 1分

 

挑戦者ケビン・フーバー(英国)32歳、戦跡 22戦19勝4KO 3敗

 

1R カードル、上体を揺すって頭を絶えず動かし、左ジャブを中心に手数も多く、

   フーバーを煽る。


2R カードル、相手の左ジャブに応じて、ショートの左フックを当てる巧みさをみると

       試合巧者だある。ペースは完全にカードルに。


3R カードルの動きは益々スムーズとなり、


4R フーバー右目下から出血。


5R カードル、ラッシュ。フーバー急速に動きが落ちて、必死でクリンチに逃れる。


6R  カードル右フックのカウンターから倒しに掛かゝり、左右の連打でレフリース

     トップ。


カードル3度目の防衛となる。カードルは終始頭の位置を変えて的を絞らせず、スピードもあり足も早く、ディフェンスも巧み、パンチ力に物足りなさは感ずるが、好感の持てる選手で、今後トップ戦線に浮上してくるかも知れない。

 

WBO ウェルター級タイトル・マッチ チャンピオン ジェシー・バルガス vs マニー・パッキャオ (2016年11月6日)

会場 アメリカ ラスベガス トーマス&マック・センター(2016年11月6日)
WBO ウェルター級タイトル・マッチ


チャンピオン ジェシー・バルガス(米)27歳、戦跡 28戦27勝10KO 1敗。

その1敗はティモシー・ブラッドリー戦で、後半にダウンを奪って追い上げたが僅差の

判定で敗れたもの。2階級制覇チャンピオンである。


挑戦者 マニー・パッキャオ(フィリッピン)37歳、戦跡 66戦58勝38KO 6敗2分。

1年6ヶ月前にメイウェザーに敗れてWBAの王座を明渡して、その後引退。

7ヶ振りに現役復帰、今回の試合となった。

現役の上院議員である。議会は1日も休まないとの事。元フライ級からS・ウェルター級まで6階級王者でもある。

 

勝敗予想では77:20でパッキャオ。

 

1R バルガスは長身、リーチ共に6cm長い体型を生かして、左ジャブ、ストレートを生

   かして開始。パッキャオは上体を動かして的を絞らせないようにいつもの通りの動

       きである。


2R 相手の出るところ、左ストレートでバルガス ダウン。

   タイミングで倒れた為にバルガスにダメージはさほどなし。


3R お互いの距離が詰まって、徐々にパッキャオのペースとなってくる。


4R バルガスはパッキャオの2段、3段の踏み込みを極度に警戒して、入ってきたら

       カウンターの構えとなった為に、踏み込みは防げたが、手数は減って受身の流れと

   なる。

5R パッキャオのパンチが当り始める。

 

6~7R  パッキャオのプレッシャー強まり、バルガス守勢に追い込まれる。

 

8R バルガス眉間をカットし出血。完全にパッキャオのペースとなった。

 

10R  バルガス劣勢を挽回すべく打って出るが、迎え打つパッキャオの短く鋭い攻撃に、

    体勢を崩し動きも悪くなる。パッキャオの動きは一段と早くなる。


11R  パッキャオの左ストレートでバルガスよろめく。パッキャオの右フックでバルガス

       ダウン。スリップと判定されるがダウンと取られても仕方がない倒れ方であった。


12R バルガス、パッキャオの動きについていけずに一方的な展開のうちに終了。

 

判定は114:113、119:109、118:109でパッキャオの完勝であった。

若いころのパッキャオであったら6RあたりでKOしたところであろうが、今やフィリピンの為に稼がなければならない立場から無理をせずに勝つことを優先したようである。


これで2009年、コットを12R KOして以来11試合KOはない事となった。

それにしても年齢や引退もありながら、この試合振りは驚異としか言いようがない。

若いバルガスが後半スタミナ切れを呈したのに対し、パッキャオは後半テンポアップし

て試合を終えた。スタミナも充分、恐るべき選手である。


リングサイドにはメイウェザーとWBO S・ライト級チャンピオン テレンス・クロフォードが顔を見せていた。
ラスベガス トーマス・マック・センターには16,000人の観客が詰めかけ、相変らずのパッキャオの人気の凄さを示していた。

尚この会場の杮落としは1983年12月フランク・シナトラのコンサートであったそうだ。

 

元々パッキャオはカウンターパンチャーを苦手としており、ファン・マヌエル・マルケスは最大の苦手であった。それを参考としてバルガスもカウンター戦法をとったと思われるが、マルケスとレベルが違う事からパッキャオの踏み込みはある程度防ぐことには成功したが、守勢一方となって結局大差の判定負けとなってしまった。

 

リーチに10cmの差があり、それだけでも利点があったのだから、左ジャブを多く出して
相手の接近を止め、距離を計って、なお入り込むところに長い右ストレートを打ち込む作戦を何故とらなかったか。

 

宝の持ちぐされだったようだ。それもパッキャオの圧力が強くて止むなくこうなってしまった点もあるかも知れないが、考えた作戦は明らかに失敗したのである。
マルケスとバルガスのボクシングの格の違いが見えたのも面白い。

 

WBOフェザー級タイトル・マッチ チャンピオン オスカル・バルデス vs 大沢 宏晋 (2016年11月6日)

会場 アメリカ ラスベガス トーマス&マック・センター(2016年11月6日)
WBO フェザー級タイトル・マッチ


チャンピオン オスカル・バルデス(メキシコ)25歳。戦跡 20戦全勝18KO。

初防衛戦。

 

挑戦者は大沢 宏晋(日本)31歳。 戦跡 37戦30勝11KO 3敗4分 同級2位。

ヘルパーとして働きながらボクサーとなり、現在は介護施設の経営者である。

変り種である。


1R から一方的試合となり、4R 大沢ダウン 

6R にはロープに詰めて集中打でTKOに大沢を下す。

 

バルデスはメキシコ期待の選手で、その能力をこの試合でも遺憾なく発揮した。

左ジャブを突いて左・右フックを思い切り振り、左ボディブローもうまく、力強く振リ

切るパンチにも身体がぶれる事がない為に連打も出来る。

詰めの集中打も見事で、今後大いに楽しめる選手である。

欲を言えばストレートが欲しいところか。

今のまゝではジャブ、ストレートの早い選手に苦戦する。

WBO S・バンタム級タイトル・マッチ チャンピオン ノニト・ドネア vs ジェシー・マグダレノ (2016年11月6日)

会場 アメリカ ラスベガス トーマス&マック・センター (2016年11月6日)
WBO S・バンタム級タイトル・マッチ
チャンピオン ノニト・ドネア(フィリピン)33歳、戦跡 40戦37勝24KO 3敗。

5階級制覇 チャンピオン、ニックネームは「フィリピンの閃光」2度目の防衛戦。


挑戦者 ジェシー・マグダレノ(米)24才。戦跡 23戦全勝17KO、同級1位。

アマチュア時代のレコードは136戦120勝16敗。

オッズは10:8でドネア


1R マグダレノはサウスポーで右ジャブを多く突いて、左を出す攻撃的なボクシングを

   展開する。ドネアは相手の出方をみてカウンターを狙う。


2~4R  ドネアはプレッシャーを掛けて前に出すが手数が少なく、ペースを握ることは

       出来ない。


5R バッティングでマグダレノ左目上切り出血。


6~12R  ドネアは終始プレッシャーを掛け、相手を追うが距離が合わずに、得意の左

      フックが空振りすることが多く、マグダレノの退きながらのパンチを受ける場面

      が続く。ペースはどちらかと云えばマグダレノに傾いていった。

 

判定は116:114、116:110が2人でマグダレノに手が挙がり、新チャンピオンと

なった。マグダレノはキビキビしてパンチも早く切れており、動きも良く又思い切りも

あり、人気もこれから出て来そうな選手である。

ドネアはフェザー級に階級を上げてニコラス・ウォータースに挑戦したがKOで敗れたところから、以前の閃光と言われた左フックの切れ味が失われて、的中率も悪くなり、恐い選手ではなくなってきた。今後復活してくるのは難しいのではないかと思われる。

WBO クルーザー級タイトル・マッチ チャンピオン クシシュット・グロワッキ vs オレクサンダー・ウシク (2016年10月31日)

会場 ポーランド グダニスク・エルゴ・アリーナ  (2016年10月31日)
WBO クルーザー級タイトル・マッチ
チャンピオン クシシュトフ・グロワッキ(ポーランド)30歳
戦跡 26戦全勝16KO、常勝マルコ・フックにダウンを奪われたあとの6R逆転KOでタイトルを握った。
挑戦者 オレクサンダー・ウシク(ウクライナ)29歳
戦跡 9戦全勝全KO。2012年ロンドン五輪金メダリスト。

アマチュアの戦跡は350戦335勝15敗である。


1R お互いにサウスポー。グロワッキ左ストレートを振って前に出る。

   ウシクは足を使って距離をとり右ジャブでグロワッキの動きをコントロールする。


2R ウシクはガードを高く掲げてステップを軽やかに踏み、右ジャブを間断なく出す為

       にグロワッキ距離を詰められない。


3R グロワッキ 右目を切る。ペースはウシク。


4~12R グロワッキ得意の左フックを振うが距離が合わずに空振りが続き、ウシクの

       右ジャブの標的となり、グロワッキの攻撃は空回りを続けて終了。


判定は119:109が1人、117:111が2人でウシクの圧勝となった。
クルーザー級ではイベンダー・ホリフィールドが12戦目での戴冠が最短であったがウシクはこれを更新した。

 

フェザー級のロマチェンコを手本としているそうだが、まさにロマチェンコを大型にしたような試合振りで、軽やかにステップを踏み、ジャブを間断なく出して相手をコントロールし、又距離をこれで測って、左の攻撃につなげる。無理はしない等、これまでのクルーザー級に例をみないまるで軽量級のボクサーのような試合振りで、今後も果たしてどのような試合を続けるのかが楽しみな選手が出てきた。

 

尚リングサイドにキエフ市長夫妻が観戦していた。市長はビタリ・クリチコで弟ウラジミールと共にヘビー級4団体を10年程に亘って独占したスーパースターであった。

 

WBA ミドル級タイトル・マッチ チャンピオン ダニエル・ジェイコブス vs セルジオ・モーラ (2016年10月24日)

会場 アメリカ レディング・サンタンデール・アリーナ
WBA ミドル級タイトル・マッチ 

 

チャンピオン ダニエル・ジェイコブス(米)29歳
戦跡 32戦31勝28KO 1敗 ニックネームは「ミラクルマン」、1敗は2010年7月王者決定戦でディミトリー・ピログに5RTKO負したもの。その後骨肉腫を患い1年半のブランクの後復活している。現在9連続KO中。


挑戦者はセルジオ・モーラ(米)35歳。

戦跡 34戦28勝9KO 4敗2分、ニックネームは「ラテンスネーク」

2008年6月WBC S・ウェルター級バーノン・フォレストを破ってチャンピオンとなったが、同年9月再戦でタイトルを失っている。

2015年8月ジェイコブスと対戦、1Rにジェイコブスの右フックでダウン。

ロープに詰められたところでの左フックでダウンを奪い返し、2R両者もつれてモーラ

倒れた際に右足骨折。因縁の再戦である。

 

1R ジェイコブス プレッシャーを掛け積極的にパンチも出して立ち上る。

 

2R ジェイコブス左構えに変更後、連打でモーラ ダウン寸前。

   何とかゴングに救われる。

 

3R 相変らず左構えでから右構えと変えてコーナーに追い込んで連打。

       モーラ防戦一方となる。


4R 左フックでモーラ ダウン。


5R 右フックでモーラ2度目のダウン。


6R ジェイコブス倒しに掛かりパンチを強振りする。


7R 左フックでモーラ ダウン。立ち上ったところで右フックで4度目のダウン。

       ついでの右フックで5度目のダウン.

