和田 大諷

東京葛飾区金町在住

佛画・書・刻字・篆刻を制作

20数回の個展を都内、ひたちなか、ロスアンゼルス、サンクトペテルブルグで開く。過去の個展は展示会の項目をご覧ください。

 

次回鳩居堂での個展は2019年4月2日(火)から7日(日)の予定です。

 テーマのひとつが「紫式部日記」を紺紙銀泥の巻子にまとめたもので、これまでの文字より半分の細字にして上・下を一巻に纏めることが出来た。

なお 恒例の東大名誉教授大場 秀章先生の講演内容も「紫式部日記」と植物がテーマとなります。

 

著作 2014年2月

    「大諷の映画狂時代」

   2018年1月「大諷のへそ曲り

     読書日記」

 

ボクシングは若い頃からのファンにして、頭の中に過去の試合やボクサーの名前が詰まっている。

毎週月曜日のTV観戦記の記事は公平な目での厳しい批評が面白い。世界戦代表的試合は殆ど欠かさずアップしています。

 

 

ボクシングTV観戦記 2016年1月〜7月

WBO中南米ライト級タイトル・マッチ フェリックス・ベルデホ vs ファン・ホセ・マルチネス (2016年7月17日)

会場 ニューヨーク、マディソン・スクェア・ガーデン (2016年7月17日)

WBO中南米ライト級タイトル・マッチ

 

フェリックス・ベルデホ(プエルトリコ)23歳。

戦跡 21戦全勝14KO、WBO同位2位、2012年ロンドン五輪出場。

 

対戦者 ファン・ホセ・マルチネス(メキシコ)30歳。

戦跡 27戦25勝17KO 2敗、WBC Sフェザー級11位、ロンドン五輪でロマチェンコと対戦14対9で敗れている。

 

1R ベルデホは身長175cm、リーチは182cm。頭が小さく、ガードを固めると顔から

   ボディまで安全にカバー出来、左ジャブを中心に左フック・アッパーと多彩なパン

   チを振い、スピードも十分、足も早い。マルチネスはやゝ手を下げて、ある程度相 

       手のパンチを受けることを承知して接近戦を挑む。

2R マルチネスは相手の早さを自覚して圧力を掛けてロープに詰める作戦であるが、ベ

   ルデホは前後・左右に動いて、間断なく左ジャブを打ってこれを許さない。

3R ベルデホの左ジャブでいきなりの右ストレートが邪魔でマルチネス接近できない。

4R マルチネス右目上をカット、出血が始まる。

5R ベルデホは右ストレートでマルチネスがぐらつくとみるや、一気の集中打でレフリ

  ー TKOを宣言する。

 

今日の試合は4Rまで、左ジャブからのコンビネーション攻撃が型に嵌って有効。従来より一段と進歩をみせたが、5Rの集中打は的中率が悪く、ほとんど当っていなかった。

冷静に的確に打つことが今後の課題であろう。

何はともあれ将来のスーパースター候補であり、魅力十分な選手で、タイトル奪取は近いとみえる。

WBO Sフェザー級タイトル・マッチ チャンピオン ローマン・マルチネス vs ワシル・ロマチェンコ (2016年7月17日)

会場 ニューヨーク、マディソン・スクェア・ガーデン (2016年7月17日)

WBO Sフェザー級タイトル・マッチ

 

チャンピオン ローマン・マルチネス(プエルトリコ)33歳

戦跡 34戦29勝17KO 2敗3分、同タイトルを2009、2012年、今の3度獲得。

オルランド・サリドから奪取したタイトル2度目の防衛戦。ニックネームは「ロッキー」

 

挑戦者 ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)28歳、現WBOフェザー級チャンピオン

1階級上げての挑戦。五輪2連覇、アマ通算成績396勝1敗。

戦跡 6戦5勝3KO 1敗、この1敗はプロ転向2試合目でのタイトル戦で歴戦の雄サリドに敗れたものである。ニックネームは「ハイテク」

 

1R マルチネスはロマチェンコのスピードを警戒し、ガードを固めて腰を引いて後退ぎ

   みに立ち上がる。

2R マルチネスが前に出るところにロマチェンコの放つ、軽い右ジャブがことごとくカ

   ウンターとなる。ロマチェンコの右ジャブの的中率はこのクラスの平均の2倍であ

   るそうだ。

3R 右ジャブからの左ストレートはマルチネスを次第に弱らせる。

4R ロマチェンコ少しづゝ力を加えて、パンチを振う。マルチネスはロマチェンコの動

   きに全くついていけない。

5R マルチネス試合の流れを取り戻すべく、前進するところへ、ロマチェンコの左スト

   レートとからの返しの右フックでマルチネス ダウン。

       立ち上がれずにそのままKOとなる。

 

ロマチェンコは7試合目で2階級を制覇した。過去最高の試合であった。ロマチェンコは次第にプロ仕様にボクシングスタイルを変えつゝあり、観客にアピールすることも配慮するようになって、今後も人気は急上昇する事は間違いない。

WBC Sフェザー級タイトル・マッチ  チャンピオン フランシスコ・バルガス vs オルランド・サリド 2016年7月11日

会場 アメリカ  カリフォルニア州 カーソン・スタブハブ・センター(2016年7月11日)
WBC Sフェザー級タイトル・マッチ
チャンピオン フランシスコ・バルガス(メキシコ)31歳、戦跡 24戦23勝17KO 1分、三浦隆司との激闘、倒し倒されの結果、王者となっての初防衛戦。

ニックネームは「エル・バンティード」(盗賊)


挑戦者 オルランド・サリド(メキシコ)35歳。前WBO Sフェザー級チャンピオン。

今回が15度目のタイトル・マッチ。戦跡 59戦42勝28KO 13敗3分 1無効試合。

13敗のうち15歳~21歳までに8敗している。

 

1R サリドは例によって頭を下げて前進しパンチを振うが、バルガスは下らずに打ち

       合う。
2~4R お互いに頭を下げて激しく打ち合うが互角の闘い。バルガス左目上カット。
5R バルガス、サリドをロープに詰めて集中打を浴びせるが、サリド巧みに防御しまと

  もに打たせないまゝ後半に反撃に転ずる。
6~12R お互いに休むことなく打ち合いを続けて一進一退。レフリーがクリンチを分け

  る場面がほとんどなく、死力を尽して打ち合うゝちに終了。

 

判定は115:113が1人でバルガス。114:114が2人でドロー防衛となった。

お互いに良く鍛えられて万全の体調で試合に挑んで来ており、最後までスピードが落ちることなく、バルガスに至ってはコーナーに返っても息があがる様子もなかったのと、サリドの全ラウンド打ち続けるスタミナと気力、意外のディフェンスの良さに驚かされた。

誠に見ごたえのあるパンチ力、体力、気力、防御のうまさの詰った好試合であった。
サリドはまだまだ戦い続ける事であろうし、バルガスは一級品のチャンピオンとなるで

あろう。 

WBA Sライト級王座決定戦 リッキー・バーンズ vs ミゲーレ ・ディ・ロッコ 2016年7月11日

会場 イギリス スコットランド グラスゴーS.S.E ハイドロ 
              (世界でチケット売上げ枚数3位の会場)(2016年7月11日)
WBA Sライト級王座決定戦

リッキー・バーンズ(英国)33歳、元2階級王者 現WBA Sライト級7位。
戦跡 45戦39勝13KO 5敗1分、11度目の世界戦。

 

対戦者 ミケーレ・ディ・ロッコ(伊)34歳。2004年アテネ五輪ベスト8。

ニックネームはキング、戦跡 42戦40勝18KO 1敗1分、2007年ヨーロッパ選手権で6RTKOに敗れての1敗である、以降連勝中。

 

1R バーンズ ガードを固めて防御優先で立上がる。

   ロッコは敵地であることから、いつもより攻撃的に前にでるところ、バーンズの左

   ジャブがカウンターとなってよろめく。
2R バーンズの左ジャブの多さと正確さでロッコ接近することが出来ず、パンチが届か

       ない。
3R バーンズの防御は高いガードで徹底して守り、足を使ってのフットワークの2本立

  てであり、攻防分離の闘い方である。バーンズのローブローでロッコ ダウン。

  ロッコはバーンズの固いガードを避けて、大きな右フックを多用し、ガードを開か

      せようとかゝるが、ロープに押し込まれ、もみ合ううちに座り込んでダウンと判定

  される。
4R ロッコは劣勢を挽回すべく攻勢に出るが、バーンズの懐の深さにパンチが届かな

   い。
5R 試合の趨勢はバーンズのものとなり、バーンズに余裕が出てくる。
7R ロッコ、勝負をかけて攻撃を仕掛けるが、バーンズ ガードを固めて守勢に回る。
8R バーンズはロープにロッコを詰めて集中打、疲れていたロッコは、もつれるように

   ダウン。そのままTKOとなる。

 

バーンズは最近6試合で3勝3敗、勝った試合も苦戦ばかりで低迷していたが、エイドリアン・ブローナーがタイトル戦で体重のリミットが守れなかったことでタイトルを剥奪され、空位となったところに納まったが、他団体にWBCのビクトール・ポストル、WBOにテレンス・クロフォードが共に全勝で控えていて、バーンズは数段落ちるのは止むを得ないし、既にクロフォードに負けている。

 

WBA ライト級タイトル・マッチ チャンピオン アンソニー・クロラ vs イスマエル・バロッソ (2016年6月27日)

会場 イギリス、マンチェスター、マンチェスター・アリーナ(2016年6月27日)
WBA ライト級タイトル・マッチ、チャンピオン アンソニー・クロラ(英国)29歳
戦跡 37戦30勝12KO 4敗3分 出身地での初防衛戦、正王者。

 

挑戦者はイスマエル・バロッソ(ベネズエラ)33歳、戦跡 21戦19勝18KO 2分、

WBA同級ケビン・ミッチエルを5RKOに下し暫定王座につく、サウスポー。

 

1R バロッソは右ジャブからの左ストレートとの攻撃を展開、クロラはガードを高々と

   掲げて、ガードの上を打たせて手は出さない。
2R バロッソは自慢の強打をガードの上から全力で打つが、クロラはバロッソのパンチ

      を全てガードで防ぎ、自分は手を出さず防御一辺倒。
3R バロッソ攻撃を一段と強めて、ガードを打ち破ろうとパンチを振るうが有効打な

  く、バロッソ オーバーペース気味となる。
4R クロラ、ガードを固めて前進を始める。クロラの右フックのボディブロー有効。

   クロラ右目上切る。
5R クロラ、圧力をかけて手も出し始めて互角の打ち合いとなる。
6R バロッソ前半のオーバーペースが祟ったかスピードもパンチの威力も半減、身体も

   ふらつく。クロラの左フックのボディブローでバロッソ ダウン(スリップと判

   定)倒れたバロッソをレフリーが手をかして起す。
7R クロラ倒しにかゝり、バロッソのパンチの威力が半減しているのをみて打ち合いに

   出る。右フックのボディブロー一発、さして強くなかったが、疲れ切っていたバ

   ロッソはダウンし、そのままKO負けとなる。

 

クロラの防御は全てガードのみであるが、自信を持っているとみえた。

1990年代の中盤に活躍したウェルター級の4強の一人アイク・クォーティの鉄壁のガードを思わせた。もっともクォーティの方はパンチ力も凄かったが。

 

IBF バンタム級タイトル・マッチ チャンピオン リーハスキンスvs イバン・モラレス (2016年6月27日)

会場 イギリス ガーデン・アイス・アリーナ (2016年6月27日)
IBF バンタム級タイトル・マッチ(ウェールズ)
チャンピオン リー・ハスキンス(英国)32才、戦跡 35戦32勝14KO 3敗。

岩佐亮祐を下し戴冠。ニックネームは「プレイボーイ」。

 

挑戦者 イバン・モラレス (メキシコ)24才、戦跡 30戦29勝17KO1敗、前々戦世界戦を前に不覚の1敗、長兄は4階級を制覇したスーパースター エリック・モラレス、

次兄はWBO S フライ級王者ディゴ・モラレスでイバンがこの試合で勝てば史上2組目の快挙となる。ニックネームは「ニーニョ・マラビージャ」(驚異の子)

 

1R 両者ともサウスポー、ハスキンスはガードを下げて、離れた距離からいきなり大き

   くパンチを振う変則スタイル、モラレスは正統派でガードを固め右ジャブを突く戦

       法である。
2R ハスキンスは勘が良く、モラレスの決まりきった戦法を読んで、巧みに躱して自分

       のパンチを当てる。
3R モラレスは自分の戦法を完全に読まれて、相手の変則戦法に惑わされて自分の戦い

       が出来ずに、ペースは完全にモラレスへ。
4R ペースを取り戻そうとモラレスは接近戦に戦法を変えるが、本来アウトボクサーで

      ある為に、成功しない。

5R は4R同様接近戦を挑むが圧力はかけても全く手が出ずにから回り。

6R はモラレス足を使ってアウトボクシングに変更。

7R と功を奏したかにみえたが 8R ハスキンスはモラレスの出鼻を叩いてペースを取り

       戻す。

9R   両者疲れてスピードが落ちて来るが、特にハスキンスはパンチが大振りで疲れが大

       きい為10~12Rごまかしのボクシングに徹し、ポイントを失うのを防ぐ作戦に切り

       替えて終了。

 

判定は119:108、118:110が2人でハスキンスは防衛に成功する。
ハスキンスは1990年代中盤に活躍したノーガードで、パンチは打ちっ放し、アゴを上げ、ボクシングのセオリーをことごとく破ってKOの山を築いたWBOフェザー級イエメン出身の「悪魔王子」ことナジム・ハメドを手本としているようだが、防御感も躱すテクニックもまた何よりも一発パンチの威力に雲泥の差がある。強いて言えば2007年~8年にIBF Sライト級王者であったポール・マリナッジに似ているのかも知れない。

彼もパンチはないが相手をごまかして翻弄し、相手の力を出させないテクニックの持ち主であった。ハスキンスに多くは望めない。

モラレスについては兄のエリックがパンチに威力があり、タフでファイティング・スピリットを持ち、軽量級のスーパースターであったのに比べると数段落ちるのは止むを得

ないかもしれない。

WBC S ウェルター級王座決定戦 ジャーメル・チャーロ vs ジャン・ジャクソン (2016年6月20日)

会場 米国 ネバダ州ラスベガス・コスモポリタン (2016年6月20日)
WBC Sウェルター級王座決定戦。
フロイド・メイウェザーの引退に伴い空位となった王座を争う試合である。
ジャーメル・チャーロ(米)26歳 同級1位、戦跡 27戦全勝12KO。

双子の兄は同級 IBFのチャンピオン ジャーマルであり勝てば双子で同じ階級の王座につく史上初となる。ニックネームは「アイアン・マン」。

 

対戦者 ジョン・ジャクソン (バージン諸島) 27歳、戦跡 22戦20勝15KO 2敗。

父はS ウェルター、ミドルの2階級を制した「カリブの倒し屋」ジュリアン・ジャクソンである。ジョンの2敗はウィリ・ーネルソンと最終Rに逆転KOで敗れたアンディ・リーである。
 
1R ジャーメルはガードを高く掲げて、防御重視で立上がる。右フックの連打でジョン

   優勢。
2R ジャーメル ガードは堅くしながら前に出て圧力をかける。ジョンは退りながらカウ

       ンター狙い。
3R ジョン一転して前に出てパンチを振う。中盤以降再び後退しながら的確にパンチを

       あてる。
4R ジョン足を使って動きながら、手数は多い。5~6R とジャーメルは圧力を強くかけ

       るが手数は少なく、後りながらもペースはジョン。 

7R   からジャーメル一段と圧力を強めてジョンを追いかけ回す。
8R 攻撃を強めたジャーメルの右フックが目に当たり怯んだジョンが横を向いて後退り

      するところ、追いかけて右フック、左フックでTKOに下す。

 

これで兄弟チャンピオンとなった。

 

IBF S ウェルター級タイトル・マッチ チャンピオン ジャーマル・チャーロ vs オースティン・トラウト (2016年6月20日)

会場 米国 ネバダ州ラスベガス・コスモポリタン (2016年6月20日)
IBF S ウェルター級タイトル・マッチ。 
チャンピオン   ジャーマル・チャーロ(米)26歳。戦跡 23戦全勝18KO。

 

挑戦者 オースティン・トラウト(米)30歳。戦跡 32戦30勝17KO 2敗。

元 WBA S ウェルター級チャンピオン。 ニックネームは「ノー・タウト」(正真正銘)

2敗はWBAのチャンピオン エリスランディ・ララと現ミドル級WBCチャンピオン サウル・アルバレスであればやむを得ないところであり、ミゲール・コットには大差の判定で勝っている。サウスポー。


1R チャーロは左手をL字型に下げて構えトラウトは右手を完全に下げて、チャーロ

   の左ジャブに左フックのカウンターを合わせる狙いをみせる。
2R チャーロは前に出て圧力をかけるが左のカウンターを警戒してか何時もの勢いはな

       い。トラウトの軽いパンチがヒットする。
3R チャーロの右フックが顔面にヒットするがトラウト柔らかくこれをのがす。
4R トラウトの左フック3発チャーロのボディに集中、チャーロは圧力をかけるが手数

       が少なく、ペースは次第にトラウトに移ってくる。
5R トラウトの動きにチャーロ追いつかず。
6R チャーロの左ジャブは流石に鋭く強い為にトラウトの右目上腫れ始める。
7~8R チャーロの前進は止らないが手数が少なく、トラウトの軽いパンチはヒット

  する。
9R トラウト、このRは足を使ってアウト・ボクシング、チャーロ戸惑う。トラウトの

   腫れた右目上切れる.