       TKOとなる。パンチの迫力で圧倒した。

 

ジェイコブスの攻撃は左・右フックが主体で、ジャブが少なく、チャンスとみるやパン

チを大きく振う為にミスが多く、防御に穴が出来ることから危険が伴う。

又さほど打たれ強くはないようでもありパンチ力、スピードとチャンスの連打で欠点が

カバーされているが、次に予想されるゴロフキン戦では同じ強打のレミューが手も足も

でなっかったようにゴロフキンのジャブ的確さと早さ、防御の巧みさ、パンチの強さを

考えたとき、劣勢は止むを得ないと思われる。


左ジャブの突き合いで負けはないことなのだが・・・・。

今までの数試合をみてきたところでは、いかにもジャブが少いし、時折出しても全く

威力がない。ゴロフキンがいなければそれでも、統一チャンピオンになれた事であろう。

 

IBF ライト級タイトル・マッチ  ロバート・イースター vs リチャード・コメイ  (2016年10月24日)

会場 アメリカ レディング・サンタンデール・アリーナ (2016年10年24日)
IBF ライト級タイトル・マッチ。 

 

ロバート・イースター(米)25歳。

戦跡 17戦全勝14KO、身長180cm リーチ 193cm、同級4位。


対戦者 リチャード・コメイ(ガーナ)29歳、戦跡 24戦全勝22KO。

ガーナの歴代チャンピオンは70年代 バンタム級のアルフレッド・コテイ、80年代の

S・フライ級ナナコナ・ドウ、フェザー級アズマー・ネルソン、90年代ウェルター級の

アイク・クォーティ(私にとってクオーティは輝くばかりの選手であった)

バンタム級のアルフレド・コティ、2000年代バンタム級のジョシア・クロッティがおり、コメイが勝てばガーナ8人目のチャンピオンとなる。

 

1R コメイ、先制攻撃をかけて打って出る。イースターは長いリーチで左ジャブを

   繰り出す。L字ガードとショルダーブロックでメイウェザースタイル。


2R 距離が詰ってコメイのペース、足を止めてイースターも打ち合う。


3R コメイ前に出る。イースターは一転、やゝ後退して距離をとり、接近戦を避ける。


4R イースター左ジャブで距離をとりコメィが入り込んでくると右アッパーを振う。

       1、2Rで見せた足を止めての打ち合いを避けて、チャンスとみるや、ロープに

       詰めて集中打を見せる。


5~7R 同様に推移。


8R イースター打って出るところへ コメイの右ショートストレートのカウンターで

       イースター ダウン。

 

9R   両者とも勝負どころと見て、激しく打ち合うが互角。


10~11R コメイ前進。イースター足を使い、左ジャブのパターンとなる。


12R 両者ポイント計算の上、このラウンドを取った者勝ちとみたか、最後の力を

         振り絞って打ち合う。やゝイースター優位のうちに終了。

 

判定は114:113が1人コメイ。14:113、115:112 が2人でイースターで、

イースターがチャンピオンとなった。


イースターは長いリーチを有効に使い、早いジャブで相手の前進を止めコントロール。
次いで右ストレート、いり込んでくれば右アッパーと、多彩なパンチを振い、時に足

を使って相手の距離をつぶし、機をみて接近戦を挑み、頭脳的な戦い振りで攻略し難い

選手で、パンチ力もあって安定したチャンピオンとなりそうだ。


コメイは長身選手との戦い方に一工夫が必要で、マイク・タイソンの戦い方を参考

にすると良いのでは。

 

S ミドル級10回戦 アルフレド・アングロ vs フレディ・エルナンデス (2016年10月17日)

会場 アメリカ カリフォルニア州アナハイム ホンダセンター
S-ミドル級10回戦。

 

アルフレド・アングロ(メキシコ)。 戦跡 29戦24勝20KO 5敗 

元WBO暫定 S・ウェルター級チャンピオン。エリスランディ・ララ、サウル・アルバレスに敗れている。


対戦者フレディ・エルナンデス(メキシコ)。

戦跡 42戦33勝22KO8敗1無効試合、主な敗戦相手はロベルト・ガルシア、ヘスス・ソト・カラス、ルイス・コラーゾ、エリスランディ・ララ、マンドレ・ベルトなど

いづれも錚々たす相手ばかりで止むをえない敗戦である。オッズは17:2でアングロ。

 

1R アングロは激闘形の選手ではあるが、左ジャブを突いて接近戦に持ち込む

   正統派のスイルである。エルナンデスは長いリーチを生かしてアングロを

   迎え撃つスタイル。


2R 前進するアングロに対して左右に動きながら、出鼻を叩きスピードある右スト

  レートを打ち込む。


3R アングロは接近しないと勝負にならないが、接近する前にエルナンデスに

   コンビネーションを打たれる。ペースはやゝエルナンデスに傾く。

 

4Rも同様。

 

5R アングロの右ストレートとで左目上カット、出血する。

 

6R 出血の為か エルナンデス後退。アングロ嵩にかゝって攻めたて、右クロスが

   エナンデスの傷に的中する。


7R 主導権をめぐって、エルナンデス、アングロともに正面から打ち合う。


8R アングロの前進は続くが、パンチの正確性で山中やゝエルナンデス上回る。


9R コーナーでハッパをかけられたか、アングロ猛然と攻撃に出るが、エルナンデス

       中だるみから、再び力強さが戻って打ち合いに応ずる。


10R アングロ 疲れて手数が減るが、お互い死力を尽して打ち合う。

 

判定は98:92、97:93が2人でエルナンデスの勝利に終った。

クリンチの少ない試合で好感が持てたが、盛りを起した選手同士の試合の感があった

のは否めないところだ。

 

ウェルター級12回戦 元4階級制覇チャンピオン ロバート・ゲレロ vs ダビド・ペラルタ (2016年10月17日)

会場 アメリカ カリフォルニア州アナハイム ホンダセンター

ウェルター級12回戦。

 

元4階級制覇チャンピオン ロバート・ゲレロ(米)33歳。

ニックネームは「ゴースト」、戦跡 40戦33勝4敗1分2無効試合。

敗れた相手にはフロイド・メイウェザー、キース・サーマン、ダニー・ガルシアがいる。

いづれも無敗のチャンピオンばかり。


対戦者 ダビド・ペラルタ(アルゼンチン)33歳、戦跡 28戦25勝14KO 2敗1分。

ニックネームは「海賊」。ボクサーを辞めてタクシードライバーとなって1年3ヶ月、

この試合のオファーがあって復帰した変りだね。
オッズは33:1でゲレロであるが当然と云えば云える。


1~2R ペラルタ長身を生かし、スピードも足も早いためにゲレロのパンチが届かない。

 

3R ペラルタの右ストレートのカウンターでゲレロ 腰を落しかける。

 

4R ペースを取り戻すべく、ゲレロ攻めに転ずる。ゲレロの左フック2発的中。

   ペラルタ右目横カット。

 

5R ペラルタの左フックがゲレロの顔面直撃、ぐらつく。


6R 試合の趨勢はは次第にペラルタに傾く。


7R  お互いに有効打はあったが、押し合いにゲレロ疲れてくる。


8R ペラルタは相手の攻撃に、バックステップも踏みながらカウンターも打てる

      うまさを持っている為に、ゲレロ前に出られず、ロープ際で左カウンター狙いに

      でるが不発。


9R 待ちのボクシングになったゲレロに対し、ペラルタの右ストレートとにゲレロ

   とばされてコーナーロープに寄りかゝって、ロープがなければ明らかにダウン

       であった。この一撃でこの試合の大勢は決したと言っても良い。

 

10~11R  勝利を確信したペラルタは楽に戦い、ゲレロも有効な反撃が出来ない

       まゝ終了。 

 

判定は116:112、115:113、113:115の2:1でペラルタ勝利の番狂わせとなった。
ゲレロはS・フェザー級チャンピオン時に夫人の白血病の看病のためタイトル返上

した経緯もあって世界的に人気の高い選手であったが、この敗戦で3年振りのタイトル

への道は遠くなっってしまった。

 

英国ボクシング管理委員会     (2016年10月14日)

英国ボクシング管理委員会は13日、コカイン使用を公表したWBA、WBO統一ヘビー級王者タイソン・フューリー(28歳)にライセンスを停止するとは発表した。

フューリーは、うつ病症状を和らげる為にコカインを継続的に使用していた事実を認め、治療と回復に務めると声明発表。タイトル返上を表明した。

WBC シルバー S ミドル級タイトル・マッチ  カラム・スミス vs ノルバート・ネメサバティ (2016年10月10日)

会場 ロンドン 02アリーナ   (2016年10月10日)

WBC シルバー S-ミドル級タイトル・マッチ

カラム・スミス(英国)26歳、 戦跡 20戦全勝15KO

 