11R 手数でトラウト優位。
12R お互いに有効打なく競った試合のまゝ終了。


判定は115:113が1人、116:112が2人でジャーマル・チャーロ辛勝。内容的には負けていたようで、トラウトとしては自分のやりたいことは出来なかったと思っていたことであろう。

チャーロは鋭い左ジャブを持っているのだから、もっと出すべきだし、出すことによって試合をコントロール出来るのだから。また動く相手に顔面を狙っても当たるものではない。動きを止める為にボディ攻撃を重点的にすべきであった。

 

策がないと言われても止むをえない。このクラスにはWBA王者キューバのエリスランディ・ララがいてトラウトの一枚も二枚も上のテクニシアンである。

あの豪腕サウル・アルバレスと対戦した試合の中盤から以降、アルバレスを子供扱いして翻弄している。今のジャーマル兄弟では到底太刀打ち出来る相手ではない。

アルバレスのパンチ力はチャーロ兄弟の数段上をいっているのだ。

WBC S ミドル級タイトル・マッチ チャンピオン バドウ・ジャック vs ルシアン・ビュテ (2016年6月13日)

会場 ワシントンDC.DCアーモリー(アーモリーは武器弾薬庫のこと)

                                                                           (20016年6月13日)
WBC S・ミドル級タイトル・マッチ
チャンピオン バドゥ・ジャック(スウェーデン)32歳。

戦跡 22戦20勝12KO 1敗1分、2度目の防衛戦。


挑戦者ルシアン・ビュテ(ルーマニア)元 IBF S・ミドル級チャンピオン

 

1R お互いに警戒、ジャブを突き合う。
2R ビュテ頭を絶えず動かして相手の攻撃をかわし、右手を下げて相手の攻撃を誘う。
3R バッティングでビュテ右目尻カット。
4R カウンターパンチャーのビュテは圧力をかけて相手の攻撃を誘うが、ジャックは

   ガードを高く掲げてパンチはコンパクトに出し、ビュテの誘いにのらない。
5R ジャックはボディ中心にパンチを集めて主導権を握っていく。
6R ペースをとれないビュテは止むを得ず待ちのボクシングから攻めに変える。
7~9R コンパクトなパンチでジャック優勢。
10~12R 劣勢を挽回すべくビュテ、左アッパーを主として攻撃を強めて終了。

 

判定は117:111が1人、114:114が2人でマジョリティ・ドローで引分け。

ビュテは辛うじて生き残った。
ジャックは負けないボクシングではあるが、非力でもっと攻撃力のある相手には苦戦するであろう。魅力に乏しい選手である。

ウェルター級12回戦 ビクター・オルティス vs アンドレ・ベルト (2016年6月13日)

 会場 米国 カリフォルニア州カーソン スタブハブセンター (20016年6月13日)
ウェルター級12回戦。

ビクター・オルティス(米)29歳、戦跡38戦31勝24KO 5敗2分。

元WBC ウエルター級王者。メイウエザーに敗れてタイトルを失う。
ニックネームは「邪悪な男」

 

対戦者 マンドレ・ベルト(米) 32歳。戦跡34戦30勝23KO 4敗。

メイウエザーに敗れての再起戦である。両者は2011年に対戦し、倒し倒されの激闘の末オルティスが判定にベルトを下している。

 

1R お互いに慎重に立ち上がる。額にバッティングでオルティス出血。

       打ち合わない両者に観客からブーイング。
2R 防御に専心するオルティスに対しベルト圧力を掛けて前進するところ、終盤オルテ

       ウスの軽い左ストレートでベルト ダウンすぐにゴング。
3R ダウンしたベルトであったがダメージは少なく強引に圧力をかけて前に出る。
      オルティスは引き気味に闘う。
4R 突然のベルトの右アッパー強烈でオルティス ダウン。立上がったがダメージ深く,

      足がよろめくところへ追い込んでの連打で、オルティス ダウン。

 

KO負けとなり、1勝1敗となった。
オルティスは連敗が続いて自信を失ったか彩を欠いていて復活は難しいのではないか。

ベルトはトップ戦線に生き残った。

フェザー級10回戦 ホルヘ・ララ vs フェルナンド・モンティェル (2016年6月13日)

会場 カリフォルニア州カーソン スタブハブセンター (20016年6月13日)
フェザー級10回戦 ホルヘ・ララ(メキシコ)25歳、WBC フェザー級22位、

戦跡 29戦27勝19KO 2分。

 

対戦者フェルランド・モンティェル(メキシコ)37歳、元3階級王者


1R ララ先制攻撃で猛攻、モンティェルに様子見の余裕も与えず、右フックでダウン

    を奪うや、矢継ぎ早の右フックで2度、3度のダウンを奪って、右フックで4度

        目のダウンでKOにモンティェルを下す。

 

歴戦の勇モンティェルも新旧交代の波に飲まれた。

L ヘビー級10回戦 エドウィン・ロドリゲス vs トーマス・ウィリアムス (2016年6月13日)

会場 米国 カリフォルニア州カーソン スタブハブセンター (20016年6月13日)
L ヘビー級10回戦 エドウィン・ロドリゲス(ドミニカ)、WBC L ヘビー級5位、

戦跡 29戦28勝19KO 1敗。1敗はアンドレ・ウォード戦に判定負け、この試合で勝てばアドニス・スティーブンソンに挑戦が決まっている。

 

対戦者トーマス・ウィリアムス(米)同級26位、戦跡 20戦19勝13KO 1敗。


1R サウスポーのウィリアムスの大振りの右フックの的中率が高く打ち合いの中でロド

   リゲスのダメージが大きい。

2R お互いにガードなしの状態で打ち合うが右フックからの左フックでロドリゲス

       ダウン。

 

そのままTKOでロドリゲスまさかの敗北。世界戦の前哨戦であったが番狂わせの敗戦となった。 

WBO Sバンタム級タイトル・マッチ チャンピオン ノニト・ドネア vs ソルト・ベダック (2016年6月6日)

会場 フィリピン、セブ セブシティ・スポーツコンプレックス(2016年6月6日)
「本日のメインイベント」 WBO S・バンタム級タイトル・マッチ 

 

チャンピオン ノニド・ドネア(フィリッピン) 33歳、

戦跡 39戦36勝23KO 3敗、5階級制覇している。フェザー級でニコラス・ウォータースに敗れ、再び S・バンタム級に戻っている。ニックネームは「フィリピーノ・フラッシュ」(フィリピンの閃光)、初防衛戦である。

 

挑戦者 ソルト・ベダック(ハンガリー)32歳、戦跡 26戦25勝8KO 1敗。

2004年アテネ五輪に出場。1敗はウィルフレド・バスケス JR に挑戦して10RTKOに敗れたものである。ニックネームは「ミスター・レフトフック」


1R ベダックは右ストレートを武器に立ち上るドネアの右ストレートも早く調子良さ

  そう。
2R 踏込んでのベダックの右フック当るがドネアの大きな左フックからの左ショート

  アッパーでベダック ダウン。立ち上ったところにロープに詰めて、左アッパーの連

  打からの左フックでベダック2度目のダウン、ゴングに救われる。

3R ベダック鼻血を出し一方的になったところ3度目のダウンでレフリーストップと

  なる。

 

ドネアはS・バンタム級が一番合っているようでパンチはコンパクト、左フックの冴えは素晴らしく、完全復活と言って良いようだ。彼の特徴は相手のパンチに合わせて打つ左フックが主武器であり、これが強烈の為に左アッパーも右ストレートとも有効となる。

このクラスでのパンチ力をみれば、この戦法で十分であるがウォータースのようにパンチ力も体力もある相手には危険である。

WBOインターナショナル フェザー級王座決定戦 マーク・マグサヨ vs クリス・アバロス (2016年6月6日)

会場 フィリピン、セブ セブシティ・スポーツコンプレックス (2016年6月6日)
WBOインターナショナル フェザー級王座決定戦

 

マーク・マグサヨ(フィリピン) 20歳、戦跡 15戦全勝10KO

 

対戦者 クリス・アバロス(米) 戦跡 30戦26勝19KO 4敗
WBA S・バンタム級王者カール・フランプトンに挑戦し敗れている。当時同級1位。

 

1R マグサヨは左・右パンチを大きく振りまわして、アバロスはたじたじとなる。
2R マグサヨ猛攻、アバロスはダウン寸前であったが、攻撃が一服したのをみて、

   反撃に出る。
3R 突然の左フックでマグサヨ ダウン。立ち上がったマグサヨはフットワークとクリ

   ンチでこのR何とか凌ぐ。
4R 勢いにのったアバロス優勢。
5R マグサヨの振り回す左・右フックが当ってアバロス再びダウン寸前。
6R 力いっぱい振り回すマグサヨの勢いに押されロープに詰って反撃出来ずにいた為 

   に、レフリーストップとなる。

 

マグサヨは近いうちカール・フランプトンに挑戦したいとの事であるが、この荒っぽいだけのボクシングはまだまだ無理な話ではある。

 

WBC 米大陸 Sフェザー級王座決定戦 ポール・フレミング vs ミゲール・アンヘル・ゴンザレス (2016年6月6日)

会場 フィリピン、セブ セブシティ・スポーツコンプレックス(2016年6月6日)

 

WBC 米大陸S・フェザー級王座決定戦
ポール・フレミング (オーストラリア)28歳 サウスポー。
北京オリンピック出場者。戦跡 21戦全勝14KO 。

 

対戦者 ミゲール・アンヘル・ゴンザレス(メキシコ)27歳。90年代半デラホーヤと闘

ったゴンザレスとは関係ない。

戦跡 30戦22勝12KO 7敗1分。ニックネームは「ラニータ」(小さな蛙)

 

1R フレミング圧力をかけ前に出るところにゴンザレス、タイミングのいい右ショート

   ストレートでフレミング ダウン。
2R~10Rまでお互いに有効打なく、フレミングの方が手数が多いことから

判定は96:93、97:92が2人でフレミング勝利するが凡戦。

 

ボクサーはどう生きたか                        2016年6月1日

 No. 1 マイク・タイソン

 No. 2    バーナード・ポプキンス

 No.3 イベンダー・ホリフィールド 

            マイク・タイソン

                 バーナード・ホプキンッス

                       イベンダー・ホリフィールド 

No.1  マイク・タイソン  1966年6月3日生

人はボクシングは勇敢なスポーツだと言う。技術や知識があっても大きな代償を払う可能性がある。スポーツとしては純粋だが、ビジネス的には大金が動く。

タイソンはニューヨーク、ブルックリンで黒人にありがちな最悪な環境で育った。

ドラッグや暴力は日常茶飯事。「両親は性産業に関わっていた。いわゆる売春斡旋業者だ。子供逹は家の中でさえ危険に曝される。男逹が姉と寝る為に現れては俺を殴った」

タイソンが受けた主な虐待は近所の悪党によるいじめだった。
母親からも殴られた。父は留守がちだった。「母親はふしだらな女だった」近所はそんな家庭が多かった。母親とその恋人がいるだけで父親のいない家ばかり。

壊れかけた家に子供だけが残されていた。どんな裕福な連中も貧困の存在を忘れないで欲しい。貧しさは人に一生消えない傷をつくる。「生まれ育った家庭が嫌いだった。だから新しい家族を探し求めた。授業が終わるまで学校の周辺で時間を潰した。


ある日数人の少年が近づいてきて押さえつけられた。そして俺たちと飛ばないかと言われた。逆らうことも出来ず従ったよ。一緒に廃墟へついていくと飼育箱の中に無数の鳩がいた。そこが彼等の溜まり場だった。学校でいじめられるより、そこにいた方が良い彼等を手伝うことにした。そして盗みを手伝わされた。金をくれ、服を買ってくれた」

彼が仲間に入ったのは気に掛けてくれる仲間がいれば守ってもらえるからだ。そしてしゃれたべロアのスウェットやアクセサリーとしてのゴーグルやスポーツシューズが買える。
「犯罪に関わってばかりでついに少年院に送られた。(トライオン少年院ニューヨークフルトン郡)少年院でも悪ガキでずっと独房に閉じ込められた。

 

週末にはみんな外に行き、まぶたを腫らし鼻血を出して唇を切って戻ってくる。なのに楽しそうだった。
痛めつけられているのに何故なんだと思ったよ。教官がボクシングを教えていたんだ。

スチュワートと云う白人教官だった。ボクシングは未経験だが白人教官など倒せると思った。意気揚々と向っていくと、腹を殴られてダウンして胃の中の物を全部吐いちまった。教えてくれと頼んだら、態度を改めるまではダメだと言われた。
勉強もまじめにやって、やっと教えてもらったよ」まもなくスチュワートはタイソンの才能を見抜き、ある男の元へ連れていった。ボクシング・トレーナーのカス・ダマトである。スパーリングを見ただけで、ダマトはすぐ設計をたてた。

ダマトは無愛想であまり感情を表さないが。だが練習を見て断言した。

「この男は未来のヘビー級王者だ」と。


「仮出所するとダマトは俺に、もう家に帰るなと言い、自宅に同居させてくれた。

お陰で惨めなボロ家に戻らずに済んだ」部屋が14室もある豪邸で別世界のようなしゃれた家だった。地元にいる時は友人達と悪さをしていたがトレーナーが擬似家族の役割を果たしたのだ。
ダマトはタイソンにお前は大物だと言い続けた。そうする事で自尊心のない少年に自信を植えつけていった。

タイソンはロス五輪の出場をめぐってヘンリー・テイルマンと闘ったが破れ、補欠にしか選ばれなかった。

 

タイソンは過去の歴史を含め、ボクシングを深く理解していった。古い時代の試合の映像をいつも見て研究していた。1986年11月WBCヘビー級に挑戦。初のタイトル戦であった。タイソン27勝25KO無敗。2R チャンピオンのトレバー・バービングを2度のダウンを奪ってTKOに下し、13歳からの夢を現実も物とした。目標は派手に勝つことだった。タイソンには誰もかなわないと思われた。彼の戦いを見て誰もが怖気づいた。

 

タイソンはアメリカの体現する特別な存在となっていった。努力によって成功したアメリカン・ドリームそのものだった。アリ引退後、ボクシングは退潮を示していたがタイソン登場によって人気は復活した。


周囲は彼の人格を育てようとせず、むしろ破滅に導いた。彼を育てたマネージャーやトレーナーはマスコミの扱い以外は社会性を教えようとはしなかった。
タイソンは名声によって周囲の態度が変り自分を過大に評価してしまうのだ。

「60億人の頂点に立ったんだ。尊大になっても当然だ」彼は高価なスポーツカーを何台も購入、豪邸も買い、これみよがしに浪費し、自分の出世振りを誇示したのである。粗野な野生児と云うイメージをマスコミに作らせた。「自分を神だと思ってた」

1990年2月東京でバスター・ダグラスを迎えてタイトル・マッチが行われた。

タイソンはダグラスを問題にせず、練習も全くせずに必要無いというそぶりで試合に臨んだが、ダグラスは自己の経歴の中で最高の仕上がりをみせて、ジャブは鋭く的確な右ストレートは威力十分。10RタイソンはまさかのKO敗けを喫したのである。

 

周囲は6月に予定されたホリフィールドとの試合が話題の中心となっており、あのドナル

ド・トランプは対ホリフィールド戦を自分の所有する会場の目玉企画として開催予定で

あった。

 

その後タイソンはミス・コンテスト出場者を強姦したとして、又他にも2つの違法行為、及び監禁罪等で4つの罪で起訴され収監される。(1995年釈放まで6年の禁固刑)。
タイソンは「刑務所は更正施設かと思っていたが、みんな刑務所から出ると前よりワルになっている」と語る。

プロモータ達は契約を結ぼうと刑務所まで押しかけた。世界の報道陣が集まったので

ある。
1996年初め、無冠のタイソンにWBAブルース・セルドン、WBOフランソワ・ボタ、WBCフランク・ブルーノの各王者3人が集合し3人がリーグ戦を行い、その勝者がタイソンに挑戦しようとブルーノが提案している。
出所後のタイソンの強さは際立っていたのだ。勿論3人とも相次いでタイソンにKOで敗れている。セルドンに至っては1R頭の上をかすったパンチでKOされている。

 

1996年11月、対ホリフィールドとWBAヘビー級タイトル・マッチが行われた。

ホリフィールドは敬虔なクリスチャン、一方タイソンは強姦で有罪になった前科者で、

善と悪の闘いとはやされた。オッズは25:1でタイソン。ホリフィールドに全く勝ち目

はないと思われた。しかし11R TKOでタイソンは2敗目を喫する。

 