挑戦者 ノルバート・ネメサパティ ハンガリー S-ミドル級チャンピオン

戦跡 24戦21勝16KO 3敗

 

1R ネメサバティ、先制攻撃をかけて、ペースを握る作戦であるがスミスは右アッパー

   左ボディでこの攻撃を止める。スミス4兄弟とも堅いガードで防御し、ウィービン

   グやダッキングの防御はとらない。

       皆堅実な戦法でをとっており、カラムも同様だが、191cmの長身を生かして、長い

   左ジャブで相手を懐に入れずに自分の距離をとるスタイルである。

 

2R スミス左ジャブからの右ストレートと、左フック、左右アッパーと多彩な攻撃で、

    一方的な展開となる。

 

3R スミス倒しに掛かるが、倒せないとみて小休止。 4R小休止

 

5~6R これではならじと、ネメサバティ攻撃にでるが、スミスの左ジャブが顔面・ボ

   ディを正確にヒット。右ボディブロー強烈で、ネメサバティ急速に弱る。

   再度の左フック、ボディでネメサバティ ダウン。

 

6R 終了時ギブアップでKOとなる。

 

スミス4兄弟の4男で兄弟の中で、最も期待されている。イギリスのスーパスター候補と噂されているだけあって、恵まれた体格と攻防バランスがとれ、体力もあり、基本に忠実なボクシングで今後が大いに期待される選手である。

 

S ミドル級 6回戦 ポール・スミス vs ダニエル・レジ(2016年10月10日)

会場 ロンドン02アリーナ

Sミドル級6回戦

 

ポール・スミス イギリス33才

戦跡43戦37勝21KO6敗 数度の世界戦を経験 6敗のうちアルツール・アブラハムに2敗 アンドレ・ウォード、ジェームス・ディゲール、ジョージ・グローブスと何れもチャンピオン又は名のある選手に敗北しているが、実力者であるスミス4兄弟の長男、次男はスティーブンSフェザー級の31才、3男はアルバレスと斗ってタイトルを失ったリアム28才Sウェルター級、4男タラム26才Sミドル級

 

挑戦者 ダニエル・レジ

元ハンガリーLヘビー級チャンピオン 戦跡41戦28勝15KO13敗

 

1R スミスはガードを高めに構えて防御はブロック中心、左ジャブを突いて右ストレート、左ボディブローの正統派の形である。

 

2R 左ボディブローが有効でスミスのペース

 

3R 得意の左ボディフックでレジダウン

 

4R スミスの右フックでレジ2度目のダウン。次いでの右ストレートで3度目のダウン

 

5R 開始早々、右ボディブローで4度目、左フックで5度目のダウンTKOとなる。スミスはスピード・パンチ力ともに今一つであるが、堅実で形どおりのボクシング、安定感と一応の実力も備えてそこそこの選手ではあるが魅力は今一つ。

IBF ウェルター級挑戦者決定戦  エロール・スペンス vs レオナルド・ブンドウ  (2016年10月10日)

会場 ニューヨーク フォード・アンフィ シアター   (2016年10日10日月)
1BF ウェルター級挑戦者決定戦 

 

エロール・スペンス(米)26歳
戦跡 20戦全勝17KO オリンピアン、ニックネームはザ・トゥルース
今アメリカで最も期待されているホープである。

 

対戦者 レオナルド・ブンドウ(イタリア)41歳、戦跡 36戦33勝1敗2分 

    ニックネームは「ライオン」
プロデビューは2005年と遅咲きではあるが、唯一の一敗はあのキース・サーマンであり、サーマンはこの選手に大苦戦して、辛くも判定勝している。

 

1R サウスポーのサーマンはブンドウの変則振りにやゝ戸惑う。何しろ試合中に絶えず

   左右構えを変更し、頭の位置も身体もめまぐるしく動かし、突如跳び込む攪乱戦法

       をとくいとして、重いパンチを振る。スタミナ抜群の難敵であるからだ。

 

2R このRの後半からスペンスは右ジャブを多用し、ブンドウの動きをコントロール

       し始める。

 

3R スペンスはジャブでブンドウのとび込みを制して、左フックのボディブローを多

       用し、動きを止めてスタミナを奪う作戦をとる。

 

4R スペンスの作戦は効果を現わし、ペースはスペンスのものとなっていく。

 

5R 距離を支配したスペンスは左ストレートに力をこめ始める。

 

6R スペンスのボディブローのあと少しのプッシュで、弱っていたブンドウ ダウン。

   スリップと判定される。やっと立ちあがったところに切り札の右フック一閃ブン

       ドウ ダウン。しばらく立ち上れなかった程の強烈な一撃であり、あのタフネスを

       誇るブンドウを粉砕した。


前戦の前チャンピオン クリス・アルジェリを5KOに下して、あとのこの戦いに見事

勝利し、いよいよケルブルックに挑戦する事となった。

ブルックも体力、パンチ力、スピードを兼ね備えた実力者であり、これを下せば若き

スーパースターの誕生となる。


尚 このクラスには WBA のキース・サーマン、WBCにダニー・ガルシア、IBFにケル・ブルック(2階級上のミドル級防衛戦で16戦全KO勝ちで驀進中のゲンナディ・ゴロフ

キンに挑戦、TKO敗けを喫したが、善戦していて、敗けはこの1敗のみ )サーマン・

ガルシアは共に全勝。WBOに33勝24KO2敗1分のジェシー・バルガスがいて、11月に

は復活してきたパッキャオとの対戦が決定している。

いずれ劣らぬ強豪揃いのクラスだ。

 

フライド・メイウェザーが一目見て惚れ込み、自分のジム引き取った秘蔵ッ子で

メイウェザー2世になれるか目下注目の的である。

 

ウェルター級4回戦 コナー・ベン vs ジョー・ダガー(2016年10月10日)


会場  ロンドン 02アリーナ  (2016年10月10日)

ウェルター級4回戦 

 

コナー・ベン(英国)19歳

戦跡 3戦全勝2KO かっての名ボクサー ナイジェル・ベンの息子

 

対戦者 ジョー・ダカー(英国) 戦跡 2戦1敗1分 

 

1R ベン、段違いのスピード、左リードからの右ストレートと左ボディとリズミカル

   な攻撃でダカー早くもダウン。終盤連打で2度目のダウン。

 

2R 早々連打でダカー3度目ダウン、そのまゝKOとなる。

 

ベンはスピード、的中率、パワーも兼ね備えたボクシングの才能の一端を示して、将来のスター候補への道を進行中である。

 

IBF フライ級タイトル・マッチ チャンピオン ジョンリエル・カメロ vs チャーリー・エドワーズ  (2016年10月3日)

会場 イギリス ロンドン 02アリーナ (2016年10月3日)
IBF フライ級タイトル・マッチ 

 

チャンピオン ジョンリエル・カメロ(フィリピン)26歳
戦跡 25戦22勝14KO 3敗
 
挑戦者 チャーリー・エドワーズ(英国)23歳 戦跡 8戦全勝3KO 同級14位

 

1R カメロ主導権をとろうと前に出る。エドワーズその迫力に後退。

 

2R エドワーズこれでは一方的に押されるとみて、積極的に手を出して対抗する。

 

3R カメロ落ちついて相手の力量、特にパンチ力を見定める。

 

4R カメロの右アッパーでエドワーズ腰を落しかける。カメロのパンチ力に

       エドワーズ押される。

 

5R 一進一退。

 

6~7R カメロ相手のパンチ力が恐くないとみるや大胆に思い切りパンチを振い、

      一方的な試合となってきた。

 

8R エドワーズ必死でパンチを出すが威力なく、恰好の標的となり終りが近づく。

 

10R 開始早々エドワーズの左に合わせた左フックでエドワーズダウン。

   立上ったところ連打でレフリーストップ。

 

エドワーズのこのひ弱さとパンチ力のなさでは、そもそもタイトル挑戦そのものが無理あったと云うべきであろう。
イギリスボクシング界は現在活況を呈しているが、一人ひとりのチャンピオンを見れば

一流と呼ぶべき選手は意外と少ないのが現状である。

 

IBF バンタム級タイトル・マッチ チャンピオン リー・ハスキンス vs リチャード・ホール  (2016年10月3日)

会場 イギリス ロンドン 02アリーナ  (2016年10月3日)
IBF バンタム級タイトル・マッチ


チャンピオン リー・ハスキンス(英国)32歳、戦跡 36戦33勝14KO 3敗
サウスポー ニックネームはプレイボーイ、2015年6月岩佐亮佑を倒して王者となる。

 

挑戦者 リチャード・ホール(英国)36歳。 戦跡 26戦20勝7KO 4敗2分 旧IBF王者

 

1R ハスキンスは両手を下げて打ちやすい構えでやゝトリッキーなボクシング。

   ナジム・ハメドに憧れてボクシングを始めたというがハメドの一発必倒のパンチ

       力、人を喰った破天荒さで稀代の異能振りと比べるべくもない。

 

2R 両者は2度目の対戦で、前回は判定でハスキンスが勝っている。ホールは良く云

      えば真面目、悪く云えば融通のきかないボクサーでハスキンスのトリッキーさに

      やりにくそう。

 

3R ハスキンスはパンチ力は全く無く距離をとって出鼻にジャブ、フックを当てるご

      まかしの選手であるが、自分の距離をとるのがうまく、真面目なホールは翻弄さ

      れる。

 

4~5R  ハスキンスは全くパンチ力がないのに何故かホールは固っている。

 

6R これではならじとホールは自分の持ち味でないにも拘らず一生懸命に前に出て打

       って出る。

 

7~12R このスタイル、ホールは前進し手を出すが距離がつかめず、ほとんど当らな

        い。ハスキンスは足を使って攻撃を躱し、形だけのジャブを当てゝ逃げ回るうち

        に終了。

 

判定は115:113、117:111、116:112で3者ともハスキンス勝利。

これだけ魅力に乏しい試合も珍しい。ダウンは全く期待出来ず、テクニックもなく、

これでイギリスの客は良く我慢していると、ただ関心するばかりであった。

 

NABF 北米フェザー級タイトル・マッチ チャンピオン ジョゼフ・ディアス vs アンドリュー・カンシオ(2016年9月18日)

会場 テキサス州アーリントン AT&T スタジアム  (2016年9月18日)
NABF 北米フェザー級タイトル・マッチ

 