1997年6月ホリフィールドとの再戦で、思い通りにならない試合に苛立ったタイソンはあの有名な「耳かみ切り」事件をおこして失格負けとなり、2002年6月WBC、IBFのチャンピオンのレノックス・ルイスに挑戦。8R KOに敗れ、タイソンの選手生命は終わりを告げるのである。 その後の数年はメチャクチャであった。

 

アメリカ・ボクシング界はスターのおこぼれに預かろうとして人が群がってくるのだ。
タイソンが稼いだ金は生涯3億ドル、しかし訴訟やマネージャーの横領で大金を失い、

3億ドルは消えて破産することになる。彼はその日暮らしとなった。

タイソンは妻と共に立直ろうとボクシングに戻ってプロモーター会社を設立。

昔のような下品で最低な男には二度と戻らないと語っている。

ニックネームは「アイアン」(アイアンホースのこと) 

マイク・タイソン  タイトル・マッチ一覧

1986年11月 トレーバー・バービック  2R TKO( WBC )
            (20才と145日)
  87/03    ジェームス・スミス     12R 判定( WBA、WBC )
  87/05      ピンクロン・トーマス      6R TKO   (   -〃-      )
    87/08      トニー・タッカー          12R判定    ( WBA、WBO、IBF )
  87/10      タイレル・ビッグズ         7R TKO (       -〃-          )
  88/01      ラリー・ホームズ            4R TKO (       -〃-          )
    88/03     トニー・タップス             2R TKO (       -〃-            )
    88/06     マイケル・スピンクス       1R KO   (       -〃-          )
    89/02     フランク・ブルーノ          5R KO   (       -〃-         ) 
    89/07     カール・ウィリアムス       1R KO   (       -〃-         )
    90/02     ジェームス・バスター・ダウラス
                                                      10R KO 負(      -〃-         )
    96/03    フランク・ブルーノ             3R TKO   (  WBC )
    96/09    ブルース・セルドン       1R TKO  ( WBC、WBA )
    96/11    イベンダー・ホリフィールド 11R TKO 負
    97/06            -〃-                           3R 失格 負
2002/06    レノックス・ルイス         8R KO 負  
         戦跡 58戦50勝 6敗 2無効試合  

 

No.2 バーナード・ホプキンス 1965年1月15日生
1995年4月セグンド・メルカドを下してIBFミドル級王座につき2005年7月ジャーメン・テイラーに敗れるまで20度連続防衛を果たす内7度はWBA、WBC、IBFの王座を5度WBA、WBC、IBF、WBOの王座を3度防衛している。L ヘビー級は5度防衛、49歳で王座を獲得している。

 

ホプキンスはフィラデルフィア北部のスラム街で生まれ育った。「毎朝、母は俺達を起しすと豚肉と豆の煮物2缶を6人に分ける為に他の食べ物を混ぜた。豚肉と豆の煮物には変らないと言ってね。父は仕事ばかりの毎日だった。父はドラッグをやっていたと思う。

家には両親が揃っていた。でも生活は苦しかった。とても普通とはいえない家庭だった」5人に1人がが貧困家庭で育っている。


先進国の中でも富の配分が最も不公平な国である。なのに多くの制度がアメリカン・ドリームを前提としている。
「学校に通ってはいたが教室の中には入らなかった。学校の周辺にたむろしてサボっていた。誰かに見つかっても結局は見過ごされた。大統領になりたいとは思わなかった。

俺の目標は極悪のワルになることだった。学校は退屈なだけだった。出席するとすれば、バスケットができる体育の授業。勉強よりそっちの方が大切だと思っていた。

客引きや麻薬の売人など路上にたむろする連中が多く、連中は車を持ち、アクセサリーを身につけつけ耀いて見えた。そのうち大人になり、彼らが悪い連中だということが分かる。だが彼等は多くの物を持ち、労働者よりいい暮らしをしていた。人生の価値も深く考えず軽率に行動をしていると、いつか必ず破滅する。無法地帯だった。


17歳で刑務所に入った。刑期は18年、刑務所内にはボクシング用のジムがあった。

スモーキーことマイケル・ウイルソンからジムに来いと誘われていた。喧嘩ばかりしていると何時か刺されるぞとね。それでジムに行ってみた。猛者と呼ばれるヤツと軽く殴りあった。圧勝した俺はスモーキーに師事することにした。ボクシングはまともな世界に戻るチャンスであり刑務所内での俺の強みになった。受刑者達に認められるようになり、

俺は噂の的いなり、一目置かれるようになった。そして刑務所ボクシングで名の知られた存在になった。

ペンシルベニヤ州は38の刑務所にボクシングクラブがあり、所内でボクシングのトーナメントが行われた。キャンプヒル・ロックビュー、ダラス・グレーマーフォードなど銃を携えた護衛に付き添われ試合ごとにバスで移動した。あらゆる刑務所の強豪を倒し、俺は州刑務所ボクシングのミドル級王者になった。情熱が蘇ったんだ。刑務所の中でテレビをみて俺なら彼等を倒せると思った」

 

5年の刑期後、ポプキンスは模範囚として仮釈放された。「刑務所から仮釈放され、更正施設にいた。ボクシングを仕事にしようと決意した。すべてを賭けられるのはボクシングしかなっかった」黒人仮釈放の75%は3年以内に再び逮捕されている。10代後半を刑務所で過ごし、いきなり社会に放り出される。仕事のスキルもなしに。

仮釈放後に同じ環境に戻ったら昔の仲間が待っている。スラム街には安価なドラッグが蔓延している。

「仮釈放期間を無事に過ごした。昔の自分に戻るまいと決意していた。懸命に働いて、厨房の仕事、造園業、屋根葺き工事、ボクシングの世界に導いてくれる人もみつけた。

トレーナーを連れて、かって居た刑務所へ通った。そして刑務所内のジムでトレーニングをした。自分の過去を忘れない為に。かって居た刑務所でトレーニングすることにより、二度と過去に戻らないと決意した。もっと才能のあるボクサーや恵まれないボクサーは大勢いる、俺の強みは自制心だ」

 

1994年11月 IBFミドル級タイトル・マッチが行われた。セグンド・メルカドを7R TKOに下し王座につく、20回防衛。2005年7月ジャーメイン・テイラーに敗れ、その後、Lヘビー級に転向し48歳と53日でタボリス・クラウドを判定に下し王座につく。
2013年10月カロ・ムラトを判定に下し、49歳で驚異のタイトル保持者となる。

「腕に自信があったことゝ、刑務所で練習してきたお陰で救われた。あのつらい経験は

あの時代を生き抜く為に不可欠だった。それを利用して自分を奮いたゝせた。

遠回しだがね」

 

現在はアメリカ国内ではスポーツに対して刑務所の予算は削られている。ボクシングは

エネルギーを発散する場所で、これで看守や他の受刑者に発散することがない。

こうした制度は今の刑務所には存在しない。罪を、過ちを受け止め受刑者を更正させる

場でなく、懲罰の場となっている。ニューヨーク州の刑務所には理容師の訓練プログラ

ムがある。出所後も使える技術が学べる。しかし犯罪歴があると理容免許は取れないのだ。一度刑務所に入ると破滅の道しかない。

 

「まともに教育を受けていないスラム街出身のボクサーに近づき、搾取しようと多くの人々が群がる。他のスポーツには規制や労働組合があるのにボクシングにはない。

ボクサーの9割は何らかの脳損傷に苦しんでいる。ボクサーには頼れるサポート体制が

必要だ。俺の今の仕事はボクサー達の血と汗と涙を利用して、人を食い物にする連中からボクサーを守る為のプロモート会社の専属担当をしている。そして俺を越えるボクサーを獲得したい。ボクサーは会計士を雇い、弁護士を雇うべきだ」

 

彼は現在オスカー・デラホーヤのゴールデンボーイ プロモーションの一員として活躍している。
ニックネームは「死刑執行人」、最晩年には「エイリアン」と名乗った。

 

1993年5月 1BFミドル級王座をかけてロイ・ジョーンズ JR と対戦、これを判定に勝利したロイ・ジョーンズ JR は1994年11月好敵手ジェームズ・トニーを IBF S・ミドル級で判定に下し、スーパースター街道を驀進する。
その天才振りは目を見張るばかり、昼はプロバスケットの選手として試合の後、夜はボクシングのタイトル・マッチを行い、リンクで歌を唄う。KOの山を築いて当代最高のボクサーと云われ、20kg以上の体重の差ヘビー級に挑戦。2003年3月にWBA王者ジョン・ルイスを大差の判定に下す歴史的な偉業を達成した。一方のホプキンス、トニーは低迷しホプキンスは1995年4月に IBFミドル級でセグンド・メルカドを7R TKOに下してやっと31歳でチャンピオンとなった。

バーナードポプキンス タイトル・マッチのみ一覧
1996年01月 スティーブ・フランクを 1R TKO
  96/03   ジョー・リプシーを     4R  KO
  96/07   ウィリアム・ジェームスを    11R TKO  
  97/04 ジョン・デイビット・ジャクソンを
                     7R TKO
  97/07   グレン・ジョンソンを     11R  KO 
  97/11   アンドリュー・カウンシレを12R 判定
  98/01  サイモン・ブラウンを   6R KO
  98/08    ロバート・アレン に     4R NC
  99/02    ―〃―    を     7R TKO
  99/12   アントワン・エコーズを 12R 判定
2000/05   シド・バンダーブルーを 12R 判定  
  00/12    アントワン・エコーズを  10R TKO
  01/04    キース・ホームズを    12R 判定 ( WBC、IBF )
  01/09   フェリックス・トリニダートを
                  12R KO  ( WBA、WBC、IBF )
  02/02  カール・ダニエルズを    10R TKO ( WBA、WBC、IBF )
  03/03  モラード・アッカールを     8R KO  ( WBA、WBC、IBF )
  03/12  ウィリアム・ジョッピーを 12R 判定( WBA、WBC、IBF )
  04/06  ロバート・アレンを          12R 判定( WBA、WBC、IBF )
  04/09  オスカー・デラホーヤを   9R KO   ( WBA、WBC、IBF、WBO )
  05/02  ハワード・ストマンを    12R 判定 ( WBA、WBC、IBF、WBO )
  05/07  ジャーメイン・テイラーに 12R 判定 負
  05/12        ―〃―            に 12R 判定 負 

その後2008年無敗のジョー・カルザゲに 2:1で敗れて、ホプキンスも既に43歳。

その時代も終ったと誰もが思った。しかし
  10/12  L・ヘビー級に転向し、WBC王者ジャン・パスカルに挑戦、これを下して45歳

    で帰り咲く。

  11/05  ジャン・パスカルを大差の判定に下す。
  11/10  チャド・ドーソンと    2回無効試合
  13/03  タボリス・クラウドを   12R判定に下しIBF王座につく。 48歳と53日
  13/10  カロ・ムラトを判定に下し IBF王座につく( WBAスーパー )
  14/04  ペイブット・シュメノフ  12R 判定 
  14/11  WBA、IBF、WBOの王座をかけてこのクラス最強のセルゲイ・コバレフと対

             戦。大差の判定で敗れ49歳で引退

 

2010年L・ヘビー級に転向したホプキンスは従来の力ずくと反則すれすれのスタイルを一変し、省エネと巧みなテクニックを駆使して、相手を翻弄するスタイルに、見ちがえるように変身して復活した。

従来から様々な仮面を被り、黒いマントを羽織って登場。名前をコールされると自ら首を切る仕草を示してエクスキューショナー(死刑執行人)と称し、悪役に徹したことから

確かに強いことは、誰でも認めたが人気は上がらず、観客から常にブーイングを浴びて来たが、トリニダート、デラホーヤの2大スーパースターを倒したことから、人気も急上昇、L・ヘビー級のチャンピオンの頃には悪役にも拘らず、スーパースターとなったのである。長寿の秘訣は試合の度に過度の減量をせず、ナチュラルな体重で臨んできたこと。相手に打たせないテクニックを習得して、 ダメージを防いで来たこと。

もちろん厳しい日常の節制があった事によるのは明らかである。 

戦跡 66戦55勝7敗2分2無効試合 
1988年10月のデビュー戦で敗北、93年ジョーンズ JR に敗れて以来17年間負けていなっかた。

 

 No.3 イベンダー・ホリフィールド 1962年10月19日生
アラバマ州アトモアに生まれた。「スラム街と呼ばれた地域に育った。父も母も文字が読めず、いつも働きづめ。そんな環境だった。路上に捨てられたゴミを拾い、ゴミ集容器へ運ぶのが仕事だった。みんなに笑われたが、自分らしく生きればいいと母は言った。

金持ちは金の使い方を間違っている。母は服やオモチャではなく食べるものを買った。

生きるために必要だから。周囲の人々から避けられた。親しくすると貧乏がうつると言われた。学校の先生からはどうせ一人前になれないと言われた。正しい言葉も文字も知らないからと、そうしたら母は言った。学校で足が一番速いのは誰?それは俺だ。

母は言った ”人より秀でたものがあればいつかは花が咲く” と。

 

俺の夢はコーチの言葉で始まった。君は世界ヘビー級王者になれる。モハメド・アリを知っているだろう。アリのような王者なれるぞと最初の目標はジュニアクラブの王者。

底辺に生きる気持ちを知っているからビッグになりたかった。初めての大会で優勝して、毎年トーナメントを制した。

白人はボクシングに向かないと地元の連中はいっていたが、それは全く違うというのが分かった。俺を2回倒した白人がいた。負けたから辞めるとコーチに宣言したよ。

母の思い通りにならない事もある。”辞めたら夢はかなわない”の言葉でクラブに戻り、結局は彼を倒した。あの時の試合によって勝つことに対する認識が変った。

 

1984年俺とタイソンはオリンピック出場を狙った。タイソンの練習をみた。俺も努力家だと自負していたるが、彼がジムで練習するのをみて驚いたよ。こいつはやられたと思った。まだ17歳の若者なのに俺以上に練習していたのは彼だけだった。

タイソンは代表になれなかったが、俺は21歳でロス五輪のアメリカ代表となり、ニュージランド代表バリーと対戦。第2R、右フックでバリーをダウンさせたが、ジャッジはブレイクを命じた後の攻撃とみて反則負けを宣言、物議をかもしたが銅メダルに終った。

 

プロ転向後、11連勝のあと1986年7月WBAクルーザー級のドワイド・ムハマド・カウイに挑戦15R判定に下して初の戴冠。だがホリフィールドの目標はあくまでヘビー級王者になる事だった。
1990年2月にタイソンを下してWBA、WBC、IBF 3団体の王者ジェームス・バスター・ダグラスと対戦。一方的な展開で3R KOに下し念願のヘビー級の頂点に立った。

しかしファン、関係者の総てが獄中のタイソンこそ真の王者であると思っていたのである。出所して再び快進撃を始めたタイソンとの対戦は1996年11月にラスベガスで行わ

れた。激しい打ち合いの末、11R TKOにタイソンを下し、レノックス・ルイスと並んでヘビー級二強時代に入るのである。

1999年11月レノックス・ルイスとの再戦でWBA、WBC、IBFのタイトルをかけた試合が行われ、12R判定で敗れ、復活することはなかった」


「苦労して稼いだ金も引退した途端に消えるのだ(合計収入2億ドル)高級車は差し押え、税の滞納、高級住宅(5000㎡、2400万ドル=29億円)。苦しい生活を送っている。無知につけ込まれた」
かってのスーパースターもカジノの用心棒に落ちぶれることも珍しくないのだ。
アメリカのボクサーの平均報酬は年390万円(32、000ドル)で最低保障もない。
今ホリフィールドはシリアの難民キャンプ訪問など、チャリティー財団で活動している。ニックネームは「リアルデール」

イベンダー・ホリフィールド タイトル・マッチ一覧

 『クルーザー級』
1986年7月 ドワイト・ムハマド・カウイ 

                                                    15R 判定( WBA )
    87/02    ヘンリー・ティルマン    7R TKO    ( WBA )
    87/05    リッキー・バーキー     3R KO   ( WBA、IBF )
  87/08  オジー・オカシム      11R TKO (    ―〃―    )
    88/04    カルロス・デ・レオン   8R KO  ( WBA、IBF、WBC ) 

 

 『ヘビー級』
  90/10 ジェームス・バスター・ダグラス

                                                     3R KO ( WBA、WBC、IBF )
  91/04 ジョージ・フォアマン     12R判定   (      ―〃―       )
    91/11   バート・クーパー        7R TKO   (      ―〃―       )
    92/06 ラリー・ホームズ    12R判定      (      ―〃―       )
    92/11   リデック・ボウ       12R判定 負  (      ―〃―       )
    93/11         ―〃―           12R判定       ( WBA、IBF )
    94/04   マイケル・モーラ      12R判定 負   ( WBA、IBF )
    96/11   マイク・タイソン    11R KO        ( WBA )
    97/06    ―〃―                     3R 反則      ( WBA )
    97/11   マイケル・モーラ       8R TKO       ( WBA、IBF )
    98/09   ボーン・ビーン        12R 判定       ( WBA、IBF )
    99/03   レノックス・ルイス      12R 引分       ( WBA、WBC、IBF )
    99/11         ―〃―        12R 判定 負   ( WBA、WBC、IBF )
2000/08   ジョン・ルイス       12R 判定 負    ( WBA )
    01/03      ―〃―                     12R 判定 負    ( WBA )
    02/12   クリス・バード            12R 判定 負   ( IBF )
    07/10   スルタン・イブラギモフ  12R 判定 負    ( WBO )
    08/12   ニコライ・ワルーエフ     12R 判定 負    ( WBA )

 

 戦 跡 57戦44勝10敗2分1無効試合

 

スーパーウェルター級10回戦 ヘスス・ソト・カラス vs 亀海 喜寛(2016年5月23日)

会場 アメリカ ロサアンゼルス ベラスコ・シアター (2016年5月23日)
スーパーウェルター級10回戦

 

ヘスス・ソト・カラス(メキシコ)34歳、戦跡 42戦28勝18KO 10敗3分 1無効試合、
過去多くの名選手と激闘を演じている。対マルコス・マイダナ 8RTKO負、対アンドレ・ベルト10R TKO勝、デボン・アレキサンダー、キース・サーマンに敗れているが
4人共チャンピオンである。

 

対戦者 亀海 喜寛(日本)33歳、WBC S・ウェルター級22位、戦跡 30戦26勝23KO

3敗1分、アメリカを主戦場にし対ゲレロ戦での善戦で評価を上げた。

 

1R 亀海ガードを高く揚げて立ち上がる。お互いに開始早々から打ち合うが両者とも

   手数が多い。
2R 亀海はカラスをロープに詰めて攻撃するが、カラスの手数の方が多い。

      カラスは頭から前に出てく来る為に亀海右目上切って出血する。
3R お互いに接近戦で頭を下げて激しく打ち会う。
4R 亀海ガードを下げて打ち合いに打ち勝つ作戦に出る。
5R 亀海の方が有効打が多いが手数は3:1でソト・カラス。
7R 亀海このRは距離をとって、打っては離れのラウンド。
8~10R 亀海が有効打を打てばカラス必ず反撃し、一進一退のあと10Rはお互いにラ

      スト勝負とみて死力を尽して打ち合い、会場を沸かせるうちに終了。

 

判定は97:93、94:96、95:95の3者3様の判定でドローとなる。

お互いによく闘った。

WBC フェザー級タイトル・マッチ チャンピオン ゲイリー・ラッセル vs パトリック・ハイランド(2016年5月23日)

会場 アメリカ ロサンゼルス ベラスコ・シアター (2016年5月23日)
WBCフェザー級タイトル・マッチ
チャンピオン ゲィリー・ラッセル(米)27歳、戦跡 27戦26勝15KO 1敗、
2008年北京オリンピック出場。ワシル・ロマチェンコに初の1敗してタイトルを失うが、ジョニー・ゴンザレスを倒して再び帰り咲き初防衛戦。ニックネームは「ミスター」 サウスポー。

 

挑戦者はパトリック・ハイランド(アイルランド)32歳、戦跡 32戦31勝15KO 1敗、
ニックネームはバニッシヤー、1敗は2012年12月フォルトウナ戦である。

 

1R 開始早々ハイランド右ストレートを放って主導権を握るべく前に出るが、機をみて

   ラッセル早い右ジャブから左ストレートが当るとみるや、左右連打で畳み掛ける。
2R ラッセル右フック顔面から左フックのボディブローでハイランド、ダウン。

       ハイランド立ったところへ3連打でハイランド ロープダウン、そのあと左右の連打

       でハイランド3度目のダウン、しばらく立ち上れずKO敗け。


ラッセルの踏み込みの早さとパンチの早さと威力は際立っていて、ハイランドはあまりの
早さになすすべがなかった。
このクラスには、アマ396勝1敗の天才ワシル・ロマチェンコが君臨。

WBAには人気者レオ・サンタクルスが、スパーチャンピオン、レギュラーチャンピオンにヘスス・クェジャル。IBFにリー・セルビーがいる。

ロマチェンコにはすでに敗れており頂上決戦はサンタクルスが相手になるであろう。

WBF S・フェザー級タイトル・マッチ チャンピオン ホセ・ペトラサ vs スティーブン・スミス (2016年5月23日)

会場 アメリカ  マシャンタケット フォックスウッズ・リゾート(2016年5月23日)

 

IBF S・フェザー級タイトル・マッチ

 

チャンピオン ホセ・ペトラサ(プエルトリコ)26歳、

戦跡 21戦全勝12KO 2度目の防衛戦

 

挑戦者 スティーブン・スミス(英国)30歳、戦跡 24戦23勝13KO 1敗。

スミス4兄弟の2番目、3番目の弟リアム・スミスはWBO S・ウェルター級のチャンピオンで4人共ボクサー。

 

1R ペトラサは身体を上下、左右に動かして頭の位置を変えて、膝にゆとりを持たせて

   立ち上がる。
2R ペドラサは右ストレートが当り、スミスぐらついたのをみるや、一気に攻撃をかけ

      て主導権を握る。
4~5R お互いにパンチが出ず、特にペトラサの手数が極端に少なくなる。
6~7R  ペトラサはコーナーからのハッパによるものか、急に手数が増える。
8R ペトラサの突然の右フックでスミス ダウン。
9R ペドラサは調子に乗ったか動きが軽やかになって来た。
10~12R 一進一退のまゝ終了。

 

判定は117:110、116:111が2人でペトラサ2度目の防衛に成功。

ペトラサは防御が巧みで負けない選手のようだが魅力に乏しい。

Sーライト級4回戦 コナー・ベン vs イバイロ・ボヤノフ (2016年5月17日)

会場 イギリス ロンドン 02アリーナ (2016年5月17日)
Sーライト級4回戦。 

コナーベン (英)19歳、父親はナイジェルベン1990年4月WBOミドル級王座につき

2回防衛。1992年10月にSーミドル級王座について95年9月まで8回防衛している。

イギリスのスター選手であった。
当時のライバルに同国のクリス・ユーバンクがいる。ニックネームは「デストロイヤー」

 

対戦者 イバイロ・ボヤノフ(ブルガリヤ)7戦目である。

1R ベン開始早々積極的に攻撃。スピードもあり、1R TKOで勝利。

 

今後の活躍が期待できる。

WBA インターナショナル S・ミドル級王座決定戦(地域タイトル)ジョージ・グローブス vs デビット・ブロフィー  (2016年5月17日)

会場 イギリス ロンドン 02アリーナ   (2016年5月17日)

WBAインターナショナル S・ミドル級王座決定戦 (地域タイトル)。
ジョージ・グローブス(英)28歳。戦跡25戦22勝17KO 3敗、3敗はいずれも世界戦で、2敗は対カール・フロッチで2試合とも有利に試合を進めていたが、後半に逆転KOで

敗れている。あとの1敗は対バドウ・ジャックで1:2の判定敗である。

(フロッチは2015年に引退声明している)。

 

対戦者は デビッド・ブロフィー(英)25歳、戦跡17戦全勝

1R ブロフィーはガッチリとガードを固めて立ち上がる。グローブスは左ジャブが良
  く出て好調のようだ。右ストレートがヒット、ブロフィーぐらつく。
2R グローブスの左ジャブが的確で威力あり。
3R グローブスの右カウンターが決まり、コーナーに追いつめる。
4R グローブスの右ストレートのボディカウンターが強烈でブロフィー ダウン
  そのままKOとなった。

 

グローブスの今日の出来は良かったが、左ジャブと右ストレートの単調な攻めと、
足幅が拡げすぎで、左右の動きが出来ない為に前後しか動くことが出来ない。
左右にも動いて相手を揺さぶることがなく正面衝突となる。

防衛も甘く世界戦を勝ち抜くには疑問が残る。

IBF ヘビー級タイトルマッチ チャールズ・マーティン vs アンソニー・ジョシュア                         (2016年5月17日)

会場 イギリス ロンドン 02アリーナ   (2016年5月17日)

IBFヘビー級タイトルマッチ

チャンピオン チャールズ・マーティン アメリカ 29才

戦跡24戦23勝21KO1分 13連続KO中、初防衛戦である サウスポー

 

挑戦者 アンソニー・ジョシュア イギリス 26才

ロンドン五輪Sヘビー級金メダリスト

戦跡15戦全勝全KO

 

1R ジョシュアの圧力にマーティンは退りぎみ。対サウスポーの定跡。

   右ストレートが有効のようだ。左ジャブが早くて鋭い。

2R 距離とタイミングが合ってきたジョシュアのショート右ストレートのカウンター

      でマーティン ダウン。立ち上がったところに再度の右ストレートで2度目のダン。

      マーティンはギリギリまで休んで立ち上がったが時間切れでKO敗けとなる。

 

二人の間にレベルの違いがあったようだ。次回はもっと強い相手で実力が見たいものだ。

ヘビー級は長く続いたクリチコが番狂わせでタイソン・フュ―リーに敗れたことから群雄割拠となり、今一人のスター選手の誕生となった。

IBF フェザー級 タイトルマッチ リー・セルビー  vs  エリック・ハンター                                     (2016年5月17日)

会場 イギリス ロンドン 02アリーナ  (2016年5月17日)

IBFフェザー級タイトルマッチ

 

チャンピオン リー・セルビー (英) 29歳

戦跡23戦22勝8KO1敗 2度目の防衛戦

ニックネームは「ライトニング」(稲妻)

 

挑戦者 エリック・ハンター アメリカ 29才、ニックネームはアウトロー

戦跡24戦21勝11KO 3敗、3敗のうち2敗は反則負けで悪名が高い。

 

1R ハンターは左手を下げて相手を誘ってカウンターを狙う作戦。

2R 不用意に前に出たセルビーの攻撃を見切って、左フックのカウンター。セルビー

   ダウン、ゴングで救われる。

3R~6R セルビーは劣勢を挽回すべく手数を多くして攻勢に転ずる。待ちのハンター

  はこれではならじとガードを上げて自分から打って出るが、それまでの流れを止め

  られない。

8Rからずるずると試合は進行し、そのまま終了。

 

判定は115:111が1人、116:110が2人でセルビー勝利。まれにみる凡戦。

セルビーはパンチ力も全くなく、稲妻というニックネームは偽物でスピードもない。

観客はイギリスだから入るが外国では入らないであろう。

ウェルター級ノンタイトル10回戦 パトリック・ティシェイラ vs カーティス・スティーブンス(5月9日)

会場ネバダ州ラスベガス・T-Moblleアリーナ

ウェルター級ノンタイトル10回戦

 

パトリック・ティシェイラ ブラジル 25才

戦跡26戦全勝22KO IBF同級4位

 

対戦者 カーティス・スティーブンス アメリカ

戦跡32戦27勝20KO 5敗

 

1R 実力者スティーブンスは積極的に前に出てプレッシャーを掛け、ジャブのカウンターからの左フックでティシェイラたじろぐ。

 

2R 弱気になったティシェイラに対し嵩にかかったスティーブンスは右カウンターのストレートで鮮やかにダウンを奪うやレフリーは立ち上がったティシェイラの戦闘意欲の喪失をみてレフリーストップを宣言。ティシェイラは初の一敗。実力の違いがありすぎたようだ。

NABO北米ミドル級王座決定戦(地域タイトル)デビッド・レミューvsグレン・タピア

会場ネバダ州ラスベガス・T-Moblileアリーナ

NABO北米ミドル級王座決定戦(地域タイトル)

デビッド・レミュー カナダ 27才

戦跡37戦34勝31KO3敗 15年10月ゴロフキンとの頂上決戦でTKO敗け

 

を喫している。

 

対戦者 グレン・タピア アメリカ26才

戦跡25戦23勝15KO 2敗

 

1R レミュー 左ジャブから左フックをボディ・顔面に打ち分けて、その迫力にタピア腰が引ける。

2R タピアはこれではいかんと連打を武器に打って出るが、レミューのパンチの圧力に受けに回り、レミューの左フックのボディブローに防戦一方となる。

3R タピアは後退するとレミューの攻撃が一層強まる為に足を止めて攻撃を試みるが明らかにパンチ力に差があり、追い込まれる。

4R レミューは倒しに掛り、左フックからの返しの右フックでタピアダウン。立ち上がったところへコーナーからタオルが入ってTKO敗け。

相変わらずレミューのパンチ力の凄さには目をみはるようだ。

WBCミドル級タイトルマッチ チャンピオン サウル・アルバレスvsアミール・カーン

会場ネバダ州ラスベガス・T-Moblileアリーナ

WBCミドル級タイトルマッチ

チャンピオン サウル・アルバレス メキシコ25才

戦跡48戦46勝32KO 1敗1分

タイトルは15年11月ミゲール・フットを大差の判定に下して獲得。

1敗は対メイウェザーである。

ニックネームはカネロ(シナモンの事)

 

挑戦者アミール・カーン イギリス 29才

戦跡34戦31勝19KO 3敗 WBCウェルター級1位

ニックネームはキング オッズは6:1でアルバレス

ミドル級のリミットは160ポンドのところ155ポンドの契約試合である。

 

1R 順調な仕上がりをみせたカーンの動きは良く、左ジャブは例の通り早くて鋭く、ついで隙をみての左右の連打で主導権を握る。

2R アルバレスは体力とパンチ力で圧力を強めて出てくるが、カーンは軽いが早い連打でこれに対抗し、打っては離れ足を使って前後左右に動いてアルバレスの攻撃を躱す。

3R アルバレスのパンチがカーンの身体に少しづつ当たり始める。

4R、5R アルバレスは長期戦を考えてかボディ攻撃を強めてカーンの足を止めにかかる。カーンは速い左右を繰り出すが手打ちの為威力がない。

6R カーンはボディブローが効いてきて腰が引けて来て、ロープに詰まり始める。中盤ボディ防御に気をとられて顔面のガードがおろそかになったところへアルバレスの右ストレートが直撃。カーンは倒れてマットに頭を打ち付けるやしばらく立ち上がることが出来なかった。倒れたところでレフリーは直ちにKOを宣した。近年稀にみるKO劇であった。

カーンは戦前に3:0で判定勝ちすると発言していた通り、確かに4Rまでは作戦通りの戦い方で試合を有利に運んでいたが、5Rカネロの方針が長丁場を睨んでボディ中心に相手のスタミナを削ぐ方針に切り替えたことによって苦しくなり、手数も少なくなって押され始め、反撃を余儀なくされたことが痛手であった。

カーンの敗因は①パンチの威力がない②打たれ弱い、事が決定的で相手はカーンがいくら足が速くてもパンチにスピードがあっても怖くないのが致命的であった。

アルバレスのパンチの威力は一級品である為に身体にパンチを当てさえすれば相手にダメージを与えさせ、ボディを打つ事によってスピードを鈍らせる事が出来て、中盤以降は自分のペースになるのは明らかだからだ。

カーンはSライト級63.5Kからミドル級72.5Kに体重をあげて斗う事にそもそも無理があった。

カーンは史上無類の異能ボクサー、マニー・パッキャオではないのだから。

さてアルバレスはいよいよゴロフキンと斗う事が現実的となって来たが、今日の試合をみるかぎりゴロフキンを倒す事は至難の技とみえる。

カーンのスピードあるジャブに手こずったが、ゴロフキンに左ジャブの強さはカーンの比ではなく、出すタイミングも絶妙で、間断なく出る左右のパンチ力は抜群で当てる勘も良く、防御も巧みで対レミュー戦をみても極めて頭脳的でボクシングのレベルの違いが明らかであるからだ。

WBA S・ライト級タイトル・マッチ  チャンピオン エイドリアン・ブローナー vs アシュリー・セォフェイン          (2016年5月2日)

会場 アメリカ ワシントンDC D.C. アーモリー (2016年5月2日)
                  (アーモリーは武器庫の意味である)
WBA S・ライト級タイトル・マッチ
チャンピオン エイドリアン・ブローナー(米)26歳。

戦跡 34戦31勝23KO 2敗1無効試合
S・フェザー級からウェルター級まで4階級を制覇している。

ニックネームは「プロブレム」(問題児)。前日計量で180gリミッドオーバーで、再度の計量の機会を拒否して、タイトルを剥奪された為に勝ってもタイトルは保持できないか、セオフェインが勝つとタイトル奪取となる変則の試合となった。
ブローナーは過去に2度の体重オーバーがあり、これで3度目のタイトル剥奪である。
リング外でも問題行動が多く、まさに問題児である。今回はペナルティとして5万ドルの罰金が科せられた。


挑戦者 アシュリー・セオフェイン(英国)35歳、戦跡 46戦39勝11KO 6敗1分。

ニックネームは「トレジャー」(宝物)。メイウェザー傘下の選手。

 