チャンピオン ジョゼフ・ディアス(米)23歳、WBC 3位
戦跡 21戦全勝12KO  サウスポー オリンピアン
デビュー当時から将来のチャンピオンと目される若手のホープ

 

挑戦者  アンドリュー・カンシオ(米)27歳、
戦跡 22戦17勝3敗2分 WBC12位

 

1R カンシオ、ホープのディアスを敗る事で替ってのスターダムを目指し、ガードを

       固めて積極的に打って出る。

 

2R カンシオの前進は止らず手数も多く、ディアス後退を余儀なくされる。

 

3R ディアスの左ボディブロー有効で流れは少しずつディアスに。

 

4~5R ディアスの右ジャブ、右フック、左アッパーが正確にカンシオを捉え始めるが、

      カンシオは打たれながらも一貫して前進を止めない。

 

6R 2ランドあたりから重点的にボディーを攻められたカンシオの前進が止り、試合は

   ディアスの一方的なものとなる。

 

7~8R カンシオの手数も減り、試合の大勢は決した。9R ディアス攻撃が一方的となっ

      たところでレフリーは試合をストップ。


TKOでディアス勝利。ディアスは若いが攻防ともに纏っていて、パンチの精度も高く、試合の流れをみる感性も有しており、その点では老成している感じがする。

もっと突進力のある選手に後退せずに止める武器を磨けば、タイトルも近くなると思

われる。

WBO インターコンチネンタル ミドル級王座決定戦 ガブリエル・ロサド vs ウィリー・モンローJ R (2016年9月18日)

会場 テキサス州アーリントン AT&A スタジアム (2016年9月18日)
WBO インターコンチネンタル ミドル級王座決定戦


ガブリエル・ロサド(米)30歳 同級10位

 

対戦者 ウィリー・モンローJR 同級14位、モンローは祖父、父と3代揃ってボクサー

一家、両者ともゴロフキンに挑戦したが負けている。このクラス中堅のボクサーでこの

試合で勝って再び世界戦を争う位置に戻りたいところだ。

 

1R お互いに相手の出方を窺う。

2R モンローはやゝ変則で低く構え右手を極端に下げて、ロサドが接近するとみるや

       早い右ストレートでカウンター狙いである。

       ロサドは早い動きのモンローを止める為にボディーを狙う。

 

3R ロサドは、長いパンチを打つ選手ではなく又接近戦の得意な選手でもない。

   自分の距離、つまり中間距離で闘うのを得意としておりスピードがあって、リー

       チの長い、いかにもカウンターを打つぞと威嚇する構えのモンローに自分の距離に

       入れない。自分の距離に入る前にモンローに左ストレートを打たれる。

 

4~7R ロサドは正直な選手でフェイントも使えない為にモンローに動きを読まれて、

  手も足も出ない。

 

8R これではならじと思い直したか、コーナーの指示かロサド猛然と打って出る。

   驚いたかモンローはロープに詰って、打たれるが、いかんせんロサドは接近戦が

   苦手で相手に充分なダメージを与えることが出来ない。  9Rも同様。

 

10R ロサド疲れたか攻撃が続かず、又バッテングで右目上腫らし出血する。

 

11~12R ペースはモンローに移って終了。

 

判定は116:112、118:110、117:111で3者ともモンローに上がった。

正直者のロサドがモンローのフェイントにいいようにあしらわれて完敗した試合で

あった。
この試合はサウル・アルバレスとリアム・スミスのアンダー・カードである。

WBO Sーウェルター級タイトル・マッチ チャンピオン リアム・スミス vs サウル・カネロ・アルバレス (2016年9月18日)

会場 テキサス州アーリントン AT&A スタジアム (2016年9月18日)
WBO S-ウェルター級タイトル・マッチ

 

チャンピオン リアム・スミス(英国)28歳、リバプール出身のボクシング4兄弟の3男
戦跡 24戦23勝13KO 1分、ニックネームは 「BEEFY」(たくましい男)

3度目の防衛戦である。

 

挑戦者 サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)26歳、戦跡 49戦47勝33KO 1敗1分、ニックネームのカネロはシナモン 赤毛の為につけられたもの。
1敗はフロイド・メイウェザーに2:0の判定で敗れたもので、そのうまさにパンチ力を封じられた。現WBCミドル級チャンピオンである。
会場のAT&Aスタジアムは51,400人の観客で埋まった。

 

1R アルバレス、左ジャブを突いて順調に立ち上る。スミスは高くガードを固めて

   アルバレスのパンチを総てブロック。アルバレス、ジャブでガードの間を突き、

       右フックでボディを叩く。

 

2R スミス ガードを固めてアルバレスをロープに詰め連打。スミスは自分のスタイル

       を守ってペースを保つ。

 

3R アルバレス、左ジャブ、次いでアッパーを顔面に、左フックをボディ、左アッパー

   を顎に突き上げる等多彩な攻撃を見せる。

 

4R アルバレス、スミスの固いガードを下からアッパー、左右ボディブローでスミスの

       堅い守りを崩しにかゝる。

 

5R スミス、アルバレスをコーナーに詰めて連打するが正確さに欠ける。

       お互いに激しく打ち合う。スミス右眉上2ヶ所切る。

 

6R スミスは劣勢を挽回すべく、アルバレスをロープに詰めて攻撃するがアルバレスは

       相手の攻撃を待って、ガードの空いた所にパンチを打ちこむチャンスを狙う。

 

7R アルバレスは左ジャブ、フック、アッパーと多彩なパンチを振い、反撃に出て来た

       スミスに右フック顔面に、次いで左フックをボディに、右フック顔面にヒットで

       スミスダウン。スミス何とかゴングに救われる。

 

8R スミス 相変らずガードを固めて、アルバレスをロープに詰めてパンチを出すと

   ころ、カウンターの右アッパー3発、ついでの左ボディブローでスミス2度目の

   ダウン。

 

9R スミス怯むことなく、アルバレスをロープに詰めて攻撃を仕掛けるが、アルバレス

       の左ボディブロー強烈で、スミス ダウン。

       苦悶の表情で立ち上れずTKOを宣せられた。

 

アルバレスはインタビューを受けて「第2ラウンドで私も痛めつけられて、スミスも

力強い為にボディーを中心に攻撃しないと闘えないと判断した。右手を痛めて使えなくなったことから左ボディブローを重視した。ゴロフキンとの試合に対しては準備は整った。誰も恐れない」と語った。


一方スミスは「言い訳はしない。今日は私の日ではなかった。ボディに何発もパンチを

受けてしまった」と語った。


アルバレスは今最も観客を動員できる選手の一人であり、残るはゴロフキンとの一戦を

残すのみである。

 

スミスは自分の能力を存分に発揮し勇敢に闘ったが、パンチ力に差があった。

スミスは1Rで拳を合わせた時点で彼我の力の差をすぐさま察した事であろう。

2R開始からそれは見て取れたのである。
WBOチャンピオンとして恥ずかしくない試合をしようと自分の考えを切り替えたように見えた。敗北は致し方ないが、無様な試合はしたくないの思いが表れていた。


それ程アルバレスのパンチ力、体力、戦術はスミスを上回っていたのである。

アルバレスは余裕を持って、様々な方法を試していたようである。

ロープに詰ったのもガードの固い相手に対する作戦に一環であった。

ガードの固い相手にその隙間を狙って鋭い左ジャブを突き、左右アッパーを突き上げて

相手がこれに対抗して両腕を締めてきたところへ、左フックをコメカミに、次いでアッパーで中央から更に左フックをボディーにの3段攻撃で、ガードの固い相手の攻略の

典型を示した。

WBC バンタム級タイトル・マッチ チャンピオン 中山 慎介 vs アンセルモ・モレノ (2016年9月16日)

会場 エディオン アリーナ大阪(大阪府立体育館) (2016年9月16日)
WBC バンタム級タイトル・マッチ
チャンピオン 山中  慎介(日本) 33歳、戦跡 27戦25勝17KO 2分

 

挑戦者 アンセルモ・モレノ(パナマ)31歳、戦跡 41戦36勝12KO 4敗1分 

同級1位 元WBA バンタム級スーパー王者で12度防衛している。


両者は右利きのサウスポーで前戦は接戦の上2:1で山中が辛勝している。
今回決着をつけるべく、再戦となった。

 

1R モレノは前戦で判定負けを喫して、今回もアウェーでの戦いでもあり、僅差の

       判定となると不利と見て明確な勝利を目指して、初めから、積極的に前に出て

   パンチを振う。押されていた山中は終盤得意の左ストレートがモレノの右顎を直

   撃、モレノ  ダウン。


2R モレノ依然として攻撃中心、前がかりで攻撃を強める。山中の左ストレートが当

   り始めるがモレノも負けずに右フック中心に打ち合う。


3R モレノのコーナーはもっと手を出してポイントを取っていけと指示を出し、

       モレノは圧力をかけて前に出る。


4R モレノの右フックのカウンターで山中たじろぎ、再度の右フックで山中ダウン。

   立ち上がったところにモレノのワンツーで山中ぐらつく。

       モレノの追い込みがそれ程急でないため山中助かる。

    4R終了時の判定は37:37が1人、38:37が2人で山中やゝリードしている。


5R モレノ一段と攻撃を強め左ストレート、右ストレートをヒットさせ、更に得意の

   右フックでやゝ優勢。


6R モレノ動きが良くなって動きもスムーズとなり攻勢を強めようとしたとき、山中

   の左ストレート炸裂。モレノ飛ばされてダウン。ダメージ深く、厳しい山中の追

       撃を辛うじてクリンチで凌ぐ。


7R 山中の左ストレートでモレノ ダウン。必死で立ち上がったところ、コーナーに詰

   めて連打。最後はやはり左ストレートでモレノ ダウン、そのまゝTKOに下して

   再度の闘いは決着をみた。


やはり一発の威力という切り札の強みは大きい。

山中はこれで11試合連続防衛となったが、今後はアメリカのラスベガス等に進出して

世界に打って出ることゝ他団体との統一戦が望まれる。

しかしSフライ級のカルロス・クワドラスのようにパンチ力も手数も多く、スタミナが

あり足も速い、全体的にスピードのある選手に対抗できるであろうか。

 

WBC スーパーバンタム級タイトル・マッチ チャンピオン ウーゴ・ルイス vs 長谷川 穂積  (2016年9月16日)