1R セオフェインは立ち上りプレッシャーを掛けて攻勢をとる。ブローナーは元々

  左ジャブを使わずに、接近してから多彩なパンチを振う選手。

2R ブローナーは左アッパー2発でペースを掴む。
3R ブローナーは以前L字ガードで闘ってきたが、マイダナに敗れて以降両腕を高く

   かかげてガードを固めるようになった。ガードで相手の攻勢をすべて受け止め、

   自分の距離になったとみるや左、右、フック、ストレート、アッパーを上下に自

       在に打ち分ける、機をみて猛攻する。

4R ブローナーの左アッパー(45度の角度でスマッシュであろうか)が顎をかすり、

      その後の攻勢でセオフェイン ダウン寸前。
5R セオフェイン手数を多く出すが、ブローナーのボディ攻勢が効いて威力がなく

       なる。
 6~7R ブローナーは一服。
8R ブローナーも疲れてきて手数は少ない。
9R ブローナー右アッパーからの集中打でセオフェイン防御姿勢とれずにレフリー

       は TKOを宣言。

 

試合後のインタビューで「尊敬しているあの人(メイウェザーの事)は俺に対して悪口しか言わなかった。彼の考えは分かった。俺は男だ。メイウェザーは俺に面と向って話をすればいいんだ。あんな悪口は許さない。スパークリングでも、試合でも受けて立ってやる」メイウェザーは観客席で座ってただ笑っていた。


ブローナーは試合の前提条件である体重のリミットを3度も無視しており、そもそも闘う資格がない選手である。本来から云えば2年間程度試合を禁止すべきだと思う。
アメリカは以前からこうしたアウトロー的悪役を持ち上げる風土があり、プロスポーツを貶める原因となっているのに、極めて残念な事態である。

 

尚ブローナーのボクシングの技術上の問題は
① 攻防が分離している事。相手が攻撃している時はガードを固めて防御一辺倒となる。
② 左リードパンチを出さない。ガードを固めて接近し、自分の距離になるや否や自在に

    パンチを振う。
③ 防御はガードだけ。足を使ったり、ウィービングやダッキングは行わない。

 

このスタイルの為に豪腕マルコス・マイダナにダウンを奪われた末に敗れ、突貫小僧ショーン・ポーダーに打ちまくられて敗北している。

 

このままでは、こうした攻撃力の際立った選手や突進力のある選手に対抗することは

出来ない。

 

S・フェザー級10回戦 シャーボンティ・デービス vs ギゲルモ・アビラ(2016年5月2日)

会場 アメリカ ワシントンDC D.C. アーモリー (2016年5月2日)
      (アーモリーは武器庫の意味である)
S・フェザー級10回戦。
シャーボンティ・デービス(米)21歳。戦跡 14戦全勝13KO。

メイウェザーの秘蔵っ子。

 

対戦者 ギジェルモ・アビラ(メキシコ)23歳。戦跡 20戦15勝12KO 5敗、5敗は
ウィルフレッド・バスケスJRやジョナサン・オケンド等の名のある選手ばかりで若

手の有望選手である。

 

1R デービスはサウスポーで、右ジャブからの右フック、長い左ストレートと好戦的

   で手数も多い。
2R アビラも体幹がしっかりしており、力強いパンチを振って応戦。
3R アビラは体力を利して、デービスに圧力をかけて前に出て、攻撃優先で前がかり

       になったところにデービスの左アッパー強烈で一気に攻撃に出る。

       アビラ左目下を切って出血。
4R デービスは左をジャブのように使い、返しの右フックでアビラをロープに詰め

   てラッシュ。アビラ ダウン寸前、辛うじてゴングに救われる。
6R アビラ必死に反撃するがデービス右のジャブ2発からストレート2発、次いでの左

       アッパーの2連発でレフリーストップ。

 

デービスはこれで6連続KO勝ちとした。身体も柔らかくパンチも切れて、連打もきく。右のリードパンチを身につければ、近い将来のチャンピオンも夢でない。

魅力溢れる注目の選手である。 

ライト級10回戦 ロバート・イースター vs アルへニス・メンデス (2016年5月2日)

会場 アメリカ ワシントンDC D.C. アーモリー(2016年5月2日)
             (アーモリーは武器庫の意味である)
ライト級10回戦
ロバート・イースター(米)25歳 180cmの長身、1980年代の中重級スーパスター

4人衆、マービン・ハグラー、ロベルト・デュラン、シュガー・レイ・レナード、

ヒットマン トーマス・ハーンズのトーマス・ハーンズ二世と目されている。

身体つきや風貌が似ているからでもあろうが注目されている選手である。
戦跡 16戦全勝13KO。

 

対戦者 アルへニス・メンデス(ドミニカ)29歳。戦跡 28戦23勝12KO 3敗1分1無効試合、元 IBF S・フェザー級チャンピオン 2013年3月戴冠2014年7月に陥落している。WBC4位 2004年アテネオリンピック出場、1回戦で敗退している。

 

1R お互いに左ジャブを突きあってスタート。
2R メンデスはイースターの距離の長さをみてガードを固めて接近し、相手の打ち終

       わりを狙う作戦に決めたようだ。
3R メンデスの作戦にイースターも受けて立ち、接近戦に応ずる。
4R イースター攻撃を強めて、メンデス守勢に回ることが多くなり疲れてくる。
5R お互いに足を止めて打ち合うなか、メンデスをロープに詰めてのイースターのオー

   バーハンドの右ストレート一発でメンデス ダウン。

       ダメージ深くやっと立ち上ったがテンカウント後でKOとなる。


前評判からみて期待したが、スピードも一発のパンチの威力も乏しく、ハーンズ二世とは到底お世辞にもいえない。 

 

WBC フライ級タイトル・マッチ タイトルマッチ      チャンピオン ローマン・ゴンザレス vs マクウィリアムス・アローヨ (2016年4月24日)

会場 カリフォニア州インクルウッド フォーラム   (2016年4月24日)

WBCフライ級タイトル・マッチ。

チャンピオン ローマン・ゴンザレス (ニカラグア)28歳
戦跡 44戦全勝38KO 、3階級制覇チャンピオン。プロアマ通年132戦全勝、米リング記パウンド・フォーパウンド1位に評価されている。

         (全階級通じて誰が一番強いかを判定する)現在10連続KO中。
挑戦者 マクウイリアムス・アローヨ(プエリトリコ)30歳、

戦跡18戦16勝14KO 2敗、双子の兄弟の兄マクジョーは IBFスーパーフライ級チャン

ピオンである。

 

1R   アローヨ ガードを固めてアップスタイル、左フックが武器である実力者。
2R ゴンザレス圧力をかけ手数が多くなりペースはゴンザレス。
3R 距離は詰まってきてお互いに打ち合うが、ペースはゴンザレスに。
4R ゴンザレスの手数が増えるがアローヨのガード固い。アローヨの靴底取れる。
5R ゴンザレス上下を多彩に攻める。アローヨは距離を取りたいが、ゴンザレス

       これを許さず。
6R ゴンザレス圧力をかけて相手を追い込む。パンチを間断なく打ち、アローヨはガ

       ードを固めるが押し込まれる。
7R アローヨは必死に反撃するが大勢はゴンザレスの圧力に受身となりつつある。
8~10R ゴンザレスの手数と圧力にアローヨ防戦一方に追い込まれる。
11R   アローヨも反撃に転ずるが圧倒的なゴンザレスの攻撃に追い込まれる。
12R   ゴンザレス優勢のうちに終了。

判定は120:108 二人、119:109が一人でゴンザレス圧勝。3年振りの判定勝ち。
ゴンザレスはのぞきみスタイルでガードを固めて、プレッシャーを掛け、間断なくパン

チを出し、圧力をかける。パンチは的確、60%の力で正確なパンチをくり出しそれでもパンチ力は強く、スタミナも溢れて、打たれ強く死角はほとんど見当たらない。

数年は負ける事はないであろう。
アローヨは良く戦って見ごたえのある試合であった。


WBAスーパー、IBF、WBC ミドル級3団体統一タイトル・マッチ  チャンピオン ゲンナディ・ゴロフキン vs ドミニク・ウェイド    (2016年4月24日)

会場 カリフォニア州インクルウッド フォーラム (2016年4月24日)

WBAスーパー、IBF、WBCミドル級3団体統一級タイトルマッチ。
チャンピオン 3団体統一チャンピオン ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)34歳
戦跡 34戦全勝31KO、通算21連続KO中、防衛戦15連続KO中、
ニックネームは 「G.G.G.」(グレイト・ゲンナディ・ゴロフキン)

     

「歴代連続KO防衛記録」
① ウイルフレド・ゴメス (プエルトリコ) 17
② ゲナディ・ゴロフキン (カザフスタン) 15
③ ダリウス・ミハイルゾースキー(ポーランド)14
④ ロベルト・デュラン    (パナマ)      10
⑤ ナジーム・ハメド         (イギリス)     10
⑥ ヘンリー・アームストロング   (米)        9
⑥ カザルス・サラト     (メキシコ)      9
⑥ マイケル・モーラ   (米)          9
⑥ フェリックス・トリニダート(プエルトリコ)9

 

挑戦者 ドミニク・ウェイド(米)26歳、戦跡18戦全勝12KO。

 

1R ゴロフキン左を突いて圧力をかける。ゴロフキン クラウチングスタイル、
   ウェイド アップスタイル。リーチはゴロフキン178cm、ウェイド 189cm。

   ゴロフキン距離をつめてウェイドの得意の距離を封じ、左フックの一撃でウェイ

       ド バタつく。 続いての右フックが耳の後ろにヒット、ウェイドたまらずダウン辛

       うじて立ち上る。
2R ゴロフキン倒しにかかり左ボディブロー強烈、右フックでウェイド2度目のダウン。
   立ち上ったところの右クロスフックでウェイド3度目のダウンでカウントアウト。
   KOでゴロフキン16度目のKOで飾る。

 

ウェイドは指名挑戦者、意欲十分でリングに上がったがゴロフキンのスピード、テクニ

ック、パンチの強さにすっかり萎縮して右フックでなすすべなくダウン。

その後は全く対抗できずにKO負けとなった。

 

ゴロフキンの次の相手は果たして誰になるのだろうか。

サウル、カネロ、アルバレス、ダニエル、ジェイコブスの二人の強豪がこのクラスには

いて難敵である。
この二人以外の相手であればゴメスのKO連続記録に並ぶことはほゝ間違いない。
しかしアルバレス、ジェイコブスの二人は難敵中の難敵であることは間違いない。

 

ゴロフキン必ずしも有利とは言えないのである。全階級の中で一番の強豪揃いのクラス

であるから。因みにジェイコブスは10連続KO中である。

L・ヘビー級12回戦 元WBA、WBCミドル級チャンピオン アンドレ・ウォード vs サリバン・バレラ (2016年4月18日)

会場 カリフォルニア州オークランド・オラクル・アリーナ (2016年4月18日)
L・ヘビー級12回戦、事実上挑戦者決定戦。
元WBA、WBC Sミドル級チャンピオン アンドレ・ウォード(米)32歳、アマチェア時代から20年間無敗。
戦跡 28戦全勝15KO、五輪金メダリスト、ニックネームはSan of God(神の手)、

2013年肩を手術して以降1年7ヶ月振り2試合で階級を上げて復活を狙う。

 

対戦者 サリバン・バレラ(キューバ)34歳、戦跡17戦全勝12KO、

現在6連続KO中、同位1位

 

1R お互いにパンチの交換はなく静かな立ち上がり。

 

2R ウォード Rの終りに左のダブルフックで優位に立つ。


3R 圧力をかけて、ロープに詰めたバレラに左ショート、フックでバレラ ダウン。


4R バレラの出鼻に左ジャブが的確、ペースはウォードに。

 

5R バレラもアマ時代285勝27敗の実績にみるごとくテクニックもある選手である

   が、 ウォードの左に翻弄されて、出すパンチはステップバック、ウィービン

       グ、ダッキングで全く当らない。
   機をみて繰り出すショート、ロングの右ストレート、フックがまことに鋭く、

       的確にバレラを捕える。


6R バレラ劣勢を挽回すべく攻勢に出るが、正確なカウンターが待っており、2Rの

       ダウンの左フックも怖く、思い切って踏み込めない。

 

9R バレラはスピードが落ちて来て、10R左の目の上を、バッテングデ切ったウォー

      ドも無理することなく、やり流し気味で12R終了。


判定は119:109、117:109、117:108でウォードの完勝であった。
ウォードの動きは速く、パンチはショート、ロングのストレート・フックを上・下に打

ち分け、正確そのもの、相手のパンチはまともにもらわない。ボクシングの教科書のよ

うな見事さで、その実力の程をボクシングファンの前に改めて示してみせた。

コバレフとの闘いが見ものとなった。

 

NABF北米フェザー級タイトル・マッチ チャンピオン ジョセフ・ディアス vs ジェイソン・ペレス (2016年4月18日)

 会場 カリフォルニア州オークランド・オラクル・アリーナ (2016年4月18日)
NABF北米フェザー級タイトル・マッチ(地域タイトル)
チャンピオン ジョセフ・ディアス (米)23歳、戦跡 19戦全勝11KO 
2012年五輪出場、WBCフェザー級10位 サウスポー
挑戦者はジェイソン・ペレス(プエルトリコ)28歳。

ニックネームは「驚異の男」戦跡 25戦23勝16KO 1敗1分

 

1R お互い動きの良く上々のスタート。

 

2R ペレスはディアスボディを集中的にせめて優位に立ったがラウンドの終りの

  ディアスの大きな左フックで形勢逆転。

 

3R 2Rをひきずってディアス俄然勢いづく。

 

4R ペレス攻勢に出るが終盤再びディアスの左フックを受ける。


5~8R 試合はディアスのペースとなり、ディアスはボディ中心に攻撃を組み立て、
  相手のスタミナを奪う作戦を取り、大勢はディアスに移る。8Rにディアス右目上

  を切る。
  8Rペレス劣勢を逆転すべく接近戦に活路を見出そうと必死に闘うが、ボディに受

  けたダメージが大きく、そのまゝ終了。

 

判定は99:91、100:91、98:92で三者ともディアス。
ペレスは前戦に初の1敗が尾を引いたためか、攻撃に迫力もスピードもなかった。
ディアスの左フックが全く見えなかったのかもしれない。
ディアスはオリンピアンらしくテクニックもそこそこだが、武器は大きく振る左フック
のみで決め手に乏しく魅力がない。

WBO インターナショナルウェルター級王座決定戦 マニー・パッキャオ vs ティモシーブラッドリー(2016年4月11日)

会場 ネバダ州ラスベガスMGMグランドガーデンアリーナ

WBO インターナショナルウェルター級王座決定戦

マニー・パッキャオ フィリピン37才

戦跡65戦57勝38KO 6敗2分 ニックネームはパックマン

 

対戦者 ティモシー・ブラッドリー アメリカ32才

戦跡36戦33勝13KO1敗1分1無効試合 ニックネームは砂嵐

10階級に亘って6階級を制覇したパッキャオの最終戦に宿敵ブラッドリーを選んだ。過去ブラッドリーとは1勝1敗、決着戦でもある。メイウェザー戦のあと、肩の故障を手術し11ヶ月振りの試合となった。

 

1R お互いに左と右のジャブを出し合う。両社とも動きも良く体調は万全とみえる。

 

2R ブラッドリーの戦術はパッキャオの必殺の左ストレートに合せてカウンターの右ストレート狙いであるようで大博打を選択したようである。

 

3R その意図はこのRで一層明白となったが、パッキャオはブラッドリーの反撃するのを引き出してカウンターのカウンターを狙っているようだ。

 

4R パッキャオの動きは一段と加速してきたがブラッドリーのカウンター狙いの作戦は、必然的に手数の少なさを生み、当たれば良いが当らないと後手後手に回ることとなり、守勢に回る羽目となる。

 

5R ブラッドリーは4Rまでの待ちのボクシングでは不利とみて、攻撃主体に作戦を変更。盛んにパンチを出し始める。両者のパンチが交錯し緊張感のある試合となって来た。

 

6R ブラッドリーは攻撃を強めるが、ブラッドリーの出るところへパッキャオの小さく鋭い右フックが有効でブラッドリーは攻撃を加速出来ない。

 

7R パッキャオ攻撃力をつよめ、Rの終わりに左右フックでブラッドリーダウン。ダメージは少ないようだ。

 

8R ブラッドリー、ポイントを盤回すべく攻撃を仕掛け、R終盤、得意の砂嵐攻撃をみせてパッキャオを守勢に追い込む。

 

9R ブラッドリーは一段と攻勢を強めるが、左ストレートからの左ショートアッパーでブラッドリーダウン。試合の趨勢はみえてくる。

 

10~12R ブラッドリー反撃を試みるが成功せずに終了。判定は3者ともに116:110でパッキャオの最終戦を飾った。

 

クリンチもバッティングもなくお互いのスピードも最後まで衰えない好試合であった。パッキャオに往年の踏み込みの早さやパンチの破壊力はなかったが、そのかわり試合運びに巧みさとテクニックの巧みさが加わり十分堪能することができた。

 

パッキャオは試合後のインタビューに「ダウンを奪うつもりで斗ったがブラッドリーのカウンターも警戒したことで判定に終わった。ダウンを奪ったのはカウンターとアッパーだった。ブラッドリーは以前より良くなっていてパンチを当てるのが難しかった。フィジカル面ではまだ斗えると思うが、今日で引退を決断した」と語った。

試合を重ねる度に今度は無理であろうとの前判断を覆し、階級を越して強豪を倒し続けてきた奇跡のボクサー。今後現れる事は考えられないボクサーの引退である。

WBO Sミドル級タイトルマッチ アルツール・アブラハム vs ヒルベルト・ラミレス(2016年4月11日)

会場 ネバダ州ラスベガスMGMグランドガーデンアリーナ

WBO Sミドル級タイトルマッチ

チャンピオン アルツール・アブラハム ドイツ36才

アルメニア出身 14才で家族とともにドイツ移住

2006年ドイツ国籍取得 ミドル級王者として長く君臨。無敗の王者として絶大な人気を誇って2010年Sミドル級に上げてスーパーシックスに参戦したが失速してアブラハム時代は終わったと思われたが、復活してSミドル級タイトルを奪取し今日に至っている。

ボクシングのスタイルは攻防が完全に分離していて、前半はガードをガッチリと固めて自分から攻撃に出る事はなく、相手にガードの上を叩かせて、打ちつかれたところに中盤から攻撃を開始し丸太棒のように腕を振って、相手を打ち倒す不器用を絵に描いたようなボクサーである。又そこが人気のもとになっている。ニックネームはキング・アーサー

 

挑戦者 ヒルベルト・ラミレス メキシコ24才

戦跡33戦全勝24KO 同級1位の指名挑戦者である。

 

1R~12Rまで、ラミレスはアブラハムのガードの上を叩いてから、ガードの空いている所に狙って左右フックで顔面をガードの外側から打ち、ついでボディを打つ。打っては右に回って位置を変え距離を取る。アブラハムの出鼻を左ジャブ、右ストレートで叩いて接近を許さない。この戦法でリズムに乗ったラミレスは手数も多く、最後までスピードも落ちることなく斗い切った。

 

アブラハムは相手のスタミナ切れを待って攻撃をとの作戦であったが、目算が外れて攻撃を仕掛けることなく試合は終了した。

判定は3者とも120:108で目字通りの完封劇でラミレス新チャンピオンとなった。

ラミレスは若くパンチも切れて多彩、手数も多くフットワークも良い仲々の好選手で今後大いに期待できるチャンピオンになりそう。

アブラハムは単純な戦法が皆に覚えられて若い頃の爆発力も衰えて選手生命も終盤にさしかかって来たようだ。

WBA暫定ヘビー級ノンタイトルマッチ ルイス・オルティス vs トニー・トンプソン(2016年4月4日)

会場 ワシントンD・C、D・Cアーモリー

WBA暫定ヘビー級ノンタイトルマッチ

チャンピオン ルイス・オルティス キューバ36才

戦跡26戦24勝21KO 2無効試合 アマチュア戦跡は343勝19敗 ニックネームはリアル・キングコング

 

挑戦者 トニー・トンプソン アメリカ44才

戦跡46戦40勝27KO6敗 ニックネームはタイガー。ウラジミール・クリチコに2度挑戦している。最近の5試合で3敗しており、ランキング16位以下に下がっている為に地アトルマッチに認定されずにノン・タイトル戦となった。

 

1R 終盤にオルティスの右ジャブからの左ショートストレートで、トンプソンダウン。

 

3R 終了間際、右フックからのストレート。テンプルに命中トンプソン2度目のダウン。

 

6R 倒しにかかったオルティスの左ストレート再びテンプルに命中しKOとなる。

 

オルティスはアマ戦跡にみるごとくキューバのアマのレベルの高さを証明して高い技術力を有して右ジャブも良く出し、左ストレートも正確。ガードも固く足も使えて勝負どころも心得ているが、弱点は特に優れたところがない事である。ワイルダーやフュリーに比べて評価が低いところだ。

WBOウェルター級王座決定戦 サダム・アリ vs ジェシー・トンプソン(2016年4月4日)

会場 ワシントンD・C、D・Cアーモリー(2016年4月4日)

WBOウェルター級王座決定戦

サダム・アリ アメリカ 27才

イエメン出身のアメリカ人。8年前の北京オリンピックに出場している。

戦跡22戦全勝13KO ニックネームはワールド・キッド

ボクシング界で注目されるスター候補

 

対戦者 ジェシー・バルガス アメリカ26才

戦跡27戦26勝9KO1敗 元WBA、Sライト級チャンピオン

ニックネームはニュージェネレーション

オッズは15:8でアリ

 

1R アリ、左ジャブを突き、隙をみて右ストレートを打つ。スピード十分で動きもなめらか。

 

2R バルガスの左フックでアリぐらつく。アリ得意の足が止まり、リング中央で打ち合う。

 

3~4R バルガスは体力にまかせて前に出て圧力をかける。アリも足を止めて正面から迎え撃つがペースはバルガスに傾く。

 

8R バルガスの左フックからの右ストレートにアリ・ダウン。深いダメージである。

 

9R 8Rのダメージが大きく、バルガスの右ストレートが掠っただけでアリダウンしかかる。さらにストレートで2度目のダウン。レフリーはアリの様子だけをみていて、ストップのタイミングを計っていたが立ち上がったところに右フックでレフリーはこの試合をストップ。TKOでアリは敗れる。

 

バルガスのよく伸びる打ち抜く右ストレートの威力は凄まじく魅力十分であった。

アリは自分の実力を過信していたようで2Rのバルガスの左フックで自己をうしなったか、中間距離での左ジャブからの右ストレートを武器に、打っては距離をおいて足を使って相手をコントロールする自分の形を見失って、足を止めて打ち合う愚をさらした。

バルガスの荒っぽいボクシングに合せてムキになったきらいがある。さらにバルガスが意外にガードが固いのに比して、アリのガードが甘いことと、打たれ弱さが露呈した。今までは自分の良さが出ていて弱点が表面化しなかったのである。しかしアリのボクシングはスタイリッシュでスピードもあり捨てがたい点が多く、今回の敗戦を糧にすることが出来れば王座獲得も不可能ではない。

WBCフェザー級タイトルマッチ暫定王座決定戦 ロビンソン・カステジャノス vs オスカル・エスカンドン(2016年4月4日)

会場 ワシントンD・C、D・Cアーモリー(2016年4月4日)

WBCフェザー級タイトルマッチ暫定王座決定戦

 

ロビンソン・カステジャノス 同級1位

戦跡31戦21勝13KO10敗 メキシコ31才

シドニーオリンピック金メダリストのロッキー・ファレスを判定に下して、ファレスを引退に追い込んだことからチャンスを掴んだ。

 

対戦者 オスカル・エスカンドン コロンビア33才

戦跡26戦24勝16KO2敗 ニックネームは戦士

 

1R カステジャノス左右のパンチが大きく、エスカンドンに中に入られる。

 

2R カステジャノスの大きな右アッパーからの右フックでエスカンドン、ダウン。あとカステジャノスKOを狙って追い込むが、エスカンドン、ゴングに救われる。

 

3R エスカンドン反撃に出て右ボディブローが有効。

 

4R エスカンドンは距離を詰めての接近戦が有利とみて、ペースはエスカンドンに移る。

 

5R エスカンドンのボディブローが効いて、カステジャノスの動きがおちて鼻血を出し、左目上を切って苦戦。

 

7R 試合は一方的となり、エスカンドンの連打でカステジャノスダウン。KOで終了。

カステジャノスは長身で長い手を有しながら有効に使わず、ジャブが全く出ない為に小柄なエスカンドンに内懐に入り込まれ、ボディを中心に攻められた。

 

エスカンドンは、タフで攻撃力もそこそこあるが、他団体のチャンピオンたちにはやや見劣りするのはしかたのないところか。

WBC シルバー Sバンタム級王座決定戦 ギャビン・マクドネルvs ホルヘ・サンチェス (2016年3月28日)

会場 イギリス、マンチェスター、マンチェスター・アリナー (2016年3月28日)
WBC シルバー S・バンタム級王座決定戦。


ギャビン・マクドネル(イギリス)29歳、WBC 9位、戦跡 16戦14勝4KO 2分


対戦者 ホルへ・サンチェス(パナマ)25歳、 同14位、戦跡 15戦全勝9KO

 

1R マクドネル175cmの長身と長い手を有効に使って距離をとり、ジャブを突いて

   出る。


2R 距離を詰めようとするサンチェスに右ストレートのカウンターでサンチェス

       ダウン

 

3~12R 距離をとって左ジャブを間断なく出し、入ってくるところへ右ストレートで

      迎えうつマクドネルに対し、サンチェスは芸がなく、入り込もうとするところへ

      左ジャブがカウンターとなって次第に消耗し、12Rはダウン寸前に追い込まれて

      終了。

 

判定は 119:108、118:109、118:110 でマクドネル完勝。
イギリス伝統のアウトボクシングを貫いたマクドネルは非力でパンチ力は無いが手数が

終盤まで良く出て、相手を懐に入れず、又頭の位置を絶えず動かし、身体の位置も動か

し動く標的としていて、自分の身体特徴を生かすボクシングをしていて、好感が持てる

選手である。

双子の兄ジャイミー・マクドネルは IBFのバンタム級チャンピオンであり、双子の兄弟

でチャンピオンとなる可能性も僅かではあるが出てきた。

 

WBA、IBF S・バンタム級王座統一戦 S・バンタム級チャンピオン スコット・クイッグ vs IBF S・バンタム級チャンピオン カール・フランプトン (2016年3月28日)

会場イギリス、マンチェスター、マンチェスター・アリナー (2016年3月28日)
WBA、IBF S・バンタム級王座統一戦である。

同会場は2万人を超える観客で埋まった。イギリスのボクシング人気は最高の高まりを

みせており2014年7月にロンドン・ウェブリースタジアムのIBF、WBA S・ミドル級

タイトル・マッチ カール・フロッケン対ジョージ・グローブスのイギリス人同士の闘

いには実に8万人の観客が押し寄せている。

 

WBA S・バンタム級チャンピオン スコット・クイッグ(イギリス)27歳、戦跡 33戦

31勝23KO 2分、イングランド出身、6度防衛中。
 
対戦者 IBF S・バンタム級チャンピオン カール・フランプトン (イギリス) 29歳。

北アイルランド、ベルファスト出身。 戦跡 21戦全勝14KO ニックネームは「ジャッカル」。2014年10月スペインのキコ・マルチネスからタイトルを奪取して2度防衛中のオールラウンドのボクサーである。お互いに全勝同士の人気ボクサーの対決でいやが上

にもイギリス中が盛り上がった。


1R お互いに見合って手数が少なくやゝフランプトンの手数が上回ったかといったと

   ころ。


2R クイッグはガッチリとガードを高く揚げて全く手を出さず、フランプトンは左手

       を下げてジャブを出しながら相手の出方をみる。


3~6R フランプトンは左ジャブ、右ストレート、右フックをクイッグのガードの上

     から叩き続け、手を出さないクイッグに対しペースを握る。


7R クイッグが手を出し始めるが、自分の距離をしっかり取るフランプトンに当ら 

      ない。


8~9R  クイッグは積極的に距離を詰めて力強いパンチを振い始めて、不十分ではある

     がヒット。


10R  ここが勝負とみた両者は、お互いに一歩も引かずに激しく打ち合うが、これまで

        打ち続け、動き続けていたフランプトンに疲れが見え始める。


11~12R   クイッグは追い込みたいところであるが、フランプトンのカウンターを警

       戒して踏み切れずに終了。

 

判定は 115:113 でクイッグが1人、116:112 が2人とでフランプトンと分れたが、

内容はフランプトンのペースの試合であった。

クイッグは前半、フランプトンの多彩な攻撃を警戒しすぎて防戦一方だった点が悔やま

れる。せめて6Rあたりから距離を詰め、相手をロープに追い込んで得意の連打を打つ

べきであった。

 

フランプトンは試合前の減量に苦しんだとの情報もあったが、自分のコンデション、

相手の力及び出方によって自在にボクシングを組み立てる能力があり、ポイント計算も

巧みで、前半でリードした事によって、後半の戦い方も考えたようで、ボクサーとして

クイッグよりも一枚上手であった。

パンチ力、体力、スタミナはクイッグが優っていたことを考えると、クイッグの作戦は

失敗であった。フランプトンは以後階級を上げてフェザー級へ転向するかもしれない。


会場にはジョージ・グローブス、ケル・ブルッグ、ジェームス・ディゲールやノーガードの強打者、悪魔王子のニックネームを持ったナジーム・ハメドも顔をみせていたことでも、この試合がいかにボクシング界の注目を集めていたかが分かる。

IBF インターナショナル ミドル級王座決定戦 レナン・セント・ジャスト vs フランシス・ラフレニール (2016年3月21日)

会場 カナダ モントリオール ベル・センター (2016年3月21日)
IBFインターナショナルミドル級王座決定戦。


レナン・セント・ジャスト(カナダ)43歳、戦跡 31戦26勝18KO 4敗1分

 

対戦者 フランシス・ラフレニール(カナダ)27歳。カナダ ミドル級チャンピオン

戦跡 17戦10勝6KO 5敗2分。

 

1R ラフレニール頭をつけて接近戦を仕掛ける。


2R サウスポーのジャストは距離をとって闘いたいところだが、ラフレニールの圧力
       が強い為に後退すると攻撃を止められないことから頭をぶっつけあって闘う。


3R ジャストは自分の闘い方でなく、頭をつけあう接近戦で体力を消耗する。
       ラフレニール左目上を切って出血するが、主導権はラフレニールに。


4~7R 頭をつけて接近戦の様相は変らず。ラフレニールの優位は変らない。


8R ラフレニール ローブローで減点1.

 

9~10R ラフレニールの手数にジャスト ダウン寸前となるが辛くも終了。

 

判定は 99:90、97:92 が2人でラフレニール勝利。

 

S・バンタム級8回戦 レイ・バルガス vs クリスチャン・エスキベル (2016年3月21日)

会場 米 カリフォルニア州アナハイム・ホンダ・センター(2016年3月21日)
S・バンタム級8回戦
レイ・バルガス(メキシコ)25歳 WBC S・バンタム級 1位、 戦跡 25戦全勝20KO


対戦者 クリスチャン・エスキベル(メキシコ)29歳、
戦跡 36戦28勝21KO 8敗

 

1R バルガス長い左ジャブとストレート、フック、アッパーと、手足の長い体型を利用
   してロープに詰めて連打。


2R  も攻撃力に差があり圧倒。


3R 倒しに掛かって一段と力を込めたパンチを振い、このRで TKO にエスキベルを
   下す。


バルガス、 フックはやゝオープンパンチぎみであるが、撃力もあり、多彩なパンチを

振う有望な選手のようだ。

WBC S・バンタム級タイトル・マッチ チャンピオン フリオ・セハ vs ウーゴ・ルイス (2016年3月21日)

会場 カリフォルニア州アナハイム・ホンダ・センター (2016年3月21日)


WBC  S・バンタム級タイトル・マッチ。

チャンピオン フリオ・セハ(メキシコ)23歳。戦跡 31戦30勝27KO 1敗 ニックネームは「ひよこ」。

 

挑戦者 ウーゴ・ルイス(メキシコ)29歳。戦跡 38戦35勝31KO 3敗、WBC S・バンタム級6位。半年前にセハと戦い、共に左フックでダウン、倒し倒されの後、逆転でセハにタイトルを奪われた。今回ダイレクトマッチである。


1R 開始早々、セハの不用意に出した左ジャブに狙っていたような右ストレート一撃でセハはダウン。倒れた際に右足を痛めて、どうにか立ち上ったところへ ルイス連打でレフリーストップ。TKOにセハを下してルイスはリベンジに成功。ルイスは感極まってリング上で泣く。
TKOのタイムは51秒、WBCスーパーバンタム級タイトル・マッチ最短記録となった。

 

WBA S・フェザー級タイトル・マッチ チャンピオン レオ・サンタクルス vs キコ・マルチネス (2016年3月21日)

会場 カリフォルニア州アナハイム・ホンダ・センター (2016年3月21日) 
WBA S・フェザー級タイトル・マッチ。

 

チャンピオン レオ・サンタクルス(メキシコ)27歳。
戦跡 32戦31勝17KO 1分、ニックネームはテレモト「地震」

 

挑戦者 キコ・マルチネス(スペイン)29歳、戦跡 41戦35勝26KO 6敗。
ニックネームは「衝撃」。2014年4月長谷川穂積を7RTKOに下している。


1R マルチネスは左ジャブを突いて前進するところへ、サンタクルスの右フックで

   マルチネス ダウン。立ち上ったマルチネスが右フックを振うところにサンタクル

   スの右ストレートのカウンターでマルチネス2度目のダウン。その後連打で追い

       打ちをかけるが、マルチネス辛うじてゴングに救われる。


2R マルチネスは打たれても前進、距離は縮まってきて、マルチネスは懐に入り込ん

       で得意の形に持ち込む。マルチネスの左フックでサンタクルスはダウンするが左

       で引っかけたとみたレフリーはスリップダウンと判定。

 

3R マルチネスは打たれても前進を止めないで打ち合い、サンタクルスは打ち合いで

       押され、ペースはマルチネスに傾く。

 