会場 エディオン アリーナ大阪(大阪府立体育館) (2016年9月16日)

WBC スーパーバンタム級タイトル・マッチ

 

チャンピオン ウーゴ・ルイス(メキシコ)29歳、

戦跡 39戦36勝32KO 3敗、KO率82%の強打者である。

 

挑戦者  長谷川  穂積(日本)35歳、サウスポー 戦跡 41戦36勝16KO 5敗 

WBC バンタム級王座を5年間10度防衛。その後、WBCフェザー級王座につくが

11年4月陥落。その後低迷し、引退が噂されたが今回負けたら引退、最後の挑戦と表明。

 

1R ルイスは積極的に攻撃に出ないうちにバッテングでルイスの鼻を打ち、鼻血が

       でる。偶然のバッティングで負傷した場合、負傷しない選手から減点1かけられ

   る。長谷川減点1。


2R 長谷川のスピードがルイスを上回る。

 

4R  終了時の判定は ルイス  37、38、39 

          長谷川  38、37、36  でルイス 2:1

 

5R ルイスの右、長谷川の顔面にヒット。ルイス、長谷川をロープに詰めて連打。

       長谷川これに応じて打ち合う。

 

8R  終了時の判定は ルイス 72、74、76 

          長谷川 78、76、74 で長谷川 2:1


9R ルイスの左アッパーで長谷川ぐらつく。ルイスはこのあと長谷川をロープに詰め

   て連打で勝負を賭ける。長谷川はロープを背負って反撃。パンチの有効度で

   長谷川はこの勝負どころで打ち勝ち、ルイス後退。スピードがなくなる。


10R ルイス コーナーを出る事なくKOとなる。

 

ルイスは出足から体重が重そうで体調が万全とは見られなかった。

その理由として相手を軽く見ていたのかも知れない。何をやっても負ける相手では

ないと・・・・ 

 

ウェルター級10回戦 元NAB Fウェルター級チャンピオン ヘスス・ソト・カラス vs 亀海 喜寛  (2016年9月12日)

会場 カリフォルニア州イングルウッド・フォーラム  (2016年9月12日)
ウェルター級10回戦
ヘスス・ソト・カラス(メキシコ)34歳、元NABFウェルター級チャンピオン、
戦跡 43戦28勝18KO 10敗4分1無効試合、カラスは歴戦の雄。10敗しているが

元チャンピオン アンドレ・ベルトをKOに下し、デボン・アレキサンダー、マルコス・マイダナとも対戦し、チャンピオン キース・サーマンにも挑戦しているように強豪と多く対戦している。

 

対戦者 亀海 喜寛 33歳 WBC ウェルター級27位、戦跡 31戦26勝23KO 3敗2分.

 

両者は2016年4月15日対戦し、3者3様で引き分けての再戦である。

 

1R カラスは始めから手数が多く主導権を握る作戦である。亀海、ガードを高めに

   して防御、中盤に右ボディに強烈な左フックでダメージを受けたカラスはロープ

       に後退。

 

2R カラスは猛烈に反撃。亀海も一歩も引かずに打ち合う。

       手数はカラス、的中率は亀海。

 

3R 両者頭を付けて打ち合う。カラスの手数は多いが、1Rのボディブローが効いて

       パンチの力は弱い。


4R カラス、ペースを取り戻すべく前に出る。


5R カラスのスピードが極端に落ちてくる。亀海の右ボディブロー効く。


6R 亀海の左ロングフックでカラス後退。


7R カラスすっかり疲れる。
8R 亀海の左ボディアッパー、右フックであのタフネスを誇るカラスがダウン。
カウント9で辛うじて立つが8R終了時でカラス ギブアップ。

 

亀海再戦をTKOで勝利。カラスは世界で名のある選手であり、この勝利は大きな

価値がある。

 

WBC Sフライ級タイトル・マッチ チャンピオン カルロス・クアドロス vs ローマン・ゴンザレス   (2016年9月12日)

会場 カリフォルニア州イングルウッド・フォーラム  (2016年9月12日)
WBC S-フライ級タイトル・マッチ
チャンピオン カルロス・クアドラス(メキシコ)28歳、
戦跡 36戦35勝27KO 1分、ニックネームは「王子」。

 

挑戦者 ローマン・ゴンザレス(ニカラグア)29歳、
戦跡 45戦全勝38KO 3段階チャンピオン。 オッズは 6:1 でゴンザレス

 

1R クアドラス、足を使うことなくジャブを巧みに使って対抗する。

 

2R ゴンザレス、このラウンドから圧力をかけてクアドラスを追う。
   クアドラス後退一辺倒となる。


3R クアドラス、一転して正面からゴンザレスの攻撃を受け止めて闘う方針に転換。


4R ゴンザレスの圧力にクアドラス手数の多さで対抗し、打ち返して一方的に

      なるのを防ぐ。


5R クアドラスの足の動きが速くなり、ゴンザレスその動きに追いつかず、パンチ

       の精度が悪くなってくる。


6R ゴンザレス右目上切る。クアドラスを追い切れない。ペースはクアドラスに

       移ってくる。


7R ゴンザレスは過去の試合でみられない程の顔が腫れて、動きに精彩が失われて

      くる。


8~12R 攻勢は常にゴンザレス、有効打はクアドラスの流れは変らないで推移したが、
       クアドラスは一貫して後退しながらの試合が果たして判定にどう現われるかと思

       わ れた。

 

判定は115:113、116:111、117:111で3者ともゴンザレスにあがった。
試合後のインタビューが予定されていたが、この判定に憤然としたクアドラスが

リングから下りてしまった。

 

繰り返して見直したが、この試合は結局一貫して攻勢を続けたゴンザレスは手数も多く

妥当な判定と言わざるを得ず、クアドラスに判定をあげる根拠が乏しいとみられた

のは止むを得ない。


これで大苦戦の結果ゴンザレスは4階級制覇を達成した。

WBC・IBF ミドル級タイトル・マッチ チャンピオン ゲンナディ・ゴロフキン vs ケル・ブルック (2016年9月12日)

会場 ロンドン 02・アリーナ       (2016年9月12日)

WBC・IBF ミドル級タイトル・マッチ

チャンピオン ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)34歳
戦跡 35戦全勝32KO ニックネームはG・G・G
足掛け8年22試合連続KO中(プロ、アマ通算385戦ダウンなし)

 

挑戦者 ケル・ブルック(英国)30歳
戦跡 36戦全勝25KO 、IBFウェルター級チャンピオン 

ニックネームは「スペシャル・ワン」

 

ウェルター級はリミット66.68kg、ミドル級は72.57kgで6kgの差がある。

 

1R ゴロフキン左ジャブを突いて圧力をかけ左フックのボディブローのあとの

   左フック顔面へのパンチでブルックぐらつて、あわやダウンの危機を乗越えて、

       ブルック早いパンチを繰り出して反撃。

 

2R ブルックのパンチが数発ヒットするが、如何せん追い回されて後退しながらの

       為に威力がない。

 

3R ゴロフキンの追い込みが早く、左フックが当ってブルック ダウンするが足が掛

       かってのものと判断されて、スリップダウンと判定。

   ゴロフキン追い込む、ブルック右目下腫れてくる。

 

4R ブルック、ロープからロープへと逃れていたが、

5R ゴロフキン攻撃力を強めてブルック ダウン寸前に至った。ブルックのコーナー

   からタオルが投げられ、5R途中でゴロフキンのTKO勝ちとなる。


数字上より体格差がありパンチ力にも差がありすぎて、挑戦するのにやゝ無理が

あったようだ。


ゴロフキンはこれで防衛戦17戦連続KO勝ちとなり歴代1位に並んだ。 (写真697)

  なみに リング誌のPFPトップ10は
     1位 ローマン・ゴンザレス   フライ級
     2位 セルゲイ・コバレフ    L-ヘビー級
     3位 ゲンナディ・ゴロフキン  ミドル級
     4位 アンドレ・ウォード    L-ヘビー級
     5位 ギジェルモ リゴンドー  S-バンタム級
     6位 テレンス・クロフォード  S-ライト級
     7位 ワシル・ロマチェンコ   S-フェザー級
     8位 山中 慎介         バンタム級
     9位 カール・フランプトン    フェザー級

  

   他に推薦するのは
     ヘビー級の         デオンティ・ワイルダー
     S-ウェルター級の サウル・アルバレス
     ミドル級の          ダニエル・ジェイコブズ
     ウェルター級の    キース・サーマン   
     ライト級             マィティ・ガルシア
     ヘビー級             アンソニー・ジョシア

WBOインターナショナル L ヘビー級王座決定戦 元WBA・WBC Sミドル級チャンピオン アンドレ・ウォード vs アレクサンデル・ブランド  (2016年9月5日)

会場 カリフォニア州オークランド。オラクル・アリーナ (2016年9月5日)

WBOインターナショナル Lーヘビー級王座決定戦
アンドレ・ウォード(米)32歳 元WBA、WBC Sミドル級チャンピオン
戦跡 29戦全勝15KO 2004年アテネ五輪金メダリスト、ニックネームは

「G・O・G」(神の子)。

 

Sーミドル級最強を決定する為にスーパーシックスでリーグ戦が闘われた。
ミッケル・ケスラー、ジャーメイン・テイラー、カール・フロッチ、アンドレ・

ウォード、アンドレ・ディレル、アントゥール・アブラハムで本命はケスラー、対抗は

アブラハムが大方の予想であった。
予想を覆してこのシリーズを制したのがアンドレ・ウォードで一気にスーパースターに
のし上がったのである。

 

対戦者 アレキサンデル・ブランド(コロンビア)39歳、
戦跡 26戦25勝19KO 1敗、アマチュアで実に432戦行っており、32歳でプロデビュー。
変則的なボクサーである。

 

1R ブランドはやゝ退りぎみ、突然飛び込んでパンチを振う。ウォードは慎重に

   左ジャブを突いて立ち上る。

 

2R お互いに相手の出方を窺う。

 

3R ブランドの右アッパーがウォードの顎にヒット。

 

4R ウォード速い左ジャブを突いて圧力をかけペースはやゝウォードに傾く。

 

5R ウォード、プレッシャーを強めて右ボディブローを数発ブランドの左脇腹に集中。

       試合の途中ウォーはドサウスポーに変更。

 

6R ウォード、サウスポーでの左ストレートと当り始め、以降左構えで闘う。

 