4R サンタクルスは打ち合いは不利とみて、左ジャブと右アッパーを有効に使って距

       離をとり、リズムが出てくる。

 

5R サンタクルスは左ジャブからの右ストレートでマルチネスをロープに詰めて猛攻、

       連打の嵐でレフリーストップを呼び込んだ。

 

5R 2分9秒でTKOでサンタクルスは難敵を下す。

 

このクラスにはWBOにワシル・ロマチェンコが第一人者とみられており、スピードのゲィリー・ラッセルもWBCに位置している。一階級下から上るであろうギジェルモ・リゴンドーとカール・フランプトンもいて難敵ぞろいだ。

人気者のサンタクルスでもそう簡単に勝てる相手ではない。

 

WBC 米大陸ヘビー級 王座決定戦 ドミニク・ブルージール vs アミール・マンスール          (2016年3月7日)

会場 米国 カリフォルニア州ロスアンゼルス ステーブル・センター
                          (2016年3月7日)                       

WBC 米大陸ヘビー級王座決定戦。

ドミニク・ブルージール(米)WBC 28位。戦跡 16戦全勝14KO ロンドン五輪スー

パーヘビー級に出場 1回戦で敗退してプロに転向。


対戦者 アミール・マンスール(米)43歳 同級19位。
戦跡 24戦22勝16KO 1敗1分。ブルージールは201cm、マンスールは185cm、体重差

は15kgである。

 

1R マンスール内懐に巧みに入り込み、左右パンテを握って攻勢。

 

2R マンスールはブルージールをロープに詰めて乱打。

 

3R 懐に入ったマンスールは左右フックのワンツーでブルージール ダウン。
  マンスールは倒しに掛かったが、力が入って大振りとなりブルージール細かいパン

  チを受ける。

 

4R ブルージール ダウンの影響の為、もみ合いの中スリップダウン、足許が定まらず。

 

5R   ブルージール再びスリップダウン、マンスールはブルージールをロープに詰めて

   猛攻。マンスールは前半のオーバーペースが響いて、急速に疲れがみられる。

 

6R 開始時マンスールは口の中を切って口が閉じられない事態となり、試合放棄。

      5R終了TKOでブルージール、劣勢のまゝ勝利がころがり込んだ。
 
しかしブルージールはスピードもパンチ力もなく」、打たれ強いタフさも
ない。体の大きな割にはコンパクトなパンチに才能の片鱗は窺えるが、
トップ戦線に加わるのは難しい。

WBA ウェルター級 10回戦 ドミトリー・ミヒャレンコ vs カリム・メイフィールド         (2016年3月7日)

会場 カナダ・ケベック州 モントリオール ベル・センター (2016年3月7日)               
WBA ウェルター級10回戦、ドミトリー・ミヒャレンコ(ロシア)29歳。
戦跡 20戦全勝9KO、WBA 7位。


対戦者 カムリ・メイフィールド(米)35歳。戦跡 22戦19勝11KO 2敗1分

 

1R メイフィールド 先制攻撃を仕掛け猛然と打って出るがミヒャレンコ慌てること

   なく、これを凌ぐとガードを固めて前に出る。

 

2~10R ミヒャレンコは圧力をかけ続け、手数も多く一貫したスタイルで攻勢を緩め

       ることなく終了。

 

判定は100:90が2人、99:91が1人でミヒャレンコの完勝。
ミヒャレンコは体力もあり、手数も出るが決め手がなく、観客を引き付ける
魅力に乏しく、このままでは名のある選手と対戦する機会はない。

 

WBA、IBF、WBO 統一 L・ヘビー級 タイトル・マッチ(3団体統一 他)チャンピオン セルゲイ・コバレフ vs ジャン・パスカル                (2016年3月7日)

会場 カナダ・ケベック州 モントリオール ベル・センター (2016年3月7日)             WBA、IBF、WBO 統一 L ヘビー級 タイトル・マッチ。

 

3団体統一チャンピオン及WBCのダイヤモンドヘッドも有するチャンピオン セルゲイ・コバレフ(ロシア)32歳。戦跡 29戦28勝25KO 1分。1分は2011年得意のオーバーハンドライトで相手はダウン。相手はラビットパンチだとして立ち上らずにレフリーは負傷

引き分けを宣言したのである。ニックネームは「クラッシャー」7度目の防衛戦。

 

挑戦者 ジャン・パスカル(カナダ)ハイチ出身 33歳。戦跡 35戦30勝17KO 3敗1分。

元WBCチャンピオン バーナード・ポプキンスに敗れて、タイトルを失っている。

前回敗北の雪辱戦。

 

1R 左ジャブのカウンターでパスカル ダウン、レフリーはスリップと判定。

 

2R 1Rのダウンによってパスカルに積極性が失われ、ペースは完全にコバレフに。
   左ジャブが的確にヒットし、パスカルをコントロール。

 

3R パスカルは時折反撃するが、大勢はコバレフ。

 

5R  コバレフの正確なパンチでパスカル ダウン寸前。クリンチで辛うじて立っている。

  レフリーはパスカルのみを見ており、いつ止めるかだけを計っている。

 

6R コバレフは慌てることなく慎重に常に左を突いて、パスカルの反撃を封じ込め、

  パンチは60%程度で、パスカルの体力を削いでいく。ラウンド終了時にコーナー

  でフレディ・ローチ コーチはパスカルに試合終了を告げるが、パスカルはあと1R

  やらせて欲しいと主張。コーチにハッパを掛けられてリングに戻るが、すでに攻撃

  の糸口さえ掴めないまま終了。

 

7R 終了時にコーチのフレディ・ローチは試合放棄を主張してTKOとなる。

再戦となったこの試合は1Rの左ジャブのダウンで試合の大勢は決し、パスカルは文字通り手も足も出ず惨敗に終った。

 

二人のボクシングの質の違いは明らかであり、コバレフの強く正確な左ジャブが自分の距離を正確に計り、相手の攻撃を許さずに試合をコントロールしたのに対し、パスカルは右ジャブは出せずに時折の単発の左フックを振り廻すだけでは所詮勝ち目はなかった。

実力に歴然たる差があったのである。

 

コバレフはWBAのアドニス・スティーブンスンに挑戦の話を持ちかけているがスティーブンスンはこれを受けない為に、今年中に次の相手にスーパーミドル級スーパーシックスで優勝した全勝のアンドレ・ウォードと闘うことが決まっているようだ。

 

ウォードはスピードが身上で左ジャブが武器のテクニシャンで、面白い試合となるで

あろう。 

WBC ウェルター級王座決定戦 ダニー・ガルシア vs ロバート・ゲレロ               (2016年2月22日)

会場 カリフォルニア州ロスアンゼルス ステーブルズ・センター (2016年2月22日)

 

WBCウェルター級王座決定戦、ダニー・ガルシア(米)27歳(プエルトリコ系米人)
戦跡 31戦全勝18KO、前WBA、WBC、Sライト級王者。ニックネームは「SWIFT」

(俊敏な男)。

対戦者 ロバート・ゲレロ(米)32歳(メキシコ系)、戦跡 39戦33勝18KO 3敗1分

2無効試合。元4階級制覇王者 ニックネームは「ゴースト」。

 

1R ゲレロやゝ体力的に勝るか。前進してプレッシャーを掛けてパンチを振う。

   ガルシアは後退。

 

2R  も同様に推移。 3R   ガルシアは後退を止めて、ゲレロの攻撃を受け止めるが、

4R  ゲレロの攻勢は相変らず続き、

5R も変らずガルシアは待ちのボクシングでカウンター狙いのようだ。

       ゲレロの強気の攻撃が続く。

 

6R ガルシアはこのRから力を込めてパンチを振いだす。ゲレロは変らず前に出るが

      出鼻をガルシアにまともに打たれ始める。

 

7R は6Rの流れが一層はっきりとなり、ガルシアのパンチが正確にゲレロを捕らえ

       て、ガルシアに余裕が出始める。

 

8R ゲレロ、前に出るが手が出ない。

 

9R 6Rからのガルシアのパンチを受けたゲレロに勢いがなくなり、パンチ力も失われ

      てくるが、ガルシアは退りながらも、パンチは早くて力強く、得意の左フックも

      何発か命中するが、タフネスを誇るゲレロはひるまずに前進。

 

10~11R 試合の大勢は決して、ガルシア優勢のまゝ。

 

12R お互いに乱打戦のまゝ終了。

 

ガルシアの判定勝ちとなった。ガルシアは曲者マウリシオ・エレラに大苦戦の上、辛うじて勝利を収めたが、この教訓が生かされていない。
中間距離で打ち合う相手には強いが、突進力のある相手や変則で手数の多い相手に苦戦するのは左ジャブがない為であり、今回もゲレロに押し込まれて殆ど後退の一途であった。


前進する相手を早く強い左ジャブで止める。相手をコントロールすることが出来ない為

に相手に出させて、左フックのカウンターで決める戦術しか取れない。
スーパースターになる為には、ジャブを磨くことが何より大切である。

 

他団体にはメイウェザーも戦いたくなかったWBAのキース・サーマンを筆頭に、IBFの

ケル・ブルック、WBOのサダム・アリ、若手の才能エロール・スペンスも控えており、激闘型のブランドン・リオスとマイク・アルバラード 、突進型のショーン・ポーター、カウンターの名手ファンマヌエル・マルケス、ベテランのティモシー・ブラッドリーも

いる。
今のガルシアのボクシングでは、いかに左フックが素晴らしくても、彼等に対抗するこ

とは出来まい。

ウェルター級ノンタイトル 12回戦 サミー・バスケス vs マーロン・マルティネス          (2016年2月22日)

会場 カリフォルニア州ロスアンゼルス ステーブルズ・センター。

ウェルター級ノンタイトル12回戦。
WBC ウェルター級9人によるトーナメント戦の内の1試合である。

 

サミー・バスケス(米)29歳、WBC ウェルター級12位、戦跡 20戦全勝14KO。

 

対戦者 アーロン・マルティネス (メキシコ)34歳、戦跡 25戦20勝4KO 4敗1分
前戦で元世界王者のデポン・アレキサンダーを破って波にのっている。

 

1R サウスポーのバスケスは右を下げてジャブを出しやすいように構え、手数を多く

   出しプレッシャーを掛ける。

 

2R バスケスは一段と攻勢を強めてパンチも振うがマルティネスはガードを固めて、

       守勢に回る。

 

3R 主導権をとり返そうとマルティネスは接近戦に持ち込んで攻勢に出るが、終盤打

       ち負ける。

 

4~5R バスケスは間断なくパンチを繰り出し、マルティネス後手後手に廻り主導権が

       取れない。

 

6R マルティネス守勢一方となり、7R 開始のゴング鳴るもコーナーを出ずに

       6R 終了時 TKO 負となる。

 

どうやら左肘を痛めたもようである。 バスケスはパンチはよく出るが、如何せんパンチ力が無く、スピードもさほどなく、相手に対する威圧感に乏しい為に、先は望めないようである。

WBC ヘビー級タイトル・マッチ  チャンピオン デオンティ・ワイルダー vs アルツール・スピルカ  (2016年2月15日) 

会場 ニューヨーク ブルックリン・バークレイズセンター  2016年2月15日

WBC ヘビー級タイトル・マッチ

 

チャンピオン デオンティ・ワイルダー(米)30歳、戦跡 35戦全勝34KO、

ニックネームは「ブロンズ・ボンバー」

 

挑戦者 アルツール・スピルカ (ポーランド)26歳、戦跡 21戦20勝15KO 1敗。

1敗はブライアント・ジェニングス

 

1R サウスポーのスピルカは距離をとり上体を盛んに動かして、ワイルダーの強打を

   避け攻撃されにくい動きで、幻惑する作戦である。


3Rまでスピルカはうまく闘い、時に飛び込んで左フックを振い、自在に動く。

   ワイルダーは戸惑ってかパンチが出せない。出しても空振りのみ。

 

4R   終盤、ワイルダーの軽い右ストレートがスピルカの顔面をとらえると、5R以降

   ワイルダーは従来のように強打を振り回さずにコンパクトに右ストレート、アッパ

       ーを使い流れはワイルダーに傾く。

 

6~8R ワイルダーは左ジャブを出してスピルカの前進を止め、コンパクトな右でカウ

  ンターも取り、優位に試合をコントロール。


9R スピルカが勝負を賭けて左フックを振うところへこれを躱しての右ショートスト

   レートが顎に命中。軽いパンチとみえたがスピルカ、ダウン。立ち上れずに担架

   で運ばれた。

 

ワイルダーは3度目の防衛に成功。

試合後WBAスーパー、WBOチャンピオン、クリチコを破ったタイソン・フューリーが

リングに上がってワイルダーを挑発して会場を盛り上げた。

 

クリチコが敗れたあとのヘビー級はワイルダーとフューリーが引っ張るとみられるが、

両者の激突がみたいものである。現在のところ体格、フットワーク、試合の巧さ等からやゝフューリーが優位にみえる。このフューリーの巧さを倒せればワイルダーは本物だ。

 

IBF ヘビー級王座決定戦  ビアケスラフ・グラズコフ vs チャールズ・マーティン     (2016年2月15日)

会場 ニューヨーク ブルックリン・バークレイズセンター  2016年2月15日

IBF ヘビー級王座決定戦 

ビアケスラフ・グラズコフ(ウクライナ)31歳。
戦跡 22戦21勝13KO 1分、北京五輪のヘビー級 銅メダリスト、ニックネームは「皇帝」、同級1位。


対戦者 チャールズ・マーティン(米)29歳、戦跡 23戦22勝20KO 1分。

 

1R サウスポーのマーティンは長いリーチを武器に右ジャブからの左ストレートのボ

   クサー、リーチに劣るグラズコフは、相手の懐に入って闘う作戦である。

 

3R 途中で右足を痛めたグラズコフは自分の左ストレートをマーティンの胸にヒット

   した反動で後に倒れ、そのまま立ち上れず試合放棄し、マーティンは何もせずに

   チャンピオンとなった。
 
マーティンは右ジャブと左ストレートのカウンター頼みの選手のようであり、腹もたる

んで、左ストレートには魅力を感ずるが、王座を守るのは難しいのではないか。

 

ミドル級10回戦 ガブリエル・ロサド vs ジョシア・クロッティ             2016年2月15日

会場 ニューヨーク ベローナ ターニング・ストーン リゾート&カジノ

                           (2016年2月15日)

ミドル級10回戦

 

ガブリエル・ロサド(米)。 戦跡 31戦21勝13KO 9敗 1無効試合。

 

対戦者 ジョシア・クロッティ(ガーナ)38歳、元 IBF ウェルター級チャンピオン。
戦跡 44戦39勝22KO 4敗 1無効試合。 ウェルター級時代にはミゲール・コット、

マニー・パッキャオ、アントニオ・マルガリート等の強豪と拳を交えて同級の一角を占めていたが、実に久方振りに階級をミドル級に上げて登場。

 

1R クロッティは鉄壁を誇るガードを、例によって高く揚げてプレッシャーを掛ける。
   ロサドは力勝負で打ち合って活路を開く選手であるが、正面衝突を避けてか、距離

   を置いて左ジャブを突き、手数で対抗する構えである。

 

2~4R ロサドは精力的にパンチをクロッティのガードの上を叩く。

 

5R ロサドはこのRからボディーを中心に攻める。

 

6R からボディ打ちの効果と、体格の優位を武器としてロサドが試合の主導権を握り、

以降12Rまで手数を緩めることなく攻撃を止めず、優位を保って終了。

 

双方ともに、有効なパンチは少なかったが、主導権を握ったロサドが判定勝、

97:93が2人、96:94が1人、クロッティも良く闘ったがミドル級では無理かもし

れない。

WBO ミドル級タイトル・マッチ チャンピオン アンディー・リー vs ビリー・ジョー・サンダース  (2016年2月8日)

会場 イギリス マンチェスター、マンチェスター・アリーナ

WBO ミドル級タイトル・マッチ。

 

チャンピオン アンディー・リー(アイルランド)31歳。

戦跡 37戦34勝24KO 2敗1分、世界挑戦の一度目は当時人気・実力とも絶頂期にあった

全勝フリオ・セザール・チャベス JR に7R TO負け。2度目は全勝のピーター・クイリン

だったが、クイリン体重のリミットを守れずに闘ったが、倒し倒されの末引き分け。

クイリンはマット・コロボフとの指名挑戦を拒否してタイトル剥奪された。

 

クイリン戦のあと、新星のスター候補ジョン・ジャクソンと対決。終盤KO負け寸前だったがロープ際の右フックでKO勝ちを収めたあと空位となったタイトルを全勝のテクニシャン マット・コロボフと対戦。5Rまでコロボフに完全に抑えられていたが6R右フックからの驚異の連打でこれを逆転KOに下し戴冠。逆転のリーと呼ばれるようになった。

 

挑戦者 ビリー・ジョー・サンダース(英国)26歳。 戦跡 22戦全勝12KO。

共にサウスポー。

 

 1R サンダースはパンチも切れもスピードがあって好調さが伺える。

 