7R ウォード左、右と構えを変えて主導権を完全に握る。ブランド右目をきる。

 

8R ウォード仕留めに入って、一段とパンチに力を入れるが、ブランドも反撃して

   一方的試合となるのを防ぐ。これをみたウォードは深追いせず。


9~12R ウォードの動きのスピード少しも衰えず。力強さも増してくるが、

        ブランドも巧みな防御でこれに対抗。判定に持ち込まれる。

 

判定は3者とも120:108でウォードの完勝であった。

ウォードのボクシングは地味であるが完璧であり、相手のパンチはほとんど受けること

なく、攻撃は左ジャブを中心として的確で速く強い。

負けないボクシングの見本のような選手である。

 

9歳の頃からトレーナー バージル・ハンターに指導を受け今日至る。
高校時代からの同級生、ティファニーを妻とし、数人の子宝ににも恵まれ今日まで
順風満帆の人生を送って来たが、これでいよいよL-ヘビー級3団体統一チャンピオン怪物
クラッシャー、セルゲイ・コバレフと激突することが決った。
今年一番の好カードである。

WBOバンタム級タイトル・マッチ チャンピオン プンルアン・ソーシンユー  vs マーロン・タバレス (2016年9月5日)

WBOバンタム級タイトル・マッチがタイで行われた。   (2016年9月5日)

 

チャンピオン  プンルアン・ソーシンユー (タイ)

 

対戦者 マーロン・タバレス(フィリピン)

 

3R タバレスは、両者力ずくで打ち合う。
5R ソーシンユーはボディを集中的に攻撃。タバレス2度のダウン。
  KO寸前、しかし立ち上ったタバレスは反撃。お互いにボディを打ち合う。

6R タバレスの右フックのボディブローの打ち合いで激闘。
11R タバレスの左ストレート2発ボディに集中。ソーシンユー力尽きてダウン。
   立ち上る気力は残っていなかった。

 

逆転KOでチャンピオン交代。

S ウェルター級12回戦 トニー・ハリソン vs セルゲイ・ラプチェンコ  (2016年9月5日)

会場 ニューヨーク バークレイズ・センター   (2016年9月5日)
S-ウェルター級12回戦 

トニー・ハリソン(米) IBF Sウェルター級13位
戦跡 24戦23勝19KO 1敗

 

対戦者 セルゲイ・ラプチェンコ(ベラルーシ)同級8位
戦跡 28戦27勝20KO 1敗

 

1R ハリソン196cmのリーチでラプチェンコより20cm長い。左ジャブ・フックで

   ラプチェンコを懐に入れない。


2R ラプチェンコ圧力をかけて追うが左ジャブが邪魔で入り込めない。

 

3R ハリソン、試合の流れを我が物として早い左ジャブ、フックを多く使い、それ

       以上に入り込んでくるところへ右ストレートとで迎え打ち、ペースを握る。

 

4~7R 試合の流れは変らず、ラプチェンコが前進するとジャブの餌食となって、

      試合は一方的となる。

 

8R ハリソン仕止めに出る。

 

9R ハリソンの右ストレートと2発でラプチェンコ ダウン。立ち上ったが、足許が

      ふらついた為にレフリーTKOを宣する。


ハリソンとしては実に楽な試合となった。もっと攻撃の強い相手だった場合果たして

今日のような試合が出来るのか。何試合かみてみたい選手である。

WBO ライト級タイトル・マッチ  チャンピオン テリー・フラナガン vs ムソンケ・ファナ (2016年8月29日)

会場 イギリス カーディフ・アイス・アリーナ (2016年8月29日)
WBO ライト級タイトル・マッチ
チャンピオン テリー・フラナガン(英国)27歳。
戦跡 30戦全勝12KO 。ニックネームは「ターボ」 3度目の防衛戦 サウスポー

 

挑戦者はムソンケ・ファナ(南アフリカ共和国)42歳
戦跡 47戦38勝16KO 9敗。元 IBF Sフェザー級チャンピオン。

1Rから12Rまで、そのうち3R、10Rにファナ ダウン。体格差もあり、ファナは押され

っ放しで反撃の糸口すら見出せずに一方的に敗れた。


判定は3者ともに120:106のフラナガンのフルマークであった。

しかしフラナガンは一方的な試合の中で、KOで倒す事が出来なかったのは8Rに倒しにかかって集中打を行ったが、的中率が極めて悪く、ほとんどがまともにヒットせずみす

みす逃してしまった。また左フックの打ち方が悪いことゝ、左右のパンチを振うときに

空いた方のガードが下る為に実力のある相手を迎えたときは苦戦は免れない。

 

WBO団体は元々マイナー団体であったが、ナジーム・ハメド、ジョー・カルザゲの活躍で一躍4団体に認められていったいきさつもあってがイギリスの選手に甘いところがみられるようだ。
全勝といっても闘った相手のレベルが問われる。

WBC L ヘビー級タイトル・マッチ  チャンピオン アドニス・スティーブンソン  (2016年8月29日)

会場 カナダ ケベック・ビテオトロン・センター (2016年8月29日)
WBC Lヘビー級タイトル・マッチ
チャンピオン アドニス・スティーブンソン(ハイチ生れのカナダ)38歳。
戦跡 28戦27勝22KO 1敗 ニックネームは「スーパーマン」 
2013年6月チャド・ドーソンを1R衝撃のKOで下して以来敵なしの快進撃で6度防衛中。

 

挑戦者 トーマス・ウィリアムス(米国)28歳
戦跡 21戦20勝14KO 1敗、ニックネームは「トップ・ドッグ」(勝ち馬)

同級8位、お互いにサウスポーの対決である。


1R スティーブンソンは右を数多く突くが形だけ。終盤狙いすました左ストレートで

    ウィリアムス  ダウン。
2R ウィリアムスはスティーブンソンの左強打を極度に警戒、ガードを高く掲げてひと

   まず防御に専念するや、中盤そのまゝの体勢で接近、激しく打ち合うがその打ち合

   いを制する。
3R このRも接近して激しく打ち合うが、スティーブンソンのボディブローを何発か受

   けてウィリアムスは苦しくなってくる。
4R ローブローでウィリアムス  ダウン、小休止のあと嵩にかゝったスティーブンソン

     の左・右ボディのフック、アッパーでロープに押され、終了間近かとみた観客総立

   ちの中で左フック一発、マットに沈んだウィリアムスに立ち上がる体力も気力残っ

       てはいなかった。

 

これでスティーブンソン7度目の防衛に成功した。スティーブンソンは単なる左の一発

と思われているが、この試合で見るかぎり相手の強打を受けて、手強いと見てとるや

ボディーを嫌がって顔面が空いたとみるや得意の左フック一発で見事に仕留めた試合

振りは目を見張るものがあった。

これまでコバレフが圧倒的に有利とみられていたこのクラスもアンドレ・ウォードの

参戦も含めた三つ巴の様相を呈してきたようである。

WBA Sバンタム級タイトル・マッチ チャンピオン ギジェルモ・リゴンドー vs ジェームス・ディケンズ  (2016年8月29日)

会場 イギリス カーディフ・アイス・アリーナ (2016年8月29日)
WBA Sバンタム級タイトル・マッチ、
チャンピオン ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)35歳
戦跡 16戦全勝10KO 1年ぶりの防衛戦である。
2000年のシドニー、2004年のアテネの2大会オリンピック バンタム級金メダリストで

ある。1度目の亡命に失敗、2度目に成功してプロ入り、家族はキューバに残している。
ニックネームは「ジャッカル」、7度目の防衛戦

 

挑戦者 ジェームス・ディケンズ(英国)25歳
戦跡 23戦22勝7KO 1敗、WBA Sバンタム級1位、お互いにサウスポー

 

1R お互いにほとんど手を出さず
2R リゴンドーいきなりの左フック。ディケンズの側頭部にヒット、このラウンド

   終了時ディケンズ ギブアップでTKOとなる。

 

左フックの一撃で顎を骨折したもようで試合続行不可能となった。
リゴンドーは9度目の防衛に成功した。

 

リゴンドーのボクシングは省エネで、ほとんど動かずにフェイントをかけて相手の動き

を封じ、素早い飛び込みと目にも止らぬスピードでパンチを振うや、相手の打ち返すとき

にはその場に居ないスピードの持ち主で、相手のパンチは食わない。

 

しかし相手が弱って畳かければ、倒せる時でも深追いすることなく、自分のペースは崩

すことがない為に、人気があがらずにおまけにあまりに強い為に、中々試合が組まれな

いという悩みがあるが。

 

ボクシング好きには堪えられないテクニックが見られるのに、見られるチャンスが少な

く誠に残念なことである。

Sライト級10回戦 マイキー・ガルシアvs エリオ・ロハス(2016年8月15日)

会場 ニューヨーク・バークレイズ・センター (2016年8月15日)

Sライト級10回戦

ミゲール・アンヘル・マイキー・ガルシア(アメリカ)28才

戦跡34戦全勝28KO 2014年1月以来のリング(理由は不明)元2階級王者

対戦者 エリオ・ロハス ドミニカ共和国33才

戦跡26戦24勝14KO2敗 ニックネームは「キッド」

こちらも2年振りのリング。2009年6月粟生からタイトル奪取 元WBCフェザー級チャンピオン

 

1R ガルシア、久しぶりのリングで圧力を軽くかけながら様子を見る。ロハスは下りながら左ジャブを突く。ガルシアは手を出さない。

 

2R ロハス、左ジャブからの右ストレート。スピードはある。ガルシアは力を込めないパンチを少しずつ出し始める。

 

3R ガルシアの右ストレートからの左フックでロハスダウン。次いでの右ストレートで2度目のダウン。

 

4R ガルシアはテンポをあげてロハスを追いかける。パンチに力を入れてきた。

 

5R ガルシアの左右ワンツーでロハス3度目のダウン。立ち上がったところへ左アッパーで4度目のダウン。再度立ち上がったところでTKOを宣せられる。

 

ロハスも良いコンディションで、スピードもテクニックも充分にある選手であったが全体的な力量に差があり、ガルシアは再起戦を飾った。

ガルシアはスピード、防御、パンチ力、スタミナとオールラウンドのボクサー。今後はライト級を主戦場にする予定で、いづれにしてもタイトル獲得するのは近いのは間違いないところだ。楽しみなスーパースター候補の復活である。

WBAフェザー級タイトルマッチ チャンピオン レオ・サンタクルス vs カール・フランプトン(2016年8月15日)

会場 ニューヨーク・バークレイズ・センター

WBAフェザー級タイトルマッチ

チャンピオン レオ・サンタクルス メキシコ27才

戦跡33戦32勝18KO1分 3階級制覇チャンピオン

ニックネームは「テレモト」(地震)

 

挑戦者 カール・フランプトン イギリス29才

前WBA・IBF Sバンタム級チャンピオン 1階級上げての挑戦

戦跡22戦全勝14KO ニックネームは「ジャッカル」

戦前のオッズは9:4でサンタクルス

 

1R いつもの通り、サンタクルスは左を突いて前進

クランプトンは相手の出方をみる

 

2R 一転両者真向から打ち合う。手数はサンタクルスであったが終盤にフランプトンの左フックがテンプルにヒットし、サンタクルス、バランスを崩してふらつく。

 

3R このラウンド、フランプトンは距離を取って自分の距離で斗う。素早く飛び込んでパンチを当てるや、すぐに退いて相手のパンチを避けるペースはフランプトンへ

 

4R 3Rと変らずに推移

 

5R 一進一退、試合はやゝ膠着状態となったが、先手は常にフランプトンが握る

 

6R このラウンドが勝負どころとお互いに判断してか、両者頭を付け合って、一歩も引かず打ち合う。意地の張り合いはややサンタクルスに。

 

7R 両者の打ち合いはややサンタクルスに分があり、的中率も高くなってきた。

 

8R フランプトンはここで退ってはペースがサンタクルスに移ると判断。打ち合いに応じる。

 

9R 接近戦での打ち合いはサンタクルスの得意とするところで10Rと合せてサンタクルスのペースとなる。

 

11R サンタクルスは意外にも疲れがみえ始め、スピード、パンチ力ともに力が失われて来る。

 

12R お互いにこのラウンドを取った方が勝ちを判断して激しく打ち合う中でゴング

 

判定は114:114が一人115:112、117:111で2:0でフランプトン勝利。北アイルランドに初めての2階級王者となった。北アイルランドからは5000人を上回る応援団が入場して、あたかもホームグラウンドの様相を呈していた。試合後のサンタクルスの談話でも「悪くても引き分けだと思っていた。フランプトンにはリマッチを申し込む」との事で、もっともな事であると思われる。

 

フランプトンは階級を上げて体格的にも劣っておりサンタクルス優位は当然であった。試合前の予想は足を使って距離をとりアウトボクシングでサンタクルスの連打を躱す作戦と思われたが、2R足を止めて真向から打ち合いこの打ち合いを制して相手の前に出る圧力を止め、警戒させた次のラウンドから距離を取って自分の得意の距離を保ち、常に先手で試合の主導権を握るように努力。これがサンタクルスの攻撃力とうまさもあり十分に機能することは出来なかったが、サンタクルスの十分の接近戦を防いで接戦に持ち込んだ作戦の勝利であった。判定は微妙でややサンタクルス優位にみられたが意外な結果に終わった。フランプトンは劣勢とみられる中で果敢に打ち合いに応じアイリッシュ魂を存分に発揮したことは見事であった。

 

WBA バンタム級タイトル・マッチ チャンピオン ファン・カルロス・パヤノ vs ラウシー・ウォーレン (2016年8月15日)

会場 アメリカ イリノイ州シカゴU1Cパピリオン (2016年8月15日)
WBA バンタム級タイトル・マッチ
チャンピオン ファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)32歳 戦跡 17戦全勝8KO
挑戦者ラウシー・ウォーレン(米)29歳 戦跡 15戦13勝4KO 1敗1無効試合
両者1戦目は2:1の判定でパヤノ。アマ時代はウォーレンが勝っており、これが3戦目である。2人ともサウスポー。

 

1R パヤノ試合の主導権を握るべく圧力をかけて前に出る。ウォーレンはカウンターを

   意識させる待ちのボクシング。
2、3R お互いに手数が多くなるがスタイルは変らず。
4R ウォーレン一転して攻撃に出るが、後半パヤノ反撃、的中率はウォーレン。
5、6R パヤノ手数が多く攻勢をとるがウォーレンのカウンターが有効、手数は少ない。
7~10R パヤノの攻勢からの手数に対し、ウォーレン時折のカウンターで対抗。
11R ウォーレン集中打でパヤノ右目から出血、ロープに詰められて押される。
12R お互いにこのRが勝負とみて激しく打ち合うなかで終了。

 

判定は114:114が1人、115:113が2人でウォーレン勝利で雪辱するが、ウォーレンの待ちのボクシングでは試合の主導権を握ることは出来ず、今後に疑問が残るところだ。

WBC ヘビー級タイトル・マッチ チャンピオン デオンティ・ワイルダー vs クリス・アレオーラ (2016年8月15日)

会場 アメリカ アラバマ州バーミンガム レガシー・アリーナ (2016年8月15日)
WBC ヘビー級タイトル・マッチ
チャンピオン デオンティ・ワイルダー(米)30歳、戦跡 36戦全勝35KO、

ニックネームは「ブロンズ・ボマー」銅色の爆撃機。

 

挑戦者はクリス・アレオーラ(米)35歳、戦跡 43戦36勝31KO 4敗1分2無効試合、
ニックネームは「悪夢」3度目の世界戦、過去の世界戦2戦はビタリ・クリチコリ、
ウラジミール・クリチコ兄弟に敗れている。ワイルダーは黄金の仮面を被って登場。

右手肘に傷ありやゝ出血がみられる。

 

1R アレオーラ、ガードを高く掲げてワイルダーのパンチを総てガードで受け止めて対

   応する考えで、このR一発のパンチも出すことなく終了。ワイルダーは左ジャブを

       数発出すがアレオーラのガードを破って的中する。
2R 1R同様ワイルダーの左ジャブ速くて鋭い為にアレオーラの出すパンチはワイルダー

       に届かずワイルダー始めてワンツーを出しアレオーラの眉間から出血。

       アレオーラはガードを固めて圧力をかけワイルダーをロープに詰めるがパンチは当

       らない。ワイルダーのワンツーが命中してアレオーラぐらつく。

3R アレオーラはワイルダーをロープに詰めてパンチを振うが全く威力なく、ワイルー

   は余裕をもって全然効いてないのジェスチャーをくり返して観客を沸かせたあと

       の速いワンツー攻撃でアレオーラぐらついて足許定まらず、ワイルダーは追い打

       ちせず。
4R アレオーラはワイルダーをロープに詰めるがワイルダーの強烈な右アッパーで動き

       が止ったあとの右フックでアレオーラ ダウン、そのあと畳み掛ける攻撃でアレオ

       ーラ ダウン寸前。
5~7R ワイルダーはほとんど左ジャブのみで相手を翻弄し、アレオーラはグロッキー

       状態となる。
8R 左ジャブでアレオーラ、戦闘能力を喪失しR終了時ギブアップ。

 

TKOでワイルダー4度目の防衛に成功。

試合後のワイルダーの話で自身右手の骨折と肉ばなれで右手がほとんど使えない状態であったことが判明した。事実右パンチは数発で、しかも力を込めて打っていなかった理

由が判った。しかし左ジャブが強く速く的確でアレオーラを子供扱いにした能力は高い。

 

現在有力王者はWBAスーパーとWBOにタイソン・フューリー、IBFにアンソニー・ジョシアと実力拮抗とみられる共に全勝の2人がいて、近く統一戦が組まれる事と思われるが、3人とも左ジャブが速く鋭いが、この日はワイルダーの左ジャブの鋭さと的中率は頭抜けており、左右パンチの威力も一番、フットワークもスタミナも充分で今日の試合をみる限りワイルダーが先頭を走っているのは周知のみるところであろう。
WBAレギュラーに同じく全勝のルイス・オルティスがいるが、レベルはやゝ落ちると思われる。
ワイルダーはタイトルを取る以前の一発強いパンチを当てれば良いというボクシングであったが、タイトル獲得後は左ジャブを突いて相手との距離を計り、右もストレート主体となり確率を高めるスタイルに変り、力任せの姿から変貌を遂げたことで安定感が高まった。アウトボクシングも出来て、スタミナ抜群、一発必倒のパンチも依然として健在。

隙が無くなってこの階級で一番強いであろうと思わせたアメリカが10年振りに生んだ

ヘビー級希望の星である。

WBC ライト級王座決定戦 フランクリン・ママニ vs デヤン・ズラティカニン (2016年8月9日)

会場  ニューヨーク州ターニング・ストーンリゾート&カジノ
WBCライト級王座決定戦。
フランクリン・ママニ(ボリビア)
戦跡 24戦21勝12KO 2敗1分、ニックネームはマタドール。

 

対戦者 デヤン・ズラティカニン(モンテネグロ)、戦跡 21戦全勝14KO。

サウスポー ニックネームはダイナマイト。WBA王者ホルヘ・リナレスが練習中に骨折した為に休養チャンピオンとなり急拠決った試合。


1R ズラティカニン防御は高く掲げた両腕のブロックでママニのパンチは全てブロック

   で受け止め、圧力をかけて前に出る。ママニは現職の警察官という珍しい選手。

   左右フックを大振りするタイプ。
2R ズラティカニンの圧力が強く、ママニ押されて苦しくなる。
3R ズラティカニンの左フックが顔面にヒットしママニ ダウン寸前となり嵩にかかっ

      たズラティカニンの連打でママニをTKOに下す。

 

ズラティカニン モンテネグロ初のチャンピオンとなる。

WBC クルーザー級王座決定戦 トニー・ベリュー vs イルンガ・マカブ  (2016年8月9日)

会場 イギリス リバプール グディソン・パーク (2016年8月9日)

WBC クルーザー級王座決定戦。

トニー・ベリュー(英)33歳、戦跡 29戦26勝16KO 2敗1分 同級6位。

ニックネームはボマー、3度目の世界挑戦。

 

対戦者イルンガ・マカブ(コンゴ民主共和国)28歳、戦跡20戦19勝18KO1敗、

同級1位 サウスポー、1敗はプロ初戦1R KO敗 以降19連勝中。

 