 3R 打ち合いの中、サンダースの右ショートフックでリー ダウン、次いで同じ右フッ

   クでリー 2度目のダウン、辛くもこのラウンド持ち堪える。

 

 4R 仕留めに入ると思えたサンダースは一転して守りに回り、一発もパンチを出さず。

 

5~11R サンダースは勝利を優先し守り一辺倒となり、アンディー・リーもファイ

   ターでなく、カウンターパンチャーの為に自分から打ちに出るのは苦手の為、お

   互いにフェイントの掛け合いで推移。

12R  リーは最後の攻撃に出るが、サンダースは逃げに廻って終了。

 

判定は 113:113、114:112、115:111 の 2対0でサンダースの勝利となった。

サンダースの「たゞ勝てば内容は何でも良い」という姿勢は見苦しく後味の悪いもので

新チャンピオンとしてはいかゞなものか。3Rまでに5ポイント優位を計算、あとは守勢

一辺倒で3Rまでの貯蓄を食いつぶしてゆく作戦で実にいじましい。

 

かつて4半世紀程前に良く存在していたサラリーマン、高学歴を得るまでは全力をかけて卒業して社会にでると、勉強も仕事もせずに高学歴のみを看板に後の人生を過ごす。

それらのサラリーマンの生き方をサンダースに見る思いで、勝負の世界にはいじけたこのような試合は2度と見たくもない。 

WBO S・ウェルター級タイトル・マッチ チャンピオン リアム・スミス vs ジミー・キルレイン・ケリー (2016年2月8日) 

会場 イギリス マンチェスター、マンチェスター・アリーナー
WBO S・ウェルター級タイトル・マッチ

 

チャンピオン リアム・スミス(英国)27歳、戦跡 22戦21勝11KO 1分
スミス4兄弟の3男で、兄弟の中での待望の初戴冠、初防衛戦。

 

挑戦者 ジミー・キルレイン・ケリー(英国)23歳。 同級1位 戦跡 16戦全勝7KO。

ケリーは183cmの長身、スミスは176cm、2人とも2ヶ月のインターバル。

 

1R スミスは顔面をガッチリカバー、典型的な覗きみスタイルでガードを固めて身体

   の射程距離に入ると左ジャブを突き、左・右フック、アッパーを多数く繰り出す。
       ケリーは左ジャブでスミスの前進を止めようとする。

 

2R ケリーはジャブだけではスミスの前進を止められないと判断。足を止めて正面か

      ら打ち合って対抗しようとする。

 

4R   体力的に優るスミスはプレッシャーを強めて接近戦に持ち込み、完全に主導権を

   握る。

5R スミスの左ボディブロー強烈で、ケリー ダウン寸前。

 

6R ロープに詰められたケリーは窮地に追い込まれ、頭突きで反則をとられる。

    2ポイント減点。

 

7R   ケリーはロープに詰められ連打を受けてダウン。立ち上がったところに、追い打

   ちで2度目のダウン。これでレフリーストップ、TKO。

 

スミスは初防衛戦に成功したが、これと言った特色がある訳でもなく、魅力に乏しい

選手である。

ケリーはスピードも切れも力強さも、体力もなく、二流ボクサーで世界戦を闘うことに、

土台無理があった。WBOは他団体に比べて従来やゝ劣っていたが、イギリスのナジーム・ハメドやジョー・カルザゲと言ったスーパースター選手がWBOで活躍し、WBOで権威を高めてくれた歴史があって、イギリス選手を優遇している感があるようだ。

 

WBO S・ミドル級タイトル・マッチ チャンピオン アルツール・アブラハム vs マーティン・マレー (2016年1月11日)

会場 ドイツ  ハノーファートウィ・アリーナー
WBO S ミドル級タイトル・マッチ

 

チャンピオン アルツール・アブラハム(ドイツ)35歳
戦跡 47戦43勝29KO 4敗 アルメニア出身、ニックネームは「キング・アーサー」
ミドル級で10度の防衛を果たし(内6KO)無敵を誇ったが、S ミドル級のスーパーシックスの戦いで優勝候補のミッケル・ケスラーの対抗馬と目されたが、アンドレ・ウォード、アンドレ・ディレル、カール・フロッチと惨敗を喫し、更にステーグ・リッツにも敗れて、さしものキングも引退かと思われたが、その後復活し、WBOのタイトルを獲得し4度防衛している。

 

挑戦者 マーティン・マレー(英国)33歳、戦跡 35戦32勝15KO 2敗1分、元WBAミドル級暫定チャンピオン。正チャンピオンに3度挑戦、フェリックス・シュトルムと引き分けセルシオ・マルチネスからダウンを奪うも判定敗け。

G.G.G.ゴロフキンとは粘ったが11R KO敗けで4度目の挑戦となる。

 

1R 例によってアブラハムはガッチリとガードを固め、ブロックだけで相手の攻撃を

       受け止める防御に専念。

 

2~7Rまで マレーの多彩なパンチでやゝ優勢が続くがブロックを破る事は出来な

   いまゝ進行。

 

8R マレー今日一番の右フックでアブラハムぐらつく。マレーはここぞとばかり集中

       打を振うが殻に入ったアブラハムを崩せず、後半アブラハムの猛攻を受ける。

 

11R マレー痛恨のホールデングで減反1。アブラハムこれに勢いを得て攻勢に出る。

 

12R アブラハム優勢のうちに終了。

 

判定は115:112、116:111、112:115 計 2:1でアブラハム辛うじて防衛に成功。
アブラハムは以前に比べてパンチ力は衰えたが、守り一辺倒でなく前半からジャブも出し、パンチも出すようにやゝ変身し、判定でも勝てるようにスタイルを変えてきた。

しかし今後の防衛は難しいのではと思われる。かってのキング・アーサーの凄みに溢れ

たおもかげはすでに無い。 

IBF Sウェルター級 タイトル・マッチ チャンピオン ジャーマル・チャーロ vs ウィルキー・キャンプフォート           (2016年1月11日)

会場 テキサス州ダラス・ボム・ファクトリー         (2016 年1月11日)
IBF S ウェルター級タイトルマッチ。
チャンピオン ジャーマル・チャーロ(米)25歳 戦跡 22戦全勝17KO、

ニックネームは「ヒットマン」、双子兄弟の兄(共にS ウェルター級で弟も全勝)
挑戦者 ウィルキー・キャンプフォート(米)31歳。
戦跡 22戦21勝12KO 1敗、ニックネームは「SILKY」(絹のようになめらか)

 

1R  チャーロは左ジャブを間断なく出し、相手の出方を窺う。

 

2R チャーロの右ショートストレートのカウンター決まってキャンプフォート ダウン。

 

3R チャーロの左フックからの返しの右フックでキャンプフォート2度目のダウン。

   チャーロは手ごたえを感じていない為か追い上げは行わない。

 

4R チャーロの左アッパーが目に当りキャンプフォート ダウン。目が開けられない事

   からギブアップ。

 

チャーロのTKO勝ちであった。

 

チャーロは初防衛に成功。42歳の歴戦の勇バンドレイジをKOして戴冠はしたが、左のジャブが強く早いのが武器。チャンスとみるや嵐のような連打が止まらないハードパンチャーでもあり、S ウェルター級でNo.1となるのも近いのではと思われる。 

IBF ウェルター級 ノンタイトル12回戦 エロール・スペンス vs アレハンドロ・バレラ        (2016年1月11日)

会場 テキサス州ダラス・ボム・ファクトリー

 

IBF ウェルター級ノンタイトル12回戦.

エロール・スペンス(米)25歳、IBF 10位.

戦跡 18戦全勝15KO、12年ロンドンオリンピック準決勝で敗退、ニックネームは「TRUTH」本物 サウスポー。


対戦者 アレハンドロ・バレラ(メキシコ)29歳、IBF 13位。
戦跡 28戦26勝17KO 2敗、ニックネームは「選ばれし者」。

 

1R スペンスは右ジャブでプレッシャーを掛けて出る。バレラは距離をおいて199cm

   の長いリーチをいかしての右ストレート、右アッパーのカウンターで対抗する作

       戦のようだ。

 

2R 1Rでバレラの作戦とスピードを確認したか、スペンスの左ストレートと返しの右

   フックでバレラぐらつく。

 

3R 両者のスピードにかなりの差があり、バレラは対応できないまま後退。

 

5R 劣勢を挽回すべく、バレラ打って出るがスペンスの早い連打でバレラ ダウン、立

       ち上がったが続くスペンスの連打で2度目のダウン、そのまゝTKOとなる。

 

スペンスの右ジャブからのパンチの多彩さとスピード、フットワークは魅力十分でメイウェザー引退のあと、近いうちの戴冠が予想されるホープの一人だ。

WBA フェザー級 タイトル・マッチ  チャンピオン ヘスス・クェジャル vs ジョナサン・オケンド   (2016年1月4日)

会場 ニューヨーク州 ブルックリン・バークレーズ・センター (2016年1月4日)

 

WBA フェザー級タイトル・マッチ

 

チャンピオン ヘスス・クェジャル(アルゼンチン)28歳、
戦跡 28戦27勝21KO 1敗、ニックネームは「騎士」サウスポー、

 

挑戦者 ジョナサン・オケンド(プエルトリコ)32歳、戦跡 30戦26勝16KO 4敗、
ニックネームは「破壊者」
クェジャルは2度目の防衛戦で強打のファン・マヌエル・ロペスを2R、4度目のフダルチニヤンを8R共にKOに下して5度目の防衛戦である。

 

1R クェジャル、突進力を生かして右ジャブから左ストレートを武器にいつも通り

    前進、オケンドは左ジャブで突進を止め、右ストレートのカウンターで迎え打つ

       作戦である。

 

2~3R クェジャルの突進を止められずにオケンドはロープに詰まって防戦一方の展開。

 

4R クェジャルの右ストレートでオケンド ダウンをとられるが、ロープ際でもつれ

      て、クェジャルの右足がオケンドの左足に掛かって倒れたものであった。

 

5R オケンド バッティングで左目上切る。6Rからオケンド 負傷による中止を懸念し

       て打ち合いに転ずる。クェジャルはオケンドの左フックのボディブローを数発受

       けた影響から腰が引けて手数が減り、流れはやゝオケンドに傾くが、10R以降、

       疲れたオケンドにクェジャル盛り返して終了。

 

判定は116:111が2人、120:107が1人でクェジャル5度目の防衛に成功。
クェジャルはボクシングが単調で踏み込みも鈍く、ボディを打たれることを嫌がり
スタミナにも問題がありそう。パンチのスピードも切れもなく、二流のチャンピオン

である。 

WBA ミドル級 タイトル・マッチ  チャンピオン ダニエル・ジェイコブス vs  ピーター・クゥイリン(2016年1月4日)

会場 ニューヨーク州 ブルックリン・バークレーズ・センター (2016年1月4日)

 

WBAミドル級タイトル・マッチ

 

チャンピオン ダニエル・ジェイコブス(米)28歳、戦跡 31戦30勝27KO 1敗。
ニックネームはミラクルマン、 王座決定戦で初の1敗のあと骨肉種を患って1年7ヶ月のブランクのあと、不屈の復活を果たしてチャンピオンとなったボクサーで、現在10連続KO中。

 

挑戦者 ピーター・クゥイリン(米)、戦跡 33戦32勝23KO 1分、ニックネームは
「キッド・チョコレート」、タイトルマッチで体重リミットを守れずに王座陥落したが、
力感溢れる強靭なバネをもつ魅力ある選手である。オッズは7:5でクイリン。

 

1R クイリンは体力にまかせてプレッシャーを掛けて開始。ジェイコブスは正面衝突

   を避けて足を使って慎重に立ち上る。R半ばでジェイコブス、左ジャブでクゥイ

   リンのガードを下げさせて、放った右ストレートが顔面に命中し、クイリンぐら

       つくとみるや集中打で猛攻。
       相手を休ませることなく右フックがテンプルにヒット、クゥイリン足がもつれてダ

       ウン寸前で辛うじて立ち直るが足がふらつき、ファイティングポーズがとれない

      とみるや、レフリーは試合を止めTKOを宣した。

 

1分25秒のTKO劇で前評判の高かった試合は唐突な幕切れで終了。

 

試合のあとのインタビューでジェイコブスは「先ずクゥイリンに感謝したい。彼は立派な紳士でありとても尊敬している。ダメージが残らないことを祈っている。彼とは昔から同じ目標をもって一緒に闘ってきた。自分がレフリーなら試合を続行させていた。何故なら彼を尊敬しているから」と語った。

敗れたクゥイリンは「万全の準備をして試合に臨んだが短い試合になることもある。試合をストップされたことは、自分の状況は分かっていた。ジャブのあと凄いパンチも貰ってしまった。ジェイコブスは癌を克服して素晴らしい物語を歩んでいて、多くの人々に希望を与えている。初めて負ける相手でこれ以上立派な人はいない」と語った。

2015年  ベスト・マッチ ランキング    

2015年ベスト・マッチ・ランキング     2015 年 12月 29日

1位 マニー・パッキャオ 対 フロイド・メイウェザー   (3団体統一ウェルター級)


2位 ゲンナディ・ゴロフキン対デイビット・レミュー (3団体統一 ミドル級 
              
3位 サウル・アルバレス 対 ジェームス・カークランド (S ウェルター級 12回戦)

 

4位 ローマン・ゴンザレス 対 ブライアン・ビロリア   (WBC フライ級)
              
5位 三浦 隆司 ・ フランシスコ・バルガス                     ( WBC Sフェザー級)

 

6位 セルゲイ・コバレス 対 ジャン・パスカル      (3団体統一 Lヘビー級)
              
7位 ミゲール・コット 対 ダニエル・ギール                     ( WBC ミドル級 )
              

8位 バーメイン・エステバーン 対 デオンティ・ワイルダー( WBC ヘビー級 )
              
9位 テレンス・クロフォード 対 トーマス・デュロルメ  ( WBC Sライト級 )  
              
10位 ペドロ・ゲバラ 対 木村 悠                                     ( WBC Sフライ級 )
              
11位 ミゲール・コット 対 サウル・アルバレス                 ( WBC ミドル級 )

 

12位 ウラジミール・クリチコ 対 タイソン・フューリー     ( 3団体統一 ヘビー級 )


13位 ルーカス・マティセ 対 プロポドニコフ                    ( Sライト級10回戦 )
              
14位 ホルへ・リナレス 対 ケビン・ミッチェル               ( WBC ライト級 )


15位 レオ・サンタクルス 対 アブネル・マレス               ( WBA フェザー級 )

 

16位 キース・サーマン 対 ロバート・ゲレロ                  ( WBA ウェルター級 )
              
17位 ハッサン・ヌジクム 対 デビット・レミュー            ( WBA ウェルター級 )
             
18位 アドニス・スティーブンスン 対 トミー・カーペンシー  ( WBC Lヘビー級 )
             
19位 マット・コロボフ 対 アンディ・リー                  ( WBO Sミドル級 )
             
20位 ローマン・マルチネス 対 オルランド・サリド        ( WBO S フェザー級 )

 

2015年のボクシング界は1998年10月3日ヘナロ・エルナンデスを下してSフェザー級

王者となって以降5階級18年に亘ってボクシング界に君臨したフロイド・メイウェザーを頂点とし10年間で18度の防衛を果たしたヘビー級のウラジミール・クリチコ、更に

来年あと一戦で引退を表明している異能のボクサー、6階級制覇のマニー・パッキャオ
といったスーパスターの時代が終わりを告げる年であッた。


次世代のスーパスターは誰々となるのであろうか。

   ①  ミドル級で15度の連続KO防衛中の  ゲンナディ・ゴロフキン 
   ②  フライ級の怪物  ローマン・ゴンザレス
   ③  Sフライ級の  ワシル・ロマチェンコ
   ④  Sライト級の  テレンス・クロフォード
   ⑤ ウェルター級の  キース・サーマン
   ⑥ Lヘビー級の  セルゲイ・コバレフ
といった面々であろうが若さと華のあるSウェルター級の サウル・アレバレスが
筆頭ではないか思われる。 

3団体統一 ヘビー級タイトル・マッチ  チャンピオン ウラジミール・クリチコ vs タイソン・フェーリー(2015年12月14日)

ドイツ  デュセルドルフ エスプリ アリーナ  (2015年12月14日)
3団体統一ヘビー級タイトル・マッチ。

 

チャンピオン ウラジミール・クリチコ (ウクライナ)39歳。
戦跡 67戦64勝54KO 3敗、敗れた相手はクリス・バード、コリー・サンダース、レイユン・ブリュースターで2004年以来敗けなし。18度防御中である。

 

挑戦者タイソン・フューリー (イギリス)27歳、戦跡 24戦全勝18KO。WBO位の指名挑戦者でである。

 

1~12Rまでフューリーのスピードと左ジャブの速さとスイッチヒッターの変現さにクリチコ闘いづらそうで、体格的に上回り、手の長さを持つ、しかもスピードを併せ持った相手を攻略する事が出来ず、終始主導権を握られたまま、お互いに有効打もないまま終了。判定はフューリーに上がり、クリチコの長期政権に終止符が打たれた。