1R ベリュー、マカブをロープに詰めて攻勢のところ、一服後にマカブの左ストレート

  一撃でベリューもんどりうってダウン。ゴングに救われる。
2R マカブ圧力をかけてベリューをロープに詰めるが、ベリューの右ストレートのカウ

   ンターを恐れて攻撃に出られない。
3R 中盤、マカブのうち終わりにベリュー一気にラッシュ、ロープに詰めて連打の嵐。

   マカブは一方的に打たれダウン、暫く立ち上がれずベリューは3度目の挑戦での初

       タイトル。

 

マカブの19勝18KOという戦跡だけでその選手の評価はできないという典型的な見本で闘った相手の程度による。世界戦を闘うレベルの選手ではなかったということである。

3団体統一Lヘビー級タイトル・マッチ チャンピオン セルゲイ・コバレフ vs アイザック・チレンバ (2016年8月9日)

会場  ロシア エカテリンブルグ DIVS スポーツパレス (2016年8月9日)
3団体統一L ヘビー級タイトル・マッチ 

チャンピオン セルゲイ・コバレフ(ロシア)33歳,

戦跡 30戦29勝26KO 1分 ニックネームはクラッシャー


挑戦者はアイザック・チレンバ(マラウイ)29歳、戦跡 29戦24勝10KO 3敗2分
ニックネームはゴールデン・ボーイ
この試合のオッズ(賭け率)は33:1でコバレフ

 

1R コバレフは自信満々でチレンバをロープに詰める。チレンバはコバレフの名前に押

      されてか尻込みして後退一辺倒
2~3R も同様
4R チレンバこれではならじと得意の左ジャブを出し始める。左ジャブはシャープで速

       く、コバレフの出鼻を叩き有効。5Rも同様でペースはチレンバに移り始める。
6R 出鼻を叩かれながらもコバレフは力勝負に出て圧力を強める。
7R 圧力をかけられたチレンバは苦しくなってきたところへ左・右のストレート強烈で

      チレンバ ダウン、ゴングに救われる。
8R ペースを取り戻したコバレフ、左ジャブでチレンバよろめく。
10R  自分のペースで試合をつくれていないコバレフは疲れてくるがチレンバにこれを

        突く力は残っておらず 12Rチレンバ ダウン寸前に追い込まれたとこれでゴング。

 

判定は117:110、116:111、118:109でコバレフ勝利。コバレフはチレンバの左ジャブに苦しんだが、途中から力勝負に切り替えたところはさすが。

しかし次の相手は神の子謳われる全勝のアンドレ・ウォードで、ジャブも切れてボクシングもすこぶる巧い選手であることからこの試合以上の苦戦が予想される。

WBA Sフェザー級タイトル・マッチ チャンピオン ハビエル・フォルトナ vs ジェイソン・ソーサ (2016年8月1日)

会場 北京首都体育館 WBA Sフェザー級タイトルマッチ

 

チャンピオン ハビエル・フォルトナ(ドミニカ共和国)
戦跡31戦29勝21KO 1分1無効試合 サウスポー

 

挑戦者 ジェイソン・ソーサ(米) 同級8位
戦跡23戦18勝14KO 1敗4分、前戦でドネアをKOした無敗のニコラス・ウオータース

と引き分けている。

 

1R フォルトナは右手を下げてL字ガードで立ち上がる。体は柔らかく脱力して闘う。

   ソーサは右を思い切って打ってくる。ソーサはパッキャオのスパーリングパート

       ナーを務めていた事がある。
2R フォルトナは(エル・アベホン=蜂)のニックネーム通り細いパンチっを多く出し、

       動きは速い。終盤、機を見て集中打法。
3R ソーサ前に出始めるがフォルトナは足を使ってソーサにボクシングをさせない。

       しかし、このRから両手を下げて対応していてスピードが落ちてきてからの事が

   気になる。
4R フォルトナ圧力を掛けてソーサをロープに詰める。そのあとソーサをスピードで

       煽る。
5R 一進一退のあと右ジャブからの左ストレートとでソーサ ダウン。R終了寸前の為

       助かる。
6~7R ソーサ余裕を持ち始める。ソーサ猛然と打って出るがフォルトナ足を使って攻

       撃を躱す。
8R 6、7R一服したフォルトナは攻勢に打ってでる。
9R フォルトナ猛攻、ソーサ ダウン寸前に追い込まれる。

10R  ソーサの右フックからの集中打で油断していたが、フォルトナ ダウン。

   マウスピースを吐き出すが、故意とみなされ減点1。
11R  ソーサはここぞとばかり左フックからの右ストレートでフォルトナ ダウン。

 

TKOで防御に失敗。

WBA ウェルター級タイトル・マッチ チャンピオン キース・サーマン vs ショーン・ポーター (2016年8月1日)

会場 ニューヨーク バークレイズ・センター 

WBA ウェルター級タイトル・マッチ、

チャンピオン キース・サーマン(米)27歳
戦跡 27戦26勝22KO 1無効試合、ニックネームは「ワン・タイム」不世出

 

挑戦者ショーン・ポーター(米)28歳、戦跡 28戦26勝16KO 1敗1分 

1敗はケル・ブルック、ニックネームはショータイム

 

1R ポーターは例によって入り込みながらジャブを打って前進、サーマンは左フック

   と右ストレートで迎え打つ。
2R ポーター、サーマンをロープに詰めて攻勢。
3R ポーターはサーマンの打ち終わりを狙って入り込むが、ロープに詰ったサーマンの

   右フックがヒットしたがポーター猛然と反撃。
4R 迎え撃つスタイルのサーマンの鋭いパンチが軽いながら数発ヒット。
5R ポーター、このRはアウトボクシングをしながら機を見て再接近を仕掛ける。
7R 一進一退、攻勢はポーターだがパンチの有効数はサーマン。
8R ポーターの左アッパー強烈でサーマン身体をくの字に曲げてロープに後退。

9Rもポーターのボディブローを中心に攻める。
10~12R お互いに打ち合うが有効打なく、そのまゝ終了。

 

判定は115:113が3人でサーマン勝利。

目立ったのはサーマンの勘の良さとパンチの切れ味。ポーターの有効打を受けたあとの

猛反撃。お互いに防御も巧みで特に突進一辺倒にみられるポーターの防御感とアウトボ

クシングも出来る幅の拡さである。

お互いに最後までスピードが衰えなかった事は特筆すべきあった。

引退したメイウェザーは賢い選手で危険な相手は決して選ばなかったが、その危険な相手こそスピードと反応力に秀でたサーマンであり、突進力のあるポーターであったがこの試合で、その選択が正しかったことが証明されたようだ。

IBF ヘビー級 タイトル・マッチ  チャンピオン  アンソニー・ジョシア vs ドミニク・フリージール  (2016年7月25日)

③ 会場 イギリス ロンドン ロンドン・アリーナ
IBF ヘビー級 タイトル・マッチ  チャンピオン アンソニー・ジョシア(英国)26歳、戦跡 16戦全勝16KO ロンドン五輪 S ヘビー級金メダリスト。

挑戦者 ドミニク・ブリージール(米)30歳、戦跡 17戦全勝15KO。

ロンドン五輪初戦敗退。ニックネームは「トラブル」


1R ジョシア左ジャブを突いて立ち上がる。次いで右ストレートとを顔面、ボディに。

   ブリージールとのスピードの差は明らかで、ブリージール押される。
2R 左フックからの右ストレートのワンツーも正確で早く、ブリージール右目腫れ始め

   る。右アッパーでブリージールぐらつく。
3~6R 左ジャブが悉くカウンターとなり、右ストレートも威力十分。

       一方的な試合となる。
7R 連打でブリージール ダウン、立ち上がったところへ左フックからの右ストレート

      でTKO。

 

ジョシアのワンサイドの試合であった。

ヘビー級はこれで、タイソン・フューリーとディオンティ・ワイルダーとジョシアの無敗3人の並び立つことゝなった。

WBA インターナショナル S・ミドル 級タイトル・マッチ ジョージ・グローブス vs マーテン・ マレー   (2016年7月25日)

会場 イギリス ロンドン ロンドン・アリーナ
WBA インターナショナル S・ミドル級タイトル・マッチ
ジョージ・グローブス(英国)28歳、戦跡 26戦23勝18KO 3敗、3敗は何れも世界戦で、うち2敗はカール・フロッチ戦。

ニックネームは「聖ジョージ」、WBA Sミドル級4位。
挑戦者 マーティン・マレー(英)33歳、戦跡 37戦33勝16KO 3敗1分、3敗のうち2敗

はセルシオ・マルチネスとゴロフキンである。


1R グローブス 圧力をかけてマレーをロープに詰めて左ジャブ、右ストレートを固い

   ガードの上を打ち続ける。マレーはガードを固め手をは出さず。
2~3R  も同様に推移。
4R 接近戦を狙うマレーをジャブ、右ストレートで入り込むのをグローブス許さない。
5R マレーは反撃を開始し、前進し始める。
7R 乱打戦の中、グローブスの右アッパー有効。
8R グローブス一気に攻勢に出て、マレー防戦一方となる。
9R マレー勝負をかけて前に出るが、手数はグローブス。

   終盤右ストレートでマレー ダウン寸前に追い込まれる。
10R マレー、今日一番の攻撃に出るが試合の流れは変らない。
11~12R 両者疲れてパンチも流れてくる。

 

判定は118:110で3者でグローブス勝利。

イギリス ミドル級タイトル・マッチ  チャンピオン クリス・ユーバンク JR vs トム・ドラン   (2016年7月25日)

会場 イギリス ロンドン ロンドン・アリーナ
イギリス ミドル級タイトル・マッチ
チャンピオン クリス・ユーバンク JR(英国) 戦跡 23戦22勝17KO 1敗
挑戦者 トム・ドラン(英国) 戦跡 17戦全勝7KO

 

1R ユーバンクJR 左を下げて、早い左ジャブと右アッパーで主導権、ドランは高い

   ガードを固めて防御を主として対抗。
2R ユーバンクJR、ドランの固いガードを崩すべく右アッパーを主武器として闘う。
3R ユーバンクJR、右アッパーから再びの右アッパーでドラン ダウン。
4R 右アッパーでドラン3度ダウンでTKOとなる。

 

ユーバンク JRは ダウンを奪ったあとのポーズや試合中のパフォーマンス 及び パンチの振い方と父親である名選手ユーバンクに酷似している。

体力もありチャンピオンとなるのも、近いかも知れない。